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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『轢き逃げ 最高の最悪な日』丸の内TOEI①(病みがち)

◆『轢き逃げ 最高の最悪な日』丸の内TOEI①

▲「水谷豊の身体を使って人体消失の手品を練習する檀ふみ」的なスチール。

五つ星評価で【★★★やるやる水谷豊】
轢き逃げ事件の加害者、捜査する刑事、被害者の父と母、を丹念に丁寧に描く。
予告から水谷豊演じる被害者の父がもっと主演でグイグイ個人捜査するのかと思ったが、思った以上に加害者パートが長く、全体的にはちょっと偏りのある群像劇といった感じだった。『相棒』で飽きているからか、刑事の捜査パートが短いのは、ミステリとして弱いか。いや、そもそもミステリではないのだな、きっとこれは。「奇談」に近い。不気味に事件をかぎまくる水谷豊が実は内閣諜報部で幾つもの国を船に乗って渡り歩いてきた海洋スパイとかだったら、ジャッキーの『フォーリナー』っぽくなるがそうはならなかった。映画の中に敵がいないからしょうがない。いや、敵に格上げできるのは岸部一徳くらいだけど、映画内では妙に水谷豊に近づいていく様がホモっぽいしなあ(そんな事はありません、多分)。
前半の加害者で、加害者の心痛と、でも自首は出来ないというギリギリがちゃんと描かれている。事故を起こした彼が無名の役者なので、本当に事故を起こしたようにしか見えずなかなかいい没頭感。彼は日本テレビの升アナに似てる。そら真面目だろ。彼の婚約者も真面目な美人。この二人のデートがバリバリにバブルで若者っぽくない。そこは水谷豊に要求してはいけないか。と言うか、私も若者ではないからあれが今の本当の若者のデートだよと言われたら土下座で謝るしかないけど。
加害者側の三人には若手を起用、フレッシュ。
刑事に岸部一徳と毎熊克哉。なんて安定した組み合わせ。毎熊克哉なに、このベテラン感!
加害者の親に水谷豊と檀ふみ。水谷豊が有能じゃないけどあちこち駆けずり回る様が実直でいい。道路押してたのは何なんだろ、あれ。娘の日記帳が出てきて、娘のどんな過去が現れるかと思ったら、そこに関心はないのね。そういうのはそういうので珍しい展開。まあ、娘が実は美術館をアジトにする麻薬ブローカーだったりしても困るし、喫茶スマイルがその販路の一部だったりしても困るだろう。親同様船が好きなのは麻薬の取引を船員とするからだったりして。いや、だから、違う。あの娘はと言えば、事故のショットが最高。ああ、事故るとあんな風に見えるんだと言うのがショットとして凄く良かった。目に焼き付いた。その凄い演技をやったのに、娘に「裏」がない事で薄っぺらい人間に見えてしまうのは役として損な扱いだ。そう言えばあの美術館の制服は何か趣味悪い。でも、あのコスでSEXしたい気がする。ダメだよ、俺。あの娘の相手も絶対そういう要求をしたに違いない。俺みたいな奴なのかよ、あいつ。ゲー。
檀ふみはあまり役者として見る機会が少ないのだけど普通に良い。

ちゃんと映画の筋として、そこでそうするのという展開もあり、なかなか楽しめた。欲を言えば映画らしい派手な部分がこれでもかとない。娘がダンスやってたのだから、浅草サンバカーニバルの衣装で轢かれるとかすればよかったか? いや、派手にするってそういう事じゃない。やはり、水谷豊が娘の気持ちを知る為に娘のダンス衣装を着て、、、、、だからそーじゃないと言ってるだろ、俺。

映画として派手だったり、ミステリだったりしないけど、かと言って一人一人の心情を物凄く深く抉るような書き方はしてないとか、感想書いてる人に言われたりもしてるのだけど、加害者側も被害者側も両方取りあげたので、ここから個々の心理をもっと深くと言うのは長さから避けたんじゃないか。あと、凄く泣けたりする訳じゃないのが逆にちょっとリアルだったかもしれない。

二種類あるチラシはどちらも観客が、これ見て「見たい」と思わないようなデザインだなあ、と思った。


【銭】
東映株主券2980円(201902~07)をチケット屋で買って6回分のうち1回(5枚目)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
轢き逃げ -最高の最悪な日-@ぴあ映画生活
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