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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

マンガ『常敗将軍、また敗れる 第一巻』原作 北条新九郎、漫画 渡辺つよし、ホビージャパンコミックスを読書する男ふじき

これはジャケ買い。
っつーか、タイトルに惹かれた。

常に負けるが、常に生き残る無敵の男。
「常敗にして無敵!」矛盾したキーワードに惹かれる。
才能がある者が才能を活かせないとどうにもならん。
延々とそんな状況が描写される。
だが、彼には部隊ごと生き残る秘策がありそうだ。

続巻が楽しみ。
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『マレフィセント2』『クロール』『楽園』トーホーシネマズ府中2、8、8『劇場版おっさんずラブ』日本橋5

東宝フリーパス鑑賞をまとめて4本。

◆『マレフィセント2』トーホーシネマズ府中2

▲「デビル・ウィンーグッ」

五つ星評価で【★★★話は雑だが見所は多い】
後半の話の閉じ方がかなり雑だったり、物語としての難点を幾つも抱えてはいるのだが、そういう繊細な部分をすっ飛ばして、「まあまあそもそも原作原典と正反対に突っ走って我を通して出来た物語なんだから」と割り切って見ると楽しめる。話なんて嘘でどうでもいいのだ(いや、そう達観もできんのだが)。
枠組みとしては前作、不寛容から呪いをかけてしまった育ての子にありえぬ愛をベタベタに感じマレフィセントが、今作もその育ての子のオーロラに頭が上がらずツンデレだけどベタベタ状態。端からこの設定が面白い。背中一面に刺青を背負った巨漢のヤクザが3才児に骨抜きにされるような面白さがある。アンジーのオーロラ姫以外には優しさのカケラも見せない毅然とした態度も良い。ああいう風に生きていけるなら生きていきたいという気持ちもある。その上、子供から好かれるならそれでオールOKでもいいじゃないか。
そして、アングルによっては未だに5才くらいに見えかねないエル・ファニングちゃんの母性本能くすぐり力が半端ない。これは骨抜きにされてもしょうがない。
アンジーのマレフィセントがエルのオーロラに「醜い娘ね」と言う。
確かにオーロラ姫は美醜の観点から「美しさ」控えめである。
でも「醜い娘ね」という突き放した言葉に「どんなに醜くても好きよ」という気持ちが潜んでいるし、
そんな悪態の言葉に「えへへへへへへ」と満面の笑顔で返すエル・ファニングちゃんがまじ天使で、あのやり取りが一番よかった。

あと、この映画のオファーを受けたミシェル・ファイファーも心臓に毛が生えてる感じで偉いわ。
最終的に最も力の強い者にああいう扱いをされちゃうのは可哀想である。つまり、一方的に優しい物語ではない。被害者も出るし。うーん、そこがね、嘘なんだから、全てハッピーエンドでも良かったんじゃないの? 星雲仮面マシンマン(※)呼んでこいや、我!

※ 星雲仮面マシンマンは特撮ヒーロー。必殺技は「カタルシス・ウェーブ」。悪人の悪い心を良い心に変える事が出来る。


◆『クロール ―凶暴領域―』トーホーシネマズ府中8

▲見てください。この鰐とタイマン張る女の面構え。

五つ星評価で【★★★★リアル・鰐鰐パニック】
こらあれだ。『シャークネード』の飛ぶ鮫が鰐に変わった映画。鰐は強いし、水中カメラで見る泳ぐ鰐は美しくて、強くて、でかくて、とてもあんなんには勝てない。『シャークネード』の鮫同様、鰐は恐怖の機能でしかないのだが、出現頻度が無理をせず、テリトリーの水中以外にいないのでリアリティーを守っていられる。あんな巨体の鰐がゴロゴロ成育できている環境という事だから、よくよく肥沃な川なのだなあ。PART2とか出来てのそのそ陸上に上がってくると、このリアリティーが消えるのだが、新たな刺激を加えるためには次からは地上戦もありかもしれない。最終手段は台風やハリケーンで飛ぶってのもあるからまだまだイケる。
単純に面白かった。もう、何も心に残らないこういう映画大好き。
主演女優のカヤ・スコデラリオ知らないけどいい。
こう、誰一人有名人が出てない。製作費は鰐のCGとセットの建築費に消えたのだな。潔くて良い。
とりあえず最後まで生き残るのは鰐と対峙しても往生際が悪い人。と言うか、大した役じゃないほどあっという間に早く排除される。ドライやなあ。
鰐が人を食う映画は『007 死ぬのは奴らだ』『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』とかか。あつ、『アリゲーター』があるか。人が鰐を退治するまで描くとリアルじゃなくなるからモンスターの設定としては難しいんだろうなあ。


◆『楽園』トーホーシネマズ府中8(ネタバレ的)

▲舐め回して固い声で「ダメです」とか言わせたい杉咲花。

※ その物ズバリではないけどネタバレ的な内容です

五つ星評価で【★★★順番負け】
何で強く好きになれないのかと言うと同じ吉田修一原作の『怒り』に似てるからだ。
確かにテーマが『怒り』と違うのは分かるが、宣伝が似ているのと、作品の中で完結しきれてないという共通点が好きでない。『怒り』以前にこっちを見ていたら、そこそこ評価したかもしれない。
『怒り』も役者の演技が素晴らしい映画だった。今回も役者の演技はみな素晴らしい。『怒り』は殺人犯が怒る事で物語が始まるのだが、その怒りが観客に分かるように上手に説明されなかった。だから、映画が何の映画だかがよく分からなくなってしまった。今回の『楽園』も事件が起こり、その起こった事件に振り回されてしまう人々を描いている。映画はその振り回されてしまう人々を描きたいのだというのは分かる。だが、その元々の事件が、誰によって起きたのか、なぜ起きたのか、などは「あなたたちが好きに判断したらよろし」と投げてしまっている。いや、そこを込み込みにしないと、感情の流れとか変わってしまうだろう。これはあえて事件を明らかにしない事で、その町の町民と同じ立場に観客を放り込むという手法をやっているのだろう、という事も分かる。
でも、それだったら「信じた人は殺人犯なのか」という映画を見れば殺人犯かどうかが分かるようなコピーを付けるべきではないだろう。

杉咲花はいつもの杉咲花だが、この人はこれでいい。
綾野剛は上手。肉がつかずただ痩せてる人というビジュアルは朝鮮系に寄せた肉体改造じゃなかろうか。役者の名前分からないけど母親役も凄く美味い。そう言えばその母親に寄生するクズがモロ師岡。この人、善人でも悪人でも本当にそう言う人にしか見えないよなあ。
柄本明こえー。その妻の根岸季衣、この人がもうこんなに「老いて死ぬ」に近い役をやるようになったのか。逆に行動力を伴う柄本明が痴呆を患うと新たな犯罪が起こりそうで怖い。それは全くこの映画とは無関係な話なのだが。うんいやあ、素の柄本明を知っているから(TVなどで見た記憶があるから)柄本明を怖くないと思えるのだけど、ここ最近の柄本明の仕事を凝縮すると老い故に何か狂気に囚われてしまう役ばかりではないか? 本人狂ってもいつもの映画のままだから気づかないかも。←『楽園2』はこれがいいかも(そもそも作らんだろう)。
村上虹郎の無駄ににじり寄ってくる「自分がそんなに悪い奴と思ってない感」が上手いこと滲み出てて、上手いけどイヤだった。
佐藤浩市はただひたすら可哀そう。「空気わかれよ」って話なのだけど、20年とか30年とかかかって作った空気は「わからないだろ」。ただひたすら同情する。いやそういうのバリバリ煽る脚本だからそれは乗せられる。あっ、他も含めて乗せられてるのに乗せられた事に対する御褒美の爽快感がない映画なんだなあ。


◆『劇場版おっさんずラブ』トーホーシネマズ日本橋5

▲後ろの炎のハートが炎の尻に見えるのは私の心が汚れているから。

五つ星評価で【★★いやあビックリポン】
熱にうなされた時に見る夢のような変なテンションの映画。
田中圭の演技は昔ながらの暑苦しい青春野郎にIKKOを忍ばせると言う気の狂った演技プランなのだが、世界観がそもそも何か熱病に犯されてでもいるかのように同性愛の方が異性愛より正しいように誘導してるような世界なので、何かもうその演技プラン裏の裏でOKだよみたいな、正気を保てない感じ。
『ハイローワースト』に不良のテッペンで出てた志尊淳はこっちではカマスレスレのキャラ。降り幅広いな。
えーとね、総合的に凄くくだらない話だと思うのだけど、くだらなくても全力で作っている姿勢には好感が持てる。

映画内でTVの粗筋とかはないが、何となくアウトラインは伝わる。しかし、映画も見終わって、後からチラシを見たら、TVの粗筋が乗っていた。ええーっ、そうなの。そんな伏線があったの。てめバカこの野郎。映画の冒頭に粗筋を載せろよ。そういうのした方が常連も喜ぶだろ。そこは知らずに見て損したなと言う事実が幾つかあった。


【銭】
2019.9.25から一か月間トーホーシネマズのフリーパス使用その20~23本目
▼作品詳細などはこちらでいいかな
マレフィセント2@ぴあ映画生活
クロール ―凶暴領域―@ぴあ映画生活
楽園@ぴあ映画生活
劇場版おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
マレフィセント2@yukarinの映画鑑賞日記α
クロール ―凶暴領域―@いやいやえん
クロール ―凶暴領域―@yukarinの映画鑑賞日記α
楽園@ノルウェー暮らし・イン・原宿
楽園@ノラネコの呑んで観るシネマ
楽園@yukarinの映画鑑賞日記α
劇場版おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~@yukarinの映画鑑賞日記α
▼関連記事。
マレフィセント@死屍累々映画日記
マレフィセントもう一言@死屍累々映画日記
・マレフィセント2@死屍累々映画日記・第二章

『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE 星乱第二章』新宿ピカデリー5

◆『銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE 星乱第二章』新宿ピカデリー5

▲この人と結婚すると「マダム・ヤン」と呼ばれてしまう男。

五つ星評価で【★★★★ちゃんとしてる、上がる】
相変わらずしっかりしたナレーションが付く事によって、一つの歴史ものをきっちり見させられているという感慨が湧く。作者冥利であろう。しかし、スタジアムの下りなんて香港でのデモ騒動みたいである。デモ側に平服の軍人を忍ばせアジテーターとして悪辣な事をさせた中国の方が、今回の連邦の軍人よりある意味有能であったという事だ。

帝国側も連邦側も内戦を処理する厳しい局面で、この平定までが今回の三部作になるだろう。

基本的に元々の傑物(ラインハルトとヤン)と、それを支える有能な人々、彼等に刃向かう無能で愚かな人々の二つしか人間のパターンがない。平均的な人々がいない。いや、平均的な人々は民衆や群衆や軍人であって、声もあげられずに死んでいくという事か。確かに色々な人々の類例を上げていったらキリがない。
そして、人々同様、戦闘もちょっとパターン化してしまっているのではないか? この『銀河英雄伝説』での戦闘の勝利は基本、「多勢である者が勝つ」、これがもっとも強い理屈で、それぞれの局面でどう多勢になるか陣のプランニングに長けた者が勝つ事になるケースが多い。例外的に帝国側の内戦は貴族の用兵が群を抜いて愚かである事もあげられるが、娯楽として外側から見る戦争としては、戦闘における工夫が見られず、いささか変化がなくつまらないと言えよう。

エンドロールの「協力:麻宮騎亜」は分からんでもない。
そして今回も又「強力:新潟県」を確認。なんだ、軍用食に米でも使われているのか?

オマケ
しったか「俺、このアニメ知ってるよ。金髪の軍人が鷹の団を率いて、彼と一緒にいる彼より大きな赤毛の男、あれがガッツって言うんだろ」
だれか「じゃあ、次回では帝国貴族がベヘリウムを使って蝕を起こすのか。それはちょっと見たいな」


【銭】
企画特別料金1800円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
《銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱 第2章》@ぴあ映画生活
▼関連記事。
銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱 第1章@死屍累々映画日記・第二章
・銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱 第2章@死屍累々映画日記・第二章

マンガ『柔のミケランジェロ 全二巻』カクイシシュンスケ、ヤングアニマルコミックスを読書する男ふじき

最近、マンガの嗜好として分かってきた事の一つに、文化系で別の修練を積んできた者が体育会系で活躍するストーリーが自分は好きなんだな、というのがある。簡単に言えば『ドカベン』の殿馬。体育会系の延々とスポ根みたいなのは実生活で縁がなかったので、ちょっと視点を変えた者がぐんぐん伸びるというのは、とても都合のいい話だけど引き寄せられる。要は自分の素養に近いからマンガを読みながら夢を見るのだろう。この手のマンガは全国の帰宅部のルサンチマンに支えられている。全く真逆のベクトルすぎるので何故、人気があるか分からないのがイブニングで連載中の『女子柔道部物語』。あれ、スポ根っぽいが、主人公の強さの秘訣は努力とかではなく「何となく」である(おそらく天分)。

で、タイトルのマンガは美術部経験者がデッサンの際に人物の重心を見る力を武器にして柔道部に入部。こんなん実話なら無理だが、マンガだと成立する。そのいい意味での適当さ、ラフさが愉快だ。

一巻が凄く面白いが、二巻で失速してしまう。打ち切りが決まってドタバタ話を畳んでしまったのである。あー、勿体ない。

そう言えば女っ気がないマンガだ。

ヤンジャンに連載してる按摩師がバトミントンのプレイヤーになる『シャトルアイズ』も連載開始当初は按摩師の異能が際立った描き方でムチャ面白かったのだが、今は他のプレイヤーに寄り道してるので失速してる。

『若おかみは小学生!1-12話』『同13-24話』シネ・リーブル池袋、『同 劇場版』ユナイテッドシネマ豊洲5

劇場でTVアニメを上映する企画「アニメZONE」最初から二カ月目の番組から2プログラム+書き漏れ劇場版のレビュー。順番的には評判の高い劇場版を最初に見て、その後、TV版の一挙上映があると知って駆けつけた。

◆『若おかみは小学生!1-12話』『同13-24話』シネ・リーブル池袋2
五つ星評価で【★★★これはこれでよし。ほんわか日常】
劇場版の出来の良さを知っていたので、その原型となっている作品だから人気作だろうと思って身構えて言ったら各回5人未満で、想像を絶するガラガラ振りだった。勿体ない。作品は劇場版とは趣が違うがこれはこれで良い。
劇場版は一つの映画作品としてキッチリ起承転結のある物語が語られているが、TV版はオッコが旅館に馴染んでいく日常をのんびり描いている。細かいオチを省いたちびまる子ちゃんみたいな感じ。
1-12話のエンドロールがLINE仕様になっているのはちょっと感心した。新しい事を取り込んで違和感ないのは偉いし、いい事だ。
13-24話のエンドロールは劇場版の予告映像なのだが、TV版の作画と見比べて、物凄い画力で安定している。しかし、物語の筋は大きく被っているというのに、全部書き直して作ったのね。律儀と言おうか、タッチが違うから流用できなかったと言おうか。
劇場版は傑作だったし、アニメートも素晴らしかったが、いろんな事やイベントを盛り込みすぎてるので、鈴鬼の登場なんかはTV版の方がスローペースで見やすい。
TV版後半、かなり絵が荒れる。でも、この隙のある絵はTV版のおっとりとした演出に合ってるかもしれない。


◆『若おかみは小学生! 劇場版』ユナイテッドシネマ豊洲5

▲作画が超緻密。でも、お婆ちゃんはTVの方が厳しさと甘さが上手く溶けあってる感じで良かった気がする。

五つ星評価で【★★★★良い作品だった事は覚えてる】
よくある、とても面白かったので感想を寝かしておいたら、面白さがよく分からなくなってしまったパターン。

褒める所と言えば「おっこがアヒル唇」いいのかよ、俺、そんなこまいんだけで。

基本的に一番描かれてもおかしくなかったエピソードが描かれている。そして、それを描く絵心とアニメート技術がともかく素晴らしい。絵はマジ仕上げてきたなという感じだが、キャラを動かすアニメートで、幽霊のウリ坊が空を飛ぶのに空の空気や気流が目に見えるよう。素晴らしいの一言である。

オマケ
「春の屋ちゅう旅館の温泉はわしらのようなもんでも拒まんらしい」
今全国各地から刺青を背負った男供が春の屋に集結しようとしていた。
抗争必至、源泉は血で赤く染まろうとしていた。


【銭】
『若おかみは小学生!1-12話』『同13-24話』:「アニメZONE」は長さに応じて料金設定がある。今回のは各回約120分の尺で1500円、テアトルの会員割引で100円引かれて1400円。
『若おかみは小学生! 劇場版』:ユナイテッドシネマの会員ポイント2ポイントを使って1000円で鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな。
《TVアニメ『若おかみは小学生!』1~12話》@ぴあ映画生活
《TVアニメ『若おかみは小学生!』13~24話》@ぴあ映画生活
若おかみは小学生!@ぴあ映画生活

マンガ『勇者のパーティーに栄養士が加わった! 第一巻』高田サンコ、ドラゴンコミックスエイジを読書する男ふじき

過敏性腸症候群の勇者のパーティーに栄養士が加わる。

「人の悩みは全て××さえ分かれば解決」と言う「美味しんぼ」タイプドラマの新手。
ファンタジーの世界に現代栄養学の素養を持ったスマホ持ちの美女栄養士。
出自には裏がありそうだが、悩みごとの解決ドラマとしては、
栄養学には強い即効性がないので、薄ぼんやりしたドラマになりそう。
主人公の衣装の白衣に黒タイツは性癖的に強く刺さるが、
ファンタジーの世界でタイツ作るのは大変そうだ。
かの世界では化学繊維とかなさげだよなあ。

マンガ『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました 第一巻』原作 森田季節、漫画 シバユウスケ、ガンガンコミックスONLINEを読書する男ふじき

異世界転生もの。

社畜で過労死した主人公は異世界転生でダラダラしたスローライフを希望する。
で、タイトル通り、300年スローライフを送ったらいつの間にか最強の属性になってしまった。
この最強属性を得るための設定が数学的な理屈としてはいいのだが、
実践的な話としては嘘くさいし胡散臭い。
まあ、ライトコメディーだから言い訳だけ出来ればこれでいいのだろう。

あくまでスローライフを追及したい(と言うか、働きたくない)主人公の
冒険生活回避が新たな冒険生活や仲間を呼び寄せる。

すっとぼけた味がおかしい。安く手に入るなら続きを読んでもいいかな、くらい。

『ジョーカー』『アナベル 死霊博物館』『空の青さを知る人よ』『ストライク・ウィッチーズ』『蜜蜂と遠雷』トーホーシネマズ渋谷3、日比谷3、川崎7、5、1

東宝フリーパス鑑賞をまとめて5本。

◆『ジョーカー』トーホーシネマズ渋谷3

▲これでリクルートに行ったら目立つけど落ちるだろうなと言うスーツ。

五つ星評価で【★★★★★圧の強い映画】
ツイッター第一声「こんなん好きんなるやろ」それしか書いてない。
割とそういう圧倒的な「圧」の強い映画。
浸れる。主人公のジョーカーに感情移入し、びっちり不孝の闇に囚われる。それも又、よし。この映画のジョーカーはとことん何も持っていない男で、物語の後半まで、彼はその自分が何も持っていない事に気が付いてすらいない。彼には何の落ち度もないのに、その事実は生革を剥すように明らかにされる。
彼には血も愛も才能も正常な精神さえもない、しかも彼の周りは獰猛な捕食者ばかりだ。最下層の地べたに押さえつけられながら罠にかけられたかのように彼は体制に一矢を報いる。その姿に安堵や喝采を送らない者は心ない者だ。人はみな自分のどこかに何も持っていない事を自覚して生きている生き物なのだから。
逆にこの映画の中で持っている者の描かれ方は凄くいやらしい。それは彼の尊敬するコメディアンであったり、シティ有数の富豪だったり、その富豪の下で働く高給の特権階級だったりするのだが、一様に彼等は牙を隠し持ち弱い者を捕食しようとしているように描かれている。つまり、ジョーカー主観で世界が描かれている。そら、見ていてジョーカーに傾倒するだろう。
この映画の強さは『バットマン』系列のアメコミ映画に属さなくても見れる事だ(バットマンの設定にそっと寄り添っている所にアメコミ側ファンからも好感を持たれていて、その辺りのバランス感覚も良い)。
数ある『バットマン』映画の中で、どのジョーカーも余裕を持った紳士の一面を持つが、彼にそんな余裕はない。彼は立ってるだけで精いっぱいの男なのだ。映画の冒頭で彼のゴツゴツした骨が隆起したような背中が映される。『ノートルダムのせむし男』みたいに醜い身体だ。この男にハーレクインは惚れないかもしれない。いいよ、俺はそんな彼が好きだよ。できれば、もう何一つ持っていず、紳士でも、悪の貴公子でもない彼にハーレクィンも惚れてやってほしいよ。
ああ、なんか『ジョーカー』のどん底感は『必殺からくり人』の主題歌『負け犬のブルース』を思いださせる。あれを歌っていた川谷拓三も最下層を蠢く一人だった。彼はジタバタしながらそれでも浮き上がった一人だったが。何となくピラニア軍団が演じるジョーカーはありな気がする。まあもう今更ピラニア軍団で在命の方も少ないだろうが。

『キング・オブ・コメディ』『タクシードライバー』が思いだされたみたいな呟きがツイッターにいっぱい出てきたが、私はちょっと『ヘンリー』を思いだしていた。


◆『アナベル 死霊博物館』トーホーシネマズ日比谷3

▲一番右の子が可愛いのはロリだからではなく、素材の問題。

五つ星評価で【★★寝る子は育つので寝かせておいてください】
この日は21時40分開始の回だが朝は5時代に起きて気を張りながら12時間ばかし仕事した後、『ブラッククランズマン』を更に気を張って見て、もうヨレヨレだった。寝るわ。とは言え、フリーパス使って見れるのが最終日だったので特攻、自沈。

断片的感想。
・「アナベルが家に来たよ」ってタイトルが好き。
・JKよりJS、次にDKの方が可愛いのはマズイ。
・怖い音圧がバリバリ来るのに画面トーンが暗くて
 何が映ってるのかよく分からないみたいの多かった気がする。


◆『空の青さを知る人よ』トーホーシネマズ川崎7、(トーホーシネマズ日比谷3)

▲レズ姉妹ものの成人映画が見たくなってしまう1カット(妹はノンケ設定がいい)。

五つ星評価で【★★★しんのの超人設定とかほんま分からん】
川崎が一回目、日比谷が2回目。
何となく間が抜けてる気がしたのでフリーパス期間中にもう一回見た。うん、抜けてた。だが、2回目見ながら1回目に見た筈のシーンが抜けた。何か全体的に集中力を持続できない映画という事かな(「全体的に集中力を維持できない人間」と言われれば言い返せないのだが)。
幼児の「あおい」も、JKとババアで容姿が全く変わって見えない美魔女系の「あかね」も記号として大変可愛い。若い「しんの」に魅力があって「慎之介」がボソボソした感じなのは役柄だからしょうがないか。この四者で複雑な四角関係が作られるが恋愛関係には隠し味程度でそれほどウェイトが高くない。それは設定上「しんの」がバンドの練習小屋から出られないので、関係が進むほど登場人物の四人が揃わないからである。恋愛関係は割とどうでもいいのだが、話のコア(「怪異」と言ってもいい)の「しんの」が面と向かって「あおい」としか会えないので、それぞれがそれぞれに対して思うであろう感情が広がらず何だか何でそうしちゃったのと思った。
そう言えば「しんの」の設定自体がはっきりよく分からない。物語の中では「生霊」と言われてそこに落ち着いたが、「生霊」は幽霊同様、実体を持たないのが普通だと思う。チラシには「過去から来た18歳の慎之介」と書いてあるが、「慎之介」と「しんの」には上京をした、しないの違いがある。なので「しんの」が「慎之介」の生き方を認めれば、過去世に戻って上京を選び「しんの→慎之介」という一本化がなされる。その為に消えてなくなる、いなくなるという理屈だと思うが、その仕組みを「あおい」が何となく分かっていた素振りなのが解せない。全く唐突に『百億の昼と千億の夜』的な物言いをしてしまうなら「奴ら(アニメ製作者とあおい)はグルなのだ」、それ以外ありえない。「慎之介」が単に女垂らしで、「あかね」を助けに行かずにキャバクラとかに行ってしまったら、「しんの」は過去に戻らず、本当に「あかね、あおい、しんの」で三角関係になるのだが、あー、この3人で3P見たい。っつーか、好き嫌い問題で立ち止まっているけど、18歳が二人いればSEX的な話に転がるのも自然な流れではないのか。まあそれを年齢制限のないアニメではできないか(やる筈がない)。だが、飲食業が店内で賄い食を作るように、アニメーターが作業工程で彼等の心情を確認する為に賄いアニメみたいな物を作ってくれても自分としては一向に構わないのだが、どうだろう(どうだろうでもなかろう)。

「やってきました色男」ってフレーズが好き。
根っこの所では決して動じてない風の松平健の演技が好き。それはちょっと「あかね」に似てるかもと思った。

「しんの」と「慎之介」を演じ分けた吉沢亮は普通に上手い。
「あかね」の吉岡里帆は役柄に抑揚がないのでアレでよし。それにしてもメンタルが大人すぎないか。
「あおい」の若山詩音はプロ声優なのだろう。幼女と少女の声の使い分けが見事。少女の拗れて何にでも突っかかる、ある意味一番ロックな存在もいいが、幼女の声の方が好きなのは俺まずいだろ。

予告でキャッチーに響いていたあいみょんの曲は物語の中に吸い込まれて消化されて、歌としての輝きが曇ったみたいなのに難しさを感じた。


◆『ストライク・ウィッチーズ劇場版501部隊発進しますっ!』トーホーシネマズ川崎7

▲大体30分ずっとこんなテンション。

五つ星評価で【★値段で言ったら150円。200円は払いたくない】
「スカート」がない世界と言う設定から、飛行魔法で中空を飛び回る彼女たちの雄姿は恥ずかしながらパンモロである。それでも今まで見てきた『ストライク・ウィッチーズ』はギャグは節々に入れられてきたが、シリアス路線で、敵ネウロイとの戦いは犠牲者も出かねない辛勝ケースがほとんどだった。「そんなん全部嘘ですわ」みたいな感じのギャグアニメ。ギャグが安いFLASHアニメで作られていて尺が30分で入場料金が1300円均一(フリーパスだから私は払っていない)。これじゃない感がひたすら激しい。まあ、これを求めるのは銭ならナンボでも払うから何でも持って来いと言うお大臣だろう。私はそうじゃない。これを無料で見れたのはありがたい。これはお金を払って見るもんじゃない(お金を払って見てる人には悪いが)。


◆『蜜蜂と遠雷』トーホーシネマズ川崎1

▲家に帰ると縄で縛られた牝奴隷が2、3個転がってそうな鹿賀丈史と師匠に手籠めにされてそうな森崎ウィン。

五つ星評価で【★★★★音に刺される】
2回目。
音楽が刺さる。
最初に見た時、「置いてかれた」と自覚したが、そこに大きかったり特別だったりなトピックはなかった。ただやはり演技の為の「貯め」もかなりしっかり貯める映画なので、ピアノの音色でなく人が喋ってるシーンはちょっと冗長になり気味だ。愚直(良く言えば誠実)に平坦。
栄伝さんの大会に臨むドレスの色は赤、白、黒。赤はキチガイ色でまだピアノや観衆に対する恐怖が抜けてない。それが風間塵と会い、ピアノの楽しさを思いだし、白に戻る。だが、白は過去や恐怖に染まる不安定な状態。最後、黒の衣装で出てきたのは自分を取り戻しもう何物にも染まらないという意思の色。この後、銀の衣装を着たら「銀栄伝」で全銀河を制覇する英雄の色になるってダジャレかよ、俺。
主役は松岡美優、二番手が新人鈴鹿央士、ちょっと割を食っているのが松阪桃李と森崎ウィン。
松岡美優は映画のストーリーライン中央にいるから主役なのだが、キャラクターは雷雨のように全体にゆさぶりをかける鈴鹿央士の方が抜群に面白い。しかもこの嵐は自分が嵐である事の自覚がないのだ。その対極である秀才にして市井で家庭を営む苦労人・松坂桃李も出番は少ないがちゃんと自分の爪痕を残している。逆にその演奏スタイルゆえに破天荒である事を許されず、松岡美優に昔のピアノの楽しさを思いだす役にも充てられなかった森崎ウィンが確実に損な役だ。彼はいいピアニストだが秀才で努力家で天才ではない。神から愛されていない。彼が最後まで残り、成績を残すのは彼が逆に天才のひらめきによる余計な事をしないからだ。つまり、彼は町中に置いてあるピアノの自動演奏機に近い。逆に言えばそういう苦悩を出せれば彼も美味しい役になったのに。おそらく、それは斉藤由貴が言っていた「大した覚悟もなく演奏家」になったこの後の話なのかもしれない(勿論このセリフは森﨑ウィンに向けられた物ではなかったが)。
脇が的確。女王の風格を持ちながら明らかに今は凡人サイドで耳だけ磨いている斉藤由貴は存在感タップリ。横にいるお金儲けが上手そうな森崎ウィンの師匠筋の外人より、明らかに耳や音感がよく見える(昔は歌唱力のなさ/ではないか演技のテンポ悪さ/で鳴らしたのに)。
日本で一番イヤミな役が上手い鹿賀丈史。
世界で一番八つ当たりが似合う東洋系女子、福島リラ。
そこにいる頼りないけど確かな人間の善意、平田満。
ちゃんと名声もあるけど明らかにヤングの演奏に負ける作曲家、光石研。
確実にいい人だけどそもそも夫婦としてそんなに反りがあってなさそうな松坂桃李の妻・臼田あさ美。
そして何者だかがさっぱり分からない片桐はいり。

ピアノ協奏曲ってオーケストラの集団にピアノが一人で喧嘩売ってるみたいな撮られ方をしていて「凄いな」と思った。
演奏を聞くだけの為に音のいい映画館にもう一回くらい見に行くのもありかもしれないと思わされた。


【銭】
2019.9.25から一か月間トーホーシネマズのフリーパス使用その15~19本目(&24本目)
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ジョーカー@ぴあ映画生活
アナベル 死霊博物館@ぴあ映画生活
空の青さを知る人よ|映画情報のぴあ映画生活
ストライクウィッチーズ 劇場版 501部隊発進しますっ!@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
ジョーカー@或る日の出来事
ジョーカー@ノラネコの呑んで観るシネマ
ジョーカー@yukarinの映画鑑賞日記α
ジョーカー@ノルウェー暮らし・イン・原宿
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蜜蜂と遠雷(一回目)@死屍累々映画日記・第二章
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蜜蜂と遠雷(三回目)@死屍累々映画日記・第二章

『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』中野ZERO大ホール

◆『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』中野ZERO大ホール

▲この砲弾を目視できた時は死ぬ時だ。

五つ星評価で【★★★すんげスカっとはしないが見所は多い】
ロシア映画でCG満載。まあ、インド映画ですらCGぶっこむ世の中だからロシアも負けてられないんだろ。何でも戦車内の描写は本物を使用したという事なので、戦車の中はガチ実写、外はウハウハCGだらけという感じ。まあ、実戦で戦車から発射される砲弾を視覚的に確認する事は出来んよな。あれは戦車版マトリックスみたいなもんで、ありえんけど面白かった。でも、ロシアの戦車ってそんなに強いイメージがない。やっぱり兵器だったらドイツやアメリカの方が優秀そうだ。ロシアは国全体が裕福そうでないから、開発資金をあまりかけられそうになさそう。イメージとしては重く頑丈で壊れそうにないけど精密精巧ではない。いや、全然知らんけど。

元からいる戦車隊に新しい隊長が赴任してくる。
「俺は前線には出た事がないが戦車学校を出てる」
この隊長が来てから戦車は勝ち続けるが、メンタル面を考えると、
そんな事を言う奴は後ろから銃で撃たれても文句言えないと思う。


【銭】
まんが雑誌の試写会応募で当てさせてもらいました。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
T-34 レジェンド・オブ・ウォー@ぴあ映画生活

『劇場版 そして、生きる』ユーロスペース1

◆『劇場版 そして、生きる』ユーロスペース1

▲有村架純(左)と知英(右)。

五つ星評価で【★★★うわ有村架純かーいーじゃん】
有村架純かーいーなー。それだけに専念したかのような作品。
その有村架純が考える相手への無私の愛。
一見尊そうには見えるが、相手と断絶しても
それを貫こうとするのは、とても子供な気がする。
子供顔で可愛いよなあ。だから説得力がある。

対する坂口健太郎は愛や好意を他人に放熱し続けないと
そして、その愛に一定の見返りがないと満足できない。
彼は彼でどこか子供だ。
承認欲求を適度に補給できないと彼は故障してしまう。
彼は愛に依存しているのだ。

その坂口健太郎の病質を見抜き、愛を与えるのが知英。
知英と岡山天音は他人にペースを合わせる事が出来る。
言わば「大人」だ。
だから、有村架純と岡山天音、坂口健太郎と知英は相性が良い。

そんな相性のいい相手同士もついに破局してしまうって地獄かよ。
それでもノホホンと生きていける。
有村架純は母になった事で子供から脱却し、
坂口健太郎は知英の傍から離れた事で大人になったようだ。
でもまあ、大人同士でも愛は始まりそうにない。
それでいいと思う。
愛が全てだったり、愛が至高だったりしなくてもいいのだ。
でも、ドラマとしてはそういう締め方は弱かったかもとか他人事のように思った。いや、他人事なんだな。

有村架純可愛い。可愛ければ有村架純の勝ちと言う感じ。
坂口健太郎は理想を追いながら徐々におかしくなってく青年を好演。あの視線のチグハグさは気持ち悪いけど上手い。よく演じた。
知英は見てて外れた事がない。韓国人の役って逆に珍しいんじゃないか? 有村架純とじゃれてるの可愛い。
岡山天音は淡々といつも通り彼ならではのダメな若者役。もうそろそろ何か足したり引いたりが見たい。


【銭】
火曜はユーロスペース割引デー。全員1200円均一。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
劇場版 そして、生きる@ぴあ映画生活
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