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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『クリムト』下高井戸シネマ『春画と日本人』ポレポレ東中野

ドキュメンタリー2本をまとめてレビュー。

◆『クリムト』下高井戸シネマ

▲♪若い娘がうっふーん、お色気ありそにうっふーん。

五つ星評価で【★★★「クリムト!」と言う激しさがない。】
ウィーンを常盤荘のように群像劇で描く。
すると、やはり「クリムト」と言いながら、エゴン・シーレが中心になってしまう。みんな不幸な人が好きだし、エゴン・シーレは不幸が絵の方にまで侵食しているのが分かりやすくて魅力的。「破滅を絵に描いたような」と言うか、「絵に描いた破滅のような」と言うか。ともかく「不幸」が輝いている。まあ、クリムトさんは何らかんら言っても冷静だし、そこがクリムトさんのいいところだから。クリムト、エゴン・シーレの二人のみでなく、登場する絵描きのタッチがみな割と似てる。パッと見伝わってくる幸福感がマイナス・ゲージに触れてるところとかかしら。そういう病んだ芸術は日本人好きそう。
でもまあ、後半、誰と誰がどうでみたいな噂話みたいな話がずっと続いたので意識が落ちた。


◆『春画と日本人』ポレポレ東中野

▲皇女と良蔵君。

五つ星評価で【★★★興奮を求めに行ったがやはり興奮はしない】
春画の数々をモザイク、トリミングなどなしに見れる。男性性器や女性性器がバッチリ描かれている。しかし、このまぐわいの絵を見て興奮できるかと言うと別に普通に「絵」だなあと言う感じ。浮世絵顔の男女に情感が込められないのである。葛飾北斎の描いた春画の背景に描かれているポルノチックなオノマトペ語り、あれを美少女声の声優に朗読してもらったなら興奮できるだろうか。ともかく、医学書の解剖図同様、ペニスとヴァギナが描かれているからと言ってそれだけでは興奮できない。私個人は女性が性に「揺らがされている」状況に対して興奮する。それが春画からは私は得られなかった。
上映後のアフタートークで観客が性器や髪の表現に対しては緻密だけどバストに付いてはぞんざいな描き方ですね、という指摘があった。映画にも出ていた解説者が答えるには、江戸時代、母が子供に乳をあげる風景などが一般化しており、乳その物がそんなに性的な象徴として強く機能してなかったのではないか、との事。なるほど。明治より前、日本人女性の胸は今よりこじんまりしていただろうし、例外的に胸が張るのは授乳の時である。授乳中の経産婦に欲情するのは、俺、出来るけど、一般的にはそういう鬼畜の所業みたいな方向に嗜好が進まないのは理解できる。日本人はモンゴロイドのネオテニー(幼児成形種)だから、男女問わずのっぺりした身体で体毛も薄い。すると春画で強調して興奮を誘うツールとして有効なのは男性器、女性器と、結い方が違う髪の毛、それと着衣かもしれない。髪型と言えばポニーテールは男子の欲情を煽るから禁止と言うブラック校則がある。そういうフェチ的な目の付け所が実は江戸時代から変わってないのかも。
映画は海外で成功した「春画展」を日本で開催する事の難しさや、春画研究の研究リスクなど、恥ずかしい物に対する日本人の気質が語られる。全体的にみな否定はしないが、当事者にはなりたがらない。「こんな恥ずかしい物を展示するとは何事だ」というクレームに彼等自身が自信を持って返答できないのだろう。いや、いいっしょ。金とって見せる展示なんだから、気に食わなかったらスルーさせればいいんだから。どうもそうは言えないらしい。と言うか、大事になる事自体がイヤなんだろうね。オリンピックに向けてコンビニのエロ本が撤退された。ええやん、そこまでクリーンにしなくても。
どちらかと言うと語り口主体の映画なので、もちっと春画の数を見たかった。これ以上はどれ見てもそう変わらんと言うのもあるのかもしれんが。

「こんな恥ずかしい物を展示するとは何事だ」
「ええやん、そういう恥ずかしいの好きなんや」
と言う流れにはならんもんなのか?

みんな恥ずかしい事経験したからこそ赤ちゃんとして生まれて来た訳なんだし。


【銭】
『クリムト』:下高井戸シネマの招待券を例の先輩から貰ったよ。
『春画と日本人』(1回目):ポレポレ東中野5回券6000円のうち3回目使用。
『春画と日本人』(2回目):ポレポレ東中野10回券10000円のうち7回目使用。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
クリムト エゴン・シーレとウィーン黄金時代@ぴあ映画生活
春画と日本人@ぴあ映画生活

『世界から希望が消えたなら。』109シネマズ川崎5

◆『世界から希望が消えたなら。』109シネマズ川崎5

▲世界からオーピンクは消えてほしくない。
いやいやいやいや、役者としていいセンスを持ってるのだけどバラエティーで先に消費されちゃったんだよなー。

五つ星評価で【★★宗教で儲けすぎた税金対策みたいな映画じゃないのかなあ?】
大川さんの所の幸福の科学のプロパガンダ映画。
とは言っても、宗教組織内部の人用の内容で、外部の人がこれを見て、俺は今、猛烈に感動している、入信せずにはいられない的な熱さはないので、安心と言うか、それが故にぬるい話だと思う。最近は宇宙人や悪魔が出てくる荒唐無稽系の作品と、教祖になった人間の悩みを地道に愚痴る非・荒唐無稽系の作品に傾向が別れるが、今回は後者の方。奇跡を起こすような偉人に生まれてしまった人の悩みを描くにしても、凡人に理解できるよう描いてもらわんと、単純につまらん話にしかなっていない。偉人が割とね、勃発する問題に対して努力しない系なのよ、言っちゃ悪いけど。

突然の心臓発作で余命1日を宣告された主人公は、子供達にまだ死ぬ訳にはいかないから死なないと約束して、科学的にありえぬよく分からない回復力で医者の言う事を全く聞かずにバリバリ、リハビリをして全治回復。主治医の大瀧龍宇一を怒らせながら愕然とさせ、その上役・田村亮はそういう事もありますとスピリチュアル容認。そんな怪しい病院(心電図モニターが常に同じ数値)と医療過誤で揉める事もなく退院、やりたい事があると「自分の人生訓を広めたベストセラー作家」から「世界の神秘をひもとくスピリチュアル作家」へと転向し、次男の息子のイジメ問題を勃発させる。一方、現実主義者の妻・さとう珠緒は医者の言う事を全く聞かず、全世界から物笑いにされるようなスピリチュアルな事を言いだした夫と全面的に対立、悪魔の形相(特殊メイク)の後に家を出ていってしまう。父と母の離反に対して、長男、長女、次男は今までほとんど接点のなかった父に付いていくと宣言し(父に付いていくというよりヒステリーの母が一方的に出ていってしまった為に母の選択肢を取れなかったというのが正しいと思う)、先生の事をいつでも信じている私もいますと住み込みの女中兼秘書である千眼美子が不気味に宣言して終了。
そして、最後、「この物語は実話を元にしていますが、名前、会社名などは変えてあります」という驚愕のテロップが流れる。わはははははは、実話ベースなのね。こう、守護霊みたいなのしっかり「あるもの」として描写している映画で「実話を元にしている」と言われるとは思わなかった。

おそらく、竹内久彌=大川隆法なのだろうけど、けっこう人間的にどうかと思う。
確か、他の映画でも、スピリチュアルに目覚める教祖は超努力型のガリ勉で、自分の身体の性能を無視して努力するタイプだった。教祖はそういう人なのだろう。そこはアピールポイントとしてまあいいだろう。一方、周りにいる人とのコミュニケーションに関しては粗雑、周りが気を使ってくれるから円満に生活が進んでいる側面が強い。王様的と言おうか。それでも独裁者のようにならないのは、周りから何となく好かれるタイプだからだろう。談志と言うよりは先代の林家三平タイプ(ヤバい事を書いてる気がする)。

一度、死に近づいた事で、スピリチュアルを世間に広めようとする主人公。その為には文筆業に勤しみ、講演会を行い、努力、努力、ガリ勉のように突き進む。その一方、忙しすぎて家庭とは又、疎遠になってしまう。その事を責める妻。主人公はそれに対して特に何もしない。自分の事を分かってくれるのを待つだけなのだ。子供に対しても同じ流れで、子供から自分を誘ってくれるのを待つ。ちょっと一家を構える大黒柱としてそれはどうなの?と思った。

大義の為には他が齟齬を来たしても構わない。い、いいの、その考えで?

そういう主人公に映画自体が寄り添う姿勢なのはちょっと気持ち悪い。主人公に啓示を与える霊はこれでもかと美しく描かれ、常識に捕らわれる妻はまるで悪魔に憑りつかれたかのように扱われる。物語の最後、主人公に歩み寄ろうとする気配が見える妻。ある意味、美しく描かれているが、一人のコアの周りで、周囲の人間の自我が少しずつ綻び、全て彼に従属する体制が無意識に構築されるのなら、それは実はホラーなのである。そういう批判精神が全くないのが流石、中から作られた映画だなあ。
確かに妻のヒステリーは嫌は嫌だが、それに対して夫は対立を深めるだけで、妻に対してなだめたり、調整したりを一切しない。多分、彼にとって妻は何でも面倒な事をしてくれる便利な機械なのだ。だから、より従順な千眼美子が妻の代理の位置に収まるようすなのは、大変スムーズに見て取れる。千眼美子も又、何も考えていない、ただ他人に従属するだけみたいな個性で、ちょっとホラー風味だ。こういう人は教祖から「××消して来い」と言われたら断れないのではないか。怖い怖い。

ヒール妻をさとう珠緒が好演。もともとこの人はお呼びはあまり掛からないが、たいそう演技の上手い人なのだ。
千眼美子さんは誰でもできそうな薄っぺらい役。

あと変なタイミングで挿入曲が4曲くらい入るがこれは大川代表作詞作曲の物。下手ではないが場違い感は強い。でもまあ、これを断れたりはしないよなあ。そんな度胸は蛮勇と言う奴に他ならない。


【銭】
知人の知人からシネカード貰った。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
世界から希望が消えたなら。@ぴあ映画生活

『喝 風太郎!!』トーホーシネマズ日比谷6

◆『喝 風太郎!!』トーホーシネマズ日比谷6

▲市原隼人💛。

五つ星評価で【★★★収め方が本宮ひろ志らしくない】
市原隼人が破戒僧って説得力ありすぎ。
三つのマルチエピソードが交差する構成はよく整理されているがカタルシス低いのが問題。やっぱスカっとしたくて見るのにそこが有耶無耶なのはようない。
近藤芳正の通う社畜の会社が変でよい。机の下で電話をかける意味が全くとしてないのだけど、何なんだアレは?
鶴田真由の悪役は意外性があってよいが、あまりボロ儲けしてる体に見えない。
麿赤児なんて睨み利かすと極道だが、澄ましていると高僧にしか見えない。いい顔の皺だ。

ほんのチョイ役の板野友美が美人度も変わらずに役として美味しい。


【銭】
トーホーシネマズの有料入場ポイント6ポイントを使って無料入場。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
喝風太郎!!@ぴあ映画生活

秋の城定祭り2019 in ポレポレ東中野

9本をまとめてざっくりレビュー(企画10本中1本だけ見れなかった)。

◆『ミク、僕だけの妹』ポレポレ東中野
五つ星評価で【★★★ぶっ飛び映画】
ただの妹系エロVシネと思っていたら、急激な話の展開に「おま、何だ、それ?」と絶叫者が続出した伝説のエロVシネ。
いやまあ、実に堂々とSFな訳です。70分の短尺、撮影二日間という驚異的な制約の中で、脚本と演出に力量がありさえすれば、ちゃんと立派にSFとして構築可能である、しかもエロ方面は全く抑えずに。センスが決め手だ。ただお金が掛かってない分、省略の激しさにちょっと目眩を感じないでもない。工場と労働者の個室と浜辺しかない未来。未来に見えるのだなあ。工場って未来にあっても前近代的な設備でも何もおかしく見えないミラクル・アイテムだ。

この物語の中では普通とは別の意味でスワッピングする兄妹が二組出てくる。最終的に出来上がった二組のうち一組は実に生もの感覚で汚くもろい。もう一組はプラスチックのように形状が変わらず残り続ける。ナマコの兄妹とバービー人形の兄妹、どちらがより「愛」なのかは難しい。しかし、これ朝ドラの『なつぞら』以前に作られているのだけど、お金を払えば「広瀬すず」や「岡田将生」、ツンデレ妹「福地桃子」がコンプ出来るなら買うかもしれんなあ。ラスト、浜辺を歩く「広瀬すず」と「岡田将生」は絵になるだろう。浜辺を「麻木貴仁」と「和田光沙」が歩いてたら申し訳ないがちょっと怪談めく。


◆『犯す女 愚者の群れ』ポレポレ東中野
愚者の群れ
▲これが最新作なのでクロックワークスさんから画像ガメてきた。

五つ星評価で【★★★★これもぶっ飛び】
女が罪人で匿われながら(匿う方にも弱みがある)徐々に惹かれあっていくのは男女逆転の『人妻セカンドバージン』みたい。あれより口当たりがいいのは今回の方が罪人でも男女とも普通の人だから。
主演女優・浜崎真緒のハスキーだけど可愛いげのある声とポコンとした感じのボディーが好み。
ヒロインに対峙する男役に守屋文雄。今まで『箱舟の女たち』『恋の豚』と見てきたが、三者三様どれも自然に違う人間に演じられてて驚く。『箱舟の女たち』では、ゴルゴのような冷酷無比なクール・ガイ、『恋の豚』では心優しいこだわりのない男。今作では気弱に愛を育む男。
細川佳央が見ていて本当に排除したくなるクズを演じてる。悔しいけれどヒールがおもろい物語は良い物語だ。あと裏から絡んでくるバカ兄妹が秀逸。あれが要所要所いいコメディ・リリーフになってる。ちなみに俺も鼻詰まってるよ。
愚者7人が七つの大罪よろしく群がって歩く姿はベルイマンの『第七の封印』チックと言うのは考えすぎだろう。


◆『ケイコ先生の優雅な生活』ポレポレ東中野
五つ星評価で【★★★★七海ななバツグン】
もうすっかり七海ななの可愛いダメっぷりにやられまくり。城定組の常連、七海ななのどっぷり安定感。七海ななと吉岡睦雄が『人妻セカンドバージン』コンビだが、今回は七海ななが単に弱い役なので、ラリリながらの反撃はない。教頭先生役の牧村耕次まっすぐで普通の事はなんなくこなすけど、細かい事に向かなそうな感じのいいキャスティング。
濡れ場はともかく風呂でも眼鏡を外させない城定監督の性癖が頑固すぎる。
宇宙人でも背中にブラ線出るのはオマヌケな感じでちょっと好き(どうでもいい部分)。


◆『花咲く部屋、昼下がりの蕾』ポレポレ東中野
五つ星評価で【★★悪いのではなく苦手】
シリアス系。ちょっと先が読めたので後半ウトウトしてしまった。花部屋での緑のライティングで浮かび上がる人体の異物感が切断面が緑色である『死霊狩り』のゾンビを思い出す。どう考えても関係ねーよ。インサートされる蝸牛のショットが素晴らしい。花屋、花部屋ともに覆われてる一面の花が美しい。下手な人が撮るとみずぼらしくなってしまうんだけど、一般映画に出てくる花屋みたいに綺麗(少なくとも連ドラでTVモニターに映る花屋より綺麗)。


◆『わたしはわたし OL葉子の深夜残業』ポレポレ東中野
五つ星評価で【★★★★傑作】
多重人格もの。自分の知らない間に自分の生活を阻害しようとする淫乱な別人格に悩む葉子は意外な行動に出る。いや、多重人格もので、こういう解決方法があるとは思わなかった。ちゃんと明確な別人格に見える市川まさみの演技力ブラボー。
昼の主人格「私」は普段着で性に厳密、夜の副人格「彼女」はよそ行きで性に奔放、昼に抑圧されていて出来ない事をやる。普段着の「私」がテロテロのTシャツを着ているのと同じように、「私」の仕事のイケてない作家先生がやはりテロテロのTシャツを着ているのが、とても微笑ましい。
男が考える理想のSEX相手は身体が成人で心が5才児ってそれはそれでヤバい真理が浮かび上がる。


◆『妻の秘密 夕暮れてなお』ポレポレ東中野
五つ星評価で【★★★ヤバいけど終わって見れば純文学的な仕上がり】
エロ爺が息子の妻に懸想する、ベタなエロだけど、終わって見るとまるで純文学のような仕上がり。
男は死ぬまで枯れないのは何かの罰のよう。天使もえさん儚げ。声を張るシーンのギャップがいい。
この映画に限らず、主役の女性が酒を飲んだり、薬でヨレヨレになったりなのは弱者になる言い訳を作ってあげてるのかな?妻の最初のTシャツは『わたしはわたし』の主人公が着てた物と同じ。映画内で使ってるラブホも十二単のイラストがある同じラブホ。
旦那が守屋文雄であることエンドロールでやっと気づく。ひえっ。


◆『僕だけの先生 らせんのゆがみ』ポレポレ東中野
五つ星評価で【★★★怖い。ただ怖い。】
家庭教師の女子大生がムチャクチャ、チャラくて、日常生活でもSEXばかりしてて、それはそれで困った事に可愛くてたまらんのだけど、監禁されてボソボソとしたSEXを強要されるようになると、花が咲かない家庭菜園みたいに主人公のチャーミングさも減じていくのが何か凄い。問題行動を起こす姉弟の姉の方は凶悪で強烈。弟の方は気持ち悪がられるではあろうが、自分の分身っぽくて贔屓目に見てしまう。あれはあれで健気じゃん。ああいう情熱は凄く分かるだけに許してしまう。あと、本人否定しそうだけど、弟の外見がちょっと城定監督に似てる。


◆『悲しき玩具 伸子先生の気まぐれ』ポレポレ東中野
五つ星評価で【★★★古川いおりの表情たまらない】
二面性を演じて決して意地悪な酷い女に見せない古川いおりの演技が凄い。あの最初に自分のエロい姿を見つかった時の軽く笑いながらも「あら?」とパニックで思考が完全に止まっているながら、それでも決して後退しないシーンとかともかく素晴らしい。
彼とそうなってしまった後、キッチリと話に決着が付いてないように思えてしまうのは、私の脳が石川啄木の詩を自動的にスルーしてしまうからだろう。


◆『悦子のエロいい話 あるいは愛でいっぱいの海』ポレポレ東中野
五つ星評価で【★★★あれれれれれれれれ?】
今回の作品は「全作品劇場初公開」の筈だが、見た記憶がある。私、5年に一本くらいしか映画館以外で映画を見ないので、おそらくこれも劇場で見ていると思う。いつ見たのかはっきりした記憶がなく分からないのだが、その事にともかく驚いた。
ヤリマンだけど気のいい女子高生が頭からケツまで、ずっといろんな男達とやり続けるのに見終わると純愛ものにカテゴリーされるビックリ映画。
これも主人公は守屋文雄。


【銭】
『ミク、僕だけの妹』:ポレポレ東中野5回券6000円のうち4回目使用。
『犯す女 愚者の群れ』:上記リピーター割引で1200円。
『ケイコ先生の優雅な生活』:ポレポレ東中野10回券10000円のうち1回目使用。
『花咲く部屋、昼下がりの蕾』:同回数券2回目使用。
『わたしはわたし OL葉子の深夜残業』:同回数券3回目使用。
『妻の秘密 夕暮れてなお』:同回数券4回目使用。
『僕だけの先生 らせんのゆがみ』:同回数券5回目使用。
『悲しき玩具 伸子先生の気まぐれ』:同回数券6回目使用。
『悦子のエロいい話 あるいは愛でいっぱいの海』:ポレポレ東中野5回券6000円のうち5回目使用。
▼作品詳細などはこちらでいいかな(今回は作品詳細が描かれてないので割愛)

『どすこい!すけひら』シネ・リーブル池袋2

◆『どすこい!すけひら』シネ・リーブル池袋2

▲知英💛。

五つ星評価で【★★★知英ちゃんのアイドル映画】
知英ちゃんムチャクチャ可愛い。
美人でキメキメ衣装より、美人になった後の何一つよそ行きを持たずに普段着しかない衣装ケースとか可愛い。あの牛のTシャツのあまりのイケてなさ具合が一周回って可愛い。ちなみにあの牛のイラストデザインは南海キャンディーズの静ちゃんである。
かって肥満体だった時のトラウマで恋に臆病な恋愛小学生に知英。基本真面目にオドオドするピュアな演技はド嵌りの役。っつか、ネイティブ日本人にしか聞こえない発音も含めて、この人の演技はちょっとやそっとじゃケチ付かんだろうと思ってる。
主役の知英が超美人なのに、それと向きあう男二人が今一つ冴えない。どちらかと言うと、そんなに知名度の高くない知英より、この二人の固定客に商品として売りたいところだろうけど、あまりかっこ良く撮れていない。知英を夢の世界に誘いだす王子様キャラの草川拓弥は誠実さや善人性が表だって見えず、ただ疲れている芸能人みたいだし。過去、デブの知英にトラウマを与えながら美女になった知英を振り回す金子大地には悪魔的でクールで冷酷みたいな空気が薄い。大胆なSキャラになればよいのに、単に性格の悪いキャラになってしまっている。二人の属性がしっかり際立っていないから少女マンガ的三角関係の構図に見えづらい。どちらかと言うと絶妙にゲイのりゅうちぇるの方が抜群にキャラが立っていて、りゅうちぇるがゲイからバイに変わって知英を奪うみたいな話の方が面白くなりそうである。と言うか、それは観客がりゅうちぇるが悪い人でない事を全感覚で知覚しているからである。前の二人にはその安心感がない。
態度は悪いが性根は善人のデブ女というテンプレート演技で映画界を荒らしまくっている富田猛生もいつも通り。
エンド曲は草川拓弥が所属する超特急の「DON'T STOP恋」。聞いてると「どすこい」に聞こえるのが甚だ愉快で、これにはやられた。

しかしこのサイズの超ちっちゃい映画が好きだな俺。
知英ちゃん可愛いけど人生的には何のプラスもない映画。まあ、それでよし。見る前から何かあるとは寸分も思ってなかったし。


【銭】
テアトル系会員更新時にもらった特典1000円で見れる券を使って1000円で鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
どすこい!すけひら@ぴあ映画生活

『スプーキッズ ザ・ムービー』ユナイテッドシネマ豊洲5『8番目の男』シネマート新宿1『ブルーアワーにぶっ飛ばす』テアトル新宿

同日鑑賞3本をまとめてレビュー。

◆『スプーキッズ ザ・ムービー』ユナイテッドシネマ豊洲5

▲恐怖感のないモンスターに威厳がない。モンスターと女なら女の方が怖いって真実の描写。

五つ星評価で【★★★悪くない。全然悪くない。】
夜の学校にモンスターの子供達が隠れ住んでいる。彼等は人間社会から追いだされた逃亡者で、人の目に触れぬよう夜のみ学校で幽霊の先生の授業を受けているのだ。その夜の教室にスマホを置き忘れた人間の女の子がやってきて彼等の存在が学校の校長先生にばれてしまう。校長はモンスター駆除業者を呼ぶが、、、、という話。
人間の女の子ハナのキャラクターが出色。目のデカさが日本アニメ風で、犬のように表情が豊か。一時も止まらないウザいくらいの表情描写は愛らしいが、自己中な性格は煩わしい。物おじせず、恐れずに自己の益になる事のみを追及するその姿は見たくない人間の本性その物とも言える。
モンスターのキャラのデフォルメが良くも悪くも強力すぎる。フランケンシュタインズ・モンスターなんてデフォルメで丸めすぎていて、原形のモンスター以上にスライムみたいだ。だから彼等に恐怖感は全く感じない。最初くらいは恐怖感を感じさせる演出があってもいいと思うが(いや、やってたが失敗したんだよな)。
お気にはゾンビの女の子。
声優はアイドルを大挙使ってるみたいだが、特に違和感なく聞けた。唯一、駆除業者の猫ひろしのみが変な喋り方するなと意識が向いたが格段に下手という訳ではない。

ベースとして語られるテーマは変わった者への不寛容。
子供同士は何の意識もないが、大人は一線を引きたがる。
かーいらしくて、ちゃんとおもろくてテーマ性もある。でも女の子のキャラが目が大きすぎて無駄に可愛いのが何か長年生きてきたお宅の危機感情を掻き立てる。


◆『8番目の男』シネマート新宿1

▲ポスター。

五つ星評価で【★★★そんなに悪くないんだけど、この演出でよかったの?】
法廷、陪審員もの。
陪審員ものは数が少ないがなかなか悪い物に当たらない。これもよかった。
「8番目の男」とは陪審員第8号のこと。彼の提起で簡単に見えた裁判が徐々にひっくり返っていく様子が実にサスペンスフル。ただ、彼自身に名探偵要素は薄く、分からない事を納得できずに苦しんでいるだけというキャラクターにしたのはちょっとまどろっこしい。又、陪審員の合議の中で掛かる劇伴が妙に明るくてコメディ寄りっぽく内容を見せようとしてるようだったが、逆にそういう気遣いはいらず、ぐんと暗くしてしまえば良かったのに。
日本やアメリカ映画での陪審員が12人で今作が8人なので、それぞれ陪審員が持ってる属性やキャラも随分凝縮して整理されて見やすい物になった。12人は多い。8人くらいが丁度いい。メンツは法科学生、介護してる主婦、大会社の社長秘書、清掃業勤続30年、キャリアウーマン、おっちゃん、若い女、主人公。

▲ポスター場面のスチール。右下勤続30年清掃業者が本当はこのカットにはいない。

ラストで陪審員裁判にすると無罪率が上がる結果が問題になっているというテロップが出るが、それは正逆の話で、それほど冤罪の出やすいシステムとして非陪審員裁判が構築されているという事ではないだろうか。まずまずオススメ


◆『ブルーアワーにぶっ飛ばす』テアトル新宿

▲夏帆ちゃん好きだわ。

五つ星評価で【★★★これは判断むずかしーの来た】
夏帆ちゃん好きだから見に行った。
なかなか良い壊れ役で、性格ビッチがなかなか似合ってる。
その性格ビッチの夏帆の相棒がシム・ウンギョン。
やり取りの数々は微笑ましいのだが、発音がネイティブ日本人ではないのが気になる。
これは韓国人女優の知英が、完全にネイティブ日本人にしか聞こえない役作りをしてくるのだから、シム・ウンギョンがそれをできない理由が一応ない。変わった映画で飽きずに最後まで見れるが、さて、それで面白いと胸張って言えるかって言うと微妙。夏帆ちゃん外見も演技も好きだけど、映画としてぶっとばされ感がなかったのは残念。

あっ夏帆と果歩が親子なのか。でんでん気が付かなかった。


【銭】
『スプーキッズ ザ・ムービー』:ユナイテッドシネマ自社配給作品なので会員には自動的に割引が付いており、1300円で鑑賞。
『8番目の男』:シネマート新宿、月曜メンズデーで1200円。
『ブルーアワーにぶっ飛ばす』:テアトル会員割引を使用して1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
スプーキッズ ザ・ムービー@ぴあ映画生活
8番目の男@ぴあ映画生活
ブルーアワーにぶっ飛ばす@ぴあ映画生活

『イエスタデイ』『最高の人生の見つけ方』『ジョン・ウィック:パラベラム』『蜜蜂と遠雷』トーホーシネマズ府中4、7、日比谷6、11

東宝フリーパス鑑賞をまとめて4本。これがラスト。

◆『イエスタデイ』トーホーシネマズ府中4

▲(ムロツヨシ+髭の濃い加山雄三)÷2≒(出川哲郎+タイガー・ウッズ)÷2

五つ星評価で【★★★すっとOKっぽい佳作】
YESダディだなんてスポコンか?いやいやいやいや。
主人公が出川とタイガー・ウッズを足したみたいな外観。
外観だけでなく、音楽的才能が凡人である事が後半ズンズン証明されちゃうのは展開としてはキツい。そりゃあ、ビートルズと比べられちゃねー、せめて、ずうとるびと比べてもらえれば。私、メロディーはほとんど聞き覚えがあったけど、歌詞の内容まで知ってるのは「イマジン」くらいか。曲はよく流れるけど訳詩みたいなのは一緒に流れないし、調べたりもしてないから。私と洋楽は薄い付きあいなのである。
後半の落とし方はとても良い。お前、日本人にしてやりたいよ。
リリ・ジェームズの野暮ったさが光る。
リリ・ジェームズの恋人候補の彼もいい人で良かった。
そう、善人しかいない話なのよね。
テロップ感謝に東京タワーの名前があった。
日本だったら誰だろうとか考えるのもまた、面白い。
日本ではビートルズくらいのビッグネームで全世代に支持されている曲の多い歌手はちょっといないかな。40年くらい遡れば美空ひばりとか割とそうなのかもと思わなくもないが。


◆『最高の人生の見つけ方』トーホーシネマズ府中7

▲人間山脈、天海祐希。

五つ星評価で【★★★凄く熱くはさせないが、吉永小百合映画としては近年他に比べられないくらい整ってると思う】
吉永小百合も天海祐希もそれぞれ見せ場があるのはいい。
それぞれ現実とリンクしやすいくらいの役で吉永小百合は見た目凄く老いてはいないが孫がいてもおかしくない老齢の役なのである(孫の最短コースは40くらいだけどね)。
吉永小百合の家族の人選が唸る。
どう考えても何もできそうにない夫、前川清。
ドロップアウトして引きこもってる長男、駒木根隆介。
エリートだけど、それに押しつぶされそうになってる満島ひかり。
抜群のキャスティング力である。割と全員年齢不詳で、何歳って言いきっても通るくらいのブレを持ってのも良い。

話が超面白くはないけど吉永小百合をどう扱うかと言う回答には答えきっている。そこは認めたい。

ラストのムロツヨシのアレは余計。やりたかった気持ちは分からんでもないが。


◆『ジョン・ウィック:パラベラム』トーホーシネマズ日比谷6

▲ぬれぬれ。

五つ星評価で【★★俺、ダメ】
なげーよ。
マーク・ダカスコスしつこいホモみたいだよ。
坊主姉ちゃんは迫力あって良かったよ。
基本、話がなくて殺戮に次ぐ殺戮なら90分くらいですっと切りあげた方が映画として上品で面白くなると思うのだが、それは緊張感の持続を辛抱できない老人の繰り言として見逃してもらっても構わない。でも、二作目もそうだったけど、各組織に組織としてのカラーがなく、殺し屋は個人個人で動くので、複数組織が入り乱れると、誰が何の組織のために動いているのかが分かりづらい。この辺はもっと上手くやってる演出例がいくらでもあるのだから見習ってほしい。
ダカスコスの弟子とジョン・ウィックのバイク戦や格闘戦は面白いけど、あれほどのボリュームはいらない。銃撃戦、弟子戦、ダカスコス戦、全部つながってるし。
とりあえず4を見る時には2や3の内容は全く忘れているだろう。

あと、ダカスコスが妙な位置の椅子に座るのを見て、ガラガラなのに隣の席を選ぶシネコンの嫌な客を思いだした。ガラガラなのに弟子を連れてシネコン自分の席の周囲にだけ座られたらやだな。


◆『蜜蜂と遠雷』トーホーシネマズ日比谷11

▲ちょっと松たか子っぽい女ミンティア。

五つ星評価で【★★★安定】
フリーパス最終日にあの映画も、この映画も入れてくれないので(満席ではないが入れてくれない)、時間を二時間ずらしてレイトショー枠で最後の一本に『蜜蜂と遠雷』の三回目を選びました。まあ、良かったかな。安定してるから。特に新しく何かを気付くとかはなかったが、あのピアノの音を聞くために又、劇場に足を運んでもいいなと思わせる映画でした。


【銭】
2019.9.25から一か月間トーホーシネマズのフリーパス使用その25~28本目
▼作品詳細などはこちらでいいかな
イエスタデイ@ぴあ映画生活
最高の人生の見つけ方@ぴあ映画生活
ジョン・ウィック:パラベラム@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
イエスタデイ@ここなつ映画レビュー
イエスタデイ@或る日の出来事
イエスタデイ@yukarinの映画鑑賞日記α
ジョン・ウィック:パラベラム@yukarinの映画鑑賞日記α
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