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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『ディリリとパリの時間旅行』『ぼくらの7日間戦争』『ツングースカ・バタフライ』

同日鑑賞3本をまとめてレビュー。

◆『ディリリとパリの時間旅行』シネマチュプキ・タバタ

▲仕事人のアジトになりそうな場所。

五つ星評価で【★動きがない話がない】
これは俺あかんわあ。実写背景とCGのリアルな人物キャラが出す、どのカットも絵画みたいな美しさと言うのは分かるが、それってアニメ作品でそんなに大事なパートではない。そこを第一に目指すなら、背景はそのままで、人物をアニメではなく、実写で撮った方が良いのじゃないかと思う。その方が人間独特の陰影が出るし、キャラクターに感情移入しやすくなる。それと話が退屈じゃないか? 誘拐団を探し出し、誘拐されている少女を開放する冒険談というワクワク感は全くない。何か当てずっぽうに歩いてたら敵の本拠地まで辿り着いてしまい、何となく少女たちも開放できました、みたいにしか見えない。これを撮り方や脚本を変えずに作るなら刈り込んで30分くらいでいいと思う(商業作品にはならないが)。
何でワクワク来ないのかと言うと、美術パート、音楽パートなどの舞台裏は除いて、普通に冒険談になってないからだと思う。何を考えているか分からない異国から来た感情移入しづらい主人公。彼女はその出自とは別に白いドレスを纏い、縄跳びをする。これは単に画面を華美にする為の装置であり、彼女の個性を損なわせてるような気がする。例えば、物凄くスタイリッシュなスーツを着たチョンマゲの日本人を見てるようなバツの悪さがある。副主人公の郵便配達少年もスマートなだけで、彼女のメンタリティー不足を補ってくれる訳でもなし。この映画の中で魅力がある人物と言ったら、その奇怪な欲望を現出させてる「男性至上主義団」くらいじゃないだろうか。彼等のやろうとしてる事は変で良い。映画的である。キャラクターに魅力がない事を書くだけでこんなに長くなってしまった。
話のテンポは悪い。ストーリー上の驚きとか少ないし、背景が一枚絵みたいな物が多いので、その前で演技させられるキャラクターは舞台の上の役者みたいだ。CGキャラクターを使っているからだろうが、大胆なデフォルメやアニメートもなく(寝ているうち二あったのならゴメン)、少女開放シーンなどは実現目的などを事前にちゃんと説明していないので、成り行き行き当たりバッタリに助けている風にしか見えずサスペンスが発生しえないでいる。

私個人、この映画で面白かったのは背景の際立たせ方、「男性至上主義団」の存在と目的、この二点のみに限る。

ちなみに「時間旅行」というタイトルだけどタイムマシンやタイムスリップとは全く関係ない話です。
「美しいベル・エポックのパリへの至福のタイムトリップ」という事らしい。ドラッグやってんのかよ、みたいな。つーか、あなたの目と耳はあなたの体を離れ、この不思議な時間の中に入って行くのです。ってウルトラQかよ!


◆『ぼくらの7日間戦争』EJアニメシアター新宿

▲「このメンツで乱交してほしい」「そういう映画じゃないって」。

五つ星評価で【★★★普通のアニメである事の素晴らしさ】
お客が入っていない。
一週間経ってツイッターの有志に話を聞いてもみな観客数は籠城メンバーの7人以下であり、劇場側が彼等の心細さを味合わせるために8人目以降の入場者を断ってるのかと思った。超不入りである。つまり、これがナウシカで言うところの「火の7日間」である(違うだろ)。

でも、映画は面白くて良質。『ディリリとパリの時間旅行』の後だったからかムチャクチャ面白かった。

主人公は歴史オタク。片想いの少女の為に7日間の家出を計画する。そこで出会った最強の敵(違う違う)。歴史と言うより軍略知略に詳しい彼が家出先の石炭工場を要塞として立てこもる姿はちょっとヤン・ウェンリーを思わせる。じゃあ、タイ人の子供はユリアンか。するとラインハルト様は敵の参謀。上司は使えない貴族のデブっぽい。じゃあ、ジークフリード・キルヒアイスはあの第一秘書のハゲメガネか。いや、なかなか緩衝材みたいなポジションだから当たってるかも。

チラシでも顕著だが、TVでの番組宣伝も「北村匠海」「芳根京子」「宮沢りえ」推ししかしていない。つまり、もうこういう宣伝では映画は入らないんですよという生きた実例。

◆『ツングースカ・バタフライ』ユーロスペース1

▲心霊ものっぽいテイストのポスターだが、中身はゴリゴリアクション。

五つ星評価で【★★★普通に面白い。】
亜紗美の引退映画。何で引退するのかは知らないがとても勿体ない。
アクション映画は敵がゲスくて主役が強いだけで面白くなる。
絵が安いのは予算の関係でしょうがないか。
ずっと暴れ続ける主役の亜紗美は勿論よい。
敵の頭JONTEの振りきれた凶暴性、その手下、笠原竜司の説得力のある強さ、三枚目黒板七郎の程よい闇の人感。


【銭】
『ディリリとパリの時間旅行』:期限無期限のシネマ・チュプキの12回券を10000円で購入、7回目使用。
『ぼくらの7日間戦争』:テアトル会員割引料金1300円。
『ツングースカ・バタフライ』:ユーロスペース会員割引料金1200円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ディリリとパリの時間旅行@ぴあ映画生活
ぼくらの7日間戦争@ぴあ映画生活
ツングースカ・バタフライ-サキとマリの物語@映画生活
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