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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『チア・アップ!』新宿ピカデリー10、『シークレット・ジョブ』シネマート新宿1

同日鑑賞を2本まとめて。

◆『チア・アップ!』新宿ピカデリー10

▲チアリーダーのセンターが学級委員タイプの眼鏡さんで、尚且つ老女というジャンル映画の最終兵器みたいなプロット。

五つ星評価で【★★★70越えのガールズ・ムービー】
ダイアン・キートン凄いのは確かにお婆ちゃんなのだけど、シンプルにかっこいい。セックス・アピールこそないが、それを補う人間的魅力が満ち溢れている。持ち上げすぎか。そのダイアン・キートンがお婆ちゃんになって、シニア・タウンという老人ばかりが住む町で、若い時に断念したチア・リーダーを再開する話。
チーム召集の為のオーディションから、練習、失敗、再練習を経ての難関へチャレンジと言う物語の中で、年甲斐もなくって言っちゃあ失礼だが、ワイワイガヤガヤする老女の皆さんがみんなそれぞれ個性的でチャーミングです。セックスとかそういう対象ではないのだけど、女性は年をとっても変わらない。姦しくって可愛い、そんな感じを受ける。だから、これは最長齢のガールズ・ムービー。
「誰が婆さんのミニスカート姿を見たがる!」と言うのは映画内のセリフなのだけど、実際見てみると「脚だ」としか思わない。若い女の子のムチムチしたあんよではないのだけど、まあ「脚」である。単に脚。嫌悪感はなかった。格別、惹かれる訳でもないけど。封じようという決め手になるような要素ではない。

▲若いと言うだけで悪役視されてしまうヤング・チアチーム。真ん中の黒い方は後に改心して老人チームのヘルプに回る。ちょっと顔が面白い系と言ったら失礼か。しかし、みんなキューピー人形みたいで若いからセックス・アピールが強い訳でもない。

友達の孫の恋愛エピがちゃんと入ってる辺りにプロデューサーとしてのダイアン・キートンのバランスの良さを感じる。


◆『シークレット・ジョブ』シネマート新宿1

▲着ぐるみ着ただけの4体。作り物感バリバリだが、着ぐるみ自体の出来は良いので、角度によっては絶妙に本物の動物に見えなくもない所が上手くできてた。

五つ星評価で【★★動物園に動物がいると言う幻想】
「エクストリーム・ジョブ」制作チーム最新作!
こういう煽りには弱いし、まんまパクリ・タイトルだが、悶絶するほど楽しくはなかった。
ちなみに英語題は『SCERET ZOO(秘密の動物園)』で、こっちの方がタイトルとしてはいい。

動物がいない。
本物は連れてこれない。
じゃあ、偽物を都合しよう。
というプロットはいいし、出来上がったニセ動物の絶妙な不自然感とかは面白い。
ただ、ビジネス戦略がアレだけというのはしょぼい。
なんつか単純に脚本の上での二つの組織の攻防戦がユルい。
ここが一番の問題点だ。
面白いけど、ちょっと長くてタルいかなー、くらい。


【銭】
『チア・アップ!』:松竹ポイントカード6回分を使って無料入場。
『シークレット・ジョブ』:テアトル会員カード+曜日割引で1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
チア・アップ!@ぴあ映画生活
シークレット・ジョブ@ぴあ映画生活
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『ライフ・イットセルフ 未来に続く物語』ギンレイホール

◆『ライフ・イットセルフ 未来に続く物語』ギンレイホール

▲オスカー・アイザック(右上・男)、人生で問題があったら、とりあえず酒かドラッグに溺れて町中で叫んでいそう。素面でいるとか、静かに落ち込んでるとかの選択肢がない感じ。

五つ星評価で【★★打たれど響かず】
バシンと響かなかった。
一つの事件に二つの家族の物語。
但し、この家族が事件の背後にいると言うだけで、積極的に綱がっていかない。積極的に繋がっていって、ああ、実はこの出来事がここにこの結果を産んで、実はこれこれこうで、全ピース綺麗に完成しました、という構造ではない。そういう構造が映画的と思っていたので、密接にリンクしようとせず「でも、そこやかしこに愛はあったのです」という作りは私には響かなかった。群像劇ではあるけれど、その群像が特に同じ方向を向いていない。だから、とても普通である。映画の登場人物もずば抜けた感じの人はいない。特別な状態でない日常だからこそ、それが「愛」を語るのにふさわしい、という考え方もあるだろうが、私は映画ではできれば「よくある日常」を描くよりは「ちょっと行き過ぎかもしれない非日常」を描いてほしいし、見たいのだ。そういう意味では事故を起こし、それを認められない旦那とかの話はドラマチック、それ以外は割とぼんやりという印象。

極論を言ってしまえば「アレハンドロ・ホドロフスキーのライフ・イットセルフ」だったら見たいわ。そら、極論だわ。


【銭】
ギンレイホール会員証で入館。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ライフ・イットセルフ 未来に続く物語@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
ライフ・イットセルフ 未来に続く物語@ここなつ映画レビュー

『透明人間』ユナイテッドシネマ豊洲11(ゆるやかにネタバレ気味)

◆『透明人間』ユナイテッドシネマ豊洲11

▲「君のために取り寄せたよ」何かまた薬物でも入ってるのかと心配しちゃったよ。

◆※ズバリは書かないが、ゆるやかにネタバレ気味っぽい表現あり。

五つ星評価で【★★★★こえー】
評判通りにたいへん面白かった。
こえーよ、あんなの。
ただ「不可視」というだけで、これだけの脅威になるとは。
まあでも、サーモビジョン持って来い、とか、視覚より嗅覚に生きる犬をもっと上手く話に絡められなかったのかとか、見た後に思った。見てる時はそんな余裕はなかった訳だ。いや、脚本と演出がよくできてる。
あと、奴がニック・モラリスみたいな貧弱な小男だったら、きっと見えようが見えまいが野獣のように咆哮するエリザベス・モスには敵わないだろう。そんな意味合いから言ったら平井和正版まんが『スパイダーマン』で地味な悪役(不良学生だったかな)が殺意を秘めた凶器に実に自然に使用する煉瓦ブロックとか持たせても良かったかもしれない。ニック・モラリスだったら煉瓦落としそうだけど(何だこのニック・モラリス推し?)。
奴の図体がでかくて、自然にニヤニヤしている感じが、ちょうど人間同士の押すとか引くとかの関係性が分かっていない事を隠蔽している上でのニヤニヤに見えてちょっと怖くて上手い。こいつがジャイアンだったら、のび太は一週間持たない、みたいな。
あと、その兄貴のヘラヘラ具合もマコーレ・カルキンっぽくて責任感ない感じがよい。いや、俺、『ホーム・アローン』2本とも見てないのにこんな事言うのも何なんだけど。

この映画の唯一の疑問点は富豪の奴が、そんなにエリザベス・モスにこだわらなくてもいいのじゃないかと言う点。いや、けっこうエリザベス・モス化粧とか取れて顔とか怖いじゃん。猛禽類っつか気性の荒い猿みたい。そこはお国柄なのか、単に奴が異常だからなのか。俺、まんま、この役だったら、ガッキーの横とかに潜んでいたい。で、殴る、蹴る、とかじゃなく、すーっと触れるか触れないかで触りたい。っつーか、そういうエロ要素に一歩も踏み込んでいない『透明人間』って「おま、ちょっと頭おかしいだろ」と言いたくなる。

あと、透明人間の見える見えない具合が絶妙。
この演出手腕を利用して、パンツが見える見えないだけが大事であるというパンチラ・ムービーみたいなの作ってくれたら個人的には超嬉しい。ただ、エリザベス・モスは外してほしい。


【銭】
ユナイテッドシネマの会員ポイント2ポイント使用割引で1000円で鑑賞。
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透明人間@ぴあ映画生活
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透明人間@yukarinの映画鑑賞日記α
透明人間@ノラネコの呑んで観るシネマ

『家族を想うとき』ギンレイホール

◆『家族を想うとき』ギンレイホール

▲左から母ちゃん、妹、兄ちゃん、父ちゃん。

五つ星評価で【★★★え、ラスト、そこ?】
「フランチャイズ」の名の下、個人事業主の運送業に手を出した父ちゃん、その生活資金補助に介護業に手を出した母ちゃん、二人には地獄の仕事漬け生活が待っていた。「貧乏はやだーっ」って、話なのだが、日本国内ではヤマトとか佐川急便に下請けのドライバーと言うのがいないので(少なくとも私の知る限りではいない)、同じ理不尽なフランチャイズの例を出すなら「コンビニ店長」の方が分かりやすいだろう。あの職種もフランチャイズのイメージを貸出してる大資本のイメージを崩さない為に勝手に開け閉めできないし、安価な労働力としてバイトを入手できなければ、家族が人質のようにシフトに入れられて大変らしい。儲かりそうな条件の店舗については、色々儲からないように裏で画策して、フランチャイズの個人小売業売店から本部直営店に切り替えさせようとする、という話も聞いた。金は怖い。
そんな訳で、父ちゃんも母ちゃんも一服する間もなく、奴隷のように働かなくてはいけないのである。きっちり貧乏人を追い込むシステムが出来上がっていて、一度入ったら足抜けできなそうである。ヤクザかよ。話が希望を見出す前に終わってしまうとは思わなかった。そんなん、こえーよ。


▲肌色ジーニーみたいなフランチャイズ上司。魔法のように辛い仕事を振りまくぞ。

【銭】
ギンレイホール会員証で入館。
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家族を想うとき@ぴあ映画生活

『ワンダーウォール 劇場版』新宿シネマカリテ2

◆『ワンダーウォール 劇場版』新宿シネマカリテ2

▲ちなみに、こんな場面は映画にない。

五つ星評価で【★★★★対話は対話を越えられるか】
ドキュメンタリーではないだろうが、本当にあった話かどうかがあまりに真に迫っていた為、分からなかった。
驚いたことに「事実に基づく」話ではないらしい。
それなのに、このリアリティー。濃密な映画だった。
「長期取材に基づく」とあるので、物語の「近衛寮」に類似した存在はあったのかもしれない。さもありなん。

多分、この物語の「近衛寮」に近い存在は日本各地にあり、今、剥奪や簒奪の真っ最中なのではないかと思う。

京都の大学にある学生寮「近衛寮」は百年の歴史を有し、生活に関する規則・ルールは自治により治められている。毎年、多くの変人を生みだす「近衛寮」であるが、最近の問題は学校側が寮の老朽化を理由に、近衛寮の廃寮を求めていることだ。寮は百年の間、学校と対話を続けており、そのノウハウは先輩から後輩へと引き継がれている。だが、今回は苦戦を強いられている。そんな時、学校側に学生と折衝するための新たな人員が追加され、「近衛寮」の存続は大きく揺らいでいく。

この物語の凄い点は、現在性である。
100年の間、学校側と学生側は折衝を繰り返していた。そして、それは機能していた。何故か、双方が対話する意思があったからだ。おそらく、大学側にも「民主的に話して聞かせる」という態度が、そもそも大学の取るべき態度であると至極真っ当に考える者がいたのだ。そう、思われる。

この「対話」は学校側から一方的に破棄される。
学校側から来るのは「決定事項」のみ。対話は壁によって遮られ、回答は届かない。
これは今の日本の政治の縮図である。
与党と野党の国会での論戦に近い。
野党が政策や政治についての疑問を尋ねる。
ピントの外れた事や、回答ではない事を延々と答える与党。
議論や対話に対して最も不誠実な態度とは何であろう。
それは「議論を行なわない事」だ。
議論を行なう体のみ見せて、議論を深めない。
するとそこで、議論は止まってしまう。
議論が議論として高められない場合、結論はどうなるか?

①規定の意見が取られるか、
②もっとも賛成者の多い意見が取られるか、
③権力を行使できる者の意見が取られるか、

主にこの三つのうちのどれかに決まる。
もう、いいようにやられる結論しか思い浮かばない。
こんな事はもちろん正しくないし、子供がやるような事であり、成熟した大人がやる事とはとても思えない。
だからこそ、それを禁じる術がないという地獄のような状態。これはやられた。

「劇場版」ではおそらく「ドラマ版」の後の2年後を軽く描写し、まだ、戦いは続いており、戦いを続けられる方法は絶無でない事が提示される。ただ、それでも、私はあの未来では心配である。それはあの肯定的に見られている行動が飛び道具的に出てきた物であり、その強さは認めざるをえないのだが、それでも、それは「議論」ではない。「議論」によらない改革は「感情」に訴えているのだが、「感情」は次の「感情」に塗りつぶされる事が多々あり、「感情」は「扇動」されやすい。今は勝っていても、一発大逆転でひっくり返されやすい。とても危険な兆候だ。

あと答を持つ女優成海璃子が素晴らしい。
おっぱいも含めて、素晴らしいと言わざるを得ない。

岡山天音の着ていた背中一面に見返り美人がプリントされたジージャンがかっこ良すぎる。


【銭】
シネマカリテ水妖12100円水曜1100円均一。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ワンダーウォール 劇場版@ぴあ映画生活

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』早稲田松竹、『近松物語』神保町シアター

名画座系2本まとめて。

◆『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』早稲田松竹

▲かっけー冒頭ちょっとのショット。

五つ星評価で【★★カット、ショットの豪華さはともかく、テンポが悪い】
1968年、カラー、165分、初見。
なげーよ。
俺、じーさんで残り時間少ないから長い映画は苦手。短く、サクサク見たい。怒られるかもしれないけど3倍速くらいで見たい。
それにしてもカットやショットがどれ一つとっても豪華でかっこいい。
でも、それを延々と映してたりする。長い。
こういうのを若い時に見てたら権威に屈して褒めるのかもしれない。今はダメ。単純に身体が持たないで退屈に身悶えてしまう。
音楽がまた牧歌的。マカロニみたいに煽る音楽が好きなのだ。
物語にダリオ・アルジェントが参加してるのに驚く。まー、当たるまでは恐怖映画専任の監督ではなかった筈だ。

ブロンソンまだ髭がないのね。髭が付いてブロンソン完成という気がする。
クラウディア・カルディナーレが綺麗。この人、テクが凄そうだから、店の人におすすめされたら指名するって、そうじゃないだろ。泣き出しそうなところをずっと堪えてる顔が魅力的。もっと若い方がステキって意見もありーのだけど、これしか見てないから、このちょっと疲れた感じにも私は惹かれる。

▲カルボナーラ、もとい、カルディナーレ。

ヘンリー・フォンダ悪役なのね。フォンダがやると人間味がありすぎて、何か人には隠しているけど善行の為、悪事を犯してるようにすら見えなくもない。アップのカットとか長いから変に人間的に見える。いや、だから、そーゆーんじゃなく、普通に単純にイヤな奴が悪役はよいのだけどな。『マルサの女2』の三国連太郎みたいな同情の余地ありありっぽさを醸し出す悪役は映画としては微妙なんちゃうか。逆にそういうバリバリな悪役を避けたからこそのヘンリー・フォンダ起用なんだろうけど。

冒頭で退場してしまったがアイルランド人の計画にもグッと来た。

大雑把だし、原題と掛け離れていると言われればそうだけど、旧題の『ウェスタン』ってのはいい題名だったと思う。


◆『近松物語』神保町シアター
五つ星評価で【★★いたたまれない】
1954年、白黒、102分、初見。
特集「映画監督溝口健二 悲恋の女たち」からの一本。
世界の溝口が近松門左衛門に挑む的な。
主役は長谷川一夫、対するのは香川京子。
長谷川一夫が大店の中で地位はともかく実直な仕事で認められてる技術者なのだが、目下の者からの頼みにより、ちょっとボタンをかけ違えたせいで、どんどん不幸の沼に嵌っていく。香川京子の奥様側から見れば不義理な夫と見切りを付けて長年の想いを長谷川一夫にぶつけて、恋が成就した事で哀しいけれど幸せな結末で済むかもしれない。が、私は長谷川一夫目線で自己同一化してるので、必要のない疑惑に地位を奪われ、全てを収めようとしても暴風雨のような奥様の激情がそれを許さず、ただ慎ましやかに清らかに正義を貫こうとしてそれも出来ずにただ、殺されていくのは悲劇としか言えない。彼は何も悪くない。何かダメだったかと言えば、「間」と「タイミング」が悪かっただけ。それはどうにもできないと思う。
和楽器の劇伴がけっこう扇情的で怖い。


【銭】
両作品とも1300円の均一料金(偶然一緒だっただけだけど)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト@ぴあ映画生活
近松物語@ぴあ映画生活

『悪人伝』109シネマズ木場8

◆『悪人伝』109シネマズ木場8

▲ムチャクチャ陰鬱な集合写真。左からギャング、悪魔、刑事。

五つ星評価で【★★★★わははははははははは。マ・ドンソクのファン・ムービー】
ギャングと刑事と殺人鬼。それぞれ悪人の度合いが違うのが面白い。
殺人鬼の背景をちょっと知りたい気もするが分からなければ分からないでよい。

ギャング=マ・ドンソク。あーもう見るからにギャング。いつも通り辛そうな顔で盛大に弩突く、蹴るを繰り返す。
刑事=キム・ムヨル。ちょっと「ZIP」に出てる風間俊介を思いだす。悪人なりに爽やかさがある。
殺人鬼=キム・ソンギュ、つんくに似てる。
マ・ドンソクの敵対するギャングのナンバー2にその物ズバリではないが、明らかに片岡愛之助が混じってるのがいる。

【銭】
毎月19日は109シネマズ会員感謝デーで会員1200円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
悪人伝@ぴあ映画生活

『今日から俺は!!劇場版』ユナイテッドシネマ豊洲10

◆『今日から俺は!!劇場版』ユナイテッドシネマ豊洲10

▲集合写真が華やかでええわあ。

五つ星評価で【★★★★星一つ増やしたのは清野菜名ちゃんの結婚ご祝儀】
チラシに「この夏、笑いの金メダル」ってコピー。そーだよね、オリンピック開催に公開日をぶつけたんだよね。まー、内容は一切関係ないけど。原作マンガ、ドラマ一切未接触。ただ、予告を見ていればキャラクターの大体の関係性は把握できるから問題ない。そういう意味では実に良く出来た予告である。予告の「バカで卑怯な三橋とクソ頑固な伊藤」ってのが分かりやすい。頭ピンピンの伊藤健太郎より、バカで卑怯な賀来賢人の方が主人公ウェートが高いのがおもろい。その辺が福田雄一だという事なのだろう。女に襲われてすかさず「たすけてー」と逃げるようなキャラクターをおそらくマンガまんまに実写で再現して違和感ないのは凄い。あのバリバリにかっこ付けながらカバンを落とすシーンとか最高。賀来賢人は上手いと思うが、ちょっと油断するとこの役専門みたいなイメージに捕まるかもしれない。
それにしても、いい意味でくだらなくて癒される映画だった。中坊魂燃える。『ビー・バップ』やジャッキー・チェンソみたいな映画は一世代に一つは作られなくっちゃいかんのよ。
主役二人に次ぐ橋本環奈と清野菜名も役割分担キッチリできてていい。っつか、橋本環奈ネタだけかよ。清野菜名の正しく真面目に強いけど(と言うか不良じゃないから虚栄を張る必要がない)、賀来賢人には隠しながらもメロメロな感じが可愛らしい。通常ベースのスケバンタイプの山本舞香もまあ、よし。この人、突っ込んでケンカ始め出すみたいな役ばっかだよな。
そんな中で一番得してるのは、基本、三の線なのに、いい所で女を守り抜く中野太賀の今井。『湘南爆走族』の我王銀二みたいな役だ。まさか、ミニシアター映画の常連、太賀がこんな形でお茶の間の人気者になるとは思わなかった。
それ以外はキッチリ屑を演じた柳楽優弥(卑劣)と栄信(フランケンゴリラ)もようやってる。

全体ちょっと長いが退屈はしない。しかし清々しいほどに予告編で見た以上の物が何一つ発見できない映画だった(いいの! 別にそれでいいの!)。それと、ツイッターなんかで良くない評判の呟きが多数寄せられてるらしいのだけど、逆にあんたら何でそんな福田雄一に期待できるの? と思う。福田雄一なんて、この先通る者は全ての希望を捨てろみたいな監督じゃないか。ムロツヨシや佐藤二朗の座付き役者は今回つまらない。あの辺はもうちょっとスリムに尺を削ってもいい。


【銭】
舞台挨拶付き上映だったが、ユナイテッドシネマさん金曜会員デーという事で会員価格1100円だった。太っ腹じゃん。
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今日から俺は!!劇場版@ぴあ映画生活

『虚空門 GATE』新文芸坐

◆『虚空門 GATE』新文芸坐

▲謎映画。

五つ星評価で【★★★謎が謎呼ぶ】
UFOと言えばピンクレディー、そんな固定観念を打ち消すドキュメンタリー(いやいやそんな言い方ないやろ)。もしくは「虚空門GATEを見る人もまた虚空門GATEから見られているのだ」みたいな。

UFO(狭義でいう所の宇宙人の乗り物=「空飛ぶ円盤」)は実在するのか?
UFOを呼びだせる人がいるらしい。
その人を呼んでUFOを呼び出してみよう。そんなドキュメンタリー。
UFOを呼べる人はそこそこの怪しさとそこそこの確からしさを持っている。闇雲に怪しいだけでない。

では、映画で見る事が出来るUFOは本物なのか、インチキなのか?
蛍みたいだ。星を見る人と星空の間の空気の密度を変えて星が動くように見える能力あったら、実現可能じゃないか? いやまあ、それはそれで実現大変なのだけど。
UFOを呼べる人の能力は全てインチキではなかろうが、インチキも含まれていると推察する。

ラストは怪しめる余地があるから逆に面白いのだと思う。。


【銭】
一版1500円を新文芸坐会員割引で-200円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
虚空門 GATE@ぴあ映画生活

『ながぐつ三銃士』『長靴をはいた猫 80日間世界一周』『空飛ぶゆうれい船』渋谷TOEI②

とーあに!これくしょん3本まとめて。

◆『ながぐつ三銃士』渋谷TOEI②
五つ星評価で【★★いきなり西部劇】
1972年、カラー、53分、初見。
「ながぐつ三銃士」って長靴を履いてるのペロだけやん。それにしても前回の剣と魔法の話の続きが何で西部劇になったのだろう。ペロ自身が素晴らしい特技を持っている訳でもないのに(ないよね)、フーテンらしき青年を見下したような言動するのが、どうにもカチンと来る。まあ、これはその頃の若者の背伸びして自分を大きく見せようとするような性質を表わしているのかもしれない。ヒロインのアニーは仲間由紀恵にちょっと似てる。今作には悪役の副業として贋金作りがあり、第三作の『世界一周』には、時計台の中で悪漢と追いつ追われたりをするアクション・シーンがあり、ニヤっとしてしまう。ちなみに悪役はヒロインのアニーの貞操に興味を持ったりしない。そこは子供まんがの子供まんがたる由縁だ。


◆『長靴をはいた猫 80日間世界一周』渋谷TOEI②
五つ星評価で【★★そして、今度はヴェルヌの世界一周】
1976年、カラー、58分、初見。
猫の声がなべおさみ。だが、これがピッタリでビックリ。
前二作では人間の世界に、人間語を喋れる猫や鼠がオジャマしている体だったが、この物語の中では登場人物は全て擬人化した動物になっている。ガリガリ博士なんて、外観はホームズのモリアーティ教授そのものだ。
基本追いつ追われつドタバタしてるのだが、落ちがあってのドタバタではなく、ただ果てしなく手段や場所を変えて追いかけ続けているので、変化に乏しく、ダレる。もう、ただ動きの面白さとかだけで画面に釘付けになれるような年ではないのよ、私は。ヨボヨボ。


◆『空飛ぶゆうれい船』渋谷TOEI②
五つ星評価で【★★★雑ではあるがひたすらシニカル】
1969年、カラー、60分、多分2回目(初回はTV)。
相変わらず石森章太郎マンガの主人公は社会を舐めている風の上から目線で、ちょっとイラっとする。Tシャツ、半ズボン、マフラーみたいな妙なモテ風ファッションが気持ち悪い。とは言え、この話の主人公は、悪役にこれでもかとひどい目に合わされており、性格が悪いくらいは許してやろうという気持ちになってしまう。全てをなくした少年の嗚咽が悲しい。野沢雅子の演技が凄い。的確な乗せ音楽も相まってついつい泣かされてしまう。
主人公と父親が会社からの帰路で、都市がいきなり巨大ロボットに襲われ、国防軍(「自衛隊」ではなく「国防軍」と言っていた)との交戦の巻き添えを食うシーンは唖然。いきなり戦車に踏みつぶされる民間車。こえー。この都市破壊のシーンは宮崎駿が担当したらしい。
恐るべきは敵。真の敵は海底に巣食う化け物みたいな描写なのだが、その前哨戦として、「空飛ぶゆうれい船」を悪としてアピールするために市中被害などを無視して交戦している。この交戦その物が悪の組織のイベントであり、使った武器・弾薬は国防軍を経由して、国内軍需企業より補填される。これらの戦争行為を系列企業のTV局が意図を変えて垂れ流す。国民にはコマーシャル込みで大ヒットした毒入りの商品が与えられ、その売り上げで戦争が更に潤ったりする。経済が戦争を支えるこの構造がとてつもなく今的。
主人公は紆余曲折、「悪」と信じていた「ゆうれい船」に乗り込み、国と戦う。
悲壮な戦いに身を沈める主人公が戦うメカが最新鋭の技術を隠した幽霊船というギミックがかっこいい。これはちょっと「ヤマト」に通じるアナクロなかっこ良さ。
幽霊船に乗ってる女の子がヒロインだけど、掘り下げられてないなあ。
あと4人を除いて全員、死亡したような事故を引き起こしたのだから、故意ではなくても主人公にはちょっとくらい反省してもらってもいいのではないか?
OPのホラー演出がなかなか怖い。
ボアジュースのCMが今ても通用しそうなほど秀逸。


【銭】
旧作価格で各1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ながぐつ三銃士@ぴあ映画生活
長靴をはいた猫 80日間世界一周@ぴあ映画生活
空飛ぶゆうれい船@ぴあ映画生活
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