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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『覗かれた足』シネマヴェーラ渋谷

◆『覗かれた足』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★★足フェチ・ファンタジー】
特集「新東宝のディープな世界 アンコール&リクエスト」から1プログラム。
1951年、白黒、79分、初見。
1983年トリフォーの『日曜日が素晴らしい』より32年早く、半地下から少女の足カットをまざまざ見て悦に入るって似たような行動を取ってるのに早すぎて誰にも気づかれなかった映画。っつか、半地下から覗いてる美脚にノックアウト感がないんである(肉付きのよくなる前の少女の足なので、単に細くて真っすぐな風)
舞台は銀座ワシントン靴屋。地上階で上得意客に対する接客や、駆け込みの客の対応をしており、地下階(半地下)で、職人が靴を直している。この上下構造がそのまま階級を表わす構造になってるのがおもろい。地下の階が靴の精霊とか妖精とかの作業場みたいであり、ある意味とても貧乏な洞窟くさい(ビルの地下にもかかわらず)。上の者は野蛮な肉体労働の下層に行きたがらず、下の者も実のない上の階に積極的に行きたい訳ではない。しかし、銀座でマダム相手に客商売をやるにはあんな風にオカマ言葉で「お紅茶出して差し上げて」なんてサービスをしなければいけなかったんだろうか。だとすると、銀座もなかなか野暮ったいなあ。
ある日、職人長の進藤英太郎が半地下から見た美しい足に魅入られ、注文にない靴を作ってしまう。靴は非売品としてウィンドウに飾られ、最終的には足のモデルのとこにまで辿り着く。

その時、靴屋では殺人事件が起き、モデルの少女の兄に嫌疑がかかる。
靴職人は足だけ見ていた状況を警察に話し、少女の兄の嫌疑を張らす(ちなみに、この時「じっちゃんの名に賭けて」とか「真実は常に一つ」とか殺し文句を言ったりはしない。まー、ただの靴職人だからな)。
まあ、でも、それはそれ、これはこれでしょう。
ラスト、「これからもずっと美しいあなたの靴を作らせてほしい」と懇願する進藤英太郎、ラスト大団円カットで普通に足の少女に嫌がられている風である。


【銭】
一版1200-400(会員割引)
▼作品詳細などはこちらでいいかな
覗かれた足@ぴあ映画生活

『童貞幽霊 あの世の果てでイキまくれ!』UPLINK渋谷1

◆『童貞幽霊 あの世の果てでイキまくれ!』UPLINK渋谷1
五つ星評価で【★★★★期せずして面白かった】
企画「OP PICTURES TEAM若」から1プログラム。
特集上映五本中、一本は見ていて、一本はホモ映画だからパスして、と計画を立てるものの結局、これ一本しか見れず。おー、面白かった。好評に付き、特集の再上映が又あるそうなので、残り2本とホモ映画1本も見て出来れば5本制覇したい(まあそれはその時の予定次第だろうけど)。
話の転がし方があれよあれよと思いがけない方向に進んで飽きさせない。そしてやっぱり成人映画枠でこんなイカレタ映画撮るのかよって攻め姿勢が基本好き。
恋人役の戸田真琴かわいい。
主人公が幽霊になってからのバディー役のきみと歩実、幽霊にしてはふっくらと言うのを舞台挨拶で突っ込まれてて、もーすげー愛されキャラ。あー『新橋探偵物語』のチャイナドレスの子なのね。何でも直感的に演じれるそうです。
死んだ後、童貞の主人公とは別に、恋人の彼女が援交やってるのバレたり、その彼女を助ける為に幽霊ならではの解決策に臨んだり、そして、画面に鳥居みゆきが出るともう物語は凄い所まで行っていて引き返せなくなっている。鳥居みゆきはとてもいい使われ方をしてる。こういう使い方をするべきである、という見本みたいな使い方。
圧が強い霊能力者や、コンビニ店長夫婦などいい味の染み出てる役者を惜しげもなく投入してる感じ。

話が面白いのですっかり忘れてたのだけど、成人映画なので「ムフフ」なシーンは漏れなく付いてくるのだが、あまり記憶に残っていない。そこは問題だろう。


【銭】
番組料金UPLINK水曜1200円均一(番組料金は1500円、前売は1300円、使わなかったがチケ屋で980円で売ってた)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
童貞幽霊 あの世の果てでイキまくれ!@PG
童貞幽霊 あの世の果てでイキまくれ!@ぴあ映画生活

『フライト・キャプテン 高度1万メートル、奇跡の実話』ユナイテッドシネマ豊洲11

◆『フライト・キャプテン 高度1万メートル、奇跡の実話』ユナイテッドシネマ豊洲11

▲冗談みたいな絵面なのに、そこそこ真面目なのが凄いショット。

五つ星評価で【★★★★ブライト・キャプテンだったらガンダム】
チケットを買う時『フライド・キャプテン』と間違えてしまいました。四川航空だからキャプテンは辛口(っつか無口じゃ)。
実際の飛行機事故を題材に描くリアル・ドラマ。
中国の国力を見せつけようみたいな面も勿論あるのだろうけど、
危機に瀕した人間が、自らの強い意志と技術力で危機を乗り越えていく、
普通にパニック映画として手に汗握る展開がつるべ打ちで、それが良い

逆にリアル・ドラマだからだろうが、突飛な解決策が提示されて、
あれよあれよと事故が修習してしまったりもしない。
事件は突発的に起こり、その事件に対応する為に使われる
解決策も地道で泥臭く、驚かされたりはしなかった。
それでよいのであって、一つ一つ解決して行かなければならない。
そういう奇をてらわない部分がとても良かった。
UPしてから更にもう一言。
奈美悦子似のCA長が見栄を切るシーンが素晴らしい。
俺、見てないんだけど、ある意味あの場面はとっても半沢直樹っぽい。


【銭】
ユナイテッドシネマ前回有料入場ポイント2ポイントを割引に使って1000円鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
フライト・キャプテン 高度1万メートル、奇跡の実話@ぴあ映画生活

『劇場版 BEM ~BECOME HUMAN~』ユナイテッドシネマ豊洲11

◆『劇場版 BEM ~BECOME HUMAN~』ユナイテッドシネマ豊洲11

▲ポスターずら。

五つ星評価で【★★★後半のカタストロフィはなかなか人非人でゲラゲラ笑って自分の人非人度を確認した】
2019年にTVアニメとしてリメイクしていた版の劇場版とのこと。今回は生誕50周年との事だが、私は50年前のオリジナルと亀梨くんの実写の劇場版しか見ていない。
妖怪人間は妖怪体と人間体があるが、オリジナルの人間体でも社会に溶け込むには異質である部分が緩和され、ベムは今回、記憶欠損を伴いながら、自分が妖怪人間と意識しないまま人間体で結婚をしてしまっている。ええっ、そして、ベムの癖にイケメンじゃん。
ベラとベロは都市の中に潜み、人間として生活を送っている。そして、三匹の妖怪体はオリジナルは「強さ」よりも「醜さ」を強調したデザインだったが、今作のそれは「美しい」とは言えないが、「醜さ」ゆえに顔を背けたくなるような生理的な「醜さ」には欠けている。これはもう、オリジナルとはかけ離れている設定だな。漫然と人間として暮らせるのなら、それほど強く「早く人間になりたい」と願う意味は希薄になる。

残念な事に話はありがち。妖怪人間の特殊な回復力を研究する製薬会社がベムの記憶を封印したまま、研究を進め、不要になったので殺して破棄しようとするが、そこで衝突が起こる。TV版での因縁の敵、ドクター・リサイクル(なかなかのキチガイっぷりに好感が持てました)とは別にラスボスが用意されているが、なかなかもってみんなイケメンであり、そういう需要に向けた要求があるのかもしれない。ケッ

戦闘シーンが大層ステキであるが、基本ギミック(神なり、氷、火)は付くものの、攻撃は打撃系の単純な物なので、延々と打撃の応酬をしているのはちょっと退屈である。なので、逆転させて、例えば大相撲が毎回これくらいの勝負(1対1の戦いで都市一つ壊滅)であるなら録画してでも見てしまうかもしれない。大相撲なら、この戦い方は面白い気がする。いや、マワシを締めろとかそういう事ではなく。それにしても都市一つ壊滅させるなんて『劇場版 名探偵コナン』かよ。

あと、ベムの結婚相手が中々いい人で、組織の息がかかっていながら、かなりベムに同情的である。それでも、腕の先端の三本指だけ見せられて、「ベムの本質は妖怪人間」と言われて動揺する。すんなよ、あんたらの結婚生活こそが「ベムの本質」にはならないのか? あくまで、そういうメンタルな物よりDNAみたいな数値の方が大事か?

後半、ベムの周囲から都市の呪縛が壊れて、街が成立しなくなるカタストロフィ・シーンはゲラゲラ楽しめちゃう人非人さ。


【銭】
ユナイテッドシネマ前回有料入場ポイント2ポイントを割引に使って1000円鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
劇場版 BEM ~BECOME HUMAN~@ぴあ映画生活

『小さなバイキング ビッケ』『Reframe THEATER EXPERIENCE with you』EJアニメシアター新宿

同日鑑賞2本をまとめてレビュー。

◆『小さなバイキング ビッケ』EJアニメシアター新宿

▲CGキャラになる事でただの子供になってしまったビッケ。日本製アニメの痛いほど非力な感じが伝わってくるキャラの方が100倍くらい秀逸である。

五つ星評価で【★★登場人物に対して製作者側の愛情が足りていない】
ビッケについては昔の日本のアニメは見てた。実写版は見てない。
仲間のキャラがみんなイヤな奴で、CGにしてリアルになったからかなと最初思ったのだけど、そうではなく、仲間キャラが語られるエピソードが全然ないし、ミッションを与えられ遂行するのに一々個性がなく、烏合の衆になってしまっているのが問題だろう。つまり、企画であるプロットや脚本に難がある。昔のアニメではビッケは確かにヒョロヒョロであるが、知恵者として機能する事で、村の誰からも高い信頼を得ていた。そういうバックボーンが収まっていないし、ハルバル父さんなんてただ嘆くか怒るかだけで、温かみがない。
ビッケのひらめきも「それはいいじゃん」と納得できる物がなかった。
ひらめきが小粒である。
な感じがちょっと残念だった。


◆『Reframe THEATER EXPERIENCE with you』EJアニメシアター新宿

▲もう「幻術」に近い所に来てる。

五つ星評価で【★★★こわかったりもする】
パフュームのライブ映画。タイトルに「パフューム」がなく、始まっている事が伝わっていないのか、中々の不入りだった。
そして映像が、どう見ても現代美術の領域の最先端にあるようだった。クール。カッコイイ。
その映像は、パーツとしてのパフュームがどんな楽曲でも全く同じパフォーマンスを再現できると言う気狂じみた能力を持つが故、可能なのである。自身の巨大な影と踊る彼女達は人以外に見えてちょっと怖い。そして、その影の揺らぎ具合もとてもカッコが良かった。
しかし、ラストまで基本的にカメラアングルとかがほぼほぼ変わらないとは思わなかった。そして、歌声以外の発言を全くしないパフューム、ラストちょっとだけ喋るパフュームかわええ。
映像体験としてはちょっと衝撃的に未曽有な体験であるのだが、これが手を変えずにずっと続けられる事と、パフューム楽曲全てのリミックス的な側面から、個々の楽曲の歌詞などがないがしろにされがち(単体の曲としての面白さや歌詞の放棄)、かつ、パフュームの凄さがありありと伝わって来る半面、可愛さが最後の最後のフリートークまでお預けだったりなどから、星はかなり上々の四つではなく、一つ減じた並だけど悪い訳じゃないんだぜ的な三つにした。


【銭】
『小さなバイキング ビッケ』:テアトル会員割引で1300円。
『Reframe THEATER EXPERIENCE with you』:番組特別価格で2200円。パフューム様のライブ映像だなんていうのなら別にいくらだって払うのだけど、割引利かないのは心情的に最初に言ってほしい。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
小さなバイキング ビッケ@ぴあ映画生活
Reframe THEATER EXPERIENCE with you@ぴあ映画生活

『逆さ吊し縛り縄』『痴漢電車 聖子のお尻』ラピュタ阿佐ヶ谷

企画「最後のプログラムピクチャーと呼ばれて 滝田洋二郎監督と異色のフィルムメーカーたち」から2プログラム。

◆『逆さ吊し縛り縄』ラピュタ阿佐ヶ谷
五つ星評価で【★★★★★恥ずかしながらこれが生涯ベスト1っすね】
1985年、カラー、59分、折にふれ見てるので5,6回目。
あーもー相変わらず面白い。やはり下元史朗と早乙女宏美のどんなに設定が浮世離れしてても真剣に演技するその演技に引かれてしまう。池島ゆたかの闇の世界での紳士っぷりも、ジミー土田の地に足の付いた見苦しさもいい。何回見ても飽きない。それはもう、そう決めてるから、みたいなところもあるのだけど。タイトルも出る前からの池島ゆたかと下元史朗のやり取りとか大好き。サドの癖にあっさり池島ゆたかにビンタされてサディスト特有の強い目で睨み返し「ほら、その目、その目はサドの目だ」とまんまと池島ゆたかに言い返され、逃げるように店を出る下元史朗。下元史朗は唯一無二なのだけど、リメイクするとしたら豊川悦司とかだろうか。しねーよ。早乙女宏美の役はちょっと、ちんちくりんっぽい門脇麦とかか。だから、しねーよ。


◆『痴漢電車 聖子のお尻』ラピュタ阿佐ヶ谷
五つ星評価で【★★★見た見た見てた】
1985年、カラー、64分、でも、2回目くらいか。
ササニシキとコシヒカリの争いと言えば江川達也の『BE FREE!』とかもあった。あのマンガの開始が1984年なので(ググった)、案外、この映画に影響を与えているかもしれない。与えていないかもしれない。まあ、どうでもいい。しかしまあ、『本陣殺人事件』だねえ。『本陣殺人事件』がこの映画に影響を与えてないなんて事は言わせない。竹村祐佳の最初のパンツ履かない黒タイツだけの痴漢シーンがエロい。それはそれで、場面変わって池島ゆたかと竹村祐佳の濡れ場。ライティングで竹村祐佳の脚が綺麗だわ。蛍雪次朗が職業はチンドン屋だが、殺人の嫌疑を掛けられて素人探偵をする。しかしまあ、チンドン屋で桃太郎のラメラメ仮装衣装。いまだかってこんなにキラキラギラギラの探偵を見た事はない。そして謎も解いたりはしない。

【銭】
番組料金一般入場料金各1300円。
▼関連記事。
逆さ吊し縛り縄(前回)@死屍累々映画日記・第二章
・逆さ吊し縛り縄(今回)@死屍累々映画日記・第二章

マンガ『下の方の兄さん』安永航一郎、ビッグコミックスモバMANを読書する男ふじき

うわあ、安永航一郎ってまだ現役なのかあ。
しかもデビューから30年くらい経ってるのに下品に磨きがかかってる。
磨くなそんなもん。

安永航一郎を見てると、下品とエロは違うってのがよく分かる。
安永航一郎は下品だが決してエロくはない。
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