FC2ブログ

ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『甘いお酒でうがい』『美人が婚活してみたら』目黒シネマ

特集「大九明子監督2本立て」。

◆『甘いお酒でうがい』目黒シネマ

▲ポジティブ不思議ちゃん黒木華、端っこ不思議ちゃん松雪泰子。

五つ星評価で【★★★ビデオっぽい】
テレビっぽい、つか、ビデオっぽい。そこはDVDでも、ブルー・レイでもいいのだが、主役の松雪泰子演じる川嶋佳子の日常が物凄く細かい散文詩のように描かれていて、その描き方にはちょっとずつ細かい連携はあるものの、ある一か所に到達する為に大きな流れとなりドッパーンと波砕ける、みたいな「ドラマらしさ」が希薄なのだ。毎日5分やるホッコリ番組を果てしなく繋いだかのよう。ただ、人生において、どんな衝撃的な一日であっても、1日の長さは変わらないのだから、そういうエトセトラ、エトセトラを細かく刻んでラベリングしていくみたいな映画はあっても良かった筈だし、あったらあったで思った以上に違和感はない。それは一遍一遍のエピソードの「我」が弱いので、主役のキャラクターが中心にならざるをえないからだろう。そして、中心にいるキャラクターが愛しい人物であるなら、大きなうねりはなくともドラマにはなる。

主役の川嶋佳子に松雪泰子。これは美人すぎないだろうか。ソフトな中間色を中心にした衣装はどこか奇抜でオシャレだけど独自性が強すぎて変な人っぽく見える。これは松雪泰子の美しさがオシャレの奇抜さと拮抗してるのだ。並の容貌なら奇抜さに呑みこまれて、ファッションに負けた人としてそんなに変な人には見えない。明確に強い口調で喋る今までの松雪泰子のキャラは一から見なおし、ホコホコふわっと喋るように演技している。でも、何かそれは斉藤由貴の真似をする松雪泰子っぽい。あと何足もの靴を履き替える場面は脚線美を実感させる。

松雪泰子の友達役に黒木華。可愛くて可愛くて本当に適役である。

あと、物凄く小さい役だけど、古館寛治の演技の上手さを再確認。ああいう人に生まれた人のようにしか見えない。


◆『美人が婚活してみたら』目黒シネマ

▲ちょっと主人公の共感度が低かったなあ。

五つ星評価で【★★★適度にドラマチックだけど、夢のようではない】
タイトルにもなってるのだから「美人」かどうかは大きな問題である。
主役の黒川芽以は可愛いし、演技力抜群だ。でも「美人」という観点で観た事はなかった。いや、目鼻立ちは整ってると思う。でも、目鼻立ちの整いのみでは「美人」として推す事は出来ない。どこか「ゴージャス」なり「菩薩」を思わせるオーラなりが必要だ。その「オーラ」の充填とか補填を補えるほどスタイリストに実力がなかったのは残念。だが、黒川芽以が2回絶望の底にさまようシーンの嗚咽は素晴らしい。これはただ美人と言うだけでは出せない演技だ。

臼田あさ美を演じるのはもっとバリバリのブスが演じる役ではないだろうか。臼田あさ美が黒川芽以に対して出す「美人」のキューがどこか空中で霧散してしまう。「美人」という観点での二人の間の格差はそんなに大きくない。それはそれとして、臼田あさ美、根岸季江に似てきてない?

田中圭と中村倫也の起用は成功。シティホテルでパンツを上げたり下ろしたりする中村倫也のモサっとした人の善いカッコ悪さは実に泣ける。


【銭】
一版1500円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
甘いお酒でうがい@ぴあ映画生活
美人が婚活してみたら@ぴあ映画生活
スポンサーサイト