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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『すばらしき世界』『名探偵コナン 緋色の不在証明』トーホーシネマズ六本木1、7

今日見た映画2本レビュー。

◆『すばらしき世界』トーホーシネマズ六本木1

▲鼠っぽく悪そうな顔の役所広司(右)とリリー・フランキーの後釜をちょっと狙ってます的な顔の仲野太賀(左)。後ろのピンボケの人は三日ぐらい絶食させた田辺誠治(嘘)。

五つ星評価で【★★★★意地悪だけど立派な映画やさけ】
役所広司から目が離せない。役所広司はいつも通り見たまんま役所広司だが、「こういう人いるだろうなあ」というサンプルとしてちゃんと他の映画で演じていた人間と別に存在するからそれでよし。顔の作りがそういう作りだから、この人は「怒りん坊」の役が似合う。ピッタリだ。大体、この映画の中で役所広司が怒っている部分はもう正しい事だらけ。と言うか、自分の進退に対しての怒りを別にして、他人に対する怒りは、弱い者いじめをする奴だったり、社会のルールを守れない奴だったり、とても規範に正しいのだ。それでも彼は損をする。台風はいるだけで罪とされる、みたいな扱い。
役所広司がドロップアウトしてしまった為に社会に戻れない人間であるなら、仲野太賀はTVディレクターの座を蹴って、文筆業に変わろうとしている若者と言うには年が少し行った役。この人、年齢が自由自在だ。仲野太賀はドロップアウトに躊躇してない。彼の職の放棄はなんちゃってドロップアウトなのだ。外にハミダシてない。すぐ戻って来れるし、戻ってきた先でそうそう立場が悪くもならない。映画内でハミダシている人間は役所広司、白竜、キムラ緑子の反社の3人とソープのお姉ちゃんだけである。映画内では彼等が誰よりも優しいが、誰よりも行き場を失くしている。この国で暴力を有効に使う為には、もう国家に属するしかないのだ。但し、国家の使う暴力は善悪を問いただせないので、この映画の役所広司では務まらないだろう。
仲野太賀の上司の長澤まさみ、ゆるい服がエロい。ヤクザ映画なら風呂に沈められるような役でもいいのに。ちっ。
あと、北村有起哉がおいしい役。

ラスト、最後にカメラが映す空が抜けるような青空ではなく、果てがないような白い空。ずっと均質で変化を許さないような空。役所広司が世間に溶け込む事を優先としてしまった時に彼のそこにいる意義が失われてしまったかのよう。でも、あそこから、花を作る彼との豊穣な時間を積み上げてほしかった。後に残された者はハミダシた事がないから、そういう役は不得手なのだ。かくして、世界はおとなしい羊とイライラすると牙を剥く野犬だけの世界になる。

クズの主人公にまとわりつく、ダメな女神と、Mな女騎士と、爆裂魔法しか使えない魔法使いは出てこない(角川と無関係でワーナーだし、文庫は講談社だし)。

「シャブと同じくらいいい」流石シャブ極道。


◆『名探偵コナン 緋色の不在証明』トーホーシネマズ六本木7

▲好きなタイプではあるが、コナンの世界はみな髪を剃っちゃったら誰だか分からなくなりそうではある。

五つ星評価で【★★ファンサ映画だから、自分にとってはこれくらい】
『名探偵コナン』の劇場映画新作『緋色の弾丸』の前説的な映画。次に活躍するであろう赤井ファミリー4人のTVシリーズでの登場シーンをくっつけて、コナンのナレーションで接合した物。原作やTVのコナンを見てないからあまりよく分からないのだが、謎の黒ずくめの組織と戦ってるのは上二人だけなのかしら? そもそもこの4人が米華町に何となく集まってきて、異常にコナンたちとの接点があるって時点で話としてはリアルではないのだけど、コナンの中のリアルは通常のリアルとかなりかけ離れているので「そういう事がないとも限らない」程度に考えておけばいいのだろう。話の継ぎ接ぎ具合はちょっと雑。
男顔なのに、スカート履かされちゃう倒錯な女の子は好みのタイプ。ちっちゃい頃の「好き」と公言してはいかんロリな感じの方が実は可愛いとも思うのだが、それは公言してはいかんので、つーか、子供が子供らしくないコナンの世界で、あの「過度に持ってない」感じは逆に魅力。
あと、おもろかったのがエンドロール。1行に集中すれば辛うじて読めるが、2、3行ではもう読めないというスピードにまず笑った。そして、バックに流れるのはコナンのメインテーマなのだけど、アレンジが強すぎて、ちょっと気付きにくいぐらい。何やら、裸の姉ちゃんが踊りそうなくらい野生的なアレンジが変で良い。

コナンがまだ小さい頃、実は赤井ファミリーに会っていたエピソードがラストに来て、これは多分、今回の新撮なのかなと思うのだけど(よう知らん)、この中でコナンの母ちゃん(まだヤング)が当然のようにスマホを使ってるのにちょっと眩暈がした。それはコナン開始当初、携帯電話はまだトランシーバーみたいなでかい奴だったらしいからマンガに使わなかったのと(もっぱら公衆電話や家電を使用)、後から追加挿入されたらしいエピソードで、蘭がいまだにガラケーを使っているのはあの遊園地の事件が起きる前後でダメになったガラケーの代わりを新一が蘭にプレゼントしたからという伏線があるからだ。んー、その10年くらい前にスマホって、かなりの未来文化じゃね?


【銭】
『すばらしき世界』:東宝シネマズデーで1200円。
『名探偵コナン 緋色の不在証明』:東宝シネマズデーで1200円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
すばらしき世界@ぴあ映画生活
名探偵コナン 緋色の不在証明@ぴあ映画生活
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