「うまい棒レモン味」やおきん 確かにレモン味で、うまい棒だ。 チョコとかにアクセントとして使う柑橘系とはちょっと違う。 レモンラーメンに近い(食った事あるで)。醤油ごはんにレモン架けたような味(いや、これはやった事ないわ)。これがないと手が震える的に強力に食べたくはならないが、普通に全然食べれるし、これじゃいけないという理由はない。でも、脳の後ろで何かバグってる感じの危機感はちょっとはあるかな。
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◆『宇能鴻一郎の人妻いじめ』ラピュタ阿佐ヶ谷 五つ星評価で【★★寺島まゆみだあ】
特集「桂千穂 血と薔薇は暗闇の映画」の1プログラム。
1982年、カラー、65分、初見。白鳥信一監督。
ロマンポルノの聖子ちゃん・寺島まゆみの「あたし、××なんです。」の宇能鴻一郎もの。寺島まゆみ割とゴツゴツした顔だなあ。
ちょっと頭がカラッポで性感が抜群な女の子がドバドバ性欲高い男達のエジキにされるが、ラストは何もかもうまく行ってハッピーエンドみたいなのが、宇能鴻一郎もののベース。で、確かにこのベースに乗っ取っているが、寺島まゆみの性感が敏感なところが悪い奴の食い物にされるところが痛々しくも陰湿で割とカラっとしてない。ちょっと団鬼六テイストが間違って封入されちゃった感じ。縄や蝋燭みたいな如何にもな器具は出てこないのだけど。
新婚夫婦が持ち家のローンを返す為に部屋に下宿人を置くが、店子の女は夫と浮気して、それを楯に身体で払ったから下宿代はチャラと言い張り、恋人を呼び寄せ騒音&セックス三昧。追いだしたいが追いだせない行儀のいい新婚夫婦、妻の昔のツテで借金取立代行をやってるOLと一芝居打って追いだす。
悪者がステーキ食ってる食卓でご飯と「ご飯ですよ」だけの食事を取る大家夫婦。あー、確かにそれは貧乏だ。
新婚夫婦の新居だけど、畳の部屋が多くあるというのが昭和。あと、けっこうあちこちに花が飾ってあったりする。貧乏な癖に!
楽しいのは一発で漢字変換できない「たんこぼきばじ(丹古母鬼馬二)」氏のドカドカ厚かましい演技。不良店子の恋人役で、ずっとサックスを吹いている。サックスの低音が子宮に響いて「じゅんと濡れちゃうんです」になるらしい。生まれ変わったらサックス習うかね。昔、テレビの子供番組に出てた通りの丹古母鬼馬二氏で懐かしさに浸ってしまった。まあ、この人は作品で役が変わる訳でなく、いつも通りの近所にいる厄介な大人だった。他の成人映画で見た時もそうだったが赤フン着用。まあ、プライベートは分からないがスクリーン映え的には赤ふんくらいしか似合わないだろう。髭に強調されて鼻の穴とか大きいのだけど、髭剃ったりすると意外と男前だったりしそう。
あと、強いOLがふんぞり返って悪態ついて、昔はこういうキャラいたいたってのがちょっと爽快だった。女の亭主が網走務めなのを聞かされてる丹古母鬼馬二氏がOLに逆に食われながら吹いてるサックスの節が「網走番外地」になるのだから、氏本人が吹いてるかどうかは分からないが、映画用のテイクと考えると、全体が慎ましい感じの中でちょっと豪華な感じ。
【銭】 ラピュタ阿佐ヶ谷一般入場料金1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
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宇能鴻一郎の人妻いじめ@ぴあ映画生活
ツイッターのハッシュタグ企画。
選んだ理由を付けるよん。
#白黒・モノクロ映画ベスト10 順不動
◎キートンのセブンチャンス [キートン大好き。乾いた笑いも好きだけど、無声映画時代に身体を張って信じられないアクションをやっている。凄いと言うより良くも悪くも普通じゃない]
◎マルクスの二丁拳銃 [マルクス兄弟も好き。延々と、ひたすらくだらない事をやり続ける凄さ]
◎ヤング・フランケンシュタイン [メル・ブルックスのパチもの白黒ホラー。でも撮り方が上手い]
◎三十四丁目の奇蹟 [心が洗われるような映画も見てますアピール]
◎素晴らしき哉人生 [心が洗われるような映画も見てますアピールPART2]
◎フリークス [撮った事自体がタブーになる映画。そういう意味では昔の方が規制がゆるくて良い]
◎ナイト・オブ・ザ・リビングデッド [昔は金がない監督はアマチュア映画を白黒で撮った(多分フィルムが安かったのだろう)。格調の高さが出つつ、アラが隠れて丁度良い]
◎切腹 [白黒って真剣な喜怒哀楽が映えると思う]
◎七人の侍 [白黒とか何とか言う前に面白いからしょうがない。そんなんがゴロゴロしてる黒澤明の凄さよ]
◎日本のいちばん長い日 [黒澤の対抗。天本英世の狂気の叫びが白黒に映える]
同日鑑賞3本をまとめてレビュー。
◆『俗物図鑑』ラピュタ阿佐ヶ谷 五つ星評価で【★★★筒井康隆っぽい】
特集「桂千穂 血と薔薇は暗闇の映画」の1プログラム。
1982年、カラー、86分、初見。内藤誠監督。
頭のおかしな評論家がいっぱい出てくる『明石家さんまのホンマでっかTV』のアングラ版。
ああ、南伸坊って本当におにぎりだ。
巻上公一が主題歌書かなかったらもっと普通のイメージだっただろうに。
「なんだ、なんだ、奴等、逃げてるぞ」のセリフに続いて皮膚病評論家の逆光アップ。あそこがくだらないのにとても映画的なハッタリが効いてて好き。
一見軽い笑いのオブラードに包まれているのに、実体は正視に絶えないイヤな物って構造が実に筒井康隆の小説っぽい。
◆『暴る!』ラピュタ阿佐ヶ谷 五つ星評価で【★★★★ある意味異世界召喚物みたいな映画】
特集「桂千穂 血と薔薇は暗闇の映画」の1プログラム。
1978年、カラー、69分、初見。長谷部安春監督。
善良なお嬢様ドライバーがふとした親切で故障車を助ける為に停車したらレイプされ、警察の取り調べではセカンドレイプ紛いの取り調べを受け、ムシャクシャしてたら優しく声を掛けてきた女に荷物泥棒に会う。町ぐるみ村ぐるみでお嬢様の尊厳を踏みにじろうとしてる感じが延々と続く。なんつか、大変に不条理で不快ではあるけど、ロマンポルノだから、そりゃあそんな事もあるだろうって飄々と進んでしまう。劇伴のモダンジャズがノリノリで、そのモダンジャズに主人公だけがノレていない。主人公は最初から最後まで「常識的な女性」のままであり、決して淫乱になったり、捨て鉢になったりしないのが変にリアルで、状況のおかしさが浮かび上がってくる。全員、男がセックスしたくてたまらない世界、そういう非常に地続きな異世界(異世界じゃない異世界)。この不快である筈の物語を世の男性は困った事にライトに楽しめてしまう。だってあまりに男尊女卑が徹底しすぎていてリアルな世界なのにリアル感が伴わないんだもの。これは女性が見たら、噴飯物で怒るんじゃないだろうか。怒らない女性ならレイプしても差し支えないだろうか。それは友松直之の
『囚われの淫獣』 だ。ピンク映画を見に来る女性客に「やられたくて来てるんだろう」と劇中で暴言かましたあの映画とこの映画は繋がっている。
多分、問題なのは、男という男は狂おしくセックスが好きであり、そのセックス好きを自分と同じメンタリティーを女性に求めるのだが、女性って無条件にセックスが好きって訳ではないみたいよ、という事。いや、自分が男であるから、女側については推論の域を出ないけど、男で「セックスが嫌い」という奴はトラウマ持ちを除けば、いないと思う。「いや、俺は違う」と言う奴がいたら、そいつは単に嘘つきか聖人の生まれ変わりだ。野郎に関して言えば、普通はみんなセックス好きなのよ。この単純なすれ違いが世界を不幸にしている。男ほど「セックスが好きな女」って、物語の世界にしかいないんじゃないだろうか? 「そうじゃない」と言う人がいたら手を上げてほしい。手を上げたら、、、、、罠とかかましてるんじゃないよ、俺。
ラスボス的に主人公と対峙する女を犯したい系刑事の今井健二の「悪い顔」が怖い。
あと、真ん中あたりで登場する主人公の車が故障しているのを修理するナイーブそうなイケメンが本田博太郎(本当)。この彼がとてもいい人なのだが、この現実に似た狂った世界線の中では、成り行き任せでやっぱり彼女をレイプしてしまうと言う。でもまあ、これは本田博太郎に同情するよ、私は。別に本田博太郎とセックスしたい訳ではないけど。
という事なので、世の女性全てを敵に回してもみたいな映画ですが、私はこの映画たいへん面白かったです。
◆『ブックセラーズ』ヒューマントラストシネマ有楽町2 ▲古書マイスターの一人。どんな人だかすっかり忘れてしまったが、アダムス・ファミリー味が強い。流石、古書マイスター。
五つ星評価で【★★★濃いメンツ】
米国古本業界の面々を描くドキュメンタリー。若者が少なく、お爺ちゃんお婆ちゃんが多い。そういうところってメンツがみな濃い。そういう濃い人達を撮れるのであればドキュメンタリーはまず成功を約束されたようなものだ。なので、これも特に問題なし。アメリカさんよりもブックオフが跳梁跋扈して、土地の相続問題などで壊滅的に「町の古本屋」がなくなった日本の業界の方が多分、作れば面白い物が出来ると思う。古書店街みたいに密集している所と古本チェーンを除けば、今、日本の古本屋はきっと日陰産業と言われている銭湯より少ない(ただ、本当のところ地方は知らない)。そして、古本チェーンですら、店舗を維持できなく閉店になる支店が相次ぐ。地獄かよ。地獄になるように文化を継承して、地獄にしてしまったのも又、自分達なのだが。
ネタ的にもう一言「セーラームーンともピーター・セラーズとも関係ない映画」。あー、セーラームーンのキャラクター達にピンク豹のコスプレをさせたい!(ただマモちゃんに関してはどうでもいい)
【銭】 『俗物図鑑』:ラピュタ阿佐ヶ谷一般入場料金1300円。
『暴る!』:ラピュタ阿佐ヶ谷一般入場料金1300円。
『ブックセラーズ』:テアトル会員割引+曜日割引1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
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俗物図鑑@ぴあ映画生活 ・
暴る!@ぴあ映画生活 ・
ブックセラーズ@ぴあ映画生活
◆『劇場版 ポリス×戦士 ラブパトリーナ! ~怪盗からの挑戦! ラブでパパッとタイホせよ!~』EJアニメシアター新宿 ▲追加戦士になる柳沢慎吾のフリフリ雄姿を見せられないのが残念です(嘘)。
五つ星評価で【★★ルール逸脱がほぼなし】
題名、前の奴より更に長いな(笑)
「ポリス×戦士」シリーズ第四弾、劇場版は去年の「ファントミラージュ」に続き2作目。ファントミラージュのコンセプトが「怪盗」だったので、今回のサブタイトル「怪盗からの挑戦」という部分を見て、新旧対決かと思ったら、さにあらず。ファントミラージュはシレっと単にOBとしてほぼほぼ必然性のない助っ人として現れます。手伝った感が全くない。
そして、なんだ。映画を見て、ラブパトの事は別によく分かりはしなかったが、これを何回見てもこれ以上の理解は得られないであろう事がよく分かった。
にしても、撮りダメとか、戦闘時のルールが多いな。そのルール・ルーチンの多さ大きさに余計な脱線が出来なかったのが今回、前回を越えられなかった部分だと思う。ゲストは柳沢慎吾。あの強烈な個性を一切殺さず、そのままの役で登場。昔は「うるさい芸だなあ」くらいにしか思わなかったが、まあ、あれはあれでよし。アップで映るや何か凄い無理している感じの柳沢慎吾にチョっとだけシンパシー持ってしまった。この人はこの人で頑張っとんねんな。
ラブパトリーナの4人を助けに、歴代「ガールズ×戦士」の暦暦が昔のコスチュームで助けに来るのだけど、身体がムチムチ発育してしまって、みんなエロ・ボディーになってるのが感慨深い感じだった。
あと劇中「みんなの応援の気持ち伝わってきたよ、君も、君も、君も、応援してくれたよね」というセリフがあるけど、お客が自分も含めて大きなお友達4人だけだったので「君も、君も、君も」の部分があと2人足りなかったら、成立しなくて危ないところだった。
ちなみに、この記事は映画の話をナドレックさんと共有したいから書きました。
【銭】 テアトルの会員割引で1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
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劇場版 ポリス×戦士 ラブパトリーナ! ~怪盗からの挑戦! ラブでパパッとタイホせよ!~@ぴあ映画生活 ▼関連記事。
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劇場版 ひみつ×戦士 ファントミラージュ! ~映画になってちょーだいします~@死屍累々映画日記・第二章 ・劇場版 ポリス×戦士 ラブパトリーナ! ~怪盗からの挑戦! ラブでパパッとタイホせよ!~@死屍累々映画日記・第二章
特集「小林信彦プレゼンツ これがニッポンの喜劇人だ!」から2プログラム。
◆『東海道弥次喜多珍道中』シネマヴェーラ渋谷 五つ星評価で【★★由利徹力が凄くは迸っていない】
1959年、白黒、73分、初見。近江俊郎監督。
弥次喜多道中記に幕末が絡むちょっと他に類のない道中記。
と言うのは、ウィキなどによると時代がちょっと違う。
「弥次喜多道中記」のオリジナルである「東海道中膝栗毛」が発刊されたのが1802年から1814年、幕末、黒船が来たのが1853年、西郷隆盛、清水次郎長、森の石松、国定忠治、辺りは大体同じ頃。これらは史実の人物で、弥次さん喜多さんだけがフィクションなので、借りてきて付け込んだみたいな感じ。弥次さん喜多さんは旅好きで、原作でも京都に行くので、その出資を密書を運ぶ事の引き換えに西郷どんがやった事にした。まあ、こういう嘘は良い。
ちなみに、必殺仕事人の中村主水の活躍してた時代が文化・文政の弥次喜多刊行の頃で、その中の一作『暗闇仕留人』だけが時代が幕末であるという捩じれ現象があったりする。普通に落ち着いた江戸時代を描くのは文化・文政が適していて、特殊な熱い江戸時代を描くのには幕末が良いという事でしょうなあ。 ついで、ウィキによると、弥次さんは50、喜多さんは30、喜多さんは陰間茶屋に勤めていた前歴があり、で、
『真夜中の弥次さん喜多さん』 のあのホモい感覚は原作からなのだった。とは言っても、由利徹と南利明はそこらには触れず。まー、そーだろー。映画の弥次喜多でそういうのに触れたのは前述のあの映画くらいだろう。タイトルロールとかでなく、ちょっとの出演だったら、由利徹にハードゲイ衣装で東北弁でホモとか凄く面白そうなのだけど。何か、タイトルロールになってしまったばっかりに、くだらない笑いを山盛りにもできず、敵討ちとかの物語に飲みこまれちゃった感じである。逆に、そういう気遣いは普通に目箸が利いた娯楽映画であると言えよう。
宇津井健が森の石松ってのもイメージが違って面白い。宇津井健は、スーパー・ジャイアンツと後期の「赤い」シリーズが悪くってタイツ履いてるイメージが強いのだ。もっとも青年期はかっちりスーツで刑事役とかだろうけど。そして、オファーの推しに弱くて、変な役でも引き受けてしまう。あー、タイツを履いた森の石松見たかった(いや、そんな事もないが)。
音楽は古賀政男。旅情ひしめく古賀メロディーとかでなく、割とズカジャカうるさい音楽で好感が持てる。
◆『雲の上団五郎一座』シネマヴェーラ渋谷 五つ星評価で【★★★不敵に道を踏み外す】
1962年、カラー、84分、初見。青柳信雄監督。
なんつか、いい意味で適当。「起承転結」になってない。「起転承承」だろうかな。「転」は怪しいフランキー堺の演出家が団五郎一座にくっ付いて劇場興行を手に入れる所。その後はそのまま話が進み、ラストに物語的な大きな山もなく、いきなりミュージカル・レビューで「みなさん、さようなら」と終わる。高島忠夫と藤木悠なんて『キンゴジ』コンビじゃん。コング連れて来いよ、大入りするぞ。舞台の計算は狂うがそのまま突き進むアドリブ感覚も良いが、舞台と無関係に劇場関係者、劇団関係者、たかる有象無象の役者達がみな個性が強くておもろい。その辺での満足度があるから、ラストがほったらかしでも許せるのだ。
【銭】 各作品、一般入場料金1200円-会員割引400円。
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東海道弥次喜多珍道中@ぴあ映画生活 ・
雲の上団五郎一座@ぴあ映画生活
◆『劇場版ほんとうにあった怖い話~事故物件芸人2~』シネマロサ1 ▲今回も幸せそうな顔立ちがいない(一番左の鈴木もぐらは酔っぱらったら幸せになりそうな顔)。
五つ星評価で【★★今回もほんとうにありそうに見えない、そして、怖くない】
前回がそこそこペイしたらしく、柳の下の2匹目の泥鰌プロジェクト。オマケ的に派生したプロジェクトだからなのか、予算がガチ少ないのが客から見て、丸わかり。もしくは、予算はあったが、ホラー方面には使えず、全て登場芸人のギャラに消えたか。
前回の「ニューヨーク」「トム・ブラウン」「かが屋」よりも今回の「こがけん」「パーパー」「空気怪談」の方が、ヘタレ空気が強く、怖がっている様子が絵になっていた。そこは人選良かったと思う。
大きな問題点は二つ。
① 「ほんとうにあった恐怖体験を素人が投稿してきた物をドラマにしている」という体裁を整えている。前回もあったが、だから、物語内で体験者本人が死んでしまう事は厳禁である。だって、死んだら恐怖体験を投稿できないじゃん。仮に一歩下がって、死者からの恐怖体験が来た、という事で片付けるのなら、何故、普通では起こりえないそれが起こりえたのかを説明しないといけない。
②ともかく、予算がないのでSFXに関係する物はひたすら作れない。今回は死体くらいか。まあ、スプラッタではないので、血やら肉やらはそんなに必要ないのだが、よく分からない物や出来事に対して、芸人がただ単に恐怖するという表現だけで済まそうとし、その「よく分からない物や出来事」をビジュアルで表現しようとしないのは、恐怖の手触りを嘘くさくしてると思う。そして、何だか一切、恐怖が降りてこないのだ。怖くない。ほんまに大問題じゃん。
各芸人のファンは見ておけばいいけど、恐怖映画として怖がろうという人は他を当たった方が良し。 あ、あと、今回は旅館の一室が恐怖対象なので、正確には「事故物件」という表現は間違えている(通常、不動産屋が取り扱う意味での「事故物件」ではない/サッカー選手の呪いが満々の部屋「ジーコ物件」でもなかった「そら、ないだろ」)。
【銭】 一般料金1800円。
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劇場版ほんとうにあった怖い話~事故物件芸人2~@ぴあ映画生活 ▼関連記事。
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事故物件芸人 怖い間取り@死屍累々映画日記・第二章 ・
劇場版ほんとうにあった怖い話~事故物件芸人~@死屍累々映画日記・第二章 ・劇場版ほんとうにあった怖い話~事故物件芸人2~@死屍累々映画日記・第二章
特集「Men & Guns」から3プログラム。
◆『脱獄者の叫び』シネマヴェーラ渋谷 五つ星評価で【★★★脱獄者と追跡者の秘境根比べ】
1953年、白黒、80分、初見。ジョゼフ・H・ルイス監督。
ギャングの手下に騙されて服役してる囚人と、目を掛けてる刑事。囚人が脱獄すると刑事はその追跡者に指名される。囚人が逃げ込んだ先は南アメリカの沼地。何か圧倒的な違和感で悶々としていたが、今、分かった。囚人は刑務所で刑に服している限り、自由はないが、とても文化的な生活を送る事が出来る。だが、彼が自由の為に逃避すると、その先の自由の場所として開いているのは、ちょっと悪夢的な未開の蛮族的風景なのだ。果てしない沼地、恐ろしい妻と鰐と得体の知れない隣人たち。そして、恐ろしい妻と息子は突如として姿を現さなくなる。幽霊だったりして。主人公が白人なので、白人目線で見がちだが、双方それぞれに正義はあっても、どうしてもここは俺の正義でヨロシク願うぜ的に白人側に都合のいい結末に見えなくもない。今、リメイクしたら完全に脱獄者を主人公にして、刑事が脱獄者の妻にのされる所はそのままにして、それでもお前らは家族で最後まで逃げおせろよと言う話に変わるのではないか。刑務所の外はギャングがいて危ないかもしれないが、刑務所の中にだってギャングの勢力が伸びないとは言いきれないのだし。
◆『高い標的』シネマヴェーラ渋谷 五つ星評価で【★★★南北戦争刑事・無許可編】
1951年、白黒、75分、初見。アンソニー・マン監督。
南北戦争後、リンカーンの大統領就任演説に暗殺が行われるとの情報が入り、リンカーンの護衛をした事のある刑事が私情で演説会場のあるボルチモアへの列車に乗り込む。話をややこしくしてるのは主人公が凄腕なのか、馬鹿なのかが分からない点である。列車に乗る前に直属の上司に、こういう暗殺情報があるから現地まで行かせてと懇願するが許可が下りず、激昂した彼は「刑事なんてやってられるか」と警察手帳を叩き返してしまう。以後、彼は列車内で「自分が刑事である事」を証明できずに散々痛い目に会うのである。上司の命令に背いているのだから、組織的に危険人物である事は間違いないし。
リンカーンの大統領就任演説が必ずしも全アメリカ国民の熱い支持を得ていた訳でなく、対抗勢力側もまだ燻っていたとか(ゲリラ的な意味ではなく政治的にリンカーンと同等かそれ以上の支持がある)、リンカーンの元ではやってられないと抜ける州が増えているとか、南北戦争あるあるが目新しい。黒人の解放奴隷の直接虐げられている訳でもないが、明らかに経済的に自立出来ていないし、目下の者と見られている様子などが胸に来る。「高い標的(原題The Tall Target)」とは背の高いリンカーンのこと。わざと分かりづらくしてるのかもしれないけど「背の高い標的」でいいと思う。
◆『秘密捜査官』シネマヴェーラ渋谷 五つ星評価で【★★★マルサの女的コツコツ一代記】
1949年、白黒、81分、初見。ジョゼフ・H・ルイス監督。
特集が「Men & Guns」だから、女秘密捜査官がお色気捜査とかないのはしょうがないのだが、何か捜査方法が「刑事は足だ」みたいな聞きこみ調査と、タレコミの受け皿とひたすら地道か受け身。そういう地道な捜査にリスペクトをという主旨はいいけど、やはりもうちょっと派手な捜査も見たい。あれかな、橋を封鎖するとかかな(違う)。
金を持っていて、収賄指示とか、裏切者の粛清とか、かなり有効な手をバンバン撃ってくるが、帳簿関係で4人もの裏斬り者を産んでいて全く尊敬されないギャングのボスが存在的にはおもろい(ほとんど画面に現われない)。
【銭】 各作品、一般入場料金1200円-会員割引400円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
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脱獄者の叫び@ぴあ映画生活 ・
高い標的@ぴあ映画生活 ・
秘密捜査官@ぴあ映画生活
「アクエリアス・スパークリング」日本コカコーラ・ボトラーズ ポカリ系の水分補給飲料に炭酸ぶち込んだ奴。
これ、あれ、バリウム飲む時に一緒に飲まされる腹を膨らます炭酸の味。
「グレープフルーツ味」なだけあって、後味がいい。最初がバリウム炭酸だったので何か不思議に感じてしまう。
あー可愛い。 私のツイッターのフォロワーさんが言ってたのだけど、一日の始まりから清原果耶ちゃん見れるなんて、とてもありがたい、って。実に気持ちが良く分かる。
お、妹さんは映画
『朝が来る』 で、壮絶な人生演じたあの子だ。今回は普通に幸せな役であろう。よしよし。辛い人生や重い人生は朝からしんどい。
一話にちょっと出てきた漁師の浅野忠信氏が、あの妊婦鈴木京香を医者の元に運ぶだけの役で出たとは思えないので再登場が楽しみでもあり、怖くもあり。一人だけ朝の空気感じゃなかった、何となく。今回は清原果耶ちゃんが天気予報師を目指すらしいので、果耶ちゃんの行く先行く先に現われて、血の雨を降らす、とか。晴れと予想してるのに、友達のソーが来て、大外れさせてしまうとか。いや、多分、単に天気にとても関係の深い職業としての漁師なのだろうけど。もしかしたら、雨で気圧が低くなるとつい人を殺したくなる漁師かもしれない。人の顔ほどもある生きたスルメイカを顔に張りつけて窒息死させるかもしれない。ジンベイザメの尾びれを掴んで振り回して鈍器として使うかもしれない。
浅野「雨が降ると、つい魚の別の使い方を考えてしまうんだ」
清原「そんなの普通じゃないですよ」
浅野「じゃあ、普通って何だい」
でん「普通じゃ納まらない石ノ森章太郎先生の!」
瞬殺
西島「正体を現したな、気象庁に潜入していた公安のものだ」
でん「うおお、透明人間になっちまった」
こんな話になるに違いない。この間、清原果耶ずっと目を開きっきぱなしでお願いします。
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