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『とんび』ユナイテッドシネマ豊洲3

◆『とんび』ユナイテッドシネマ豊洲3

▲在りし日の皆様。大島優子は謎の役。

五つ星評価で【★★★役者が楽しすぎる】
こんなん泣くしかないやろ。というストーリーラインの映画。
阿部寛が遂に自然に爺の役をやる年になったのか。
もう、出てくる役者がみな昭和してて楽しい。
ただ何とはなしにいい話すぎて脳が警戒するのと、ラストの北村拓海に現実に戻されるのと、で星は三つにとどめた。

滲み出る優しさが枯渇しない麻生久美子。
いい感じに小料理屋に溶け込んでる薬師丸ひろ子と、エピソードでの巧みな顔芸。
阿部寛とムチャクチャ息のあってて声のデカさが気持ちいい安田顕。
いると空気が気持ち良くなる空気清浄機のような杏。
一人だけいつの間にかいない謎の常連、宇野祥平。
ゴツゴツした阿部寛との対峙が生きるのぺっとした田中哲司。
杏とオフィス不倫してそうな豊原功補。
帝都に仇なす怪人とは到底思えないちっちゃい役がおもろい嶋田久作。
奇声をあげる怪優・吉岡睦雄。
そして一部『テルマエ・ロマエ』な阿部寛。
容赦なく爺演技が下手な北村拓海。

「トンビが鷹を産んだ」が話のベースなのだが、阿部寛の「トンビ」部分強調が前半の出産前までに固まっているので、あまり父子ともども「トンビが鷹を産んだ」状態に見えない。北村拓海だって「鷹」感は薄い。そもそも「トンビ」がどんな鳥なのかビジュアルが思い浮かばない。

泣いて笑ってケンカして離れてもくっついてみたいなホームドラマがもうあまり身近に作られないからか単純におもろい。地方で神輿を担いでる近所の人間が全員顔見知りなんて、今はないだろうなあ。阿部寛と濱田岳を足して2で割ると定住型の寅さんになる。さくらの代わりは薬師丸ひろ子で、和尚は麿赤児。マドンナがいない話なのだな。

阿部寛の『ぞんび』違った違った。


【銭】
ユナイテッドシネマ2ポイント1000円割引。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
とんび@映画.com

『コーダ あいのうた』池袋ヒューマックスシネマ4

◆『コーダ あいのうた』池袋ヒューマックスシネマ4

▲娘を通訳に親の性病の診断と言う居たたまれないシーン(つーか、おめーら筆談せーよ)。

五つ星評価で【★★★まあ楽しいけど】
アカデミーの作品賞という気はさらさらしない。世界とアカデミーの周りの空気に救われた感じ。みな息抜きが必要だったのよ。とは言え、そんなに悪い映画ではない。でも、凄く心にグサグサドスンドスン、ドッカーンバッカーンとかも来ない。
オリジナル映画の『エール!』でも思ったけど、負荷が集中してしまうのがよくないわ。あと、コミュニケーション力が足りない。主人公がしんどいのは分かるし、主人公のしんどいのを歌唱の先生が分からないのも分かるが、それは親兄弟がコミュニケーションを彼女の力に頼るのと同じで、彼女が自分の事情を周囲に理解させなければならない。泣いていても隙間は埋まらない。隙間は自分で埋めるべく努力をすべきなのである。割とその観点が欠けてる気がする。
父ちゃんも母ちゃんも兄ちゃんも主人公も可愛い。愛すべき小市民である。
そして、コーダ(聾唖家族内唯一の健常者)であってもシャーミンではない。

最後の一行はいらんかった。


【銭】
テアトル会員割引との相互割引(池袋・渋谷のヒューマックス劇場でテアトルの会員券を見せると2022年4~6月中の期限限定・且つ・平日なら1300円に割引)。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
コーダ あいのうた@映画.com
▼関連記事。
エール!(オリジナル)@死屍累々映画日記・第二章

『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ) 2021』新宿ピカデリー2

◆『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ) 2021』新宿ピカデリー2

▲小さい時に見たら性癖を左右されそうなカット。しずかちゃんのでかくてぺったんこというのもアブノーマルだが、パピの身体の線もちょっとそそる。

五つ星評価で【★★★★面白さの元はリメイク元】
『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ) 2021』は1985年に作られた『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争』のリメイク作品。37年も前の作品だからリメイクが作られても全くもっておかしくないのだが、リメイクはオリジナルに対して何か新しいアイデアなり、新しい視点なりを導入して作る事を本来なら基本として貰いたい。でないなら、再公開で良いと思う。今回の作品に関して言えば差異は絵がクリーンアップされた事くらいであろうか。作品的なリメイクと言うより産業的なリメイクと言っていい。小さな声で「恥を知れ」と言いたい。しかし、「2021」とタイトルされた物が2022年に公開される事になろうとは思ってもいなかったに違いない。何だか再開催しようとした東京オリンピック2020が延期して2021年に開催したのに体裁上「東京オリンピック2020」のままでお願いしますというドタバタを思い起こさせる。
違いと言えば、現在TV放映しているものと声は違う。まあ、見てれば慣れると思うんだよな、根幹の差は小さいから。初代ドラえもんの富田耕生氏だったら馴れないかもしれない。ググったら日テレ版、野沢雅子も二代目として声を充ててるんだ。それは知らなかった。最強ドラえもんかよ。
物語はオリジナルとほぼ変わらない。小人宇宙人パピに姉が出来た事が一番大きな違いで、これはいい効果を上げていた(いや、この一点でリメイクを認めるのは利点として小さい)。ただ宛て声がタレントを使用したので「上手くないな」と思ってそっちのイメージが強くなったのは残念だ。でも、お姉さんのビジュアルは「清楚にエロい」、、、うーん(*´Д`)あーもーな感じ。
まあでも、ドラえもん、今回のは面白い。それは戦争もので敵がちゃんとしていて、ドラえもん達がかなりピンチに落ちるからである。ドラえもんが出す道具や秘密兵器に対してかなりちゃんとした対応作を敵が出す。この部分はオリジナルの脚本を書いている原作者の力が強い。
あ、パピのペット・ロコロコの大きさ改訂も良かった。元映画のままだとパピは『デューン 砂の惑星』のサンドワームなみに巨大なペットを飼っている事になってしまう。その代わり、ラスト何の説明もなしにスモールライトが小人サイズになってるのは手痛いミス。スモールライトは形状からいって自分を小さくは出来ないだろうし、話の流れから二丁持っていたとは考えづらい。ロコロコに関して言えば、言語野があれほど発達している動物をペットとして隷属化するのはちょっと違和感がある。これ、オリジナルでは思わなかった。それはオリジナルの絵柄が素朴で「まんが」だからだ。「まんが」の中では犬や猫がかなり高度なベシャリをしてても「だって、まんがだもん」で済む。まあ、ドラえもんの存在自体が「まんが」なんだけど、スネ夫が頑張って泣いてくれたから、ちょっと「アニメ」だったのかな。スネ夫がセンチメンタルなのもオリジナルからであるが。
あと、独裁者が無人兵器を使いたがる理由が「裏切り」を意識してってのが、プーチンも本当は無人兵器使いたかったろうなと思わせる(軍隊は全然彼の思うように動いてくれないし、彼自身攻撃を恐れてどこにいるかも明らかにしてない(だよね?))。逆にバイデンが独裁者になって全ドローンを大統領執務室から操作できるようになったら、そっちの方が強いのかもしれない。


【銭】
前回有料入場割引で1300円。当日はこれと『銀河英雄伝説』で戦争映画2本立て。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ) 2021@映画.com
▼関連記事。
映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争@死屍累々映画日記・第二章

Q太郎と鬼太郎をわざと混同する

※「ゲゲゲの鬼太郎」のメロディーで
Q Q オバケのQー
朝は寝床(ねどこ)で グーグーグー
楽しいな 楽しいな
おばけにゃ 学校も
試験(しけん)もなんにも ない
Q Q オバケのQー
みんなで歌おう オバケのQー

※「新・オバケのQ太郎」のメロディーで
あのネ 鬼太郎はネ(ゲゲゲの鬼太郎はね)
頭にゲが三本しかないんだよ(ないんだよ)
ゲゲゲのゲの 鬼太郎はね
オバケなんだ
オバケなんだ
オバケなんだけれど
ともだち なんだ
やさしいやつさ
いつも おなかをすかしているんだよ
だけど犬にはとっても弱いんだってさ

思った以上に両者に違いがない事が分かってしまった。

『永遠の831』新宿ピカデリー10

◆『永遠の831』新宿ピカデリー10

▲それは1秒後の彼氏(違う)。

五つ星評価で【★★★惹かれる部分をどうでもいい部分が凌駕】
まず、モーションなんちゃらで人間の動きをトレースしてアニメに落としこんでるが、このアニメートに魅力がない。他でも見た事あるけど、人間って止まっているようで身体は揺れたりしてるから、無意味に微動してるみたいになる。予算の為にフルコマを落とさずコマ飛ばしをやるからか、止まっていればいいシーンで、チカチカする。なので、あまり気持ちいい仕上がりにならない。確かに世界が停止している時と、そうでない時の違いを明らかにすると言う効果もあるのだけど、この差異でしか表現できないという事もないだろう。
主人公は過去の辛い経験から停止した時の中を動ける異能を持っている。彼が停めた時の中で動く者を見つけた事から二人目の異能の存在を知る。彼は二人目が停めた時で起こる事件に巻き込まれていく、みたいな話。
街そのものが金魚鉢になったような密閉感のある異能表現は面白い。音響効果が高く、中々のものだと思う。ただ、そこから湧き上がる物語が今一つ。異能によって行う事が本人の意思と関係なく、他人の犯罪行為のサポートというのがつまらないのだろうか。そもそも止められた時の中で行う犯罪が行き当たりばったり過ぎる。異能が物語の中であまりにも当然のように使われ、その限界や、異能者同士の能力が交差した場合など、もっと色々な状況を描けたのではないか? そういう可能性を検証する事なく、異能を単に便利な装置として使った事が話を単純で単調にしている。つまり、異能の使い方がつまらないのだ。女風呂くらい行け

テロリストの人間が言ってる日本のイヤな所が、今の日本その物で本当イヤ。
ラスト主人公が迫られるのは①欲望のまま生きる事と②欲望を断ち切って自決する事の二択だろう。主人公は①も②も受け取らない第三の方法を選択するが、あれなら別に①②の選択肢のシンボルを捨てなくても良かった。
しかし、主人公を含め、キャラがみんな暗くてつまらん。ほんま、女風呂くらい行け


【銭】
前回有料入場割引で1300円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
永遠の831@映画.com

映画生活について

「ぴあ映画生活」がサイトまるまるやめてしまった。
4月に廃止になるとは聞いていたが、新しいレビューのツリー登録をやめるだけで、既存のレビューも、それ以外の映画紹介欄なども残るかと甘く見ていた。一切なくなってしまってますね。
こっちから貼ったリンクも全部リンク先がなくなって「映画生活廃止のお知らせ」ページに繋がってしまう。
これはショック。書いてきた記事からのリンクは今更どうしようもないので、勘弁してもらうとして、今後、どうしよう。あまり、細かい事を書かなくてもいいように映画サイトの単独映画ページを参照できるようにしておくと言うのは双方に取って悪い関係ではなかったのに、イケズよのう。宣材写真の確保もあるので似た規模の映画サイトにお邪魔させてもらいたいのだけど、どこがいいのやら。

備忘:リンクの開始は2009年8月31日の記事から
プロフィールだ

fjk78dead

Author:fjk78dead
ふじき78
映画を見続けるダメ人間。
年間300ペースを25年くらい続けてる(2017年現在)。
一時期同人マンガ描きとして「藤木ゲロ山ゲロ衛門快治」「ゲロ」と名乗っていた。同人「鋼の百姓群」「銀の鰻(個人サークル)」所属。ミニコミ「ジャッピー」「映画バカ一代」を荒らしていた過去もあり。

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