fc2ブログ

ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール ディアルガVSパルキアVSダークライ』トーホーシネマズ池袋4

◆『劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール ディアルガVSパルキアVSダークライ』トーホーシネマズ池袋4

▲サトシの服が戦隊ヒーローの平服みたい。

五つ星評価で【★★★★見返りを求めない姿勢に弱い】
特集上映「25周年ポケモン映画祭」から1プログラム。
2007年に公開された旧作。劇場版では10作目にあたる。2回目。
ポケモンなのにダークライが無闇にかっこいい。
悪夢を見せるポケモンとして、ポケモンからも人からも嫌われているという設定がもう既に泣ける。「悪夢を見せる」という特徴は別に彼が求めて授かった技能ではないだろう。どちらかと言うと他人に見せる予知夢に近く、天災やトラブルなど、事前に見せる事で対策を迫る、気象予報士にニアなポケモンと言っていいだろう。でも、理解されずにひっそりと暮らしている。彼の愛する者が奪われようとした時、彼はなりふり構わず困難に立ち向かっていく。いい話だが、本来のシリーズ主役であるサトシは出番一つ失った感じ。サトシの旅の仲間はタケシは変わらず、女の子はミニスカート丈がいやらしいヒカリに変更。スカートの中までポケモンを探すサトシに忖度したのだろうか? そういうのは観客に忖度してほしい。
出会っただけでケンカしてしまう物騒な神ポケモンがディアルガとパルキア。
四つ足で空間を司るのがディアルガ。二足直立で時間を司るのがパルキア。ドイツの怪優がウド・キアー。紅茶飲みたいけどどティーあるか? いや、これは一つ前で止めるべきだな。そのハルキアとディアルガが止せばいいのにガチ喧嘩するのだ。「喧嘩はよそう腹が減る」と水木しげる先生も言ってるが、二体は妖怪じゃないから喧嘩はよさないのだ。多分、「喧嘩してください」とプロデューサーからお中元やお歳暮を貰ってるのだろう。
ちなみにダークライの声は石坂浩二。黄門様のように「もうちょっと様子を見てみましょう」とやったら世界が滅びるから、今回はスピーディー。
伝説の都のヒロインに対する冴えない科学者役は山本耕史。まだまだ、得体の知れない俳優臭は突いていなく、筋肉を身に付ける前だと思う。なので、けっこう正義感はあるがヘロへロな役である。ちなみにヒロインは加藤ローサ。平坦でいい大根具合。でも、これくらいなら許せる範囲内だな、私は(美人に弱い)。

一番最後のラストカットがポケモンの顔のアップって演出は凄いなあ。


【銭】
番組特別価格(旧作上映)で1200円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール ディアルガVSパルキアVSダークライ@映画.com
スポンサーサイト



ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村

『JOKER ジョーカー』シネマヴェーラ渋谷

◆『JOKER ジョーカー』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★★★痺れる】
特集「キャメラを抱いて走れ! 撮影監督 仙元誠三」から1プログラム。
1996年、カラー、96分、初見。きうちかずひろ監督。
『ビー・バップ・ハイスクール』原作者きうちかずひろによるVシネマ監督作品。きうちかずひろは先日他界された石井隆監督同様、マンガ以上に演出の才能に秀でている。見て外れた事がない。これで何で「監督として」有名にならないのかが謎、、、、、興行的な当たりがないからだ。これも低予算のVシネマで、今回は監督所有の16ミリフィルムでの上映とのこと。すげー。見ていて、ひりついて、ひりついて、ひりついて、たまらない。
シネマヴェーラ渋谷のチラシ曰く
落ちぶれた男と女の逃避行から、男に仲間を撃たれたチンピラたちの復讐劇に移行する後半が最高。
そうそうそうそう。
主人公の落ちぶれた男と女はさして魅力的でもなければ、共感性も高くない。男はただ腕っぷしが強い家庭に入ったらDV奮いそうなクズだし、女もたまたまOLをやってるが、目的もなく、フラフラしてる瘋癲まがいである。かっこよくない。あまり抱きたい気持ちにさせない。にもかかわらず、この二人が主人公足りえているのは降りかかる火の粉を払いながら、本当に弱くて踏みにじってはならない者を最後は無視できなかったギリギリの選択、いや、そこではないな。屑度が他の屑より薄かったからに他ならない。周りのクズ濃度が濃すぎて凡庸な存在が光って見えるって構図が凄い。
仲間を殺された屑が復讐に自己確立する絵がかっこいい。三人組のチンピラは彼等の生存を許さない社会によって、危険を熟成させる。やはり、後半はこちら側の屑のやるせなさの方が心を撃つ。

不倫中の女とただ別れたくないばかりに、旧知のヤクザに交渉を頼んだら、ヤクザから逆に金蔓にされるわ、チンピラの逆恨みに会うわ、で、1ミリもかっこ良くない斉木しげるも良い。何て見事にブザマなんだろう。でもあれは自分達小市民に他ならない。それに「斉木しげる」という顔を充てる事で、安心して自分達と別の存在として見てられる。斉木しげるって撮りようでは綺麗な顔なのに、始終「迂闊」な感じも実に「斉木しげる」っぽい気がする。何やら、人生が薄そうな感じ。

非武闘系のヤクザ佐藤蛾次郎の近くにこんな奴いたら鬱陶しくてたまらないけど、ヤクザだから振り払えない度も凄い。暴力的な実力は低く、上手く立ち回れる事で生きてきた男という人生が見て取れる。佐藤蛾次郎のちんちんはでかそうで咥えるのイヤだ。別に誰のちんちんも咥えるのイヤだが。あ、『オーバーロード』のマーレのちんちんだけは咥えてもいい。というより、率先して咥えたい。おいおい。

それにしても、タイトルだけは本当にダメ。見る気を削ぐ。見ようによっては「ババ抜き」をデスゲームしたようなストーリーだなとも思うのだけれど。


【銭】
各作品、一般入場料金1200円-会員割引400円。
▼作品の概要を見てもらおうと思ったが「映画.com」にコンテンツとして未登録。成人映画以外ではこんなの初めて。らめえ。こんなの初めてぇみたいな。おいおい。
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村

『こどもかいぎ』シネスイッチ銀座2

◆『こどもかいぎ』シネスイッチ銀座2

▲素敵な魔法陣に鎮座するこどもかいぎのプロ。

五つ星評価で【★★★★こどもこどもこども】
この歳になってやっと子供が可愛いと思えるようになってきた。だから、実に可愛らしい映画だった。物語りではなく、「こどもかいぎ」という制度を作った保育園を追ったドキュメンタリー。年長さん達を集めて、先生を中心にいろいろな対話をして行く。ただ、それだけだけど、それはとても大事で面白い。「こどもかいぎ」だけでなく、ケンカした当人同士に冷静に解決策を対話させる「ピース・プレイス(だったかな)」も凄く大事。ともかく、人は対話をしないと相手の考えてる事が分からない。それは子供に限らない。そういうレッスンが出来る保育園ってなんてステキなんだろう。対話が得意な子もいれば、苦手な子もいる。しかし、こんな皆が向きあって「対話」しようという形式を作らなければ、全く対話をせずに生きてしまう子もいそうだ(私は割とそんな子だった)。つーか、何を隠そう、隠しはしないが私は幼稚園中退だ。だから対話が出来ないのかもしれない、チェンソー以外では。レザーフェイスかよ。
先生もステキ。優しそうだけどちょっと恐そうな根が見える女先生と、グニャグニャ柔軟な男先生。
あとやっぱり子供の発言は意表を突かれて笑うわ。


【銭】
テアトルの会員割引で1300円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
こどもかいぎ@映画.com
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村

『劇場版 ポケットモンスター アドバンスジェネレーション 七夜の願い星 ジラーチ』109シネマズ木場4

◆『劇場版 ポケットモンスター アドバンスジェネレーション 七夜の願い星 ジラーチ』109シネマズ木場4

▲ポスター。ジラーチは黄色い奴。個人的にはこういうサンリオキャラ的なポケモンが好きじゃないというのもある。

五つ星評価で【★★ボロボロにつまらない】
特集上映「25周年ポケモン映画祭」から1プログラム。
2003年に公開された旧作。劇場版では6作目にあたる。おそらく2回目、でも1回目の記憶は全くない。
仮設テントのマジックショーで1000年に7日間だけ化石から蘇る幻ポケモン、ジラーチに声を掛けられたマサト、マサトとジラーチは仲良しになるが、ジラーチのパワーを狙ってる者がいた。劇場版前作『劇場版 ポケットモンスター 水の都の護神ラティアスとラティオス』は面白かったのに今作はメチャクチにダメ。物語の薄さに疲労した身体が付いていかなかった。タブー知識を俺なら使いこなせると顕現し、案の定失敗するという根幹がありきたりだ。そもそも1000年眠って7日よみがえって願いを適えるポケモンって何だ。ひどい罰ゲームとしか言いようがない。そのよみがえったポケモンがパートナーに選ぶのが主人公サトシのグループメンバー、マサト。何故彼なのって必然性がなく、仲良しエピソードも盛り上がらない。そもそも『ナイトメア・アリー』見た後だと、仮設テントの人間を信用しちゃいかん事も分かるし(そんな事言うなよ俺)。
ラスボスはジラーチのパワーを使って蘇らせた古代ポケモン・グラードンにダメ出しをする。「俺が思ってたのはあんな奴じゃない」。えっ。お前、その判断適当すぎるだろ。恐竜にミミズがくっ付いてるみたいなビジュアルが趣味に合わないだけじゃないか。それは確かに、生きとし生けるもの全てを養分にしてしまいそうなポケモンは危険かもしれないが、それはそいつの責任ではない。危険だからと言って一度、生を得た者を簡単に亡き者にしようとしていいのか? まあでも、声をやった牧瀬里穂を世界に取り返す為にポケモンを滅するのだと考えれば牧瀬信者としては納得がいく変心ではある。
「覆水盆に返らず」という事もなし、努力次第である。まあ、「覆水盆に返らず」に徹するあまり世界が滅んでも困るからなあ。
併映の短編『おどるポケモンひみつ基地』、履くと踊り続けてしまう赤い靴のように、オンすると踊り続けてしまうステッキが引き起こすダンスの数々。曲が凄い楽しいのだが、悪玉側だからと言って、ラストあんなオチは可哀想すぎるだろう。


【銭】
番組特別価格(旧作上映)で1200円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
劇場版 ポケットモンスター アドバンスジェネレーション 七夜の願い星 ジラーチ@映画.com
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村

『劇場版 ポケットモンスター 水の都の護神ラティアスとラティオス』ユナイテッドシネマ豊洲4

◆『劇場版 ポケットモンスター 水の都の護神ラティアスとラティオス』ユナイテッドシネマ豊洲4
五つ星評価で【★★★なかなかいい感じ】
特集上映「25周年ポケモン映画祭」から1プログラム。
2002年に公開された旧作。劇場版では5作目にあたる。2回目。
ベネチアのような水の都を守る守護神のような兄妹ポケモン、ラティオスとラティアス。オスの兄がラティオス。妹がラティメスなら分かりやすいのに、そうじゃない。で、このラティアス、空を飛びまわり、身体を透明にし、変身すらする、かなり自由自在と言うか、そんな動物いないだろ、魑魅魍魎の類かよ、みたいな奴。まあ、あれだ。一番近いのは人語を話さない所も含めて、「オバQ」のO次郎じゃないだろうか。ギャフン。でも、この人間体(世話してくれているガイドの娘カノンと同じ姿)が可愛い。話さないけど、素振りで性格の良さがよく分かる。あー、ラティアスの耳の後ろとかに息を吐きかけたい。このラティアスと「あの子のスカートの中までポケモンを探す男」サトシが、ちょっといい感じでアチチになる。ちくしょー。すると、伝説ポケモンと伝説の秘宝と古代オーパーツ武器を探している変な髪型の女泥棒二人組とぶつかってバトル。この声が神田うのと釈由美子。壷二つくっつけてるみたいな変な髪型女ザンナーが神田うの、闇落ちキャラっぽいリオンが釈由美子。でもまあ、ラティアスの方が可愛い。リオンが古代オーパーツで街を壊滅させようとする所は海の波がすっかり引いて津浪になって戻って来る描写は今ではアウトかもしれない。東日本大震災の大津波(2011年)まで、まだ9年ある。しかし、このオーパーツが機械機械してて実にいい。サトシ達セル画との対比としてのCGが実に効いてる。とてもリアル。
兄弟ポケモン、ラティオス、ラティアスが管理している街を守る宝石「心のしずく」が盗まれ悪用されると、宝石が汚れてしまう。ちょっと「魔法少女まどかマギカ」みたい。っつか、あれも東日本大震災さなかに放映されていたアニメだ。予言かよ(そんな大層な一致じゃない)。
ロケット団のムサシ、コジロウがカリオストロの城チックにミートボールスパゲッティーを食べるシーンあり。
アコーディオン奏者のcobaが音楽担当なので、劇伴が妙にオシャレ。
冒頭、ポケモン水上レースのレース進行を解説するアナウンサーは広川太一郎。なつかしや。


【銭】
番組特別価格(旧作上映)で1200円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
劇場版 ポケットモンスター 水の都の護神ラティアスとラティオス@映画.com
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村

『パウ・パトロール 大空のミッション・パウ ロイヤルストーンをとりもどせ!』ユナイテッドシネマ豊洲12

◆『パウ・パトロール 大空のミッション・パウ ロイヤルストーンをとりもどせ!』ユナイテッドシネマ豊洲12

▲左から3匹目の小柄な犬がスカイ。

五つ星評価で【★★★悪くはないが普通】
犬のレスキュー隊。通常は車ガシェットを使ってレスキュー活動をするが、今回はヴィランが自称「空の帝王」なので、飛行機ガシェットで対応する。通常飛行機ガシェットを使っている「スカイ」をミッション・リーダーにして、事件解決に向かうが、このスカイがけっこうなビビリで、観客はスカイのメンタルに寄り添いながら、ミッションに随行する。
「出来ない事」が「できる」ようになる物語なので、構造は「初めてのお使い」に似てる。ここのところの「アンパンマン」もほぼ同一フォーマット。本来のお客さん(小学校未就学児童)がけっこう真剣に集中してるので、映画は成功してると思う。ただ、前回に比べると悩みの内容がかなり幼児化してるのが気になると言えば気になる。

前作6匹だったメンバーが8匹に増えて説明なし。
まあ、子供はオリジナルをTVで見てるから説明いらないんだろう。置いていかれる大人の俺。

プリンセス可愛いな。10歳だから彼女で興奮するとマズい。
ヴィランも10歳。犯行動機がバイキンマン的だ。

▲お姫様、かわいいな。

【銭】
ユナイテッドシネマ、会員ポイント2ポイント使って1000円で鑑賞。45分という尺だが、鑑賞料金は1900円きっちり取るので、ポイント使って安値で鑑賞した。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
パウ・パトロール 大空のミッション・パウ ロイヤルストーンをとりもどせ!@映画.com
▼関連記事。
パウ・パトロール ザ・ムービー(前作)@死屍累々映画日記・第二章
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村

『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』新宿ピカデリー1

◆『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』新宿ピカデリー1

▲「泣く子はいねがぁ〜!悪い子はいねがぁ〜!」的な一枚。

五つ星評価で【★★★強烈でない】
なんつか感想書きづらくてほって置いたら随分経ってしまった。
単純に言うと「つまらなくはない。でも、強烈な面白さに欠ける」。そんなに目くじら立てて否定するほど悪い出来ではないのだけれど、安彦良和御大が「これが最後のガンダム」と言うに値するほどの傑作には思えない。絵として、作画の荒れもなく、とても素晴らしい安彦絵で満たされているので、監督本人はたいそう満足しているかもしれない。絵を描く人の生理ってそんな感じだろう。ただ、ガンダム・オリジンとか散々やった後の作品のテーマが「やっぱり、戦争っていけないと思います」みたいな真っ当すぎる物だったので、ちょっと面食らってしまった。最後にそれかよ。『サンダーボルト』くらいの犠牲を払う話だったら、そういう結論で良い気がするが。あと、中二病的にはスクスク育つ子供がいっぱい出てくるとウザい。
しかし、何故リュウ・ホセイがいなかったのだろう。真実の宇宙世紀に黒いデブは不要と言う判断か? ガンダムを実際の史実のように見る人にとってはスレッガー・ロウ中尉がこの事件に関わるのは正しくないから嫌だみたいな話も聞く。個人的には、その辺りは気にならない。それで言うなら、オリジンを経過した後だからか、カイ・シデンが妙に話に絡んでくるキャラに変わった気がする。もっと脇で自然にさぼってるようなイメージだったんだが。リュウ・ホセイいないのはスレッガー・ロウがいるのと同じ理由らしい。出来事(ククルス・ドアン事件)を物語の前半から後半に移した事により、リュウ・ホセイはその頃にはお亡くなりになってるという事らしい。面倒な事をした物である。
チンピラ集団みたいなサザンクロス隊自体には興味がないが、あの「ボトムズ」を思わせるザクの機動性能は痺れる。映画内で一番良かったのはあの起動音と言っていい。
映画には安彦先生の人格者的な面が色濃く反映されているので、そういう意味でも良い出来なのだけど、その辺、性格が破綻しているT監督の病んだ空気が蔓延するかのような、いつもの荒廃した映画になった方が安心して見れたのかもしれない。やーね、育ちが悪くて。

いらないオマケ①
♪ようこそここへ、クックルッス、ドアンの青い鳥。

いらないオマケ②
ククルス・ドアンの流浪の月
戦後、週刊文春に少年少女山羊に手をだしたとの憶測記事で公開処刑に会うドアンの姿があったと言う。

いらないオマケ③すがやんのコメントにまんま書いた。
ククルス・ドアンが島耕作だったら、ホワイトベースに交渉に赴き、明確な説明もないまま、何となくミライ・ヤシマと両想いになり、何時の間にかズブズブの関係になる。そんな映画だと思っていたのに。、そうではなかった。


【銭】
作品価格1900円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島@映画.com
▼次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島@徒然なるままに
機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島@SGA屋物語紹介所
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村

『ジュラシック・ワールド 新たなる支配者』109シネマズ木場7

◆『ジュラシック・ワールド 新たなる支配者』109シネマズ木場7

▲国会議員の生稲晃子氏の持ち歌の「チェイス チェイス チェイス」的な場面。

五つ星評価で【★★★★恐竜エンタメつるべ打ち】
単純に「恐竜こわー」という見世物感覚に戻って、それが面白い。
恐竜が放し飼いになったため、自然繁殖してしまった世界。
違法な繁殖屋がはびこる中、恐竜を限定された生殖領域(=ドミニオン)に隔離しようという動きから、徐々に町中に巨大で危険な恐竜が減りつつある、みたいな世界観。なので、日常生活において恐竜に脅かされるような描写はほぼなく、途中のホーミング恐竜との追っかけっこくらいである。あの場面は秀逸。あれ、逃げるためとは言え、ほったらかしなのは適当。でもまあ、エンターテインメントは適当でいいのだ。上記のような都合上、多くの恐竜の恐怖シーンはまたもやアトラクション設備内で行われる。それはちょっと進歩がないな。現実問題としては海中にいる海竜や、空中を飛ぶ翼竜は天敵もなく、捕獲も難しいのでもっと描写されても不思議ではない。が、そこは枝葉末節だから省略したのだろう。
お気に入りは前述のチェイスのシーンと、沼の爪が長い殺戮恐竜。飛行機墜落現場に現われた始祖鳥もどき。見た事がない恐竜見せられたらやはり上がる。始祖鳥もどきの威嚇も効いていてちゃんと怖い。
人間側の新キャラ、白いマフィア女、黒い女飛行士、バイオシン社長とかか。社長はもうすっかりスティーブ・ジョブズの遺伝子から作られたみたいな、いわゆるベンチャー科学系社長。まあ、何かしでかしそうという意味では分かりやすいからかな。バイオシンの防護服に書かれてるバイオシンのロゴが何となくブックオフっぽかった。白いマフィア女逃げおおしたの偉い。だが、もう続編はないぞ(ないらしいぞ)。黒い女飛行士、声が伊藤彩里。なかなかイメージにあったキャスティングでした。韓国系の博士がジャッキー・チェンと永野を足して2で割ったみたいだった。クリス・プラットも充分怪しいが、この博士の怪しさには敵わない。「ラッセンが好き」と言ってもらいたい。

バッタこわいよ。いや、イナゴか。あの大きさだと佃煮食べたくない。

直接的な残酷描写がなかった(血が出るとか)。子供でも見れるのね。


【銭】
109シネマズのサービスデー(水曜日)で1200円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
ジュラシック・ワールド 新たなる支配者@映画.com
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村

『ドリームプラン』『クライ・マッチョ』『ダーク・ウォーターズ』『スイング・ステート』『ハウス・オブ・グッチ』『エル・プラネタ』ギンレイホール

ギンレイホールしばりで6本。

◆『ドリームプラン』ギンレイホール

▲ウィル・スミスって芹澤興人に似てる。

五つ星評価で【★★ウィル・スミスのゲスさが爆発する気持ち良くない映画】
ツイッターでの最初の感想(↓)

あのイカれ親父を善人に仕上げて美談のような映画にする宣伝部の技術力はちょっと侮れない。

『ドリームプラン』じゃねえだろ。原題は『KING RICHARD』。ビーナス&セリーナ・ウィリアムズ姉妹の父リチャードの暴帝っぷりを「王様」と称している。これがリアルな実話なら脚本にOK出したオヤジは偉いは偉いかもしれない。何にせよ、いけすかねえ野郎である事に変わりはない。羅針盤として向きを決めるのはオヤジだが、舟を安定させるのは母親。オヤジが偉そうにしているが実は母親が偉い。娘の為ではあるのだろうけど、契約や人情を楯にダニのように人にたかって暮らそうとするオヤジの姿勢はクズい。娘二人の実った成果を見ろって、そんな「勝てば官軍」みたいな事を言われても困る。これ、スポンサーを見つけた星一徹が日雇い人夫もやらず無職の癖に周りに威張り散らしてるような映画。144分も威張り散らしている。なげーよ。


◆『クライ・マッチョ』ギンレイホール

▲皺がカッコイイ。

五つ星評価で【★起きていられず】
おらあ「暗いマッチョ」とかに興味がもてなかったんだと思う。
普通にいい映画の筈なのだが、その日の仕事で疲れていたのだろう。イーストウッドも爺だが、俺も爺なので、申し訳ないがそんな事だってある。


◆『ダーク・ウォーターズ』ギンレイホール

▲地味でたまらん。

五つ星評価で【★★★★うむう】
マーク・ラファロの主人公が地味でずんぐりむっくりしてて、ただただ正しい事をやる為に努力して、あちこちから嫌われたり、病気を悪化させてひどい目に会う。それでも正しいから戦い続ける。今でも戦い続けている。という恐るべき実話。鑑賞2回目。マーク・ラファロは本当風采冴えない。でも、そこがいい。1回目に見た時よりアン・ハサウェイが鼻に突かなくなっていた。慣れだろうか。いわゆる企業側がいともたやすく人の道徳心を捨ててしまう事も再認。別に描かれてはいないが、道徳心を捨てないと路頭に迷うという事だろうから、それはそうしてしまう気持ちも理解は出来るが。しんどいが実にいい映画。


◆『スイング・ステート』ギンレイホール

▲近っ。

五つ星評価で【★★★軽く笑える形に加工したよい感じの皮肉映画】
トランプに負けたヒラリー・クリントン陣営の選挙参謀が次期大統領選で政権を奪還する為の票田作成の為に田舎の町長選挙に手を出すが、そこにトランプ陣営の選挙参謀もやってきて、な軽コメディー。トランプ陣営とヒラリー・クリントン陣営の選挙参謀同士がセックスしたりするが、これは個人が特定できても本人ではないだろうからセーフでいいのか。本当にセックスしてるから異を唱えられないという事もないと思うが(男×女ではなく男×男の可能性も強い/そこは関係ないか)。

人が人を騙すコンゲーム映画の政界版。この類は騙される方が悪かったり、節度が欠けていれば心が痛まない。なので、これは問題なし。騙されるに足る人材が豊富ないい舞台を選んだ慧眼を褒めていいだろう。田舎者の美女が田舎者らしい感じにめんこいのがとてもよい。ギスギスした生活を送ってるから、みんなめんこい女の子が好きよ。


◆『ハウス・オブ・グッチ』ギンレイホール

▲ジャレッド・レト(最左)のこのスーツの色一つとっても悪意がある。

五つ星評価で【★★ガガ熱演】
ツイッターでの最初の感想(↓)

グッチじゃなくビッチだった。

ガガの下品さが映画の屋台骨。
そして、出てきた途端にダ人間でセンスのカケラもない事が分かるジャレッド・レトのパオロが凄い。あんなん出落ちじゃん。本当もあんなんなんか。他の役者は少女マンガ的世界に生きているのに(ガガはレディコミ)、ジャレッド・レトだけはとりいかずよし、古谷三敏、赤塚不二夫的な昭和ギャグマンガのベタさで描かれている。ジャレッド・レトだけチャップリンみたいなドタ靴のイメージだもの。
しかし、これが159分もある。なげーよ。90分くらいでサクっと撮れるだろ。
ガガの濡れ場が本気な感じでヤバい。ガガの評価の大部分は濡れ場じゃないだろうか。濡れ場以外のガガは丸い京唄子みたいな感じだし。
オマケ「ガガが言いそうなセリフ」:あなたがアダム・ドライバーね。あなたのアダムでドライブしてみたいわ。


◆『エル・プラネタ』ギンレイホール

▲モノクロで撮るとオシャレ。多分、今はそのままカラーで撮るより費用が掛かる筈。

五つ星評価で【★気づいたら終わってた】
予告見て、そういう考え方は好かんとは思っていたが、見ていて感情が死んで、すーっと自然に興味が失せていった。基本、義務を怠って権利を主張するような手合は、それをどんなにオシャレに撮ろうとも好きになれない。寝てる間に物凄い真逆な事とかが発生してるようだったらゴメン。


【銭】
会員証で入場。『ドリームプラン』と『クライ・マッチョ』、『ダーク・ウォーターズ』と『スイング・ステート』、『ハウス・オブ・グッチ』と『エル・プラネタ』はカップリング。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
ドリームプラン@映画.com
クライ・マッチョ@映画.com
ダーク・ウォーターズ@映画.com
スイング・ステート@映画.com
ハウス・オブ・グッチ@映画.com
エル・プラネタ@映画.com
▼次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
ドリームプラン@風に吹かれて
ドリームプラン@SGA屋物語紹介所
ハウス・オブ・グッチ@ここなつ映画レビュー
ハウス・オブ・グッチ@SGA屋物語紹介所
▼関連記事。
ダーク・ウォーターズ(1回目)@死屍累々映画日記・第二章
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村

『俺は善人だ』『静かなる男』『プリースト判事』『太陽は光り輝く』シネマヴェーラ渋谷

特集「蓮實重彦セレクション 二十一世紀のジョン・フォード part1」から4プログラム。

◆『俺は善人だ』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★★★ハラハラドキドキ】
1935年、白黒、93分、初見。ジョン・フォード監督。
見た直後のツイッターの呟き(↓)。

ハワード・ホークスの凄いタイトルの他人の空似映画。臆病なサラリーマンがギャングに似てた事から生活を侵食されていく描写が分かりすぎて辛い。主役のサラリーマン日本なら金子信夫だ。キップのいい同僚姉さんがステキ。

ジョン・フォードとハワード・ホークス間違えててごめん。カタカナの名前はあかん(そんな理由かよ)。
これはやられたなな感じで面白い。そもそも主人公のサラリーマンの臆病な善人っぷりに好感を持たざるを得ない。まあでも、あんなに臆病なのはちょっと自分を見てるようで辛い。主人公は極端な例にしても、一般市民はごくごく普通に暴力には屈してしまうと思うのだ。だから暴力は怖い。ツイッターでは金子信夫と呟いたが、遠藤太津朗の方が似てるかもしれない。主人公が好きな同僚が水商売やってないだけで、ヤンキーあがりみたいなズベ公なのはよい。まあ、そうでないと恋が発生したりしないものな。そう言えば、主人公が鳥と猫を飼っている設定だったが、あれいらないんじゃないだろうか?


◆『静かなる男』シネマヴェーラ渋谷

▲ちんちん触らせようとしてる痴漢にしか見えないよ、ジョン(おま やめろ)

五つ星評価で【★★★夫婦喧嘩だジョン・ウェイン】
1952年、カラー、130分、初見。ジョン・フォード監督。
「いや~ん、のび太さんのエッチ~!」
「違う違う『しずかになる男』じゃない」
それはさておき、割と脈絡なく(恋の時間が短い)、惚れた腫れたで、すぐキスして結婚してしまうジョン・ウェインとモーリン・オハラ。言わんこっちゃない感じで、すぐそれぞれの信念の違いで夫婦ゲンカになる。あのジョン・ウェインに何ら怯む事のないモーリン・オハラ、狂人かよ。とゆーか、ちゃんと主張が出来る女の強さよ。文化的に何を優先するかの違いで、どちらが正しいという訳でもないが(映画が主人公に寄り添って作られるので、観客はジョン・ウェイン側に付いてしまうが)、それを紛争の地アイルランドでやる事の皮肉よ。ジョン・フォード自身がアイルランド出身らしいのだが、他のどんな映画よりアイルランドが美しく撮られている。場所によって違いがあるのかもしれないが、豊潤な土地に見える。他の映画のアイルランドは作物が捕れたりする印象は全くない。とりあえず誰か撃たれて死んじゃうような土地だ。と言うより街であって、田舎が出てくると、岩肌が剥き出しでゴツゴツしてて、いつも曇り空という印象。あと、場所がどこであっても、野郎はパブで飲んだくれている。飲んだくれ描写はあるが、それは逆におとなしい。アイルランド人的に見て、飲んだくれるのなんて日常だから大した事ないですよみたいな、そんな感じなのかもしれない。
タイトルの『静かなる男』に沿うように、極力、争いを避け、理性で自我を抑え込んできたジョン・ウェインが、後半ついにそれが外れてしまい、イケイケにな流れになるのが、何かもう楽しくてたまらない。非紳士的に引きずり回されるモーリン・オハラ。そんな事をされながら、それぞれの問題点が解決されて分かりあって目がトロンとしてる。うはははは。男尊女卑万歳みたいなんだが、この辺り溜まってた鬱憤が解消されてたまらん。そして、問題のあるモーリン・オハラの兄と一騎打ち。これも延々と延々とやってて楽しい。最後は「お前は大した奴だ」という「友情・努力・勝利」的なジャンプ展開になり、わだかまりがあった兄、妹、義弟の三人の関係が全てクリアされるのだが、よう考えたら結婚初夜もその次の二日目もセックスしなくて、この夫婦は良いのか? セックスより持参金の方が大事な嫁で本当にいいのかジョン・ウェイン?
「セックスの話で終わるなんて、いや~ん、ふじきさんのエッチ~!」
「違わない」


◆『プリースト判事』『太陽は光り輝く』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★,★★よう分からん】
1934年、白黒、81分、初見。ジョン・フォード監督。
1953年、白黒、101分、初見。ジョン・フォード監督。
『プリースト判事』がオリジナルで、『太陽は光り輝く』がリメイクと言われているが、同じプリースト判事という主役キャラを使った(役者は別)別のエピソードみたいである。断言しかねてしまうのは似た設定や、似た話が中に残ってるから。うーん、いやまぁ、太陽、プリーストの順で解説なしで見たが、ふじきさんお馬鹿なのでどっちもよう理解できなかった。えっ、これ、同じ話? 部分部分共通してはいるけど。もやもや。映画.comの粗筋(ラストまで書いてある)読んで納得、やっぱ違う話だなあ。アメリカ南北戦争の戦後の空気がまだ濃い南部の町で、微妙に戦争の空気が話の裏に残っている。登場人物の背景が分かりづらい。所詮この辺はアメリカ人じゃないから、説明されないと分からない部分はようけある。軽く復習をした今、もう一回見なおしたい。
映画のあちこちにケンタッキー・フライドチキン音楽が流れる。
『太陽は光り輝く』のプリースト判事が西田敏行、いや、上島竜平が真似をした西田敏行に似てる。


【銭】
各作品、一般入場料金1200円-会員割引400円。
▼作品の概要はこの辺り見てください
俺は善人だ@映画.com
静かなる男@映画.com
プリースト判事@映画.com
太陽は光り輝く@映画.com
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村
次のページ