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『銀河英雄伝説 Die Neue These 策謀 第三章』新宿ピカデリー8

◆『銀河英雄伝説 Die Neue These 策謀 第三章』新宿ピカデリー8

▲オーベルシュタイン「目覚ましジャンケン、ジャンケンぱあーっ」。

五つ星評価で【★★★★大展開する直前的な予感を感じつつ】
フェザーンの2ブロックイケメンがあんな事になってしまうとは。なんかオシャレ服がメルヘンな感じにキモくて(あの世界の中では最先端オシャレなのだろうけども)全く心が痛まない。実情を伴わない自信家は好かれないものだ。
そして、フェザーンもあんな事に。フェザーン内部に手引きする者がいるので、もうちょっと温暖に進行するのかと思っていた。一応そんな事はないのだろうが、衝突はあったものの、ほぼ無血開城。ガチのドイツ軍人に自衛隊手も足も出ず的な。

ラインハルト様側は良くも悪くも一枚岩で全て同じ形の軍人。裸に剥いたら全員フンドシとか絞めていそうである。ヒルダがとてもいい緩衝材として働いている。これ、制度が壊れると(ラインハルト様いきなりの崩御とか)軍人全員の公衆便所と化し、忌むべき娼婦と国民の母を兼ね備える存在になりかねないから、そっちのラインも見たいけど、それは規制状テレビで放映できないから、そんな目はないだろう。国民の求めるカリスマ性と現場で決断して手を汚してきた事を除けば、ラインハルト様とヒルダは同等の才覚ではないかと思う。そんな優秀なヒルダのおっぱい見たいなとか劣情、劣情、また劣情なのだが、それは正に「劣情」なのだから、しょうがない。チンチンを突き立てた時、ラインハルト様はそのチンチンに屈せず、ヒルダは負けてくれそうな気がする。だから、ヒルダ好き。
帝国側にもう一人、汚い仕事に手を染める、必要悪を自認する男が現れて、大層、そのキャラクター付けは面白いのだけれど、顔が大変ブスなので、ひどい目に会ってしまいそうな予感を感じていて、ちょっと複雑。

同盟側は相変わらずヤンが辛そうだ。ユリアンを取られてしまって、そのユリアンはこの第三章で行方も知れない(これで死ぬ筈もないが)。ユリアンの上役が又、性格の良くないブサイクなので、この人が何かしくじって、その失点をユリアンが埋めると言う方向に話は進むのであろうが。そう言えば、ユリアンに同行してる黒人の彼(上だか下だか並列なのか関係性が分からん)は、普通に名前のある役どころの中で唯一の黒人ではないだろうか? 黒人の描き分け難しそうだからなあ(そんなメタな理由でもあるまい)。そう言えばアラブ人も出てこない。髭モジャで一日に何回か礼拝する。メッカの方を向いてと言うと地球の方を向いてなのか、なんか考えると壮大な礼拝だ。地球にいるうちにアラブ人は滅んだとして、黒人軍属が一人、女性軍属が一人、アメリカ大統領候補みたいな同盟の布陣。ユリアンを取られた代わりに、トランプ級のヤバイ軍属がトレードされてもおかしくはないが、ヤンが辛そうだから、それは許してあげたい。ヤンの近くのフレデリカさんも、三歩後ろからヤンの後を付いてくる、男尊女卑的にグッと来るスタンスがたまらない。「ヘイ、ヤン、レッツ・メイクラブ!」みたいな女の人は銀英伝観客はちょっと苦手なので、中に出てくる女子は基本「狩られる側」という感じがする(軍人の相手はみな慎ましやかイメージ)。なので、ヤンみたいに「狩らない人」だと話が進まない。もうトリウニヒトにヤンの操は奪って貰うしかない。という薄い本がありそうな気がする。

一応、でかい戦いは次回に持ち越し。

今回、一番ガクっと来たのが次回予告がなかった事。いつまで待つのか。また、長期戦だ。


【銭】
1900円均一料金興行。割引も無料鑑賞も効かないので前売券1800円を常設ダフ屋で1750円で購入。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
銀河英雄伝説 Die Neue These 策謀 第三章@映画.com
▼関連記事。
田中芳樹・銀河英雄伝説関連記事リンク@死屍累々映画日記・第二章
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『劇場版 転生したらスライムだった件 紅蓮の絆編』ユナイテットシネマ豊洲1

◆『劇場版 転生したらスライムだった件 紅蓮の絆編』ユナイテットシネマ豊洲1

▲勢揃い(と言っても鬼関係だけ)。鬼の女みな綺麗。

五つ星評価で【★★ラージャ小亜国の設定が雑】
ツイッターでの最初の感想(↓)

実写ハガレンのように国だけだと100人くらいしかいなそう。そこでの陰謀も実質たいした事がなく都合がよすぎる。トワ姫の福本莉子はもっと情感込めた演技してもいいだろう。

元々の正編を見てないので、明確に断言しづらいが、リムル達のレギュラー陣は活き活きとしていて面白い。問題はゲストのラージャ小亜国にある。ここが何もなさすぎる。城壁など見るとざっくり10万人規模の城下町に見える。現代国家なら10万は国家としては小さいが、中世の王国ならありえない規模ではないだろう。だが、国民がモブ群衆も含めて100人くらいしかいなそうに見える。王女がふらふらどこにでも出向くし、領地で助けた他国人をすぐ重鎮として起用するなど、要所要所人がいなすぎる。そして、貧乏。リムル達のいるテンペストと国力やポテンシャルが違いすぎる。そして、リムルが5分で解決する呪いを100年温存してきたのも何だか知ってしまうととっても間抜けな話である。
ヴィランも歩兵はいず、中ボスは思慮浅い。そもそも何で戦争を用意したのか分からん。
そんな中、福本莉子が凄く醒めた演技。いや、これは声に注力していない普通の演技なのだろう。非常に心打たない。残念。
とは言え、ちゃんと眠りに落ちる事なく最後まで鑑賞できたので、テンポや謎の開示タイミング、山場の設定等が上手いのだろう。理屈合わなくとも面白く見れる。そこは評価したい。そう言えば「名付け」以前のヒイロが謀反の罪で軍本体に処刑されるが、ねちっこい描写の割にはあの殺した奴にリベンジみたいな展開にならないのはちょっと違和感。劇場版の外に続く伏線とかがあるのかもしれない。そもそも、「転スラ」って、どんな話って粗筋的な解説が一切なしに始まったので、そこはとても不親切。評価下げ下げ。コナンを見習え。


【銭】
金曜メンバーズデーで1100円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
劇場版 転生したらスライムだった件 紅蓮の絆編@映画.com

『犯罪都市 THE ROUNDUP』トーホーシネマズ池袋4

◆『犯罪都市 THE ROUNDUP』トーホーシネマズ池袋4

▲左がカン・ヘサン(悪玉)、右がマ・ドンソク(善玉)。

五つ星評価で【★★★★★すんげえ古典的なのにこんなに面白いのは何故?】
一作目も面白かったが、マ・ドンソクが公衆トイレを全壊させるアクションシーンがあった事しか覚えていない。
今回も、キチガイ誘拐犯を刑事が身体を張ってボコる。本当にそれだけの映画なのだがムチャクチャ面白い。2時間くらい目を離せない。マ・ドンソクはいつも通り。すげえのはちょっと頭おかしいとしか思えないカン・ヘサン役のソン・ソック。奴のナタと手斧とナイフがムチャ怖い。人を殺す事に対するためらいやタブー意識がこんなに低いキャラクターは今まで見てきた映画で初めてかもしれない。所謂「同族殺し」は遺伝子を未来に繋ぐ生物種のタブーなので(同族が多い方が類似遺伝子を残しやすい)、「人を殺す」という行為は殺す側にスタイルや理由などが普通はある。人を殺す事を職業としているから、このまま生かしておいては自分達の障害になるから、等である。「人を殺す行為」がそれなりに心の禁忌に逆らう行為なので、「殺して大丈夫か」を問う文系的な一拍が通常はあると思う。カン・ヘサンはその点が希薄だ。目の前にある人間が不快であるなら殺してしまう。他人の生死に関するプライオリティーが物凄く低い。ちょっとでもウザければ殺す。下っ端でも使えなければ殺す。なので、前半はカン・ヘソン無双が続く。単純に強い。そして、周囲の悪人が恐れをなすという構造で悪役としてのステイタスも映画内でグングンあがっていく。
マ・ドンソクの暴力刑事も規格外だが、このカン・ヘソンも規格外だ。前半、カン・ヘソンに接触した者は疫病のように全員死んでいる。例外は同じ資質を持つ昔からの仲間とマ・ドンソクに保護されたチンピラ一人のみである(確か死んでないよなあ)。
観客はカン・ヘソンに恐怖と興味をつのらせていく。
そして、マ・ドンソクと対峙。これはもう怪獣同士の戦い。カン・ヘソンが強いのは見て分かるが、マ・ドンソクが輪をかけて強い。マ・ドンソクのアキレス腱である上司がボコボコにされながら死なないところで痛み分け。戦いはベトナムから韓国本土に移る。
マ・ドンソクと、上司と、その上司の、みんな叫びあって有耶無耶のうちに捜査権を奪い取る会議が好き。
そして、韓国での頂上決戦。難なく因縁の相手を手中にするカン・ヘソン。ベトナムとは別の昔の仲間がやってくる。カン・ヘソンの兄弟だという。兄弟愛が一つも見えない。同じ環境で死肉を奪いあってきた仲。なので、ここで追加された二人も遠慮なく強いし、カン・ヘソン同様、頭も切れる。
それにしてもナタと手斧は映画に映える。韓国のヤクザ映画などでたまに目にするアイテムだが、今現在あまりゴロゴロ転がってるような気はしない。時代背景がガラケーの頃なのは、前作の続きであるのと同時に、この辺りの暴力アイテムが不自然に見えない為かもしれない。あと、「骨などなく、皮膚が弱く、それでいて致命傷部位の腹部を何回も刺す」というナイフの使い方がリアル過ぎて怖い。
しかし、女の子が出てこない。人質の奥さんは図太くていいキャスティングであったが、綺麗だったり、可愛い要素はない。だが、綺麗だったり、可愛い要素を持つ少女がカン・ヘソンと接触したら、映画のレイティングが「R指定」くらい付いたかもしれない。

いやまあ、マ・ドンソクが殴り倒せてよかった。そして、それが単純に気持ちいいわあ。


【銭】
トーホーメンバーズカード6回有料入場と引き換えに無料入場。それにしても「すずめ」で回数減らされたので、見るまでに随分、時間がかかってしまった。どうにか見れたが危なかった。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
犯罪都市 THE ROUNDUP@映画.com
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です
犯罪都市 THE ROUNDUP@ここなつ映画レビュー

『酔っぱらい天国』『月は上りぬ』『真夏の地球』『野戦軍楽隊』『三人の名付け親』

名画座系プログラムから5本。

◆『酔っぱらい天国』神保町シアター
五つ星評価で【★★★凄く怖すぎて喜劇として楽しめない】
特集「辛口喜劇のススメ」の1プログラム。
1962年、白黒、93分、初見、渋谷実監督作品。
喜劇よりホラー味が強い。
酒を呑むというのは度をわきまえればおおらかな行為で済むのだが、度を越すと「狂い水」の本性を表わす。呑まなければ小心者のモラリストなのに、一度酒を口にすると悪魔のように豹変する笠智衆の怖さよ。そして、その笠智衆が酔った末に罠に絡めとられるように全てを失う救いのなさが心底怖い。倍賞千恵子が純情そうに見えて肉の誘惑に負けるという「さくら」を逆立ちさせたような役。野球選手の津川雅彦は若者ながらもう顔が出来上がっている。悪気はないのに「あくどい」って面白い役。笠智衆が鳥の鳴き声の幻覚を聞く辺りが一番怖い。笠智衆の酔い方は落差が大きいから怖く見えるが、倍賞千恵子の父親役の上田吉次郎の淀みのない感じの安定した酔いから繰り出されるDV攻撃、多分、あれが一番キツい。


◆『月は上りぬ』シネスイッチ銀座2

▲左から長女、三女、次女。

五つ星評価で【★★★ジャンルで言うならラブコメ】
特集「NIKKATSU World Selection」の1プログラム。
1954年、白黒、102分、初見、田中絹代監督作品。
これにも笠智衆が出ているが、こっちは通常営業。演技は変わらないが(基本、何やっても笠智衆は笠智衆でしょ。別にそれでいいけど)、普通の小市民で善人。三姉妹それぞれに恋愛パートがあるのだが、長女のは割と取って付けたような感じ。次女の電報で数字のやり取りする恋愛テクは温故知新っぽくて、ちょっとステキ。三女と長女の他人の恋愛には超親身なのに、自分の恋愛にはてんで奥手というのが日本人っぽい。


◆『真夏の地球』国立映画アーカイブ小ホール
五つ星評価で【★★★今、見直すと何か変な青春映画】
特集「長谷川和彦とディレクターズ・カンパニー」の1プログラム。
1991年、カラー、106分、二回目か三回目、村上修監督作品。
深津絵里こと「ふかっちゃん」がまだ「くそガキ乙女」だった時代の作品。主役は菊池健一郎。彼が田舎の自転車バカ。筒井道隆が問題起こして謹慎中のバレーバカ。山口祥行が音楽バカ。三バカが集まってマドンナ原田貴和子の為にビーチボール大会に出るが二人制のため、主役の菊池健一郎が外されるという展開には驚いた。ふかっちゃんが何か芋っぽくて垢抜けないのも貴重。一夏の間で若者が変わったり変わらなかったりって、「青春映画」としか言いようがない。
昔、パルコ調布キネマさんが日本全国津々裏々まで調べたのにフィルムが見つからなかった。あーそーね。旧フィルムセンターなら持ってておかしかないよね。
蛭子能収、荒俣宏が風景に溶け込むように客演してるのに、特別出演の河合俊一がニヤニヤ顔打ち消せないのは実に堂々と素人で良き。
「真夏」って言うと「ひろせまなつ」を思いだす。


◆『野戦軍楽隊』神保町シアター
五つ星評価で【★★★だが、しかし、何かピンと来ない】
特集「生誕110年 映画俳優佐野周二」の1プログラム。
1944年、白黒、64分、初見、マキノ正博監督作品。
士気を高める為に急遽作られた軍楽隊。音楽の素養のある者がない者を特訓して徐々に軍楽隊になっていく。日本で技術を後進に伝える場合、どうしても「見て覚えろ」だったり「ともかくやってみろ」だったり、徒弟制度の悪い部分が色濃く出て「指導」にならないケースを散見する。その辺そのまま描かれていて、割と自分は不器用な人間である事もあって居心地が悪かった。


◆『三人の名付け親』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★疲労してて寝てもた】
特集「二十一世紀のジョン・フォードPartⅡ」の1プログラム。
1948年、カラー、107分、二回目、ジョン・フォード監督作品。
ツンな男どもが赤ん坊にデレる。そんな映画。こんなん絶対面白い筈なのに(前見た面白い記憶もあったのに)疲労に負けた悔しい一本。
名付け親が1000人もいたら話が混雑するなあ。
仙人の名付け親だったら、仙術マスターで、ゴッドファーザーだから、かなり強力。



【銭】
『酔っぱらい天国』『野戦軍楽隊』:神保町シアター一般料金各1300円。
『月は上りぬ』:テアトル会員割引+曜日割引で1100円。
『真夏の地球』:国立映画アーカイブ、イベント付き料金1000円。
『三人の名付け親』シネマヴェーラ渋谷一般料金1200円-会員割引400円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
酔っぱらい天国@映画.com
月は上りぬ@映画.com
真夏の地球@映画.com
三人の名付け親@映画.com

『野戦軍楽隊』『三人の名付親』、@映画.comに作品情報なし(なんで?)。
※ 『三人の名付親』、送り仮名が間違えてた~。

『星と怖い神話』プラネタリアTOKYOドーム1

◆『星と怖い神話』プラネタリアTOKYOドーム1
五つ星評価で【★★★ハードが凄く魅力的だがソフトは弱いかもしれない】
厳密には「映画」ではなく「プラネタリウム」。ただ「映写」である事には変わりはない。
旧「日劇東宝・日劇プラザ」跡地に作られたプラネタリウムで、「怖い絵」の中野京子氏のコラボ企画が行われており、前々から見たかったのだが、適当に「えいや」と立寄るといつも満席になっており、諦めていた。今回、「えいや」で立寄ると、早い時間だったからか、かなり空き席があるようなので、立寄ってみた。
外観(エレベータ・フロアから見た劇場)ムチャクチャおしゃれ。ちょっと本当にゴミ虫みたいな俺がみたいなネガティブが沸きあがってきてゲロ吐きそうになるくらいのオシャレさよ。だが、そんなオシャレでも「銭づら。銭を払えばいいづら」とジョージ秋山先生に心を売って入ってきました。
プラネタリウムなので、「劇場」とは言わず「ドーム」と言う。敷地内に二つのドームがあり、別の作品を上映している。ソフトが40分くらいで、同一料金で椅子席とマット席があり、100人は入れないくらいか(きちんと調べてません)。かなり席間を広く取った配置で快適じゃん。比べるのはおかしいが、カプセルホテルよりも広大でステキよ。ハイジが駆けまわるアルプスくらいの広さはあるみたいな印象(あくまで印象で調べてません)。値段は一般1600円。ちょっと長さから考えると高いが、まあ設備使用料と思えばIMAX3Dとかよりは安いし、この席に座った時のワクワク感は一回目の体験としてはオススメできる。そう言えば昔の東京アイマックスシアターの超巨大スクリーンにも驚いた。あれは4回吹き抜けの高さによるものだったが、今回のドームはスクリーンが一面天上。どちらにしても視界の全てをスクリーンが遮ってしまう事には変わりない。これはよい。という事で、入って天井見上げた時点で映ってるデモ映像の壮大さに、ハードに全幅の信頼を置いてしまった。
問題はソフト。東京アイマックスシアターも最初はソフトがオリジナルでよくなかった。
で、今回の『星と怖い神話』。うーん、悪くはないが、絶賛するほどではない。
星座とギリシャ神話を紐付けて、名画を紹介しながら「怖い話」をする。中々、よく出来ている。でも、一応どれも聞いた事があるような話ではある。絵解き解説してくれるから面白いは面白いけど。しかし、現代日本に住んでいるので、肉親同士が殺し合うみたいな話は、とても「怖い話」になってしまう。『鎌倉殿の13人』に構造的に似てるのかもしれないが、まあ、子供、食べちゃったりするので、ギリシャ人の方がヒドいな。
中野京子先生とミッツ・マングローブが会話形式で解説してくれる。中野京子先生は素人なのでちょっと声が聞き取りづらい。ミッツは顔が出ないで、声だけ聞いていると中々のイケボである。ちなみにイケボは「イケてるボイス」であり「池袋慕情」ではない。ここが笑い所だぜ(そうでもない)。
ソフト的には視界の全面を覆うような効果の映像や動画は大変、面白いのだが、絵画紹介になるとちょっとワクを作られて巨大感が鈍ってしまうのは残念だった。映像の面白さとかは予告編のデモ映像なんかの方が面白い。
イス席とマット席はスケベ椅子よりぬるぬるマットが好きなので、もとい、マット席の方が天井直視できそうなのでマット席を選択。椅子席どんなんなんかはもう一回体験して見たいではあるな。

今回見た『星と怖い神話』。ああもうこれを見たらセーラーヴィーナスが可哀想で可哀想でたまらなくなってしまう。あんなふうに「セーラーV」とかポーズをしてても、その正体はチ〇コから出た泡だったなんて。じゃあ、もしかしたら俺もチ〇コ持ってるから美奈子と親和性強いかもしれない。そんな事を言ってはいけない。


【銭】
一般入場料金1600円。

『奈落のマイホーム』トーホーシネマズ日比谷11

◆『奈落のマイホーム』トーホーシネマズ日比谷11

▲左からマンス兄貴、インターンのウンジュ、キム代理、主人公の501号

五つ星評価で【★★★★映画もおもろいが、それ以上に邦題が最高】
ツイッターでの最初の感想(↓)

やっと買った新居のマンションが500メートル地下に滑落と言うワンアイデアを無茶苦茶エンタメに仕上げるのが韓国映画の上手さ。禿げてない大地康雄みたいな主人公に絡む傍若無人な小木もどきと叫ぶ児嶋もどきがおもろい。

ハングル題はよう知らんが、英語題は『SINKHOLE(陥没穴)』。これを目の前の光景のように分かりやすい邦題に付け替えた配給GAGAの手腕をまず評価したい。チラシの「11年越しの夢の我が家が1分で地下500mへ沈む。」というメインコピーも悲喜こもごもが目に浮かぶようで大変優れている。公開日欄に書いてある「11.11[FRI] 地下(値)、下落」とかもう大喜利無双状態。「これは明日、あなたにも起こりうる、他人事ではない大災厄!」も、うんうん。いや、500メートルは起こりえないだろう。11年越しで11月11日公開って「11尽くし」な上、ポッキー&プリッツの日じゃん。劇場プレゼントで賞味期限切れのポッキーと便秘薬を一緒に配ればいいのにとか思った自分はもう既にこの映画に毒されている。

映画は500メートルの地下にマイホームごと陥落した普通の人々に起こる追加の災厄や、脱出劇など、未見性に満ちている。けっこうちゃんとドラマパートが入念に組み立てられていて、主人公の501号ことドンウォン課長が持ち家を買ったマンションのお披露目パーティーを開いて、酔ってへべれけになった次の日の朝に滑落が起こる。事前に欠陥住宅に対する調査会議で住民達を集めておき、当日、水が出ないトラブルが発生したため、余計な住民はマンションを出てしまっているという設定にして、極力メインとなる被害者を選別して集中させている。被害に会うのは主に四つの部屋の関係者だが、ルートが二つに分かれており、別ルートは想像させるのみだ。主人公の部屋の関係者だけでも本来はMAX7人いるのだが、そのうち2人は前の日に帰らせ、2人は買い出しに出ているので3人に絞られている。この3人がたいへん素晴らしい選別であり、一緒に行動する隣人のマンスも含めて、実に信頼関係がない。バラバラである。でも、生きる為に協力が必要になる。こう、なし崩し的に目の前で人が死のうとしている時、細かいわだかまりを捨てて助けざるを得ない状況が起こり、みなが協力し合っていく様は思い返すと感動的である。「思い返すと」と言うのは、見てる時は結構必死だし、思わぬ変な事が勃発し、ポコポコ笑いが起こるからそんなことを意識できないでいるからだ。うまいうまい。
このサバイバルのメンツの中にドンウォンの妻と子供が含まれていないのは、ちょっと画期的じゃないかと思う。夫と妻をワンセットにしてダメ夫の信頼を回復させたり、子供を守る為に自分でも誰でも犠牲を強いる母というのは、こういった展開でのパターンだと思うが、それを不要だと捨てたのは成功。だって、そういうの見た事あるし、あまりエゴが強く出る人間がいると、全体のバランスが崩れてしまう。夫と妻のように極端に近しい人間がサバイバルの場にいると、その二人が1セットで派閥になる。派閥が出来ると他の人々と反目が起こりやすい。今回のサバイバルはそういうのがなかったので、薄いと言えば薄いが、いい意味で見やすかった。泣き叫ぶ母を外部に出した事で、現場が前向きにドライになった。TVドラマ『俺たちは天使だ!』の主題歌「♪運が悪けりゃ死ぬだけさ、死ぬだ~け~さ~」を流してもいいくらい。いや、流石にそんなに軽くない。ただ、不必要に重いドラマが削れたのは見やすくて良かった(かと言って重いドラマを完全に無視している訳でもないのが偉い。信用がおける話作りである)。

主人公、ドンウォン課長は剥げてない大地康雄と称したが、落ち着いた阿部サダヲの方が今的かもしれない。

主人公とソリが合わない隣人、この人『ハイヒールの男』のハイヒールの男か。確かにでかいガタイに見覚えがある。随分、生活に疲れた感じが堆積している。いや、それは演技か。最初から主人公とソリが合わないのに、次々と三カ所で出会うのはストーカーかとも思ったが、それはそれでちゃんと理由があるのが上手いというか、ちゃんとしてる。おぎやはぎの小木みたいなのは外見もだが、根拠なく偉そうだからだ。

主人公の部下、キム代理。仕事上、主人公の片腕なのは分かるが、アンジャッシュの児嶋っぽいからか、どこか信用できない。いや、アンジャッシュで信用してはいけないのは渡部の方だが、何かどこかがダメだ。アンジャッシュの児嶋しかり、三四郎の小宮しかり、どこか人に信頼させない波動を振り撒いてる感じがする。

インターン、ウンジュ。何、この人の色の無さ。


【銭】
トーホーメンバーズカード6回有料入場と引き換えに無料入場。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
奈落のマイホーム@映画.com

『帰ってきた宮田バスターズ(株)』キネカ大森2

◆『帰ってきた宮田バスターズ(株)』キネカ大森2

▲本編以上に胸熱なポスター。

五つ星評価で【★★★★一番大事な物を守る】
地球外生物駆除会社「宮田バスターズ」の栄光と没落。
例えば、昔の消防組織である「火消し」は類焼を避けるため、火が広がりそうな家屋をバシバシ壊して、出火した家ともども恨まれたりしたのではないだろうか? この宮田バスターズの世界では大気圏外からかなり頻繁に中型犬サイズの地球外生物が落ちてくる。地球外生物は人類を捕食するらしく、放置するのは生命の危険に関わる。そこで駆除会社を呼び、駆除を行うのだが、命懸けの作業なので家屋などの破壊被害をかなり発生させてしまう。人々は業者を呼ぶのを止め、市販の家庭用駆除機器に頼り出す。宮田バスターズは没落する。だが、彼等は自分が必要とされていなくても、危機があれば駆けつけずにはいられない。絵面的にかっこよく見えなかったりするが、実にかっこいい奴等である。
宮田社長の小市民だけど根っこが正義漢で揺るがない所が良い。そういう当たり前のテーマをちゃんと描いているのが好感持てる。
ジャンルが全く違うのだけど、宮田社長を見ていて「パパイヤ鈴木とおやじダンサーズ」な興奮と悲哀を覚えた。

PS 現場女子と事務女子のタイプが似てて、パッと見、一発で分からないのは減点。


【銭】
テアトルの会員割引+曜日割引で1100円で鑑賞。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
帰ってきた宮田バスターズ(株)@映画.com

『チケット・トゥ・パラダイス』トーホーシネマズ日本橋7(ネタバレ)

※ この記事は映画内容のネタバレを含みます。

◆『チケット・トゥ・パラダイス』トーホーシネマズ日本橋7(ネタバレ)

▲クルーニーとデヴァー。父ちゃんと娘の役だが、ルパンとクラリスをリアル配役するとこんな感じじゃないだろうか? ルパンがハグの手を止めたのがリアルに分かる感じだわ。貸衣装だからかもしれないが、異常にペラいタキシードだ。それも含めて「バリ」を信用して大丈夫か?

五つ星評価で【★★★その結婚は本当に正しいか?】
割と評判が良いので見に行った。
面白いし、気持ちいい。つーか、まあ、大した話ではなく、そこがいいのだろう。みんな大した話には飽き飽きしてるとまでは言わないが、大した話を乗り切るには疲れている人が多すぎる。自分もそんな一人だ。
タイトルは『ジョージ・クルーニとジュリア・ロバーツの娘の結婚破壊大作戦』くらい砕けててもいい。
とりあえず二人の娘役のケイトリン・デヴァーが抜群に適役に仕上げてきている。分類でいうと「美人」タイプではないのだが、親だったらこの子供を溺愛せずにはいられないという、いい意味でムチャクチャ多くの「不足」を抱えてる。完成していない。欠陥だらけ。でも、だからこそ愛さずにはいられない的な「子供子供感」に満ちている。この娘が法律学校の卒業記念旅行の旅行先のバリで現地の若者と恋に落ち即結婚を決めた事から、自分達も早婚で失敗した元夫婦のジョージ・クルーニとジュリア・ロバーツが子供達の結婚を引き裂きに来るというのが映画の骨子。まあ、言っちゃなんだが親の常識の方が普通に考えれば正しいよ。同じような境遇で失敗した親は勿論、自分達と同じ轍を踏ませないようにしようとする。子供はそれが煩わしい。前回同様の失敗が起こる事を子供は信じない。自分達の未来は自分達で作れる、失敗を回避出来ると思っている。そう思うのが若者だ。そして、その若者の無鉄砲さを認めてこの物語は幕を閉じるのだが、まあ、これは大した物語でないから許せるのである。
だって、あんなバリの人達全員が善人だなんて映画だから成立するんだろう。
現地夫の彼も、彼の父ちゃん母ちゃんも泣けるほどピュアで善人。きっとこの後、ジョージ・クルーニとジュリア・ロバーツがバリに在住する事により、バリのピュアさは失われていき、バリは地獄へと失墜するに違いない。だから、続編のタイトルは『チケット・トゥ・インフェルノ』もしくは『ジョージ・クルーニとジュリア・ロバーツのバリ破壊大作戦』で決まりだ。まあ、みんな仲良くいつまでも暮らしました、なんてお伽話であって、彼がアル中になって働かなくなり、デヴァーちゃんがパートをしながら、ひもじい生活を送るとかありそうすぎる。でも、映画自体がお伽話なので、これはこれで良いのだと思う。そんな未来はあの箱庭ではやって来ない。映画は夢。多分、キリスト教徒には信じられないバリの恐怖を彼女が味わう「映画は悪夢」というニッチな人々の幻想も、プロデューサーと監督と脚本家が変わらなければ打ち砕かれてみんな幸せに暮らす事だろう。いや、別にこき下ろしてる訳ではなく、こういう映画はこういう映画であって、全然いいのである。
ジョージ・クルーニ老けたのは勿論だけど、顔の皺が横に伸びて、川瀬陽太に似てきてる気がする。それは怖い。
ジュリア・ロバーツは全然変わらないで男前のままだ。この二人ならジュリア・ロバーツがSで、ジョージ・クルーニがMであろう。いや、そういう世界じゃないから。
「デヴァー」という名前もすげえなって別に映画の中の話ではないが、その娘デヴァーの親友役は何かデヴァーに引きずられてただただ横にいつもいる、親友という首枷だけみたいな役だったけど、あの役は必要?
ジュリア・ロバーツのサプライズ大好き現彼の最後には振られてしまう人。あの人はあの人であれを一生続ければ立派だと思う。娘にあんなこと言われる筋合いはない。確かに外から見て中身がないように見えるかもしれないが、それは実は娘の結婚相手だってそうなのだ。娘の結婚相手がサプライズ好きだったり、彼女に対して殊更に従順に振る舞ったりしないだけで、社会的に見たら、物凄いエキスパートとしての鍛錬を乗り越えてパイロットになった現彼や、法律学校を出た娘と比べれば非常に見劣りがする。あの現彼は多分、意図的に自分を全て封殺するような役だから、そういう否定するような事は一切言わないだろうが、そう言って論破しても娘は彼と結婚するだろう。なら、現彼もジュリア・ロバーツと結婚すればよい。何か、ジョージ・クルーニずりーなーとか思うよ。俺もヘコヘコ生きてるからかもしれないけど。
もう一言。爺になって結婚もしてない俺が早婚否定的なのは『3年B組金八先生』の杉田かおるの妊娠エピソードで、旦那役の鶴見辰吾が皆が善意で手伝ってくれたのは分かるけど、他の人より早く大人にならなければいけいのが実はとても辛かったと語る後日談エピソードを見たからかもしれない。呪いかよ。


【銭】
トーホーウェンズデーで1200円で鑑賞。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
チケット・トゥ・パラダイス@映画.com

『不倫ウイルス』ヒューマックスシネマ池袋6

◆『不倫ウイルス』ヒューマックスシネマ池袋6

▲左上の丸、主人公の同僚・堤下敦。右下の丸、堤下の妻・しゅまははるみ。右上の丸、女医、金子みひろ。左下の丸、主人公の部下の憧れの人、川上ななみ。中央主人公、依田啓嗣、中央右主人公の妻、馬渕恭子。ここまでは分かるのだけど、中央左の赤い服が誰だか分からん。

五つ星評価で【★★みっひーが好きだから見に行ったが、映画には致命的な欠点がある】
みひろさんが好きなので安く見れる日に時間の都合が付いたので見に行った。
百人いたら百人が「素でしょう」と答えそうな「性にだらしない善人」を演じたインパルス堤下が絶品。つか、一番ネームバリューがあって、顔が知られてるから目立つ。他人に対して優しいけど自分にも甘い奴というのが、インパルス堤下のパブリックイメージそのまんまだ。
話は「不倫ウイルス」が蔓延している世界。「不倫ウイルス」は感染すると不倫願望のある異性が寄ってくるし、本人も自制が難しくなるという設定。主人公(♂)は作品冒頭で既に不倫ウイルスに感染しており、彼と彼の妻(♀)との関係性を描くのが話の主軸。
冒頭で述べた問題は、映画内で不倫ウイルスが猛威を振るわないこと。
映画内での感染者は♂2名。このどちらも「感染したから、やって、やって、やりまくるうー」とはならずに自制する。いやいやいや、自制できるなら「不倫ウイルス」と名乗るほどの事もあるまい。映画では感染者が自分を抑え込もうとする強烈なウイルスとの戦いも描かれていないし、非感染者が彼等の周囲で欲望に負けて群がってくるみたいな状態も描かれていなかった。ちょっと看板倒れて「不倫かもしれないくらいウイルス」程度ではないか。
みひろさんは客演位置なので普通でした。えーと、ちょっと重要な秘密にかかわっていて、その辺のニュアンス演技が何気に流石に上手かったです。(直接のエロ描写がないのに)エロい女医さんだったので、是非とも自分は女医にもかかわらず不倫ウイルスの患者についついムラムラしてしまうという背徳的なダメダメ感を本当は演じてほしかった。それで秘かに自慰とかやってくれたら、、、、、AVになってしまうか。いや、個人的には面白ければAVになってくれても全然構わないのだけど。


【銭】
映画ファン感謝デー料金1200円で鑑賞。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
不倫ウイルス@映画.com

『貞子DX』トーホーシネマズ池袋4

◆『貞子DX』トーホーシネマズ池袋4

▲貞子が貞子のようで貞子じゃない。あー、だからDXなのか。

五つ星評価で【★★★★こんなん大好き】
ツイッターでの最初の感想(↓)

凄い好き。もう恐怖映画とは縁遠い作品になったが、今回は呪いに科学で立ち向かう。トライ&エラーが多くて中々面白い。小柴風化ふにゃふにゃしてないと小西真奈美に似てる。

既に恐怖映画ではない。貞子はお馴染すぎて、もう外見が怖い「ゆるキャラ」化してしまっている。ただ、恐怖映画の続編によくあるタイプのコメディーとして作られている訳でもない。恐怖映画のシリーズ作品でホラーキャラクターが何作も続けて出る場合、本来、恐怖の対象である彼等がルーチン的な行動を引き起こす事が笑いになる。基本的に人は決まった結末を予測できる物に恐怖を抱きづらい。ライオンが人を捕食する映画があったとして、一回目は恐怖映画として成立するが、毎回、同じルーチンでライオンが人を捕食する映画があったら、それは笑いにはみ出す。同じ事が起こる必然性がない場合、物語が作られる上での作為を感じてしまい、その作意が笑いに転じる。ホラー映画観客はとてもイビツな思考回路を持っている。仮に捕食するライオンで、もう一回恐怖させるなら、3作目でルーチン通りにライオンが人を追い込んで、今や捕食しようとする寸前に、ライオンが直立し、ライオンの中から得体の知れない緑の怪物が出てきたら恐怖するかもしれない。そこには対処する処方箋がないから。
『貞子DX』での笑いは、ホラーによくあるこの繰り返しの笑いではない。ホラーとは別の前田王司がただ単に信じ難いぐらいに面倒なキャラクターであり、それをIQ200の天才少女がたまにその面倒さに呑み込まれたり、弾いたりする別立てのコメディー設計がなされている。あれは削れば削れるのであるが、残した事で常に天才少女が思考を邪魔されて、話がテンポアップする事に繋がった。
恐怖の主体は「貞子」である。観客はもう今まで何度となく、「貞子」を映画で見ているので、「貞子」が自分の生活に危害を加えない事を知っている。だから、今回、貞子が多少の変容が加わったとしても恐怖は感じない。仮に、それでも、この映画で恐怖映画たらしめんとするなら、貞子の致死性を利用する別の病んだ存在が出てくる必要があり、池内博之はその可能性の一つであるのだが、彼は残念ながらそういう器ではなかった。もっとも、貞子の致死性による地球破滅みたいな議論は『らせん』の頃から話されているので、よほど真剣に作らない限り、これを恐怖にするのも難しいだろう。
という事で、恐怖映画としての成立は難しく、コメディーは一部内包を許しながら、映画として面白いのは、貞子ウィルスの謎を何回も何回も仮説を立てながら、その仮説を何回も塗り替えて真実に辿り着くパズルミステリーの要素が際立っているからである。劇中トライ&エラーの数が多く、本当に飽きさせない。これらの内容が理屈的に正しいかどうかはどうでもいい。直感的に納得させられる物であればいい。そもそも「貞子の呪い」が「天然痘ウィルス」の内容を変え、VHSビデオテープを見る事により、天然痘を発病させるという元々の仕組み自体が科学的ではない。理屈として正しくなくても良いのだ(直感的に納得させられるのならば、という条件はもちろん付く)。

小芝風花シャキっとした役も出来るのね。なかなか良かった。

途中出て来たプリントゴッコには驚いた。まあ、確かにいい感じにインクが盛り上がって良い出来で、御朱印みたいなの作れそうだけど。プリントゴッコはVHSテープと同じにメイン客層の平成生まれの若者は知らないのではないか?


【銭】
映画ファン感謝デー料金1200円で鑑賞。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
貞子DX@映画.com
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fjk78dead

Author:fjk78dead
ふじき78
映画を見続けるダメ人間。
年間300ペースを25年くらい続けてる(2017年現在)。
一時期同人マンガ描きとして「藤木ゲロ山ゲロ衛門快治」「ゲロ」と名乗っていた。同人「鋼の百姓群」「銀の鰻(個人サークル)」所属。ミニコミ「ジャッピー」「映画バカ一代」を荒らしていた過去もあり。

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