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『モリコーネ 映画が恋した音楽家』トーホーシネマズシャンテ2

◆『モリコーネ 映画が恋した音楽家』トーホーシネマズシャンテ2

▲エクトプラズムだだ洩れのレオーネ(左)とブルトンみたいなネクタイのモリコーネ(右)。

五つ星評価で【★★★良い知識満載の映画。まあでも長い。】
ツイッターでの最初と二つ目の感想(↓)

モリコーネの人生をきちんと語るのに、この尺が必要なのは理解できるし、色々悩み多き人生だった事も分かった。でも長い。御大は気に入らなそうだけどマカロニ近辺が一番燃える。仕事を量産できる人はまあ大体天才。/モリコーネには何でも書けるけど手塚治虫のように中々自分自身を越えられないもどかしさも感じる。

モリコーネのビジュアルが鬱病のサラリーマンみたい。モリコーネ自身は嫌がるだろうが極めてアドルフ・アイヒマン的である。何と言っても『荒野の用心棒』のさすらいの口笛だから、もっとメタルバンドとかモンゴル人みたいな奇抜な人であってほしいという願望がきっと大衆側にあるのだ。モリコーネは極めてアカデミスト(学究肌)であり、音に関しては論理的に無敵のようなのだが、運命はクラシックとモリコーネとの間に若くして良好な関係を構築させえなかった。この辺が大いなる悲劇であるが、大衆芸術に関して言えば、大いなる僥倖であった。モリコーネ自身には大きなコンプレックスであり、クラシック側も大きな失点だったに違いない。

マカロニ全部引き受けて、年間20本映画音楽手掛けたみたいな話。二週間に一本というのはなるほど化け物だ。

アルジェント父ちゃんの言う「(アルジェント作品の音楽は)全部、同じ音楽だ」は正しい。

モリコーネに『男はつらいよ』の劇伴付けてもらいたかったな。


【銭】
イベント割使用1200円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
モリコーネ 映画が恋した音楽家@映画.com
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です
モリコーネ 映画が恋した音楽家@ノラネコの吞んで観るシネマ
モリコーネ 映画が恋した音楽家@徒然なるまま
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嘘八百関連記事リンク▼

▼関連記事(嘘八百関係)。
①・嘘八百@死屍累々映画日記・第二章
②・嘘八百 京町ロワイヤル@死屍累々映画日記・第二章
③・嘘八百 なにわ夢の陣@死屍累々映画日記・第二章

『嘘八百 なにわ夢の陣』トーホーシネマズ日比谷10

◆『嘘八百 なにわ夢の陣』トーホーシネマズ日比谷10

▲絵になる二人。

五つ星評価で【★★★なかなか良い新年のにぎやかし。】
ツイッターでの最初の感想(↓)

回数が少なくて満席っぽい。おもろいのになあ。昼時間しかやってくれない映画はよう見れん。三巴の終盤はばたついてカタルシス低いけど、物の価格とは別に欲する人の元に品物が納まるのは初期のギャラリーフェイクを見るよう。

シリーズ三作目。せっかくだから見逃したくないという客が集まってか、ジャニーズ安田君目当てか、ほぼ満席。大入りと言うより、もう少し回数増やさんかい。名人芸的に中井貴一と佐々木蔵之介がワチャワチャやってるの見てるだけで面白い。佐々木蔵之介サンダルにコートというカジュアルな服なのに堂々とゆっくり歩くとフォーマルに見えるのがかっけー。

コンゲーム(騙しあい)的には正贋不明瞭で、一番偉そうな悪い奴がギャフンと言わないので、収まりが悪い。ただ、佐々木蔵之介と安田章大の創作の熱気をマルチで見せるのは魅せられてかなりいい。
紙の坂田師匠が息子という形で酒井敏也に変わり、文字の木下ほうかは問題起した為に無条件に土平ドンペイに変更。役者が贋作になってはいかん。

中村ゆりがいやらしく年増になった広瀬すずみたいで個人的にはよかった。


【銭】
イベント割使用1200円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
嘘八百 なにわ夢の陣@映画.com
▼関連記事。
嘘八百関連記事リンク@死屍累々映画日記・第二章

『パーフェクト・ドライバー 成功確率100%の女』ユナイテッドシネマ豊洲6

◆『パーフェクト・ドライバー 成功確率100%の女』ユナイテッドシネマ豊洲6

▲ドライビング・テクニックが人を語るという意味では『ザ・ドライバー』に似てるかもしれない。

五つ星評価で【★★★悪役が極悪で良い。】
そこまで残酷じゃなくていいだろって感じに悪役が全員人でなし。ニコニコ笑いながら子供に「きみ、私の顔を見ただろ。だから生きてはいれない」なんて言う。これは見てなくても、この事実を話して聞かされるだけでダメな奴だ。実はポカーンと映画を見ていたので、そもそも子供の親と、親を追い詰める男たちとどっちがどう悪なのかはよく分からなかった。ただ、追う側の行動が粗野で、振る舞いが「悪」としか言いようがなかったから、悪役として認識した。子供をいじめる奴は「悪」だろう。今まで、子供をいじめる側が正義だった映画はただ一本。『オーメン』のみだ。

ドライブテクニックは見てて楽しい。あんなん出来ないけど、出来たら楽しそうだって事は分かる。

日本人と同じような血が流れてるので、みなどこか似たような顔なのも「公開そっくりさんを探せ」みたいでおもろい。
主人公ずっと宣材写真などを見つめていると、昔いたTバックならぬTフロント衣装を着こんだ三人組アイドル歌手ピンクサターンの一番可愛くない子に似てる気がする(そんなん気づくなよ)。
子供、小さいのに坂口健太郎っぽい。
主人公の上司は香川照之、同僚は八村塁。
悪役の№1は筋トレしまくりの風間俊介、№2はチョコレート・プラネットのソロリソロリ。
国家なんとか院のエキスパートは一切笑わない黒ずくめの横沢夏子。

▲ピンクサターン(笑) 似てるのは右の子。

タイトルダサい。特にサブタイトルがダサい。


【銭】
イベント割使用1200円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
パーフェクト・ドライバー 成功確率100%の女@映画.com
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パーフェクト・ドライバー 成功確率100%の女@ノルウェー暮らし・イン・原宿

『コペンハーゲンに山を』『チーム・ジンバブエのソムリエたち』『カンフースタントマン』『教育と愛国』『クリーチャー・デザイナーズ』『3年目のデビュー』『希望と絶望』

ドキュメンタリー集めて7本。

◆『コペンハーゲンに山を』シアターイメージフォーラム1
コペン
▲良き景観。

五つ星評価で【★★景観はよいがドキュメンタリーとしてはつまらん】
誰もが寄りたがらないゴミ焼却処分場再開発で、山のような作りにして、スキーが出来るようにした、というデンマークの話。アイデア勝負と言うか、並外れた奇想で、それはとても良い。ゴミ焼却場兼観光地って他に類を見ないと思う。ただ、開発秘話ドキュメンタリーとしては、何か妙につまらない。幾つも問題が発生するのに関係者がボソボソ話してるうちに解決してしまう。又、設計を担当した建築家が妙にイヤな顔。焼却場コンペを仕切る市長もコンペの席で歌いだしてしまうなど、どこか「イヤな奴」なのだ。乗れなくって残念。


◆『チーム・ジンバブエのソムリエたち』ヒューマントラストシネマ有楽町2

▲鼻血を集めている訳ではない。

五つ星評価で【★★私は彼らの親戚ではないので】
見た直後に、この映画のソムリエ達に関心のある人なら楽しめるのではないかと思った。雪のないジャマイカの人々のボブスレーでの善戦を描く『クール・ランニング』みたいに盛り上がるとは流石に思っていなかったが、各選手が持つ空気や背景が全く伝わってこない。文化的なマイノリティーが、それを克服して勝利を勝ち取るドラマはきちんと構築できれば面白くなるだろうが、その為にはその情念をドキュメンタリーなりのやり方で観客に提示する必要があるだろう。ソムリエの勝負が感覚的なもので観客に客観的に伝わらないので、競技シーンで観客を置いてけぼりになってしまうのもいかん。それを考えるともちろんドキュメンタリーではないという前提はあるにせよ、あんなに伝わらない弓という競技をビンビン伝えてくる『ツルネ』の凄さよ。


◆『カンフースタントマン 龍虎武師』新宿武蔵野館2

▲さもはん。

五つ星評価で【前半★★★後半★★】
前半黄金期の景気のいい話は面白い。
一転後半、地道に「夢も希望もなく、毎日が綱渡り」みたいなのがつらい。
武術(と言うよりは体術)が身に付いているというのが前提条件なのだろうが、名人同士の語りの中では「一番、無茶をした人が最強」みたいに語られてしまうのは問題があると思う。それはおそらく「ブラック企業での社畜自慢」みたいな物だろうが、外部の者にはそれは伝わらない。


◆『教育と愛国』ヒューマントラストシネマ有楽町2

▲ライト弾圧。投書。

五つ星評価で【★★★★こわい】
自分達の国が過去に犯した鬼畜のような所業を隠して、日本人のやる事は全て「善行」にしたがってる人たちがいる。戦後ドイツと真逆なやり方だが、事あるごとに「あの殺人鬼の家の子」扱いされるのは、外交としてはやりづらいのかもしれん。ただ殴った方は忘れても、殴られた方はいつまでも覚えているのだから、こういう歴史の塗りつぶしは危うい。
事実に対する弾圧が行われている事は確かなのだが、それが実にライトに行われている様子が怖い。


◆『クリーチャー・デザイナーズ ハリウッド特殊効果の魔術師たち』キネカ大森3

▲獅子舞ニューウェーブ。

五つ星評価で【★★★★るんるん】
怪獣・怪物好きには画面の端の方に、見切れる形であっても造形物がチラと映ってるだけでも楽しい。
『ジュラシック・パーク』の恐竜は全CGと思い込んでいたので、アニマトロクスみたいなのが嚙んでたと知るのはおもろい、楽しい。


◆『3年目のデビュー』ヒューマントラストシネマ渋谷2

▲巨大はないちもんめ(嘘)。

五つ星評価で【★★★★相変わらずブラック】
ツイッターでの最初の感想(↓)

ドラマチックな美談にしようと言う気はそれなりにあるに違いない。それでも強い武器を持たない彼女たちが戦って栄光を勝ち取る様子は泣ける。スカート姿よりモコモコ服が可愛い。ガールフレンド目線ではなく孫目線なのか。

バリバリの武装歌唱集団「欅坂」のオマケに付けられた「ひらがな・けやき」。何が出来る訳でもないただ集まった女の子たちの集団。ある意味、それは最初のAKBに近い状態なのかもしれないが、「欅坂」と対比させるような構造で放置するのがエゲツナイ。秋元さんのところはお金が儲かるならどんな実験でもするので、今回も又、それがまんまと成功してしまった感じ。

♪3年目のデビューくらい大目に見ろよ
♬開き直るその態度が気に食わないのよー。


◆『希望と絶望 その涙を誰も知らない』シネ・リーブル池袋2

▲「まれ のぞみ」と「たえ のぞみ」に非ず。

五つ星評価で【★★想定内ブラック】

「ひらがなけやき」→「日向坂」のドキュメンタリー第二弾。見たというくらいしか記憶してない。


【銭】
『コペンハーゲンに山を』:上映時間が51分なので番組価格として1000円。
『チーム・ジンバブエのソムリエたち』:テアトル会員割引1300円。
『カンフースタントマン』:武蔵野興業水曜1100円均一。
『教育と愛国』:テアトル会員割引1300円。
『クリーチャー・デザイナーズ』:テアトル会員割引+曜日割引1100円。
『3年目のデビュー』:テアトル会員割引+曜日割引1100円。
『希望と絶望』:テアトル更新チケットで1100円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
チーム・ジンバブエのソムリエたち@映画.com
カンフースタントマン@映画.com
教育と愛国@映画.com
クリーチャー・デザイナーズ@映画.com
3年目のデビュー@映画.com
希望と絶望@映画.com
『コペンハーゲンに山を』、@映画.comに作品情報なし。

▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です
カンフースタントマン@徒然なるままに
カンフースタントマン@ここなつ映画レビュー
教育と愛国@徒然なるままに

相手先ブログがバンバンTBなくしてる。

『グッドバイ、バッドマガジンズ』テアトル新宿

◆『グッドバイ、バッドマガジンズ』テアトル新宿

▲主要登場人物

五つ星評価で【★★★★沈みゆく船に思いを馳せる】
コンビニに置いてあったエロDVDのオマケのような雑誌の編集部に配属された女子が激務の中、立派なエロ本編集者に成長するが、時遅く、オリンピックで来日する外国人から日本の恥部を隠す目的で行われたコンビニからの悪書追放運動や、販売不振から業界を追われてしまう。でも、どっこい生きてる、みたいな映画。社畜は好きよ。社畜だったからね。エロ本を作る事はなかったが、まだAVビデオがない頃からのエロ本のファンだったし、同じくAVにほぼ滅ぼされた成人映画にもかなりお世話になったのだ。はっきり言ってイカレテいるエロ本は一般雑誌より面白い。
風俗嬢なんかもそうだが、社会観点からみると大変ヒエラルキーが低く、屑のような仕事に思われながらも、誰かの小さな小さな幸せを守るために一生懸命働いている人は絵になる。求めてそこに収まったかどうかは別として、みな優しい。そういう優しさの中に身を置く102分。

『コワすぎ!』の大迫茂生こと工藤ディレクターがちょい役で出ていて「おおお!」と思った。


【銭】
テアトルの会員権を使って1300円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
グッドバイ、バッドマガジンズ@映画.com

『妖怪ウォッチ♪ ジバニャンvsコマさん もんげー大決戦だニャン』ユナイテッドシネマ豊洲3(ネタバレ)

◆『妖怪ウォッチ♪ ジバニャンvsコマさん もんげー大決戦だニャン』ユナイテッドシネマ豊洲3(ネタバレ)

▲ポスター。

※ 記事内にネタバレ内容を含みます。

五つ星評価で【★★私の脳が幼児に劣っているならゴメン】
本編入る前の冒頭に、A絵がB絵に3カ所変わっていくけどどこが変わったでしょうか? というパズル問題が出る。面白い。難しい。太刀打ちできない。情けない。

町からジバニャンの愛するチョコボー、コマさんの愛するソフトクリームがなくなり、再び食べられるようになるには二大妖怪が互いを倒さなくてはいけないと伝えられ、ジバニャンとコマさんは戦いに身を任す。

実はこれは、①閻魔大王が虫歯になる。②ウイスパーがスマホ操作を誤り、町からチョコボー、ソフトクリームを消してしまう。③町からチョコボー、ソフトクリームがなくなった事を知ったゲスト妖怪がジバニャンとコマさんを戦わせている。その理由は閻魔様に媚びるため。

という風に事件が解決されるのだが、③のジバニャンとコマさんを何故戦わせたかが全く分からない。閻魔様の憂さ晴らしのため、妖怪が甘いものを食べられなくなるのはまあ分かる。でも、わざわざ戦わせる理由はないんじゃないの? まあ、どうでもいいって言えば、どうでもいいんですけど。お分かりの人がいたら是非教えてください。

巨大化したジバニャンがウルトラセブン色、コマさんがウルトラマン色に微妙に色変されてます。


【銭】
尺が45分と短いので番組特別価格で1000円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
妖怪ウォッチ♪ ジバニャンvsコマさん もんげー大決戦だニャン@映画.com
▼関連記事。
妖怪ウォッチ関連記事リンク@死屍累々映画日記・第二章

『編集霊 deleted』シネマート新宿2

◆『編集霊 deleted』シネマート新宿2

▲ポスター。造形はこんなんじゃすまない。

五つ星評価で【★★★★★千葉誠治の新たなる傑作】
ツイッターでの最初の感想(↓)

千葉誠治が作った新しいフォーマットの傑作ホラー。相手が何を求めているのかが類推しづらくて怖い。高音も低音も耳障りな不協和音もともかくデカい音で轟かせるシネマートさん素敵。造形が優秀で凄い。一週限定公開だからすぐ見ろ。

「相手が何を求めているのかが類推しづらくて怖い。」とは書いたものの、チラシのメインコピーに「そのカット削ったら、殺す!」と書いてあるし、タイトルが『編集霊』だから、そういう事である。でも、それってちょっと規格外だし、なんで、そこに「怨念」が籠るのかはストレートに伝わってこないからやはり妙な常軌の逸しを感じる。人は根本的に意思の疎通を謀れないものを恐れる。
そして、シネマートさんのヤケクソな轟音がステキ。耳障りが痛いレベルで悪い。
特殊メイクが『血を吸う粘土』監督の梅沢壮一。これがちょっと恐るべき出来。ギミック的に何パターンかあるが、メインのそれは、「怖く、醜く、切なく、優しい」という感情の坩堝みたいな壮絶な出来だ。いい仕事である。
メインの役者4人ともよし。プロデューサーや監督、助監督、なども業界にいそうな有象無象感がよくできている。

あと、監督役が「何で洞窟でのロケやめてしまったのか」を尋ねられ、「今更、洞窟でもねえだろ」と返すが、ここで使われてる洞窟は千葉監督が忍者映画を作る際にさんざん使い尽くして来たところ。最近の千葉監督の出世作は「就活物」なので、ごくごく普通に洞窟を使ったりはしないだろう。千葉監督の実話だったりして。


【銭】
テアトル会員割引+曜日割引で1100円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
編集霊 deleted@映画.com

『映画 イチケイのカラス』ユナイテッドシネマ豊洲8

◆『映画 イチケイのカラス』ユナイテッドシネマ豊洲8

▲配役の配置になかなか味がある。

五つ星評価で【★★★★黒木華が地団駄踏むのがむちゃむちゃおもろい】
TVドラマ未鑑賞、映画予告で「むかつく入間みちお」と地団駄踏んで叫んでいる黒木華に惹かれて見に行った。 あのコツコツ努力して今の地位を築いたかのような委員長タイプの黒木華が、適当に山掛けたら的中してしまったみたいなビギナーズラックっぽい竹野内豊に勝てないのがおもろい。この常に自分を追い込んでないと成果を発揮できないかのような黒木華と、気負わずに真実にゆっくり歩みを進める竹野内豊がぶつかる部分は全部おもろい。黒木華はまっすぐ最短距離で「正義」を追い求めようとする。彼女が信じる「正義」は「悪」の対立概念であり、「悪」が懲らしめられさえすれば皆が幸せになると信じている。今回はその彼女自身の夢想に牙を剝かれる。竹野内豊にとって「正義」はできるだけ遂行されるべき目標のようなもの。「正義」の遂行により、より多くの人が傷つくような目にあう事は彼の本意ではない。彼が求めるのは「真実」の追求であり、何故、それを求めるかといえば、不完全な「法」が履行される事によって発生する被害に対して、大きく傷つく人がいないように公正な判断を下すことが必要だからだ。彼は「正義」マニアではないから、全ての懲罰を彼自身がコントロールできなくても構わない。ただ一連の事件の流れの中、ただ一人が勝って事件の利益を総取りしないように目を光らせている。この構造はちょっと特殊。

竹野内豊、ソフト。彼の周りの小道具が全部変な物に溢れているの面白い。
黒木華、竹野内豊に隠し球でアウトになった事、絶対怒ってると思う。
吉田羊、ガリレオ劇場版『沈黙のパレード』と立ち位置が似てる。そういう役を任せられる役者という事だろうが、そういうの被るのはあまり良くない。
田中みな実、エロい液だったり、涙だったり、何かウエットなキャスティング。
柄本時生、画面をうるさくする役。適役。アンガールズ田中的であるとも言える。
西野七瀬、画面を鎮静化させる役。適役。美しい。

ちょっと残念なのは裁判で真相が分かった後のパートがけっこう長くてもたついた。


【銭】
金曜メンバーズデーでユナイテッドシネマは1100円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
映画 イチケイのカラス@映画.com

妖怪ウォッチ関連記事リンク▼

▼関連記事(妖怪ウォッチ関係)。
①・映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!@死屍累々映画日記・第二章
②・映画 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン!@死屍累々映画日記・第二章
③・映画 妖怪ウォッチ 空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!(1回目)@死屍累々映画日記・第二章
④・映画 妖怪ウォッチ 空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!(2回目)@死屍累々映画日記・第二章
⑤・映画 妖怪ウォッチ シャドウサイド 鬼王の復活@死屍累々映画日記・第二章
⑥・映画 妖怪ウォッチ FOREVER FRIENDS(1回目)@死屍累々映画日記・第二章
⑦・映画 妖怪ウォッチ FOREVER FRIENDS(2回目)@死屍累々映画日記・第二章
⑧・映画 妖怪学園Y 猫はHEROになれるか@死屍累々映画日記・第二章
プロフィールだ

fjk78dead

Author:fjk78dead
ふじき78
映画を見続けるダメ人間。
年間300ペースを25年くらい続けてる(2017年現在)。
一時期同人マンガ描きとして「藤木ゲロ山ゲロ衛門快治」「ゲロ」と名乗っていた。同人「鋼の百姓群」「銀の鰻(個人サークル)」所属。ミニコミ「ジャッピー」「映画バカ一代」を荒らしていた過去もあり。

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