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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『RRR』ユナイテッドシネマ豊洲3

◆『RRR』ユナイテッドシネマ豊洲3

▲火炎太鼓なビーム(左)と足でピアノを弾きそうなラーマ(右)。

五つ星評価で【★★★★「超」が付く。】
もう本当何やってるんかいなという相変わらずのインド映画。普通に喋ってるのに空気の圧が強い。映像や音が重低音で、朗々と歌い上げたりしないけど、空気感がオペラなのだと思う。こういう空気感をまとうとどんな非常識な事をやっても無敵。ダンスと肩車とか並の映画だったらチャンチャラおかしくって絵にならないけど、この映画では「よくやった。我々はずっとこれを待っていたのだ」と思わされてしまう。このビームとラーマなら『アストロ球団』の球七と球八を違和感なく映像化できるだろう。
ちなみに、タイトルの「RRR」(読み:アール・アール・アール)は、「Rise(蜂起)」「Roar(咆哮)」「Revolt(反乱)」の頭文字に由来する、との事。バリバリ、コピペしたよ。更にちなんで、「Revolt(反乱)」は「暴動」とも訳せるので、日本語タイトルは「蜂咆暴(ほーう・ほーう・ぼーう)」でも良かったかもしれない。良くねえよ。
強烈だったのはイギリスくそ女。旦那もひどいが、為政者の嫁としてここまで悪辣に書かれた人間はいないのではないか。

捕まえてから計画に移すまでの期間が長かったので、動物愛護的にはどうかという気もする。充分なケアがあったとは思えない。お前の妹にするような仕打ちを動物にしてないと言い切れるか、ビーム!

ダンスや肩車が人気だが、ラーマが警察署の外にいるチンピラをたった一人で捕まえに暴徒いっぱいの外に行くシーンが、まだ映画の中での右も左も分からない中で圧倒されて、そこが一番好きかな。

周りからタイミング半年くらい遅れて見てるのは、見ればおそらく乗れる事は分かっているのだけど、物理的に長い映画を見に行く事そのものに抵抗があるのと、単に時間が合わない。長い映画は長いと言うだけで、時間を合わせるのが難しい。もう本当に勘弁してほしい。爺は短い映画が好きなのよ。


【銭】
会員ポイント2ポイントを使って1000円で鑑賞。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
RRR@映画.com
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です
RRR@ノラネコの呑んで観るシネマ
RRR@SGA屋物語紹介所
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『キラーカブトガニ』『暗殺』『ベニー・ラブズ・ユー』『DAGON ダゴン』『突撃!隣のUFO』ヒューマントラストシネマ渋谷3,2,2,3,1

ヒューマントラストシネマ渋谷で5本。

◆『キラーカブトガニ』ヒューマントラストシネマ渋谷3

▲画像の上の白い線はデジカメのフォーカス・ポイント。

五つ星評価で【★★★★おまいらの努力に賛辞を贈りたい】
「~の予告編見た後だったら、別にルンバが人を襲ってもおかしく思わない筈」と呟いたら映画の公式アカウントに「いいね」された。
絵が安かったり、役者がしょぼかったりはする。でも、これ、素人みたいな人達が6年かけて作った映画らしい。プロが作ったなら「稚拙」と言わないといかんレベルだが、素人が作ったのなら、これは「称賛」に価する。特撮や怪獣映画は本来、素人が手を出せるジャンルではないのだ。それを素人と気づかせん映画に仕上げたのが偉い。そして、面白いのである。凄い。もう、絵が安いとかは無視してもいい。ただ、カブトガニの鳴き声は、ちょっとムカムカするからできればどうにかして欲しかった。ああいうのが好きそうな人もいそうだけど。
主人公が車椅子の少年って珍しい。線が細いトビー・マグワイアみたい。
あと、主人公の同級生の足りない奴がイライラもさせられるがコメディー・パートとしていい味出してる。
「人喰いカブトガニの全裸美女踊り喰い」って、コピーはぎりアウトでは?


◆『暗殺』ヒューマントラストシネマ渋谷2

▲こーゆー風俗があったら行く。

五つ星評価で【★★★姉ちゃん達の個性が薄い】
「未体験ゾーンの映画たち2023」上映作品。上映中止になった『女侠客』の代換作品。
ツイッターでの最初の感想(↓)

何が正義だか分からんまんま話がどんどん進む。むちゃくちゃ間合いが長いアクションは魅力。

謎機械によって選ばれた悪人(の蕾)を暗殺しに行く女性だけの暗殺組織があり、ある日、組織内部の者の名前が暗殺対象に選ばれてしまう。そこから始まる逃避と追跡。逃げるも女、追うも女。だが、どっちもAKBの女の子みたいに容貌に問題はないが、強烈な個性に欠ける。こういうのは個性を衣装なり、色なり、演技なりで、後から付け足さないといかん。と言うか、年を取って接点のなくなった若い女性の顔の識別能力が落ちてるのかもしれん。そんなん可哀想、俺。
売りは暗殺者のアクション。暗殺に使う武器が刀二本をチェーンで結んだ物や、投げナイフなど、むちゃくちゃ大きな間合い(長い間合いとは言わんよな)が必要な物ばかり。自然、カメラは全体を捉える為に下がり、戦ってる者の全身を映す。アクションが分かりやすく見えるのでストレスがない。反面、撮影に凄く広い場所が要求されるので、日本ではこういうの撮影できなそう。単純に体育館とか一つ借りて、全てグリーナシートで覆えばいいのか。幻術とか見せ方がうまい。
謎機械が暗殺対象の名前しか出さない。せめてどの地方かぐらいは出さんと同姓同名被害がひどい筈。


◆『ベニー・ラブズ・ユー』ヒューマントラストシネマ渋谷2

▲赤いのがベニー。

五つ星評価で【★★★★ベニー可愛い】
「未体験ゾーンの映画たち2023」上映作品。
捨てようとしたオモチャに殺される系ホラー。
主人公の男が普通にイヤなオタクで、そのオタクを虐める周囲ももちろん好感が持てない。主人公の隙間を埋めるべく出てくる女性もそんなに魅力を感じない。ただただただただもう、ベニーが可愛い。後半の盛り上がりはかなり好き。


◆『DAGON ダゴン』ヒューマントラストシネマ渋谷3

▲綺麗どころ。

五つ星評価で【★★いや、そんなんでもないでしょ】
「是空オルタナティブ・ムービーコレクション映画祭」上映作品。
2001年製作、日本未公開、98分。
「ダゴン色っぽいね」
「それは間違えた工藤静香」
主人公の野郎は冴えない青二才。キャスティング・ディレクターの女の趣味はよい。宗教がらみの脚本はなんだかなー。一瞬しか目に映らないダゴン様のデザインは良い。


◆『突撃!隣のUFO』ヒューマントラストシネマ渋谷1

▲濱田くん、こんな仕事に溺れてはいかん。

五つ星評価で【★★あれ】
場内暗くなってからの記憶がほぼないのはアブダクティか何かされたのかもしれない。ヨネスケ氏の挙動が私の知る流暢に喋る男ではなかったので、氏がアンドロメダ界隈の宇宙人に精神を乗っ取られ強制的に何か喋らされたりしてた事も考えられる。


【銭】
『キラーカブトガニ』:テアトル会員割引+曜日割引1100円。
『暗殺』:未体験2023+テアトル水曜割引1200円。
『ベニー・ラブズ・ユー』:未体験2023+テアトル会員割引+曜日割引1100円。
『DAGON ダゴン』:テアトル水曜サービスデー1200円。
『突撃!隣のUFO』:テアトル会員割引1300円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
キラーカブトガニ@映画.com
暗殺@映画.com
ベニー・ラブズ・ユー@映画.com
DAGON ダゴン@映画.com
突撃!隣のUFO@映画.com
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『ワース 命の値段』トーホーシネマズ錦糸町オリナス6

◆『ワース 命の値段』トーホーシネマズ錦糸町オリナス6

▲マイケル・キートン、まん画太郎先生のマンガのキャラっぽい。

五つ星評価で【★★★マイケル・キートンも被害者遺族もどちらも正しい、という事がいかんせん伝わってこない】
そもそもポスターのメインコピーが9・11テロ犠牲者の命をドル換算した男がいたと主人公に否定的である。にもかかわらずサブコピーは被害者遺族7000人を救うため闘った弁護士の感動の実話と主人公を持ち上げている。これでは奴はゲス野郎だが、奴のおかげでたくさんの人が助かった、みたいな印象を与えかねない(決してそうではない)。
現実問題としてマイケル・キートンの役目は被害者個人に妥当な補償金を払う事であり、それぞれの個別の事情に人として寄り添う事ではない。いや、そうではないのか。映画内でスタンリー・トウッチ演じるマイケル・キートン否定派が、どんな理由でキートンを否定してるのかが曖昧で明確にならない。だから、指摘を受けた後、必要以上にキートンが人情派のように動き回っている印象が強い。オペラ会場でスタンリー・トウッチにダメ出しされた後、キートンが何をどう変えたかが明確にならない。この「ゴネる」側が何をゴネているか分からない点がただただキートンの消耗として結果に出てくるので、キートンが有能に見えない。
逆に美味しいのがスタンリー・トウッチで、キートンが「静」で「守り」なら、トウッチは「動」で「攻め」。信じる「正義」と行動が一致しているので見ていて気持ちがいい。トウッチはずっと禿だと思っていたが、キートンと区別する為か、毛が生えている。本当は禿じゃないのか、今回がヅラなのか?
インド女子のシュノリ・ラマナタンがいい人そうで、いいキャスティング。
主演のマイケル・キートンに付いて触れてなかった。うっかり。うっかり。今回はプロデューサー兼任。という事は主役として好き勝手やれる位置にいて、どうにも一筋縄ではいかない好かれないハゲオヤジを演じててステキ。だって、あんなに負け犬然として描く必要はない。妙に冴えないし、皆から軽んじられる。ぜいぜい言いながらプロジェクトを完遂させた。でも、冒頭で自分が皆から疎まれる事は予想している。そして、こんな仕事、立候補しなければいけない理由は彼には何一つないのだ。強いてあげるなら、これは彼が得意な仕事であり、他の誰もがやりたがらない汚れ仕事だから。しかも、仕事からあれだけのダメージを食らいながら、これは金銭的には彼に何も与えない無償の仕事なのだ。強烈な演技である。こんなん物凄い事をやり遂げて、誰よりも褒めたたえられるべき人物を演じながら、決してそうには見せない。そこがマイケル・キートンとても食えなくて面白いと思う。半面、スカっとしねーなーとも思うけど。


【銭】
トーホーシネマズの会員ポイント6ポイントを使って無料で鑑賞。
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ワース 命の値段@映画.com
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『日本列島生きもの超伝説 劇場版ダーウィンが来た!』ユナイテッドシネマ豊洲5

◆『日本列島生きもの超伝説 劇場版ダーウィンが来た!』ユナイテッドシネマ豊洲5

▲ポスター。「日本列島生きもの超伝説」か「日本列島超生きもの伝説」かどっちか分からなかった。

五つ星評価で【★★写真集みたいなんは求めてない】
日本にいる動物達の生態を集めて映画にする。一つ一つの動物に割く時間は少なく、見た目重視でどんどん進んでいく。と言うか、極端に寒かったり、極端に暑かったり、あまり日本らしくない景色を映すなら、特に日本に限定しなくてもいいと思う。ていうか、ラストにいきなり出てくる日本の絶滅種を救いましょうというテーマは企画として最初からあったのだろうが、直接内容に即していないので、綺麗事として後付けで付けたように見えてしまった。でも、『生きもの腸伝説』でずっと腸を見せられたり、『生もの超伝説』で血抜き工程を延々と見せられたりするよりは良かった。『生稲超伝説』で「麦わらでダンス」をずっとリピートしてほしいという気はちょっとはある。

【銭】
チケ屋で1000円のムビチケGET。
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日本列島生きもの超伝説 劇場版ダーウィンが来た!@映画.com
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日本列島生きもの超伝説 劇場版ダーウィンが来た!@徒然なるままに
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『劇場版 センキョナンデス』ポレポレ東中野

◆『劇場版 センキョナンデス』ポレポレ東中野

▲なかよし。

五つ星評価で【★★★★四国新聞の下りが最高】
時事芸人・プチ鹿島とラッパー、ダースレイダーが配信するユーチューブ番組「ヒルカラナンデス(仮)」の劇場版というか出張版。この二人の事も配信番組も知らなかったが、これはおもろい。町の長屋の縁側で将棋などを打つ政治オタクの偏屈親父二人が実際の政治家をツマに選挙行脚するみたいな赴き。二人のキャラが立ってるし、単純に悪人には見えないので引き付けられる。ザックリ傍目から見て単純に悪人に見えるのは平井元大臣くらいだが、これは距離感がそうさせているのかもしれない。悪い評判があり、近づけない。近づかせてもらえない。対話ができない。対話がさせてもらえない。映画内で、隣の晩御飯よろしく、自民党、立憲民主党、共産党、維新、に二人は果敢に突撃する。政策や主張はバラバラだが、対話が成り立つ人間には悪意を感じづらい。そこに話を伝えようという熱意が見て取れるからだ。いい意味で「人間的」である。
この対話のテーブルに乗らない人間・組織はやはり正道を踏み外して見える。その最たるものが前半の目玉、四国新聞である。対話を避ける。避ける。避ける。対話できる正当性を持っていないからだ。この顛末(=四国新聞の決着)は是非、劇場で確認してほしい。
香川一区に乗り込んで、ものすごい速足のパレードを後追いしたり、維新の候補から自民党からも不出馬勧告があった事を引き出したり、二人が面白がっている様子を観客が共感できる。他のドキュメンタリーが出せなかった結果を出しているが、やり方はバラエティーに近い。きわめて隣の晩御飯的であり、きわめて早朝バズーカ的である。
後半、菅直人元総理の心地よい暴走の後、安倍元総理の事件で映画は悲鳴を上げる。この部分はバラエティーからドキュメンタリー(きわめて記録的な側面が強い)へシフトチェンジが行われる。だから、ダレる。

しかし、この映画の撮影時点では、立憲民主党と維新が接近するとは思えなかった。それは、票のために意見を捨てるという事でしかない。維新が幅を利かす社会はあかんだろう。

プチ鹿島氏はメガネの印象でおぎやはぎの矢作に似てると思い、意外とデコ広いからとさだまさしを連想し、最後はドランクドラゴンの鈴木拓っぽくも見えてきた。アカデミックにおかしく屑っぽいという意味では三氏のブレンドで間違えてないだろう。ダースレイダー氏は輪郭が梅宮辰也、中の顔が小学生の頃のソン・ガンホ、いやいや、似たり寄ったりがあまり見当たらない。顔が薄い。よく言えば塩顔だが、もっとぼやーんとしていて、薄口醬油顔か、塩よりはまろやか。あれ、梅宮辰夫の輪郭に永作博美なんかの整った女顔かもしれん。まあ、極めてどうでもいい話だが。二人とも低姿勢なのが偉い。低姿勢でグイグイ行くのがエゲツナイって『ベニー・ラブズ・ユー』かよって映画の名前一つくらい入れておこう(低姿勢の意味が違う)。

二人は政治家とスリーショット写真をたびたび撮っているが、カメラの後ろから自家製だったり改造だったりの拳銃で政治家が狙われかねないと考えると、これからはちょっと怖いものがあるとか考えないといけないのか、それは考えすぎか。

平井元大臣の演説中の撮影を手で邪魔するオヤジと言うか爺。小川淳也のドキュメンタリーにも出てた人じゃないだろうか?


【銭】
ポレポレ東中野5回券6000円のうち1回目使用。2023年2月19日購入。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
劇場版 センキョナンデス@映画.com
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『シャイロックの子供たち』ユナイテッドシネマ豊洲4

◆『シャイロックの子供たち』ユナイテッドシネマ豊洲4

▲上戸彩の女行員いいなあ。

五つ星評価で【★★★充て役者総動員、ただ山場の盛り上がりが今一つ】
役者陣がみな、それぞれの役に会う人を連れてきてる感じで外れがない。逆にいい意味で「この人をこんな役で起用するとは!」的な意外性は一つもなし。
頭と人柄の良さで銀行界を生き抜く阿部サダヲ。
正しいことを正しく行える上戸彩。あと、唇を噛みしめるのがムチャクチャ似合って良いわあ。
冷めた若手玉森裕太。
ミスターいい人佐藤隆太。
妖怪・柄本明&橋爪功。
口をモゴモゴさせて、心の中を見透かせない柳葉敏郎。
雑な人生木南晴夏。
パワハラ一筋30年、人生パワハラ一徹杉本哲太。

杉本哲太なんて映画の中でパワハラ以外、何もやってない点に凄さを感じる。
上戸彩がいると画面が締まる。
「身体検査だ。身体検査をしましょう」言えよ、脚本。
「北川くん(=上戸彩)、きみ、潔白ならこの場で脱ぎたまえ」このフレーズが絶対必要。

物語的に「ここが山場だ」という二回の契約シーンが毛ほどもドキドキせず。


【銭】
金曜メンバーズデーでユナイテッドシネマは1100円。
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シャイロックの子供たち@映画.com
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『#マンホール』トーホーシネマズ日比谷8

◆『#マンホール』トーホーシネマズ日比谷8

▲「まん」の「ホール」に落ちるなんて、男冥利に尽きると言えば尽きる。

※ ギリギリ、非ネタバレで書いてるけど、怪しい部分もあるので、潔癖な人は映画見てから読んでください。いいよ、そんなんと言う適当な人は前に進んでよし。

五つ星評価で【★★★★こーゆーんでいいんよ】
あっという間にマンホールに落ちたのがとても印象良い。99分の映画でマンホール落ちるまで5分も掛かってないと言うのは称賛に値する。初週の週末はガラガラだという事だけど勿体ない。ちゃんと面白い。飽きないし、ずっと見てられる。ご都合主義だって、こういう映画でそういう事言うのは野暮だろう。逆に、こういう映画はご都合主義全開で作るものだ。
それにしても、とてもコスパがいい映画だ。基本、舞台はマンホール内部だけで、共演者の奈緒も、永山絢斗も出番は限定されている。けっこう有名な人が隠し玉に使われていて、それは驚いた。うざいⅤチューバーとして響の太ってる方が断然のウザい力を発揮しているが、隠し玉はこいつではない。ちなみに、エンドロールのキャスト表では「響」は一人だけだった。Ⅴチューバーカメラの人がいる筈なので(映ってはいない)、太ってない方も起用しても良かったのでは。いや、どうでもいい。
主役のジャニーズ・中島裕翔、彼だけはコスパ重視の中、出ずっぱりだが、それは致し方ない。中島裕翔、顔がシュンとしていて、あくが弱くて、人たらしとしてよさげに見えるという条件を満たしている。この映画の主役って、その辺に余ってるイケメン程度の人材がちょうどよい。どっちかと言うと強力にブレイクしてない感を持った人の方が役に合う。それでいて、ちゃんと演技ができればいう事なし。彼はなかなかちゃんとやってたと思う。
マンホールからあれが出てからが面白い。まさか、あんなマンホールからドラゴンが現れて異世界物に移行するとは(嘘)。
そして、謎の男の「誰にも見つけられなかった」ってのは刺さる。そいつに正義はないのだが、そいつが犯した悪事の結果、そいつが成功を手に入れ、面白おかしく暮らしている事は元々の世界の不完全さを浮き彫りにする。元の世界が不完全だから、チート能力を手に入れたら異世界では無双するのだ(嘘だけど本当)。
勤務先の不動産会社で営業成績ナンバーワンの川村俊介くんがマンホールから生還を果たしたら、結婚する筈だった妻が川村俊介くんともう結婚している事を知る。まさかそいつはマルチバースからやってきたピンクとグレーなもう一人の自分なのか、という続編もありかもしれない。もう「マンホール」ではないのかもしれないけど(嘘と本当半々)。
ああ、でも、あの謎の男のビジュアルが本当にそんな感じで見事だったなあ。
警察の人、冷静で良かった。公僕はかくありたい。
ネズミの死骸が『ブラックナイトパレード』のネズミそっくりなのだけど、こっちのは死骸なので、生命オーラがない「物感覚」バッチリで非常にリアルに見えた。オモチャっぽいと言えば、ぽいんだけどね。


【銭】
トーホーウェンズデーで1200円で鑑賞。
やばかったのは上映開始ピッタリに到着したのに、トーホーシネマズ日比谷の券売機6台中システムエラーで2台しか稼働してない。人が発券してる方に移ってもぎりに行ったら、もぎりも大行列。開始時間過ぎてる事を告げ、横入りして先に進めさせてもらう。席に行ったら人が荷物置いている。一回どけさせたが狭いから前の方の空き席に移動。GAGAのマーク映って間に合ったあ、という感じだった。
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#マンホール@映画.com
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#マンホール@ここなつ映画レビュー
#マンホール@風に吹かれて
#マンホール@映画1ヵ月フリーパスポートもらうぞ~
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『黄金の七人』『続・黄金の七人 レインボー作戦』シネリーブル池袋2

◆『黄金の七人』シネリーブル池袋2

▲仲間も何もあったもんじゃないカップル。

五つ星評価で【★★★★まぎれもなくおもろい。決して古びない。】
特集「永遠女優 甦る青春のアイドルたち 1960-1970年代編」の1プログラム。
1965年、カラー、90分、多分2回目、マルコ・ヴィカリオ監督作品。
何か、ずりーな的な面白さ。明らかにルパン三世に影響を与えている。主人公が金に目がなく、正義なんてチャンチャラおかしくてもよしとする。そんな痛快娯楽作は公開当時、他になかったんじゃなかろうか? 但し、最後のところで自分の欲より仲間との信頼を取る部分だけが改変されたルパン三世って、とても良いコンテンツだ。話を黄金に戻して、あのアクション映画には決して起用しないような軽妙かつオシャレな音楽が最高だ。あれがあるから後世に映画が残ったのだろう。黄金を略奪するまでがベストで、その後の上手くいかなさ加減は芥川龍之介の『蜘蛛の糸』みたい。調子に乗ってはダメなんだよね。教授と6人の悪漢であり、黄金の7人の中に女は含まれていない。あのほぼほぼ露出狂で肉体に欲だけで出来てるみたいな女は私は苦手だ。6人の出身国を代表する悪漢が細かい見せ場はありながら、基本モブ扱いなのは心が痛む。


◆『続・黄金の七人 レインボー作戦』シネリーブル池袋2

▲ちょっと007味のある秘密兵器。

五つ星評価で【★★★ちょっと時事が入り込んで面倒】
特集「永遠女優 甦る青春のアイドルたち 1960-1970年代編」の1プログラム。
1966年、カラー、101分、初見、マルコ・ヴィカリオ監督作品。
黄金の七人+女のメンバーが国際紛争に巻き込まれて、各国の軍略を出し抜いて上前を撥ねるが、最後にはスタートラインに戻る。国際紛争はキューバ危機で、七人はキューバもどきの将軍を誘拐してミサイルの所在を白状させる西側諜報部の手助けをする。その中で、キューバもどきを支援するために何故か金塊を山ほど積んだ船でソ連がやってきて、七人はその船をシー・ジャックする。わざわざ盗まれるのが目的としか思えない金塊でいっぱいの船を出航させるソ連の気持ちがようわからん。相手がソ連なので、第二次大戦でひどい目にあったドイツ人が暴走する。一作目に比べると無駄な夾雑物がいろいろ混ざっている感じで、面白いけれどそこそこ疲れる。


【銭】
テアトル会員割引各1100円。
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黄金の七人@映画.com
続・黄金の七人 レインボー作戦@映画.com
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『仕掛人・藤枝梅安』109シネマズ木場5

◆『仕掛人・藤枝梅安』109シネマズ木場5

▲トヨエツ梅安。

五つ星評価で【★★★でも、私、緒形拳が好きなので】
ツイッターでの最初の感想(↓)

照明が赴き深く感じるが、単に光量が足りなくも感じる。メリハリが効いていない。情緒豊かなメロドラマとして仕上げたが仕掛人が正義の判断を握ってしまうのは危険でもある。

撮影部・照明部が「いぶし銀の様な江戸」を撮ろうとしたのはよく分かるし、成功してるとも思うけど、室内セットのようにいつも暗いし、ハーフトーンでコントラスト弱めなので、目が慣れてしまった後半とか、画面が「いぶし銀」より「灰色」に見えがち。これはスクリーンを見てるからまだいいが、製作母体の「時代劇チャンネル」で放送し、モニター通すとかなり見辛いのではないか? 
スチールとか見ると衣装がみなステキで上品。スクリーンだとそこまで気付かないが、貧乏人でもかなり上質な和服を着ている。まあ、そこはギリギリ、スタイリッシュで良しとすべきか。
音楽は川井憲次こう来たかという感じ。あー何か川井憲次っぽい。
白菜は明治以降の舶来品と言う蘊蓄を知ってたので、「江戸の鍋はあんななのね」と言うのを面白く見れた。練り物を撤廃したおでん鍋みたいなものか。

私は人殺しだけど日常生活では明朗快活な緒形拳の梅安が好きだが、トヨエツはトヨエツで問題ない。これは全体のトーンの問題だろう。逆に人殺しを主役に据えながら、ホームドラマのような明るいトーンで撮っていた『必殺仕掛人』の世界観の方が普通じゃないのだろう。役者の中では、出てきた途端に「こいつは死んでいい、と言うより早く始末してしまえ」と思わされる六角精児が素晴らしかった。ちなみに、天海祐希の役を『必殺仕掛人』「おんな殺し」で演じているのが加賀まりこ。役者陣はみな好演。穴がない。板尾創路のいつも通り変わらない顔もよかった。

▲六角精児の屑演技がたまらない。

原作がそうなってるのかもしれないが、後半、仕事人が自己の判断で金にならない殺人を「正義」のために犯してしまうのも気になった。ルールを順守するかどうかで「殺し屋」か「仕掛人」かが決まるのだと思う。

PS 梅安さんと彦次郎は仲良しなのだから、『RRR』のように二人でダンスを踊ったり、肩車して戦ってもらいたい。


【銭】
火曜メンバーズデーで109シネマは1200円。
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仕掛人・藤枝梅安@ノラネコの呑んで観るシネマ
▼関連記事。
仕掛人・藤枝梅安2@死屍累々映画日記・第二章
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『バイオレント・ナイト』トーホーシネマズ新宿2

◆『バイオレント・ナイト』トーホーシネマズ新宿2

▲けっこう危険なクリスマス・オーナメントも多い。

五つ星評価で【★★★単純に普通に面白い】
『ダイ・ハード』的な悪役組織に立ち向かわされるのは一切チート能力のない中年のサンタ。こんなん考えるのサディストかよ。でも、弱音を吐きながら子供を見捨てられないサンタは応援せざるを得ない。人質内で明らかに人間としての質の差があるのに、いい人にも悪い人にも平等にゲスい悪役はなかなか多様性に適した人材じゃないかと思える。サンタの存在そのものが謎であったり、人質になる家族の富の根拠がボカされていたりするところが、リアリティーのサポートになっているかもしれない。
良い子の父ちゃん役ちょっとアンジャッシュ児嶋似。

PS 時期外れ公開はやはり勿体ない。まあ別にどんな時期に公開しようが今更、サンタの映画にお客が来るのかは疑問が残るところではあるが。同じサンタものである『ブラックナイトパレード』より確実に面白いのは確かなのだが、あれはパッケージが派手で、中身が石炭と言うメタ批判を映画自身で行った崇高な実験作じゃないかと今、思いついた。思い付きはしたが、福田雄一だから単につまらなかったという方がやはり本当だろう(上げて落としてしまった)。


【銭】
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バイオレント・ナイト@映画.com
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