『Cutie Honey キューティーハニー』109シネマズプレミアム新宿2
- Date
- 2023/05/30/Tue 09:35
- Category
- 映画(FC2独自レビュー)
◆『Cutie Honey キューティーハニー』109シネマズプレミアム新宿2

▲ベストでなくてもベターな映画という事にしてあげたい。
五つ星評価で【★★★片桐はいり凄いな】
特集「歌舞伎町インパクト」の1プログラム。
2004年、カラー、93分、多分3回目くらい、庵野秀明監督作品。
『シン・ウルトラマン』『シン・仮面ライダー』後に見ると、似てる場面がいろいろ出てきて楽しい。
ただ、やはり、面白いのはパートパートであり、全体見終わった後の物語の余韻に浸れる感じが全くないのは残念。いい祭りだったなとは思う。獺祭かよ。オサムかよ。「生まれてすみません」。
多分、失敗しているのが佐藤江梨子のキャラクター造形。ムチャクチャただのバカ。ギリ気持ちいいバカであっても共感性が低い。ゲスい話で言うと身体は良くても心はいかん。なので、佐藤江梨子の演技というよりシナリオワークの失敗だろう。佐藤江梨子の演技に罪がないとは言えないが。冒頭、風呂のシーンはいいにしても、その後、半裸で町を走るシーンは「それはないだろ」と思う。「そんな恥知らずでふしだらな女の子に産んだ覚えはなくてよ、ハニー」。中二的には、ただガードの低い子の点数は低い。ガードが高いのに露出して「キャー」というのに萌えるのだ。キャラが立っているのは女刑事の市川実日子だが、その市川実日子に対する佐藤江梨子の受け応えが、教室で孤高を貫こうとするオタクに対するいじめられっ子の不思議ちゃんみたいで気持ちが乗らない。もちっと普通の女の子らしくできなかったのか。そのベースがあやふやなので、パンサークローと戦うハニーとキャラが乖離して、正しく怒ってるように見えない。
市川実日子のキャラクターは佐藤江梨子が主人公として機能しない分、物凄く掘り下げて作られている。おそらく、こちらが正当の主人公筋で、ハニーは敵と因縁のある超武器みたいな流れの方が話的にはスムーズだったのではないかと思う。そうすると『キューティーハニー』じゃなくなる可能性も強いが、アニメ音楽流しておけば大丈夫という気もする。
敵の四天王が素晴らしい。
中でも冒頭、世界観を鷲掴みで叩きつけてくる片桐はいりの試合巧者っぷりにやられる。
コバルト小日向しえのネチネチもよいし、スカーレット新谷真弓のあっけからんと突き抜けてる感じもよい。ブラックミッチーの落ち着いた強敵ぶりもよい。ミッチーアクション時の黒雲かっけー。執事手塚とおるは四天王の上にいるから強いだろうが、篠井英輔のシスタージルと合わせて女の犯罪結社というパンサークローのイメージを潰してしまった。そこは残してほしかった(ミッチーは男女とかどうでもいい線上)。
後は雑感。
コバルトクロー蜘蛛怪人みたい。
斎藤工にくんくん匂いをかがれる京本政樹は見たくない。
松尾スズキと井口昇が隣同士で座ってる会社の濃さ。
同じ会社で通り過ぎる人、しり上がり寿じゃんって分かる俺も俺。
永井豪は戦闘中吹き飛ばされたハニーのお尻で自動車のフロントガラスを割られるドライバー役。こんなんに起用されるのは双方いろんな意味で「愛」があるなあ。傑作でも駄作でも豪先生はこのカットへの出演で、いい思い出が出来たからチャラでいい感じだろう。
ああっ、あれ加瀬亮か。チョコチョコ無駄にいい役者使ってるなあ。
山のようにカメオ出演があるけど、それはそれでよし。カメオダメなのはカメオが本来のラインを阻害する時くらいだから。まあ、見どころがカメオしかないような物も困るが。
オープニングのアニメすげーいい。
やはりアニメの音楽が凄いノリノリで素晴らしい。
【銭】
109シネマのメンバーズなのでポップコーン・ドリンク付きでA席2500円で鑑賞。いや、後悔してない。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
・Cutie Honey キューティーハニー@映画.com

▲ベストでなくてもベターな映画という事にしてあげたい。
五つ星評価で【★★★片桐はいり凄いな】
特集「歌舞伎町インパクト」の1プログラム。
2004年、カラー、93分、多分3回目くらい、庵野秀明監督作品。
『シン・ウルトラマン』『シン・仮面ライダー』後に見ると、似てる場面がいろいろ出てきて楽しい。
ただ、やはり、面白いのはパートパートであり、全体見終わった後の物語の余韻に浸れる感じが全くないのは残念。いい祭りだったなとは思う。獺祭かよ。オサムかよ。「生まれてすみません」。
多分、失敗しているのが佐藤江梨子のキャラクター造形。ムチャクチャただのバカ。ギリ気持ちいいバカであっても共感性が低い。ゲスい話で言うと身体は良くても心はいかん。なので、佐藤江梨子の演技というよりシナリオワークの失敗だろう。佐藤江梨子の演技に罪がないとは言えないが。冒頭、風呂のシーンはいいにしても、その後、半裸で町を走るシーンは「それはないだろ」と思う。「そんな恥知らずでふしだらな女の子に産んだ覚えはなくてよ、ハニー」。中二的には、ただガードの低い子の点数は低い。ガードが高いのに露出して「キャー」というのに萌えるのだ。キャラが立っているのは女刑事の市川実日子だが、その市川実日子に対する佐藤江梨子の受け応えが、教室で孤高を貫こうとするオタクに対するいじめられっ子の不思議ちゃんみたいで気持ちが乗らない。もちっと普通の女の子らしくできなかったのか。そのベースがあやふやなので、パンサークローと戦うハニーとキャラが乖離して、正しく怒ってるように見えない。
市川実日子のキャラクターは佐藤江梨子が主人公として機能しない分、物凄く掘り下げて作られている。おそらく、こちらが正当の主人公筋で、ハニーは敵と因縁のある超武器みたいな流れの方が話的にはスムーズだったのではないかと思う。そうすると『キューティーハニー』じゃなくなる可能性も強いが、アニメ音楽流しておけば大丈夫という気もする。
敵の四天王が素晴らしい。
中でも冒頭、世界観を鷲掴みで叩きつけてくる片桐はいりの試合巧者っぷりにやられる。
コバルト小日向しえのネチネチもよいし、スカーレット新谷真弓のあっけからんと突き抜けてる感じもよい。ブラックミッチーの落ち着いた強敵ぶりもよい。ミッチーアクション時の黒雲かっけー。執事手塚とおるは四天王の上にいるから強いだろうが、篠井英輔のシスタージルと合わせて女の犯罪結社というパンサークローのイメージを潰してしまった。そこは残してほしかった(ミッチーは男女とかどうでもいい線上)。
後は雑感。
コバルトクロー蜘蛛怪人みたい。
斎藤工にくんくん匂いをかがれる京本政樹は見たくない。
松尾スズキと井口昇が隣同士で座ってる会社の濃さ。
同じ会社で通り過ぎる人、しり上がり寿じゃんって分かる俺も俺。
永井豪は戦闘中吹き飛ばされたハニーのお尻で自動車のフロントガラスを割られるドライバー役。こんなんに起用されるのは双方いろんな意味で「愛」があるなあ。傑作でも駄作でも豪先生はこのカットへの出演で、いい思い出が出来たからチャラでいい感じだろう。
ああっ、あれ加瀬亮か。チョコチョコ無駄にいい役者使ってるなあ。
山のようにカメオ出演があるけど、それはそれでよし。カメオダメなのはカメオが本来のラインを阻害する時くらいだから。まあ、見どころがカメオしかないような物も困るが。
オープニングのアニメすげーいい。
やはりアニメの音楽が凄いノリノリで素晴らしい。
【銭】
109シネマのメンバーズなのでポップコーン・ドリンク付きでA席2500円で鑑賞。いや、後悔してない。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
・Cutie Honey キューティーハニー@映画.com
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