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『ロストケア』109シネマズ木場5

◆『ロストケア』109シネマズ木場5

▲圧の強い二人。

五つ星評価で【★★★★押し切られる】
介護士が要介護者の家族の為に要介護者の生命を奪った場合、それを罪に問えるのかという重いながらもリアルな命題にちゃんと向き合った映画。答は観客が独自に出す方式。
罪を実行する介護士の松山ケンイチと罪を立証しようとする検事の長澤まさみの衝突は本音と建前であり、矛盾するがどちらも正しい。罪を分かっていながら手を出さざるを得なかった松山ケンイチも正しければ、その罪を問いたださなければいけない長澤まさみも法律上のシステムとして間違えてはいない。それぞれに役割があり、信念がある。であるが故に、結果として、どちらかがどちらかを打ち破ったように見えるラストにしなかったのは秀逸。
松山ケンイチと長澤まさみが素晴らしい。長澤まさみなんてこの映画で追い詰められたから、『仮面ライダー』の蠍オーグみたいな、ただただ暴力を楽しむ役で憂さを晴らしているかのように見える。長澤まさみはエロさみたいな点を微塵も見せないように演じている。個人的には女弁護士先生のストレスによるただれた超快楽セックスみたいなのを長澤まさみの美脚で見たいのだが、それはそれ、これはこれだ。この映画内での彼女の立ち位置は藤田弓子の娘であって、藤田弓子が認知症を患っている状態ではセックス的な観点は保留にせざるを得ない。彼女に残された親が認知症を患った男親で、妻と娘を同一視して強制的な性行為に及ぶみたいな地獄展開にしたら私は喜ぶが、映画としてはバランスを失い、正しく立てないだろう。いやあ、でも、そういう超絶望も味わいたい感もある。マゾかよ、俺。全盛期の成人映画なら、そういうアンサー的な映画を作ったりしそうではある。
松山ケンイチと長澤まさみは素晴らしい。でもMVPは柄本明。すげえな、ようやるな。
ずんの飯尾じゃない方、「やす」も絶妙にオーラがなくて、いいキャスティングだった。


【銭】
109シネマサービスデー(水曜)で1200円で鑑賞。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
ロストケア@映画.com
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です
ロストケア@ここなつ映画レビュー
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fjk78dead

Author:fjk78dead
ふじき78
映画を見続けるダメ人間。
年間300ペースを25年くらい続けてる(2017年現在)。
一時期同人マンガ描きとして「藤木ゲロ山ゲロ衛門快治」「ゲロ」と名乗っていた。同人「鋼の百姓群」「銀の鰻(個人サークル)」所属。ミニコミ「ジャッピー」「映画バカ一代」を荒らしていた過去もあり。

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