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『ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!』トーホーシネマズ六本木3

◆『ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!』トーホーシネマズ六本木3

▲最左エイプリル。これ、声を男が宛てたら男役だよね。

五つ星評価で【★★★汚いアニメ表現が瑞々しい】
ツイッターでの最初の感想(↓)

そもそもガリガリ君頭部にマッチョでもっさりモタモタみたいなビジュアルが嫌いだったが、アニメ技術でかっこよくリニューアルして満足。ビル使ったアクションとか上手いよなあ。タートルズ3本指でベムみたい。

以上。  雑い書き方をしてしまったが、もともとそんなにオリジナルが好きとかいう訳でもないから関心が薄いのよ。


【銭】
トーホーシネマズメンバーズデー(火曜)で1300円で鑑賞。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!@映画.com
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『ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE』シネクイント2

◆『ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE』シネクイント2

▲柔道を極めると一見不可能に思えても鉄道車両を一本背負いで投げ飛ばせます。

五つ星評価で【★★★★なげーはなげーけど、まあともかく、二か月遅れでやっと見た】
ツイッターでの最初の感想(↓)

なげーよ。面白いけど。トムが主役の意中の人を射止めるかバッドエンドかの乙女ゲーみたい。昔の女、敵の女、富豪女、育ちの悪い女。みなトムの視線にメロメロ。敵と富豪の顔力にあがる。育ちの悪い女はいつも必至で朝日奈央っぽい。

長いは長くて、面白かったけど、ケツも痛かった。そして又タイトルも長い。
なんか、はっきり分からんのはトムの昔の因縁の相手、ガブリエルがAIを味方に付けてるらしいの何で? あからさまにトムはあっちからもこっちからも邪魔者扱いされて苦戦を強いられる。若い時の苦労は買ってでもしろ。若作りだけどもうそんなに若くないのに。相変わらずよう走るのうトム。

育ちの悪い女は朝日奈央っぽいが、サンドラ・ブロックをちょっとだけブルーザ・ブロディに寄せたようでもある。ルパン三世以降、物語の中に泥棒が出てくると、ピン一つで手錠を解錠出来てしまうようになった。素晴らしい事であるが、そんなにみんな器用ではないだろう。

富豪女のドーンとした顔が好き。あの顔はラロ・シフリンのテーマ曲に合う。

昔の女のノーブルっつーか、あまりセックスを感じない辺りが、心地よい(ただギンギンにセックスをばら撒いているるような女の人が嫌いかと言うとそういう訳でもない)。

そして、トムを追い詰める敵の女の車両破壊直前の「うおおおお、これからここの車ぜんぶ壊せるぅううう」みたいな非常識な笑顔がステキでした。敵の女、夏木マリっぽいぞ。

この4人の女にベンジーを加えて、相手はトム一人の「フィーリングカップル5対1」みたいな映画と言ったら言い過ぎか。
だって、みんなトムと見詰め合うのよ。トムは女を一人に選ぶ事ができない優しい男だが、この事件が終わった後には、女を程よく愛する事ができるようになり、遂には7代目のジェームス・ボンドに選抜されるとかあったりなかったりしないか。でも、トムはヤンキーすぎるからなあ。ルーサーのビング・レイムス(黒いムッツリ巨漢)にその目はないだろうが、ベンジーのサイモン・ベック(マスク作る世話女房)だったら英国出身だし、いや、彼はQ枠だな。

今後の鍵予想。
①カブリエルに奪還されるが、それはトムが作っていたフェイクだった。ヒヨコみたいな顔が出てきてミニ花吹雪と一緒に破裂する。
②時計塔のヤギの目に収められる。すると海溝の水が全て吸い出され、潜水艦が現れる(「何で」と問う勿れ)。
③鍵は実はああ見えてトランスフォーマー。二つ合わさる事で無限のワープ機関になり、エンティティ=「それ」を星の彼方へ弾き飛ばす。


【銭】
シネクイント有料入場時にもらえるスタンプ四つ集めて無料入場。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE@映画.com
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です
ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE@ノラネコの呑んでみるシネマ
ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE@或る日の出来事
ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE@徒然なるままに
ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE@風に吹かれて
ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE@ノルウェー暮らし・イン・原宿

『福田村事件』『キリング・オブ・ケネス・チェンバレン』

◆『福田村事件』ユーロスペース2

▲『田園に死す』のラストシーンのような二人。

五つ星評価で【★★★★畳みかける厭味】
ツイッターでの最初の感想(↓)

圧倒的なロケ力で日本の風景が綺麗。人を虐殺する時のBGMはやはり和太鼓が効く。諦めの悪いインフルエンサーが一人いるだけでみな頭がおかしくなる。その頭のおかしい人達に瑛太が掛ける一言が良い。東出くん女垂らしの役なのいいなあ。ピエールさんも頑張れ。

とてもキッチリ、こういう人やこういう人がいて、と、いろいろな立場を描いた後に、惨劇に突入する。しっかりした作り。この中で書き漏らしがあるとしたら、日本人が何故、朝鮮人を差別してもいいと考えるのかという思想的な点くらいだろう。扇動があるにしても、その扇動した者が何故、朝鮮人を嫌うかは明らかにされない。背景に朝鮮半島の統治があり、そこで恨まれるような事を日本人が積み重ねている事は暗に仄めかされるが、仄めかされるのみである。逆に、言うまでもなく朝鮮人は差別されて当たり前という基礎が元々日本人に備わっているのなら、それはとても怖い話だ。朝鮮人もしくは韓国人を嫌うという事に関して、映画の外、リアルな世界で現在どんどん機運が高まりつつある。それはつまらない生活のはけ口として為政者が用意した物のように思えてならない。韓国や中国が内政を整える為に反日を利用するのと同様の反中、反韓が仕組まれていると思う。瑛太が観客をもハッとさせるあのセリフを叫んだ時に惨劇は始まる。「おまゆう」と言うやつだ。あの流れのスムーズさが大変好ましい。ああ、それはしょうがないと観客に納得させる。それはそうだ。先に手を出した奴(と思われている奴)は後から反撃されても仕方がない。ただ、それを「民族」みたいな大雑把な括りで括るのはどう考えても正常ではない。

やはり、いいのは瑛太。全編通じて変化が描かれるのは彼と、彼のところの若者くらいだ。瑛太は汚い商売をしながらも恥を知っていて、他者から恥ずかしいと思われる事には諦めながらも憤りや苛立ちを感じている(推察)。井浦新も田中麗奈も豊原功補も東出昌大も現代人的なメンタリティーを持っていて、闇雲に扇動に乗せられる事はないが、瑛太は当事者なので剥き出しの悪意と徒手空拳の正論で立ち向かわなければならない。それが瓦解した時の映画的に美しいこと。

水道橋博士があまりにイメージが違うので彼だと気が付かなかった。よいキャスティング。

井浦新と豊原功補と水道橋博士が同級生で、井浦が反権力、豊原が従順を装いつつ意見するタイプ、水道橋博士が権力に盲従するタイプで打ち解けあえないのが皮肉。そんな中、東出昌大だけが肉体とちんちんだけの人と言うのも面白かった。

「ああ、あれだ結婚できない村の若者たちが奮闘する映画」
「それは山田村ワルツ。」


◆『キリング・オブ・ケネス・チェンバレン』ヒューマントラストシネマ渋谷2

▲どちらかと言うとまだ理性的な方の白人警官。

五つ星評価で【★★★★福田村事件みたいな映画】
一つのボタンの掛け違いや思い込みが惨劇を呼ぶ。
物語られる出来事の構造が『福田村事件』に似ている。一つの誤解から群衆が被害者を惨殺する。惨殺する状況に追い込まれる。後に、惨殺した者は罪に問われない。『福田村事件』は「事件」が意図的に仕組まれた節があるが、本作は突発的に起こった事件だ。それは「朝鮮人が井戸に毒物を投じたらしい」というデマ同様に、「貧乏な黒人が家のドアを頑なに開けないのは、何か隠している物があるからに違いない」という警察官の推測がある程度、確からしく通用する社会であるからで、衝突する者同士が常にヒステリーになっているというとても危機的な状況が断続的に発生していると言える。とても怖い。アメリカ怖い。
なので、『福田村事件』で、キッチリ用意した立派な土台はこの映画では省略される。リアルタイムで83分、物語の発端から誤解、殺害までコンパクトに描かれる。面白い。緊迫感凄い。
警察官の人が集まれば集まるほど、知恵ではなく、力で押し進む傾向が強まる。そういう部署なのだからしょうがない。
惨殺されたケネス・チェンバレンが意地を張らずに、すぐ警官を家に入れていたら最悪のケースは防げていたという風に捉える人も多いかもしれないが、彼等がギャングだったり、悪徳警官だったり、という可能性だって決して低くないのだ。だから、この物語に正解はない。今回は不正解だったが、バッドエンドしか用意されていないゲームかもしれない。

「ニガーだったら殺してもいいのかよ」
「たりめーじゃん」
これはそういう映画。


【銭】
福田村事件:ユーロスペース会員割引料金1200円。
キリング・オブ・ケネス・チェンバレン:テアトル会員割引1400円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
福田村事件@映画.com
キリング・オブ・ケネス・チェンバレン@映画.com
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です
福田村事件@ノラネコの呑んでみるシネマ

『MAD CATS』新宿シネマカリテ2、オマケで『長ぐつをはいたネコと9つの命』新宿ピカデリー10

◆『MAD CATS』新宿シネマカリテ2

▲「ふにゃー」という叫びが聞こえてくるよう。

五つ星評価で【★★★猫ってそうだよね】
ツイッターでの最初の感想(↓)

エジプトで兄が手に入れた禁断のマタタビを求めて人間の容姿の化け猫達が襲ってくる。これ何とも楽しいのが人が演じる猫が猫らしく適当な事。ボス猫の周りをぐるっと配置してるのに飽きたらいなくなってしまったりする。そうだよなあ。猫に使命感とかないよなあ。

使命感ないし、勝手だし、組織的じゃないし、みたいな猫感強いのがリアル。たとえ一匹一匹が強いとしても、猫は敵の組織に向かない。細かいギャグが軌道に乗ってる気がしないが、アクションは見応え十分。一つ、見どころがあれば映画はそれで全然OK。


◆『長ぐつをはいたネコと9つの命』新宿ピカデリー10

▲立ち止まったまま凛々しい猫はそうそういない。

五つ星評価で【★★★猫がこうって訳じゃないけど活劇は面白い】
すっかり忘れかけてる。
ショボクレて、隠遁生活するみたいな前半はつまらない。
後半の活劇で、無駄にアクの強い面々がいがみ合う抗争劇と活劇は乗る。非常に面白い。しかし、やっぱり猫はあんなに真剣に未来に向かって走るような手合いの動物ではないと思う。お伽話だからこれで問題ないけど。


【銭】
MAD CATS:武蔵野興行の劇場、水曜1200円均一。
長ぐつをはいたネコと9つの命:前回有料入場割引クーポンを9つの命の様に使い切ってしまったのでチケ屋に行って前売り券を1500円で買った。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
MAD CATS@映画.com
長ぐつをはいたネコと9つの命@映画.com

『ストールンプリンセス キーウの王女とルスラン』ユナイテッドシネマ豊洲11

◆『ストールンプリンセス キーウの王女とルスラン』ユナイテッドシネマ豊洲11

▲(*´Д`)ハァハァ

五つ星評価で【★★★支援はしたい】
「えっ、この暑いのにストーブ・プリンセス」
「んな訳あるかーい」
「でも女装したスピルバーグでスティーブン・プリンセスもやだし」
「単に『浚われた王女』でいいだろうに」
「おらぁ、ルスランがレストランに見えてしまってよ」
「やめんか」

という訳で魔法使いに浚われた王女をヒエラルキー低男こと普通くんルスランが頑張って取り戻す話。なんつかCGを使うとお国柄が吹っ飛ぶ。ウクライナ近くのチェコつったら、あのトルンカやシュヴァンクマイエルがいるし、ロシアのノルシュテインも生まれはウクライナらしい。もっとクールで地味なアニメを作ってきた場所な印象なのだが、CGは地方性とか個性が出づらい。CGはモデルを作ってしまうとそれを大きく崩すとかが難しいから演出力がないと映像的な特徴は出づらいのだろう。ヒロイン、ミラ王女の目の大きさとか日本の2Dアニメみたいだし。ミラがお菓子に襲われるシーンはよかったなあ。もっと襲われに襲われて、「ひゃん、そ、そこはらめえ」みたいな変な声とかも出して欲しかった。
全体にヒロインは元気で気持ち良く、主人公はどこか悩み深くて思い切り悪い感じが強く出てしまって、魅力が薄い。顔の造作もゴツゴツしてるのに柔らかそうで、未成熟さがちょうどギリギリ気持ち悪い感じ。

囚われの王女様がネックレス付けてるのは、ちょっと救いがたい凡ミス。それはやっちゃいかんよ。一度モデルを作ると変えるのが大変という話と合致せんでもないな。

エンドロールみると「~ビッチ」「~コフ」「~ネンコ」みたいなロシア風ネームが果てる事なく流れてきて、やはりロシアと文化的に近いんだろうなと思わせる。


【銭】
ユナイテッドシネマ発行のクーポン割引で1400円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
ストールンプリンセス キーウの王女とルスラン@映画.com

『爆竜戦隊アバレンジャー 20th 許されざるアバレ』109シネマズ木場5

◆『爆竜戦隊アバレンジャー 20th 許されざるアバレ』109シネマズ木場5

▲みな、ちゃんと当時のイメージ残してるの凄い。

五つ星評価で【★★★これくらいなら全然OK】
割と評判良さげなので見に行った。
アバレンジャー、ああ、サンバを踊りながら変身する奴ね。違った。
それは『獣電戦隊キョウリュウジャー』だ(ググらんと分からん)。
とりあえず三つの要素を一つの怪人にまとめるトリロイドは見覚えがあった。
物語はすっかり忘れてたが、主人公達は見覚えがあった。
暑苦しい善人、すかした奴、泣く巨漢、博多弁女。
年は取って皺はあるけど、極端に容姿が変わってないのは流石役者。

怪人はアバレンゲッコー、「蓮華+ゲッコー(ヤモリ)+アバレンジャー」の怪人。蓮華の利尿作用でビームを当てた相手に尿意を催させるという何ともSM要素の高い怪人だが、、、、、女子に撃てよ。そんなのたりめーだろ。こんなのお遊びと思ってたら、後半、大破壊につながるスペクタクル。あの後半の利尿はちょっと本当に見応えがあった。人のエナジー(活力)を集めてヘトヘトにさせて自らのエネルギーにする。なので、死人は出ていない。アバレンジャーの「暴れ」が際立つのが上手い。

討論番組の司会者と話させてもらえない出演者の下りとか好き。
あの喋らせてもらえない出演者はシャリバンなのね。
その後、司会者の呪われてでもいるかのようなアバアバダンスも好き。

積極的に「面白い」と言うより「ファン・ムービー」に徹した楽しさがある作品。

アバレンジャーと火花を散らす評論家役の大友花恋ちゃんも可憐。


【銭】
109シネマサービスデー(水曜)で1300円で鑑賞(正規鑑賞料金は一般2000円より100円だけ安い1900円)。58分の中編だからもう少し低料金にして欲しかった。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
爆竜戦隊アバレンジャー 20th 許されざるアバレ@映画.com
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です
爆竜戦隊アバレンジャー 20th 許されざるアバレ@徒然なるままに

『フラッシュ・ゴードン』『若様やくざ 江戸っ子天狗』『トップをねらえ!』『トラック野郎 度胸一番星』『バックドラフト』『蛇の道』『地球防衛軍』『アリゲーター』『戦艦ポチョムキン』『幸福』

旧作囲みで10本。

◆『フラッシュ・ゴードン』ヒューマントラストシネマ渋谷2

▲主人公が濁音無しで「フラッシュ・コートン」だったら弱そう。

五つ星評価で【★★筋肉で胸焼け】
4Kデジタル化記念リバイバル。
1981年、カラー、110分、初見、マイク・ホッジス監督作品。
何つかお好きな皆さんには申し訳ないんだけど、俺、これは苦手な映画。
主人公の筋肉に頼った攻撃と各キャラクターの衣装デザインがゲイちっくに見えてどうにも肌に合わない。
先日、見直しの機会を得た『地球防衛軍』で、地球人側が遥かに優れている筈の宇宙人の科学を同じ科学の力で打ち破る(そればかりでもないのだが)。それに抵抗がなかったのは、見ている自分が日本人であり、筋肉にあまり重きを置いていず、『フラッシュ・ゴードン』よろしく、街中で宇宙人に敵いそうな知的で正義なビルダーを見る事がないからだろう。ミキティー。


◆『若様やくざ 江戸っ子天狗』ラピュタ阿佐ヶ谷
五つ星評価で【★★★若様を好きになれない】
特集「野上龍雄遅すぎた再発見」の1プログラム。
1963年、カラー、91分、初見、工藤栄一監督作品。
ツイッターでの最初の感想(↓)

お奉行様の息子の大川橋蔵が勘当されて長屋暮らしの遊び人に。すげーのは橋蔵働かないで威張ってる。正しいのは橋蔵だが、悪人はちゃんと法に乗っ取って悪事を働いている。そういう点、無視して勢いだけで悪人を成敗して、それが通ってしまうのはやっぱ良くないだろう

大局的には橋蔵正しいのだけど、相手がちゃんと詐欺まがいの契約であったとしても契約書とか、ちゃんと仕上げて理詰めで来るのに、その辺りを無視して正義ゴリ押しで、スッキリしない状態で問題を解決してしまうのはいけないだろう。赤貧の被害をもっとも色濃く受けるのが左卜全。適役すぎる。ラスボスが佐藤慶。この佐藤慶が橋蔵の父、山形勲お奉行の正義の威光を恐れて、自分へのご褒美になる筈だったワイロの別荘を諦めてしまう。イヤイヤ、悪い奴は粘れよ。そこで諦めたら小悪党側に歪みが行くだろう。


◆『トップをねらえ!』EJアニメシアター新宿

▲こんなハイレグ反則だろ。下に厚手のタイツとか履いてても興奮するぞ。

五つ星評価で【★★★,★★★★、前編よし、後編更に良し】
4Kデジタル化記念リバイバル。
1988年、カラー、160分、二回目、庵野秀明監督作品。
前編のともかくモテないお宅男子に向けての、キャラクター設定上ボインではないが、主人公の胸は運動においてちゃんと揺らせて見せます、という筋違いのサービスが今、見るととても居心地が悪い。みんなやるしかないという思いつめた気迫で、挑んだのだろうが、時代が変わってしまったのだ。
後編のともかく心を抉るようなSF設定は打たれる。主人公達は死にはしないが、彼等が故郷の同胞を助ける為に行う行為は、彼等の仲間との永遠の別れを意味するのだ。ラスト攻撃でのおっぱい露出は理屈がギリ通るので居心地が悪いながらもちょっと認めてあげたい。よく考えた。
この作品の前提に1977年の富野由悠季による『無敵超人ザンボット3』があり、空気感を継承した作品に2002年に新海誠がたった一人で作った『ほしのこえ』がある。それは誰かのために戦う戦士が敵に心を揺さぶられながらも、孤独に使命を全うする映画だからだろう。三作ともエンディングはハッピーエンドの体裁を整えているが、100%のハッピーエンドではない。あっ、『ほしのこえ』は全然ハッピーエンドではないか。あれは終わり方が気持ちいいから、ハッピーエンドに思えてしまうんだよね。


◆『トラック野郎度胸一番星』神保町シアター
五つ星評価で【★★あれ?】
特集「男が惚れる男たち」の1プログラム。
1977年、カラー、100分、初見、鈴木則文監督作品。
シリーズ第五作。なんか妙に笑えなくて面白味が薄い。
今回文太と張り合う千葉真一も最初の意地悪っぷりがセコいし、仲直りした後もそんなに気持ちいい感じではない。片平なぎさは可愛いけど、文太と相思相愛にさせておいて、あんな切り方はないだろう。


◆『バックドラフト』トーホーシネマズ池袋1
五つ星評価で【★★★★炎の美しさを見よ】
特集「午前10時の映画祭13」の1プログラム。
1991年、カラー、137分、二回目、ロン・ハワード監督作品。
生き物のように這いずり回る炎の美しさよ。
そこを職場と定めて命を懸けて活躍する男たちの気高さよ。
後に『料理の鉄人』の劇伴に転用された重厚な主題曲は何度聞いてもよい。
デ・ニーロずっとタバコ吸ってる。昔の男はタバコを吸う事がかっこよさのステイタスだったのだなあ。


◆『蛇の道』神保町シアター
五つ星評価で【★★★哀川翔が正しいのだろうけど得体が知れない】
特集「男が惚れる男たち」の1プログラム。
1998年、カラー、85分、3回目、黒沢清監督作品。
香川照之も哀川翔も若くってエグ味が少ないところが見どころ。
哀川翔の変加減が際立ってる。作品世界の中で「子供を殺してはいけない」と言うのがおそらく唯一のルールであり、それを破るものには容赦のない結果が待っているのだが、本来は「大人も殺してはいけない、無駄に傷つけてはいけない」と言うルールが観客の見ている世界にはある。それはすっかり忘れさせられている。


◆『地球防衛軍』トーホーシネマズ新宿12

▲総天然色だからミステリアンはカラー・バリエーションが多いのかもしれん。レッド、ブルー、イエローで遊星戦隊サンテリアンだ。

五つ星評価で【★★★大宇宙を股にかけて日本人と宇宙人が女を取り合いする変な映画】
特集「午前10時の映画祭13」の1プログラム。
1957年、カラー、89分、二回目、本多猪四郎監督作品。
ツイッターでの最初の感想(↓)

伊福部メロディがウキウキ。最初の祭シーンでお面屋が素晴らしい。間合いを詰めてくマーカライト・ファープが可愛い。モゲラは能力あるのに活躍できない。ミステリアンのスーツはブカブカで成人用オムツの延長っぽい。

モゲラ弱い。と言うか、大した兵器ではあるのだけど、映え要素が低い。あんなオウンゴールみたいな負け方ダメだろう。そういう意味で怪獣ではないけど少しずつ敵に向かって自走するマーカライト・ファープの方が何か評価できる。ダメな子が一生懸命なのは萌えるみたいな感じ。

▲積み木みたいなデザインのモゲラ。巨大達磨落としみたいなハンマーが出てきたら負けそう。

しかし、ミステリアンの目的が「女強奪」ってのは、日本人らしい発想ではないだろうか?『復活の日』でも、最後は女の取り合いが世界最後の戦いだし。基本、女性(と言うより女性が持つ性行為能力、平たく言うと「おま〇こ」)の優先度が日本人って物凄く強いんじゃないだろうか? この映画はスペル星人みたいな被爆男子が女子を強奪しに来るからダメなのであって、物凄くファンデーションをちゃんと塗ったラムちゃんみたいな宇宙少女(AVではない)が男子募集に来たらホイホイ付いていって問題なかったと思う。だって日本の野郎どもは「おま〇こ」大好きなのだから。多分、宇宙人の「おま〇こ」とかオールOKと思うよ。「ミミズ千匹」みたいな。宇宙人の外見そのものが「ミミズ千匹」だったら流石に引くし萎えるかもしれん。日本人同様、女を強奪しようとやってきた男のミステリアンを見て、彼らも又、男尊女卑なのかと思う。人類が(と言うより日本人が)ミステリアンと同じ道を選ばない為には女尊男卑しかないかもしれん。奇麗だったり可愛かったりする女の子にはみんな女王様ルックを着てほしいわあ。いかん、性癖の話になってしまった。
女を奪う点は別にして、ミステリアンってけっこう簡単に嘘をつく。女3人寄こせと言っておいて、牢屋の中、女だらけとか。そんな信用に欠けるところも日本人に似てる。


◆『アリゲーター』シネマート新宿2

▲のっしのっし  右の逃げる奴らポーズ決まりすぎ。

五つ星評価で【★★★★ルイス・ティーグらしい泥臭さ】
4Kデジタル化記念リバイバル。
1980年、カラー、91分、初見、ルイス・ティーグ監督作品。
ツイッターでの最初の感想(↓)

最初のピンポイントチラ見せが効果的(特に目がいい)。全体見せてからも色々なアングルで見せたり着々と被害者増やしたりサービス精神旺盛。爬虫類女教授よし。主人公の薄毛マッチョには勿体ない。タイトルは果てしなく「ありがとう」っぽい。

うひひ。『アリゲーター』おもしれえじゃん。しかし、何で、ハゲを主役にしてしまうかね。そら、プロデューサーがマヌケなのか。監督がルイス・ティーグだけにオシャレな映像にはならず、始終泥臭い。下水の映画だからしょうがないか。アリゲーターが襲ってくる前の前兆映像が流石ルイス・ティーグしっかり仕事してるな。けっこうアリゲーターの登場シーンの見せ方や見せなさ方が上手い。見せないで引っ張った後にドーンと見せたりが気持ちいい。アリゲーター口がでかすぎて本当はデザインそんなに良くないけど、見てる時はあの口のでかさが攻撃的過ぎてデザインとか考えにも及ばない。ハゲ刑事と爬虫類女教師の恋の行方とかは本気でどうでもいい。

▲公開当時のチラシ。人間の連続殺人鬼ものみたいなデザイン。
いかにも新宿オデヲン座でかかりそうな映画。


◆『戦艦ポチョムキン』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★★ポチョム菅井きん】
特集「日常と戦争そして旅 ウクライナ・ジョージア・ソ連映画」の1プログラム。
1925年、白黒無声、71分、初見、セルゲイ・M・エイゼンシュタイン監督作品。
ツイッターでの最初の感想(↓)

冒頭から捲し立ててくるBGMが伊福部昭みたいでかっけー。エイゼンシュタインの編集は当時は凄かったろうが今、見ると繰り返しがくどいのは仕方なかろう。肉が原因の反乱とは。食べ物の恨みはバカにできない。ロシア水兵、ハゲと髭が多く鬼越トマホーク率高い。

無声映画初期のカット繋ぎは群衆の中のこれぞという人物のクローズアップ&感情表現をバリバリ見せるという事で、カール・テオドア・ドライヤーの『裁かるゝジャンヌ 』に演出が似てる。CGがない時代、人件費が安いのかバカみたいに群衆が集まる。今はデジタルで増やせるが、こういう生の群衆を無尽蔵に使えるのは『風と共に去りぬ 』でもそうだが、贅沢な事だ。それぞれが違う人間だから、群衆にムラがあったり、動きがチグハグだったりするのがデジタルだと逆に出来ない。とはいうものの、群衆が主役ではないので、全部CGに置き換えられても案外気づかないかもしれない。
ガミラスが攻撃したのがロシアの台地でアニメが作られたのがソ連だったら、イスカンダルまで行くのは『宇宙戦艦ポチョムキン 』だ。デスラーも総統ではなく皇帝で、イスカンダルはガミラスと38度線で主義を争う共産主義人民国家なのだ。問題はささきいさおが歌うサビの「宇宙戦艦ポチョムキン」がメロディーに乗りづらそうという事ぐらいだ。宇宙戦艦ポチョムキンの中には女性労働者はモリ・ユキビッチ一人で全ての男性労働者の為に共産主義的に愛を奉仕する。いいな、ちょっと乗りたいな。でも、肉は腐っていて蛆が沸いてる。イスカンダルで一人しかいないスターシア・ビッチを共産主義人民全員でダメだダメだ。ひどい性癖にしかつながらん。でも、オリジナルの『戦艦ポチョムキン 』みたいに筋肉男しか乗船してないのは、ロマンがないよ。

ちなみにイスカンダルまで行くのは『宇宙戦艦ポチョムキン 』だ。の部分、パソコンのカット&ペーストを間違えてイスカンダルまで行くのはミミズ千匹だ。と貼り間違えてしまった。外見がミミズ千匹だったら流石に引くが、モリ・ユキビッチがミミズ千匹だったら乗船したい。ミミズ千匹エンジンとか、ミミズ千匹砲でガミラスとも戦いたい。みんな気持ちよくなって幸せで、「私たちがする事は戦う事ではなく、愛し合う事だったのよ」で共産主義的にみんな宇宙愛に包まれるのもいいかもしれない。おおおおおおおおう。どんな映画レビューだよ。


◆『幸福』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★蔵出しフィルムだが無音上映はキツい】
特集「日常と戦争そして旅 ウクライナ・ジョージア・ソ連映画」の1プログラム。
1934年、白黒無声無伴奏、65分、初見、アレクサンドル・メドヴェトキン監督作品。
あーやっぱサウンド版のない無伴奏版はキツい。
貧乏ひげ爺と強欲爺、ヤング主人公と剛力妻。足のある家などビジュアル的にロシアン悪夢な見どころも多いけど、もう一回見るのはキツくてやだ。


【銭】
フラッシュ・ゴードン:テアトル会員割引+曜日割引使用で1100円(旧価格)
若様やくざ 江戸っ子天狗:ラピュタ阿佐ヶ谷一般料金1300円。
トップをねらえ!:番組均一料金1200円×2(前後編興行)
トラック野郎 度胸一番星:神保町シアター一般料金1300円。
バックドラフト:朝10企画料金1500円
蛇の道:神保町シアター有料入場スタンプ5回と引き換えに無料入場。
地球防衛軍:朝10企画料金1500円
アリゲーター:テアトル会員割引+曜日割引使用で1200円
戦艦ポチョムキン:シネマヴェーラ渋谷一般料金1300円-会員割引400円。
幸福:シネマヴェーラ渋谷一般料金1300円-会員割引400円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
フラッシュ・ゴードン@映画.com
若様やくざ 江戸っ子天狗@映画.com
トップをねらえ!@映画.com
トラック野郎 度胸一番星@映画.com
バックドラフト@映画.com
蛇の道@映画.com
地球防衛軍@映画.com
アリゲーター@映画.com
戦艦ポチョムキン@映画.com

『幸福』は@映画.comに作品情報なし。
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です
バックドラフト@或る日の出来事
地球防衛軍@徒然なるままに

『グランツーリスモ』新宿ピカデリー3

◆『グランツーリスモ』新宿ピカデリー3

▲ある意味「アリスとテレスのまぼろし工場」的なチラシ。♪未来へ~未来へ~ヤンだけを連れていけー。

五つ星評価で【★★★★おもろい。あがる。類型的だけどあがる。】
ツイッターでの最初の感想(↓)

評判いいだけあって面白いけどテンプレートど真ん中。最初の選抜メンバーにすら日本人がいないのは寂しい。日本の描写は好意的でドバイなんて金満ドバドバ。主人公の好きな女の子が一般的には美人じゃないのは何かいい。敵が金持ちだけで何か呪われてる感じの性格の悪さ

↑大体こんなか。

日本は東京タワーの夜景、渋谷のスクランブル交差点、クラブで踊りあかして、新宿ヨドバシカメラ前、銀座きゅうべえなんかが挿し込まれていた。なかなかの豪遊。

主人公の好きな女の子、日本語吹替は禰津子。キスで唇を塞がれたところで「むううー」と言ってほしかった(言わねーよ)。

コーチ役はデビッド・ハーバー。『バイオレント・ナイト』の暴力サンタクロースで、『ブラック・ウイドウ』のレッド・ガーディアンと赤に縁強い。今回は赤とは関係なかった。「やっちゃえニッサン」というセリフをかますなら、この人かオーランド・ブルームか、だろう。「♪有明のハーバー」と誰か歌ってあげてくれ。地に足が付いた感じのガンコ親父っぷりが良かった。

実父側はジャイモン・フンスー。弟可愛がり野郎の星一徹。家族の中でこの人だけ真っ黒、実はいい親父なんだろうが権威の象徴なんで怖い。

敵の金持ちチームは金を持っているというだけで、性格の悪さがプンプン漂ってくる役に脚色されてしまった。ただ、ともかくどんな局面でも狙いすましたかのように性格が悪いので、ムカっとは来るが人間らしさを感じない。

ちょっと似た映画を前に見てる。『ALIVEHOON アライブフーン』は「ドリフト」という実車競技に挑むゲーマーの話だが、ゲーマーが使っていたソフトが「グランツーリスモ」である。おそらく今回の映画の実話にインスパイアされて出来た話だろう。本家の話より1年早く公開してるのは立派。名画座で二本立てにしてほしい中々いい出来の映画である。


【銭】
ピカデリー前回有料入場割引1400円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
グランツーリスモ@映画.com
▼関連記事。
ALIVEHOON アライブフーン(参考)@死屍累々映画日記・第二章

『ミステリと言う勿れ』ユナイテッドシネマ豊洲10

◆『ミステリと言う勿れ』ユナイテッドシネマ豊洲10

▲前列4人が命がけの遺産相続をする遺産相続対象者。後列は部外者枠。柴咲コウの旦那、野間口徹と原菜乃華の恋人という位置づけの菅田将暉。野間口徹ムチャクチャ出番が少ない。ウエストランドの井口が眼鏡かけたら代役通りそう。きっと同じ服着て眼鏡とモザイクかけたらどっちがどっちか判別できないだろう(大概誰もがじゃ)。

五つ星評価で【★★★★テレビドラマ見てないのが申し訳ない感じなくらい面白かった。】
原作マンガ未読。ドラマ未見。
原作マンガの表紙くらいは見た事があるので、直接の外見から「菅田将暉はちょっと違うよなあ」とは思っていたのに、演技見て「ああ、これはあり」の配役だと納得させられた。菅田将暉の努力とアウトプットで出される演技にはしごく敬意を表する。まあ、本当にマンガ読んで「どう」かは、別問題で残っているが、それはそれで今は置いておく。

基本的にネタバレなしで書こうと思うので、具体的には書かず分かりづらくなるが、そこは許してもらおう。

※ それでも、察しのいい人は分かるかもしれないので、鑑賞後に読まれる事を推奨としておきます。後は自己責任で

加害する側と被害を被る側がいて、加害する側の動機がいわゆる「とんでもない動機」なのだけど、物語を進める中でちゃんと説得力が付いているのが素晴らしい。つまり、この「そんなバカな動機」が普通だとありえない。ありえないだけに逆に面白い。たいへんSF的で、その動機を信じる者の常識と世間一般の常識が異なる。そこが私がこの物語に魅せられた最大の魅力である。ありえないヨタ話なんだけど、あってもおかしくない。そういう展開が面白かった。つまり、これは藤子不二雄F先生の『ミノタウロスの皿』みたいな話で、殺されたり、食べられたり、みたいな禁忌を禁忌として捉えない的な考え方と、そこに至るまでの歴史や日常性がドラマの中に溶け込んでてドキドキするのである。

横溝正史の『獄門島』で「キが違うからしょうがない」というセリフがあるのだが、この物語をそれに合わせると「ケが違うからしょうがない」になる。推理ドラマらしくブラフも入れておくと「気」だったり、「華(人形の衣装の柄)」だったり、「家」もあるか。ミステリードラマとしては、あの人が浮かび上がるのは何となく後半見えてしまう。他に適当な人物が見当たらないので、そうなってしまうが、それをもう一転させて、例えば事件と全く関係のない人物を真犯人が裏から操ってたみたいな構造を立ててしまうと、アガサ・クリスティーの一部のミステリーみたいに「犯人誰でもよし」になってしまうので、あれはあれでよかったと思う。冒頭近くに『犬神家の一族』が引き合いに出されるが、構造的には『獄門島』の方が近い。あれもブラフなのかもしれない。『犬神家の一族』だったら、ヒロインは原菜乃華で恋人枠は別にいるので、菅田将暉はヒロインを守る猿蔵になってしまう。まあ、肉体性を持たない猿蔵というのも異色で面白いかもしれない。『犬神家の一族』的に一人ゲスいシズマみたいな役の人物が出てきて、ちょっと徹底的にゲスい役柄なんだけど、見終わってその役者に悪い印象ないってのが凄い。

原菜乃華がヒロイン枠で高校生のくせに年上の菅田将暉を「久能整くん」と目下扱いで呼んで、無理に距離を縮めようとする感じがちょっと萌える(トトノウ君的には余計なお世話だろうけど)。一人っ子だし、いとこ達とは年が離れていて、資産家一族の娘なので、序列には疎いのかも。つーか、そういうのが今のJKなのか。今のJKと接点ないからさっぱり分からん。キャスティング的に明らかに子供が残ってる少女という感じでよいキャスティングだ。トトノウくんの「子供の時、バカでしたか」というセリフが別の人にかけられるが、そういう意味ではけっこう「バカな子供」の役。バカかどうかは本人では自覚できないし、バカになるよう入念にセメントを踏み固められたとも言える。あれ、ちょっと深い。原菜乃華の母親役が鈴木保奈美。そこそこ大事な役なのに、ムチャクチャ存在感ない。多分、松坂慶子と同居してるなら大変な筈だ。そういうシーンは一か所もないし、松坂慶子もそろそろ「圧のある老人」役は脱したいだろうけど。でも、鈴木保奈美はチョイ出演だけどトトノウ君のパンツも洗った事だし、一番普通で流されやすい感じなので、割とトトノウ君と合わないでもない気がする。と言うより、単に俺が今の鈴木保奈美が好きなのか。

筒井道隆、尾上松也、伊藤沙里、永山瑛太がドラマのレギュラー陣でちょっとだけ出てくる。瑛太は瑛太って分からんかったなあ。この辺、全く今回の事件の内容に関わってこないのは気持ちいい。前者4人のうち頭3人が警察関係者で、地元の警察担当がでんでん。この人は牢屋に入ってれば犯罪者だし、刑事部屋にいれば刑事だし、特別な事は何もやらずとも、何やってもその役にしか見えない。まあ、あまり変な役をオファーする人もいないだろうが。ひょっとすると久能整くん役とかでもばっちり演じるかもしれない。

柴咲コウを予告で見た時、中谷美紀かと思った。直虎じゃん。目線がきつい。
松下洸平、芋のシーンに萌える。普通に大きい芋をくれる人はいい人じゃん。

ダンディ坂野がエンドロールに出てたが、黄色いスーツを着てないとあの人は分からないのよ。瑛太の役を実はメイクしたダンディ坂野が演じてたら凄いよな(ダンディな役だし)。

「クノウトトノウ君、広島の人?」
「東京から来ました」
「遠いところから、わざわざモテにきたんでしょう?」
「ミステリアンと言う勿れ」


【銭】
ユナイテッドシネマ発行のクーポン割引で1400円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
ミステリと言う勿れ@映画.com

PS NHKドラマで活躍した人が妙にいっぱい出てないか?

『キングダム 運命の炎』ユナイテッドシネマ豊洲1プラスα(ネタバレ)

◆『キングダム 運命の炎』ユナイテッドシネマ豊洲1(ネタバレ)

▲信の背後のドラゴンボールみたいな光なんよ?

※ 記事の内容にほんのちょっとネタバレを含みます。

五つ星評価で【★★★★毎回流石、佐藤信介】
キングダムシリーズの三作目。安定の面白さ。
前半と後半は別の話のつぎはぎで、後半は話の途中で終わるという嫌なサプライズを仕掛けられるが、それでも全体つまらんなどとは口が裂けても言えない。いや、口を裂こうとか試そうとするな。蛇柱じゃないんだよ、俺は。
前半、秦の若き王の人質不遇時代と、人質からの脱出劇。目に付いたのは貧乏人の子供の衣装。趙に屠殺される子供の衣装も、杏の子供時代の衣装も、どちらも貧乏で安そうだが、少し大きめの衣装で厚手だ。少しくらい成長しても着れるもの、冬季寒い思いしないで済むよう防寒がしっかりしているものが選ばれていて、とても理屈が通っている。親の愛が衣装から透けて見える。趙の人質になっている若き秦王の服は地味な色で設えも良さそうだが、周りに比べて薄手で寒そうに見える。体裁のみで大事にされていない事が分かる。彼自身、五感に疎くなっているので、それが苦ではないのかもしれないし、そういう所も含めて五感が疎くなったのかもしれない。この何も持っていない王に最初の光を与えるのが、信念を持っているアウトローというのがかっけー話だ。このアウトローから優しさという果実を受けて、若き王は亡霊に憑りつかれた人形から信念を持つ人間へと戻っていく。いいね、いいね。「秦国王に俺はなる!」ええと、麦藁帽子は被せるな。

後半は百人長になった山崎賢人の初手柄。そんな無茶なという使命を遂行する。
これが映画として実によくできていて、ストーリー的には、山崎賢人が指揮する百人隊が無茶に無茶を重ねて、我慢に我慢して、最後に戦況を引っ繰り返す。これ、演出が下手な人がやるとただただ我慢して、より我慢した方が勝ってしまうみたいな我慢比べしかない最悪な描写に落ちそうな部分なのだが、そうはならない。ちゃんと撮られている。いろいろ散らしたり進めたり、演出の塩梅が上手いので、ただただ我慢してるだけに見えない。だが、感想書かないでほっておいたら細かい事は忘れてしまった。だから、もう一回見たい。長いのだけど、見る事が苦痛じゃないのよ、ずっと面白いから。

片岡愛之助は白い人なのね。あれ、大森南朋かとずっと思ってた。

エンディング、宇多田ヒカルかかった時は、きっといい曲なんだろうけど、エヴァンゲリオン風味が見てる自分に抜けてなくて、単純に染みないなあと思った。


◆『キングダム2 遥かなる大地へ』新宿ピカデリー3
五つ星評価で【★★★★よきよき】
前作、一回目は7月15日に見て、いい感じに抜けてきた8月15日に二回目を見てきた。
二回目でも相変わらず面白かったが、一年と一か月経って、ただ一つだけ残しておきたい感想がある。
第一作目から出ていて捩じ伏せるような圧倒的な演技で見るものを納得させている大沢たかお。だが、なんかてめえいい加減にしろよ感もあり、素直に褒めたくないというわだかまりがずっと胸の内にあった。そして、何でそうなのかがパッと気づいて腑に落ちた。それだけ言いたい。それは大沢たかお、その演技メソッド ロバート秋山っぽくなくないか。そういうことだろ(どぶろっくで)。


【銭】
キングダム 運命の炎:ユナイテッドシネマ金曜メンバーズデーで1100円。
キングダム2 遥かなる大地へ:6回分の有料入場ポイントを使って無料入場。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
キングダム 運命の炎@映画.com
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
キングダム 運命の炎@徒然なるままに
キングダム 運命の炎@ノラネコの呑んでみるシネマ
▼関連記事。
キングダム2 遥かなる大地へ(前作)@死屍累々映画日記・第二章
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fjk78dead

Author:fjk78dead
ふじき78
映画を見続けるダメ人間。
年間300ペースを25年くらい続けてる(2017年現在)。
一時期同人マンガ描きとして「藤木ゲロ山ゲロ衛門快治」「ゲロ」と名乗っていた。同人「鋼の百姓群」「銀の鰻(個人サークル)」所属。ミニコミ「ジャッピー」「映画バカ一代」を荒らしていた過去もあり。

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