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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『功名が辻 全四巻』司馬遼太郎、文春文庫を読書する男ふじき

加護がああだと言うのに、辻はいまや飛ぶ鳥を落とす勢い。

「こ、巧妙だ。辻!」

ちゃんちゃん

内助の功で知られる山内一豊の妻、千代と、
その夫(つまり山内一豊本人)が、
雑兵のような戦国時代から豊臣・徳川の治世を生き抜いていく、
家庭内企業ドラマみたいな小説。
仲間由紀絵主演でNHKの大河ドラマにもなったが、そっちは未見。

読み始めて思ったことは「千代がこええ」という点。
司馬遼太郎の千代の書き方が
家庭をテリトリーにした軍師みたいな書き方なんである。
愛は単に愛でなく「愛」という武器。
やだよ、そんな全て計算ずくな奥さん。
基本、夫に対して上から目線だし

その上から目線が妥当だとしても、
いわゆる普通に「夫への愛」が読んでて
もどかしいほどに感じられないので
とても不安を感じてしまう。
司馬先生はそんな些細な所に興味も妥協もないらしいのだけど。

凡庸な夫を賢妻が共同経営者としてバックアップするという構成は
愛が醒めた後の夫婦関係を思えば実にリアルであるけど、
最初の前提の愛が「愛」と思い込もうとしている何かのようで、
どうも「愛」っぽくないので、座りが悪い。

なんて風に思うのは男だけで、案外、こんなもんなのだろうなあ。
多分に男の方が無駄にロマンチックな生き物なのだ。

一巻は戦国時代末期、織田信長が破竹の勢いで
中部地方を嘗め尽くしていった時代、
この辺りの千代はとてもいや。

夫を操縦する妻というスタンスはいいとして、
千代その物の出番が少ないのに(単に史料が少ないのだろう)、
妙に物知り顔で夫の能力のなさを冷静に判断する所が鼻につく。

二巻後半以降、豊臣が天下を取り太平になって、
武家の暮らしが歴史に影響を及ぼすようになってくると
千代の出番がやっと主人公扱いになるので、
同情できなくもなくなってくる。

まあ、野郎としては、
女性には「ハーレクィーン」な感じで愛に猪突猛進して貰いたく思う訳です。
そういう女性を可愛く思う訳です
(って考え方がそもそも男のエゴなんだろうけど)。

そして、四巻。
びっくり。
後味わるい。
こんなのをよく大河ドラマにしたみたいな終り方をする。

どんな話かを例え話で話すと
偉くなりたい平凡な青年は周りのみんなの取立てで徐々に登りつめる。
でも、平凡で能力のない彼は強力な政治采配が振るえない。
彼は国民を平定する為に、周りのプロの意見を取れ入れ恐怖政治に踏み込む。
アウシュビッツである。国は平定する。

これは平凡(どちらかというと暗愚)な青年が
最後に登りつめたステージで、今までやってきた事を裏切って、
とりあえず成功を収める世知辛い話だ。
そして、その青年をずっと裏から操っていた黒幕にしてみれば、
ずっとずっと積み上げてきたダムに最後の最後で
小便をひっかけるような信じられない行為で決壊させてしまうような、
ともかくやるせない話なのだ。

この後、バカ話題。
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PS 信長が「破竹の勢い」とキーボードから打ち込んでいて、
 「うっけ」らしく「竹輪の勢い」で戦場を疾走したら、
 それはそれで絵になる。オモロイと妄想。
 織田軍全員全裸で「ちくわ」だけを付けて(どこに付けるかはあえて秘す)突撃。
 なんか得体の知れない行動に荒れる戦場。
 森蘭丸の「ちくわ」に敵味方全軍、萌え萌え。
 信長の常に差替え続ける三交代制の臨戦体型「ちくわ」は大将アッパレ。
 この大賞ッパレな「ちくわ」を観て、明智光秀は本能寺の変を企てたという。
 「あ、あんなチクワには付いていけない」
 しまった。
 こんな話だといくらでも書ける。
PS2 小さなバイキングうっけ……信長の生まれ代わり。
 うっけがアイデアを出して、いろんなピンチを乗り越えるぞ
 (でも奴は血に飢えている)。
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