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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『ツレがうつになりまして。』を109シネマズ木場1で観て、評判はいいがそのアプローチには賛同しかねる男ふじき☆☆

五つ星評価で【☆☆この映画を評価する人がいたとしても、それはそれで全然正しい。ただ、物事には二面性があり、私は違う側面から見て評価を落としているのだ】


原作マンガを読んだ上での映画鑑賞です。

ええと、堺雅人が凄いです。
本当の病気のようにガリガリです。
会社を去る時の憔悴の仕方が並大抵じゃないです。

そして、スッピン・ゴツゴツ顔の宮崎あおいも
オシャレ・ガサツ女を熱演してます。

監督の佐々部清、絵に描いたような実直な演出。


と、客観的に見ると、よさげな要素が多いのだが、
これはアプローチを間違えてる映画だと思う。

この映画では何かみんな頑張ってしまうのだ。
基本、うつ病は「頑張ってはいけない病気」というのは
世に知れてきたと思う。
「がんばれ」という気持ちが鬱病患者を追い詰めてしまうのだ。

にも関わらず、宮崎あおいも頑張れば、堺雅人も頑張る。
「ちょっとでも前向きに」と堺雅人が言う。
ドブの中でも前のめりに死んでいきたかった坂本龍馬かよ。
頑張れば治る病気ではないのに、
少しずつ頑張った結果、良くなったように見える描き方は
鬱病に向き合っている人たちの負担になってしまうのではないだろうか。

この映画が「鬱病の恐怖」というタイトルの啓発物だったらこれでいいと思うのだが、
原作の持ち味を活かして、もっとトボケタ一品に仕上げてもらいたかった。
原作では、絵柄の問題もあるが、主人公のテンさんは頑張らない。
少なくとも頑張りを表面に見せない。ツレも頑張らない(というより頑張れない)。
でも、そんな生活の中に思わぬ発見もあるし、頑張らないというより、
だらーんとした生活をする事で得る物だってあるのだ。

なにかね、映画のハルさんは欠点もあるけど、最終的に
やけに「日本の良妻賢母」なんですよ。
それは違うんじゃないか、と。
わりとどこにでもいるようなラフな主婦が鬱病と出会って、
ジャブを撃つように対処していくのが原作のニュアンスで、
涙を流しながら闘病を支えた妻みたいな書き方は……社会的に良くない。
みんな、真似したら本当に良妻賢母じゃない大概の人は潰れるよ。


という事で、
この映画は「鬱病ってこんななんや」みたいな症状を把握するのにはいいと思う。
そして、大変な夫婦二人の闘病記に涙したりするのも、別にありだろうと思う。

ただ、私は、泣かずにもっと笑える映画になったら、
もっと気軽で手軽でステキだったのに、と思ったのでした。以上。


【銭】
たまった有料入場6回分のポイントで無料入場。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
ツレがうつになりまして。@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
ツレがうつになりまして。@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
ツレがうつになりまして。@LOVE Cinemas調布

PS 主人公の看護師は妊婦の妻を誘拐されて急性の鬱病に。
 死にたいという欲望と戦いながら、彼は妻を助ける事が出来るのか。
 『ツレウツ』→『この愛のためにツレを撃て』
PS2 あ、「ツレウツ」じゃなくって「ツレウテ」じゃん。
PS3 映画の中で一番好きなのが、不審な鬱病患者の吹越満が寄ってくるシーン。
 頑張らない同志の雑談が妙に面白い。
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