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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『空の境界 未来福音』をテアトル新宿で観て、相変わらず分からないけど面白い★★★★(十八禁っぽい解釈あり)

五つ星評価で【★★★★一見さんに優しくないけど、もうそれはどうでもいいだろ】

ややこしい設定や、ややこしい展開が山のようにある、
劇場版七作それぞれがそこそこに干渉しあいながら、
原作を読まされると強引に納得させられてしまう。
という訳で、もう一見さんがどうとかではない。
今回の映画は一見さんなら、分かりづらいかもしれないが、
別にどの作品から見たとしても、おそらく等しく分かりやすくはないのだ。

にもかかわらず面白い。
困った作品だ。

これは「歌」に似てるかもしれない。
人は歌を聴く時、「歌詞」に感銘を受けているつもりでいるが、
その実、主導権を握っているのは「メロディー」なのだ。
つまり、一見さんは「事象=メロディー」によりそこそこ楽しめる。
「歌詞=内容・説明・設定」はスピーディーすぎて曖昧にしか捕えられない。
そんな映画だと思ってくれればいい。


大体、今回の興行形態そのものが分かりづらい。
「空の境界 未来福音」という同一タイトルの
「△(本編)」と「extra chorus(外伝)」とに分けられ、
「extra chorus(外伝)」その物が中編程度の長さであるが、
その中に三つのエピソードが含まれている。
この構成がチラシから推察できない。
タイトル変えようよ。
「△(本編)」と「extra chorus(外伝)」の間には直接の関連性はない。
ただ、どちらも「未来」に対する「希望(福音)」を指し示す物語になってはいる。
変えようよ、タイトル。
いや、分かってる。混乱させることがそもそもの目的なのだろう。


で、相変わらず、見終わった後でも
話がベールに覆われてるようなもどかしさがありつつ、満足した。

どっちかっというと『extra chorus(外伝)』の方が好きだ。
他愛もない猫を飼う話、
実は連続殺人鬼である浅上藤乃が自殺願望の少女を思い止まらせる話、
式と黒桐が神社に初詣に行く話。

「空の境界」の中で一番、痛いキャラである浅上藤乃がなんと大人になったこと。
つい、この間見た傑作ロマンポルノ『母娘監禁 牝』と似てる所があって
ちょっと驚いた。
一緒に自殺をしようと申し出た少女の前で、同級生が先に死を選ぶところ。
残された少女は、現実の美しさ、醜さを知る中で世界を手に入れる。
エンドロールに『母娘監禁 牝』の主題歌でもある
『ひこうき雲』がかかっても面白かったかもしれない。
『ひこうき雲』には飛び降り自殺者の死が歌詞内容に折り込んである。


猫の話は「猫」が女性性器の暗喩であるなら、とてもエゲツナイ話になる。
「猫」を連れて来て、明日には変えるから預かれと言う黒桐。
この「猫」を黒桐が相手する女性器の象徴と仮定する。
女性器を装着して待ってろと言う。
その装着には、義手に違和感があるように式の拒絶がある。
そもそも式の中にあった二重人格にあい相応しい性器(おそらくふたなり)では
黒桐の通常の男性器と完全に和合しないから、
アタッチメント装着は必要であるにしても違和感はあるのだ。
橙子の解決策は「我慢して」。
あ、エロい。
一週間来なかった事を怒る式。まあ、怒るか。
一週間、牝でいたと言うのに。
黒桐は「猫」を里親に渡すという。
黒桐は「猫」が黒桐をすぐ忘れるだろうと言う。
だが、「猫」は黒桐にしかなつかない。
この世界で橙子以外の女性は全て黒桐を好くという設定なのだからしょうがない。
最終的に里親に渡した猫は逃げだして、今は実家に預けているという。
女性性器を持った女の子をことごとくメロメロにした黒桐の元に猫は戻り、
最終的には、実家で花嫁修業だ。
式は「今はお前といっしょだからいい」と言う。
式は性と分かれているが、プラトニックで和合してるからいいと言う。
「今は」と言ってるのだから、いずれは肉体的にも和合するのだろう。


「△(本編)」側の「未来福音」は
瀬尾静音が果てしなく可愛い。
これはいわゆる宮崎駿が嫌いな「声優特有の声」だ。
アニメアニメしてて、常に「ずっきゅん」な感じの感情剥き出しの声が可愛い。

しかし、次から次へと継ぎ足していく設定で、
ついに黒桐鮮花のルームメイトまでもが能力者になってしまった。
スタンド同士が引き寄せあうみたいなもんと言えばもんだけど、
全然関係ない設定の少女でもよかった筈だ。

で、今回は「未来視=予知能力者」の話。
相変わらず橙子は何でも知っている。物語の脳髄。
そして式が行動する。物語の手足、肉体。
黒桐が正しい道を示す。物語の心。
鮮花が感情的に膨らんだり腫れたりする。物語のチンチンだな。


話としては、爆弾魔と式の直接対決を明確に果ての果てまで描写をしないから
(決着はついているのは明白なのだが)、
どこかになんか置き忘れたようなストレスを感じてしまう。



【銭】
テアトルのメンバー割引で1300円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
劇場版 空の境界 未来福音@ぴあ映画生活
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