故ポール・ウォーカーの何本かある遺作の一本。
「遺作」である事だけを宣伝文句にしてるのは際どいなと思いつつも、
見てみると中々ポール・ウォーカーらしさが滲み出てて良かった。
ポール・ウォーカーらしさって何だろ。
大概、髭面で眼光は厳しい。ガタイは並でマッチョだらけだと埋もれてしまう。
立場によって、悪に付く事もあるが、それでも彼の中での信念は揺るがない。
体格的に優れすぎていないため、ピンチに会う事も多いが、
ただ「頑張る」、それによって危機を跳ね除けていく。
こんなイメージじゃないだろうか。
弱さを持つ優男だが、信念が彼自身を裏切らない。
今回もそんな役だ。
妻の早産のために病院に訪れた彼が、妻の死と娘の誕生に出会う。
感傷に浸る時間はない。巨大ハリケーンにより病院は封鎖され、
取り残された生命維持装置を付けた娘と彼は、
救助が来るまで一睡もできない状態でサバイバルしないといけないのだ。
環境に起因する絶対的な危機に、人はどう耐え忍んでいくか、
というプロットは『127時間』や『ゼロ・グラビティ』に近い。
ポール・ウォーカー、耐える。耐える。耐える。耐える。耐える。耐える。
耐え続け捲り。流石に中だるみはある。
でも、彼が生きるためにはもう娘に依存しながら耐えるしかないのだ。
こういう構成だからかなり地味である。
映画内でポール・ウォーカーも睡魔と闘うが、
映画観客も同様に睡魔と闘わなければならない。
(でもだから、この映画をダメとは思わない)
彼の妻にジェネシス・ロドリゲス。『崖っぷちの男』の弟の恋人役。
相変わらず綺麗だわ。
「怒ると綺麗なんだ」ってのは御慧眼。
ちなみにチラシの図案は大嘘。
・拳銃、握ってない気がする。
・図案では大地震のようにビルが倒壊しているが、
水害の被害こそあれ、ビル倒壊なんかは無し。
絵柄ではまるで世界の滅亡のようだが、そんな気配は映画では微塵もない。
中だるみはあるんだけど、映画全体から漂ってくる
亡くしてしまった人や、その亡き人の忘れ形見を思いやる主人公の優しさ、
そしてその主人公を見つめるカメラ自身の優しさにグッと来るものがありました。
ちょっと見てもらいたくなる映画。
ポールも君たちが見に来てくれる事をきっと望んでいるぞ。
【銭】
東急の共通招待券をチケット屋で1200円で購入。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・ハリケーンアワー@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
・ハリケーンアワー@すぷのたわごと
・ハリケーンアワー@風に吹かれて
・ハリケーンアワー@映画一カ月フリーパスポートもらうぞ
PS 赤ちゃんが人工呼吸機で胸が上下動するのが可愛い。
PS2 アドレナリン、映画館の売店でも売ってくれ。
PS3 点滴はいらない(どんな映画館だ!)。
PS4 コックがくれたサラミの入った何かを特典で配ろう。
PS5 映画館にシャーロック(犬)を放つのは厳禁。
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