ショーン・ペンの『アイ・アム・サム』をインド映画に翻案した感動の映画。
ではあるのだけど、インド映画色が強すぎて、引く部分がなくもない。
無垢な知能障害の父親を演じたヴィクラムの演技が本物っぽすぎる。
ショーン・ペンの知能障害ももちろん本物に見えて凄かったのだが
(いやー、うーん、もう忘れかけてる。ダコタ・ファニングが子供の頃だものなあ)、
ヴィクラムの知能障害は本物っぽすぎて
(近くで接してないのであくまで想像の域だけど)、
見ていてかなり「イラっ」と来てしまう。
役柄上、善人である事は理屈として分かるのだが、
自分の中の日本人脳が、あいつにはあまり近くにいてほしくない、
あいつが近くに来たら避けるべきだとはっきりサイレンを鳴らしてしまう。
まず単純にスピードが嫌だ。
日本人は時間に追われまくってるから、
あのゆっくりスピードで対処させられるのは大変つらい。
あと、夏でもセーターを手放さない理解できない頑固頑迷さ。
そのセーターを着てる様子がオードリー春日っぽい。うん、嫌だ。
その真逆で女の子ニラーが可愛すぎる。
女弁護士や財閥女子も美人で眼福。
恋の話ではないからか、インド舞踊は控えめだった。
後半、大きく時間が割かれる裁判が割とお茶らけて見える。
『アイ・アム・サム』もこんなユルかったっけ?
ユルいはユルいで、各人の思いが色々、表に出す事に成功してるし、
このなさそうな展開が映画のトーンを明るくしてる。
そして、ラスト。
切ないベタに涙腺が緩んでしまうのだが、
もっと他の「ほどよいラストの暗喩」だって出来たろうに、と思ってしまう。
そこは脳内補完しろって事なのかもしれない。
【銭】
ユーロスペース会員ポイント8ポイントを使って無料鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・神さまがくれた娘@ぴあ映画生活
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