単純にストーリーはないも同然で、それは本当は良くないが、よくある話だからもう無視しても心が痛まない。ただ、アクションシーンに気分を乗らせるためには、本当はちゃんとストーリーがあった方がいいし、キャラクターももうちょっと普通に同調しやすい性格にした方がいい。
主人公は格闘映画オタクの宮原華音。
アクションは冴えてるが、かなり立派にバカな役で、
しかも愛せないバカなので見てて困る。
愛せないバカって、単純に自分の行動が人の迷惑になる事が分からないバカだ。
映画内で自分の限界を知り、バカは反省するが、
反省に至るまでは好き放題なのでイライラする。
アクションは、動き回る、飛び回る系。
エロとかとは関係なくバンバン、パンツ見えるのはいい。
いやらしい目線とかではなく、見える方が自然だから作意を感じさせなくなるのだ。
二番手に付くのが主人公のライバル的な位置づけでやってきた青野楓。
高身長から出されるハイキックが綺麗だ。
これは現実目線を持ついいキャラだ。
三番手が宮原華音に憧れる心の弱い格闘少女川本まゆ。
この子が贔屓。
ハイキックみたいな華麗な技ではないが、
ゴリゴリ接近戦の肘打ち、関節技、絞め技を超スピードでかける。
一番、相手が痛そうに見える。
勝った時にちゃんと制圧してるように見える。
それと心が弱いのに、仲間を捨てれずにボロボロになって戦う姿にはキュンと来た。
四番手がバレエ少女、長島弘奈。
アクションシーンその物が少ないが、
こういう違う目線のアクションが一つ入ってるのはとても新鮮。
敵、笛少女。分かりやすいキャラ設定。
スカートの下がスパッツなのは良くない。
撮影の為にスパッツ穿いてるように見えちゃうからである。
第二戦の負け方はコロンブスの卵なんであるが、
それで終わらせちゃうのは惜しい。
問題なのはタイトルにあるハイキックがあまり痛烈な打撃に見えない事である。
映画の中の見え方の問題だから、プロデューサーの西冬彦がこだわってそうな、
実際の戦闘として有効かどうかは関係ない。
絵としてダメージを与えてそうかどうかである。
ハイキックを出す宮原華音、青野楓とも重そうな一撃には見えず、
敵がこれで駆除されるのはリアルに見えない。
特に青野楓のハイキックは綺麗にまとまりすぎていて、なおかつ、
伸びきった所で相手にタッチするようにキックしているので(安全策か?)
相手が倒れるのが何かとても不思議に見えるシーンが幾つかあったりする。
後、素人が臨場感を増すために無計画に手持ちカメラを揺らすのは止めてほしい。
機材のデジタル化により軽量化したことで更にやりやすくなったんだろうけど、
あの揺らし方には極力中央はずらさずに揺らすなどの配慮があるのだ。
そういう事に意識せずに揺らすと観客が疲れるだけで目で追えない画面になる。
凡人演出家の西冬彦が監督からプロデューサーになったのはいい。
監督の絵の撮り方は映画っぽい。
出来れば次は脚本も西冬彦から取り上げてしまえ!
割とどうでもいい事だが、幾つかツッコミ。
・悪い人はあんな明確に「悪い人ですよ」と主張するファッションは着ないでしょ。
・1億円運ぶのにジェラルミンケース1個だから、
10億だったら10個いるよ。1個しか出てこなかったから後9億どこかにある。
・強い弱いのパラメータが割と戦いごとにバラバラ。
・USB五つ見つけるより、多額の現金を見つける方が簡単だと思うが、
・映画館一週間に一回しか上映せずに、その回一回に客足を集中させ、
大ヒットとあおるのは止めてほしい。
【銭】
テアトルの会員割引で1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・ハイキック・エンジェルス@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
・ハイキック・エンジェルス@徒然なるままに
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