ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『無知の知』をポレポレ東中野で『金日成のパレード』をシネマヴェーラ渋谷で観て、へらへらゾクゾクふじき★★★★,★★★

ドキュメンタリーに何を求めるか
何故、ドキュメンタリーを見に行くのか。
人それぞれかもしれないが、私は知識欲を満たす為である。
知らない事を知るのは面白い。
我儘な学生みたいなもんだ。
いやいや、でも、金を払って見るからには面白い物を要求する。
その面白い物とは「そこに提示される知識が分かる」物である。

なので「ドキュメンタリー」と言いながら、
ただ映しっぱなしの映像素材にすぎない物や、
話している人たちの背景の説明もせずに
インタビューをかき集めただけになってる単なる「記録」には興味がない。
記録として貴重であっても、そんな不親切な物に関わってるゆとりが私にはない。
金を取るからには「見せてやるから勉強でも何でもして理解しろ」ではなく、
「こんな事実があるので、それをあなたたちに分からせたい」
という姿勢の映画であってほしい。


◆『無知の知』
五つ星評価で【★★★★衝撃的な冒頭と解決方法の模索】

という前説の意味で、この映画は大変分かりやすく原発問題をえぐる。
監督のスタンスが分からない事を聞きにきましたよ、
なので、素人観客としては大変ありがたい。

中身は基本インタビューだが、インタビューを受けるメンツが市井に住まう原発被害者から、前総理大臣までそうそうたるメンツである。今現在いろいろ言われている民主党だが、こと原発災害に関しては、あの時点で出来るベストな選択をしたのではないかと思う。何と言っても初めての事でマニュアルがないのだから。勿論、後から考えて出来た事等も浮かび上がってくるのだが、それは後からだから浮かび上がってくるのだ。でも、政策として、旧与党の民主党から現与党の自民党まで、原発に対して議論を戦わす事なく、再稼働に進むさまは既得権益保護にしか見えず、信用が出来ない。私個人は危険でも何でも日本が今の繁栄を適度に維持する為に原発を使うべしという意見を持っているが、他で代替できるなら別にこだわりはない。そういう情報がどこでも戦わされていない、もしくは戦わされていてもそれが誰にも知られていないという所が現在の問題点だと思っている。

話がずれた。

インタビューの中でもいろいろ知らなかった事が出てきて面白いが、
この映画の冒頭のツカミが実にいい。
原発汚染により封鎖されゴーストタウンと化した町の駅前。
無人で人がいないのに、夜になると自然に電力が供給されて明るくなる。
何たる矛盾、何たる皮肉。何たる気味悪い光景。

このネタのような映像を多くの人に見てもらいたい。


◆『金日成のパレード』『北朝鮮・素顔の人々』
五つ星評価で【★★★パレードも凄いが衝撃は併映の短編の方にある】

『金日成のパレード』はまあ凄い。金を費やすとはこういう事だ。
その金で何人の貧者が救えたかという事は偉人側には関係がないのだ。
『超高速参勤交代』でさえ大変なのに、
こんなパレードをもう一回半分の期間でやれといったら、
革命は起きないが餓死者はいっぱい出るだろう。

出来れば「金日成の栄光を巡るバスツアー&パレード」みたいな構成の
パレードの部分だけずっと見ていたい感じはする。

そして、併映の『北朝鮮・素顔の人々』の破壊力が凄い。
盗撮映像である。パンツも毛も見えないが、盗撮映像なんである。
盗撮しないで堂々、撮ったら殺されること必至。
ヤバイヤバイ。単に町を撮った映像なのに、その映像から地獄が滲み出てくる。

盗撮映像に脱北者のコメントが付く。
これは親切。うん、あんたも脱北してよかった。

こんな映像を堂々と見れる日本という国は偉いかどうかは別として、
ここに生まれて本当によかった。


【銭】
ポレポレ東中野10回券の使用で1000円。
シネマヴェーラ渋谷、会員割引で1000円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
無知の知@ぴあ映画生活
金日成のパレード ~東欧の見た“赤い王朝“~@ぴあ映画生活
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