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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『セッション』をトーホーシネマズ六本木2で観て、もろもろ連想ふじき★★★★(ネタバレあり)

五つ星評価で【★★★★なんつーか悔しいけど、面白さ自体は否定できない】

ネタバレです

まず、あのラストは好きではない。
勿論、主人公が負け犬のままなんてのは言語道断だが、
牙を剥き出しにする化け物と、気持ちが通じ合ったような一点で終わる、
そうではない。化け物は化け物らしく退治して乗り越えるべきだろう。
あの化け物を放置して、同じ事を繰り返しても仕方ないとしてはならない。
仮に、同じ事を繰り返すのなら、主人公のニーマン自身が怪物の座に着くべきだ。
その為には怪物フレッチャーを追い落とさねばならない。
絶対的な強者が一人いて、それにかしずくチームがある、
チームにボス猿は二人いらない。これはそういう映画だ。
あくまでチームをサポートする素材の一人であるなら、今のラストでいいが、
一度、ボス猿に牙を剥いたらもう戦い続けるしかない。
ニーマンはフレッチャーが譜面さえ渡さずに自分を落とし入れ、
観客の一曲を台無しにした事を告げればいい。
それは音楽という神に逆らう私情でしかない。
私情が演奏にプラスするなら使えばいい。
私情をも罵倒に取り込んで教育しているフレッチャーの方針と合致する。
どんな状態であれ、目的の為により強くなるならそれはそれで良い。

フレッチャーにはアメリカ映画の軍隊にいる黒人の鬼軍曹の面影を見た。
理不尽なまでに権力を持ち、理不尽なまでに強靭。
彼等も№1を作り出せさえすれば他は捨ててもいい、という方針を持っている。
結局、それは何なのかというと、彼等が「狩猟民族」だからではないか。

『セッション』は日本人には作れない。
日本人は農耕民族なので、『セッション』を作ろうとすると、
『マエストロ』になる。皆で話し合って和を大切にしながら成長する。
罵倒などしたら喧嘩になって、相互扶助が必要な農耕作業に支障を来たす。
その点、狩猟民族は違う。
誰か一人飛び抜けた才能を持っているハンターがいて、
そいつが一人で象を仕留められたらそれでいいのである。
話し合いなどしていたら、獲物は逃げてしまう。
仮に一人で仕留められないのなら、狩りの天才が自分が頭になって、
他を手足のように使い、全員を統率して事を起こす。
絶対的な強者が先頭に立ち支配する。
理屈は後からついてくる。身体が動く者が群れを率いる。これが狩りの鉄則だと思う。
おそらく人が猿であった時からの原型的な形質がこれだろう。
だから、『セッション』で女性演奏者にスポットライトは当たらない。
彼女たちは男同様のハンターなので、
内面を叩いて耐えれば男同様で絵にならないし、泣けば世界観を壊す。
村で釣果を待つ側に回れ、という事になる。

個人的には本当に日本人で良かった。
あんな世界観を持ってる奴らと一緒には暮らせない。

教育の映画と言えば『ビリギャル』『セッション』
メチャクチャ好対照である。

フレッチャーはニーマンに
「ニーマンくんは可能性に満ちた、とても素敵な男の子です」
とか、口が避けても言わない。
「ニーマンくんは可能性に満ち満ち満ち満ち………ファッキン・テンボ!」

ぬるかろうが何だろうが日本人で良かった。


【銭】
トーホーシネマズデーで1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
セッション@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
セッション@ここなつ映画レビュー
セッション@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
セッション@Con Gas, Sin Hielo
セッション@カノンな日々

PS ファッキン・チ〇ポ!
PS2 ラストシーン、バズーカ片手にステージに戻ったニーマンに
 ニコっと笑いかけた途端、吹っ飛ばされるフレッチャーという締め方でもいい。
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