『世界侵略のススメ』『バナナの逆襲』『セバスチャン・サルガド』『光のノスタルジア』『真珠のボタン』6本まとめてレビュー
- Date
- 2016/07/31/Sun 10:05
- Category
- 映画(ライブドアブログ時代)
未レビュー洋画ドキュメンタリーをできるだけ短評で。
◆『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』トーホーシネマズみゆき座

▲なかなかいい絵じゃん。
五つ星評価で【★★★決してつまらなくはないが予定調和で予告編のままで、ちょっと長い】
「世界侵略のススメ」というのは大層な題名だが、マイケル・ムーアが世界の国々に行ってその国のいい部分を見つめ直すというすこぶる大人しいドキュメンタリー。勿論、ムーアが撮るからには退屈はさせないし、相変わらず自分の生地アメリカに向ける視線はシニカルだ。
でも、細切れって言うか、箸休めって言うか、ターゲットをロック・オンしたら自分がどうなろうがもう止まらないという狂ったムーアの姿はここにはない。もう、そんなに心血注げないと言うのか、次回までの充電+資金集めなのかは分からないが、ムーアには前の感じで頑張ってほしいと思う。まあ刺されん程度に(刺されそうだよなあ)。
ムーアって外観がギリギリ熊さんっぽいのだけど、年取って歩くのが辛そうなのは見ているこっちも辛い。観客全員がフケセンのデブセンではないのだから、ここは一つ「ムーアくん」とかいうゆるキャラを作ってみてはどうだろう(声が届きさえすれば本当に作らないでもなさそうなところがムーアのいいところ)。
◆『バナナの逆襲』ユーロスペース2

▲♪ばななんばななんばなな
五つ星評価で【★★★第一話、第二話ともに星三つ。個人的には第一話の方が好み】
元々はバナナメーカーと労働者の争いを描いた第二話の『敏腕?弁護士ドミンゲス、現る』が元になるドキュメンタリー作品であり、この第二話の公開に関する訴訟を自ら撮影して作品にしたのが第一話『ゲルテン監督、訴えられる』である。バナナ農家の受難を描く第二話より、映画監督がバナナ企業にメディア戦略で追い詰められる一話の方が好き。多分、異国のバナナ農家より異国のドキュメンタリー映画監督の方が世界が近いからだろう。大企業が映画監督に牙を向くとどんな事が行われるのかが実証試験でよく分かる。こういうの見てると金がある奴って碌な事をしない。
映画生活さんによると2015年スウェーデン映画祭で『触らぬバナナに祟りなし(仮題)』のタイトルで公開されたらしい。そっちのタイトルの方が好きだな。
◆『セバスチャン・サルガド』『光のノスタルジア』『真珠のボタン』いずれもギンレイホール
五つ星評価で【★★★,★,★サルガドの圧倒的な力。グスマンの好き勝手に良くも悪くも圧倒される】
『セバスチャン・サルガド』

▲撮る人を撮る絵。赤い肌の人を見ると火星シリーズのデジャー・ソリスとか思いだしちゃうんだよなあ。
『セバスチャン・サルガド』を見た直後、ツイッターでこう囁いてる。
とてもテンポが悪いんだけど、使われる写真の力の強いこと。技術がジャンルを凌駕するのは大変カッコいい。
うん、そうだったと思うが、時間が経ったのでもうあまりよく覚えていない。
逆に言えば、やはりサルガドの写真の力の強さで救われてる映画だと思う。
わざわざ逆に言わんでもいいのか(つーか基本ヴェンダース苦手)。
『光のノスタルジア』『真珠のボタン』

▲光のノスタルジア(1)ダンゴ三兄弟っぽい観測所。いい絵撮りよるんやけどね。

▲光のノスタルジア(2)脚部が弱そうだとSWのメカっぽい。
『光のノスタルジア』は二回見た。一回目を見た直後、ツイッターでこう囁いてる。
「光のノスタルジア」見ている際中、何者かにクロロホルムをかがされたらしい
二回目を見て、こう呟いてる。
「光のノスタルジア」がどうしても起きてられない。ただ「見る」だけで引っ掛けて、星、遺体、木乃伊とかと緩い関心を繋げていくが、私自身の関心が持続しない。一つ一つの絵の力は強いのだけど

▲真珠のボタン(1)北野武っぽい顔。いい絵(いい素材)撮りよるんやけどね。

▲真珠のボタン(2)こんなんが夢枕に立ってたら泣くね。
『真珠のボタン』を見てこう囁いてる。
「真珠のボタン」あかんなあ。伝えたい事が演出が信じる俺意識のせいで逆に伝わらない。植民地時代と独裁者時代の悲劇を全て均質にして気付く俺ってかっけーって言ってるみたい
基本、この監督の事象Aと事象Bを関連付けて語る語り口が好きでない。そのAとBの関連付けが単なる思い付きにすぎなくて、「一緒に語るのってそんなに大事な事?」って思ってしまうのだ。それは監督同様そういう結びつけ方が好きな人もいるだろうから映画その物に対して価値が全くないとは言わないが、私個人はどうにもならなく嫌い。どれもこれも寝ちゃってるから映画の全てを見てないが上の暴論と言えば暴論だけど(こんなん起きてられへん)。
JKの言う「生理的にムリ」って奴。
いや、違うか。
「生理だからムリ」って奴。
もっと違うか。
【銭】
マイケル・ムーアの世界侵略のススメ:トーホーシネマズの
メンバーサービス週で1100円。
バナナの逆襲:ユーロスペース会員割引で第一話、第二話、各1200円。
セバスチャン・サルガド:ギンレイホールの会員証を使用して鑑賞。
光のノスタルジア:ギンレイホールの会員証を使用して鑑賞。
真珠のボタン:ギンレイホールの会員証を使用して鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・マイケル・ムーアの世界侵略のススメ@ぴあ映画生活
・バナナの逆襲 第1話 ゲルテン監督、訴えられる@ぴあ映画生活
・バナナの逆襲 第2話 敏腕?弁護士ドミンゲス、現る@ぴあ映画生活
・セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター@ぴあ映画生活
・光のノスタルジア@ぴあ映画生活
・真珠のボタン@ぴあ映画生活
◆『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』トーホーシネマズみゆき座

▲なかなかいい絵じゃん。
五つ星評価で【★★★決してつまらなくはないが予定調和で予告編のままで、ちょっと長い】
「世界侵略のススメ」というのは大層な題名だが、マイケル・ムーアが世界の国々に行ってその国のいい部分を見つめ直すというすこぶる大人しいドキュメンタリー。勿論、ムーアが撮るからには退屈はさせないし、相変わらず自分の生地アメリカに向ける視線はシニカルだ。
でも、細切れって言うか、箸休めって言うか、ターゲットをロック・オンしたら自分がどうなろうがもう止まらないという狂ったムーアの姿はここにはない。もう、そんなに心血注げないと言うのか、次回までの充電+資金集めなのかは分からないが、ムーアには前の感じで頑張ってほしいと思う。まあ刺されん程度に(刺されそうだよなあ)。
ムーアって外観がギリギリ熊さんっぽいのだけど、年取って歩くのが辛そうなのは見ているこっちも辛い。観客全員がフケセンのデブセンではないのだから、ここは一つ「ムーアくん」とかいうゆるキャラを作ってみてはどうだろう(声が届きさえすれば本当に作らないでもなさそうなところがムーアのいいところ)。
◆『バナナの逆襲』ユーロスペース2

▲♪ばななんばななんばなな
五つ星評価で【★★★第一話、第二話ともに星三つ。個人的には第一話の方が好み】
元々はバナナメーカーと労働者の争いを描いた第二話の『敏腕?弁護士ドミンゲス、現る』が元になるドキュメンタリー作品であり、この第二話の公開に関する訴訟を自ら撮影して作品にしたのが第一話『ゲルテン監督、訴えられる』である。バナナ農家の受難を描く第二話より、映画監督がバナナ企業にメディア戦略で追い詰められる一話の方が好き。多分、異国のバナナ農家より異国のドキュメンタリー映画監督の方が世界が近いからだろう。大企業が映画監督に牙を向くとどんな事が行われるのかが実証試験でよく分かる。こういうの見てると金がある奴って碌な事をしない。
映画生活さんによると2015年スウェーデン映画祭で『触らぬバナナに祟りなし(仮題)』のタイトルで公開されたらしい。そっちのタイトルの方が好きだな。
◆『セバスチャン・サルガド』『光のノスタルジア』『真珠のボタン』いずれもギンレイホール
五つ星評価で【★★★,★,★サルガドの圧倒的な力。グスマンの好き勝手に良くも悪くも圧倒される】
『セバスチャン・サルガド』

▲撮る人を撮る絵。赤い肌の人を見ると火星シリーズのデジャー・ソリスとか思いだしちゃうんだよなあ。
『セバスチャン・サルガド』を見た直後、ツイッターでこう囁いてる。
とてもテンポが悪いんだけど、使われる写真の力の強いこと。技術がジャンルを凌駕するのは大変カッコいい。
うん、そうだったと思うが、時間が経ったのでもうあまりよく覚えていない。
逆に言えば、やはりサルガドの写真の力の強さで救われてる映画だと思う。
わざわざ逆に言わんでもいいのか(つーか基本ヴェンダース苦手)。
『光のノスタルジア』『真珠のボタン』

▲光のノスタルジア(1)ダンゴ三兄弟っぽい観測所。いい絵撮りよるんやけどね。

▲光のノスタルジア(2)脚部が弱そうだとSWのメカっぽい。
『光のノスタルジア』は二回見た。一回目を見た直後、ツイッターでこう囁いてる。
「光のノスタルジア」見ている際中、何者かにクロロホルムをかがされたらしい
二回目を見て、こう呟いてる。
「光のノスタルジア」がどうしても起きてられない。ただ「見る」だけで引っ掛けて、星、遺体、木乃伊とかと緩い関心を繋げていくが、私自身の関心が持続しない。一つ一つの絵の力は強いのだけど

▲真珠のボタン(1)北野武っぽい顔。いい絵(いい素材)撮りよるんやけどね。

▲真珠のボタン(2)こんなんが夢枕に立ってたら泣くね。
『真珠のボタン』を見てこう囁いてる。
「真珠のボタン」あかんなあ。伝えたい事が演出が信じる俺意識のせいで逆に伝わらない。植民地時代と独裁者時代の悲劇を全て均質にして気付く俺ってかっけーって言ってるみたい
基本、この監督の事象Aと事象Bを関連付けて語る語り口が好きでない。そのAとBの関連付けが単なる思い付きにすぎなくて、「一緒に語るのってそんなに大事な事?」って思ってしまうのだ。それは監督同様そういう結びつけ方が好きな人もいるだろうから映画その物に対して価値が全くないとは言わないが、私個人はどうにもならなく嫌い。どれもこれも寝ちゃってるから映画の全てを見てないが上の暴論と言えば暴論だけど(こんなん起きてられへん)。
JKの言う「生理的にムリ」って奴。
いや、違うか。
「生理だからムリ」って奴。
もっと違うか。
【銭】
マイケル・ムーアの世界侵略のススメ:トーホーシネマズの
メンバーサービス週で1100円。
バナナの逆襲:ユーロスペース会員割引で第一話、第二話、各1200円。
セバスチャン・サルガド:ギンレイホールの会員証を使用して鑑賞。
光のノスタルジア:ギンレイホールの会員証を使用して鑑賞。
真珠のボタン:ギンレイホールの会員証を使用して鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・マイケル・ムーアの世界侵略のススメ@ぴあ映画生活
・バナナの逆襲 第1話 ゲルテン監督、訴えられる@ぴあ映画生活
・バナナの逆襲 第2話 敏腕?弁護士ドミンゲス、現る@ぴあ映画生活
・セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター@ぴあ映画生活
・光のノスタルジア@ぴあ映画生活
・真珠のボタン@ぴあ映画生活
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