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『天使のたまご』『迷宮物件FILE 538』をフィルムセンター大ホールで観て、天才時代の押井すげーなふじき★★★★,★★★★

特集上映「自選シリーズ 現代日本の映画監督5 押井守」の1プログラム。
押井守が天才としか思えなかった時代のギリ長編と中編各一本。

◆『天使のたまご(71分)』
五つ星評価で【★★★★圧倒的なイメージ】
のっけからイメージの奔流に負ける。
素晴らしいのは映像より音効と音響だ。
得体のしれない映像のイメージも凄いが、作画の力がまちまちであり、
映画その物の禍々しさを最高に引き出しているのは音の力である。

それにしてもイメージカットが多く、登場人物の動きは極端に少ない。
凝縮して30分でいいんじゃないかと思ってしまう。
勿論このスピードだからこそ得られる効果もあるだろうが。
少女が持つ卵は「セクシャリティ」の暗喩であろうことぐらいは分かるが、
全体、何がどうなって何なの?みたいな事は理解できず放り投げられて終わる。
それにしても動画が少ない。
動画が少ないという事は安く上がるという事だ。
現場はお金とも戦っていたのかもしれない。
費用を少なくする為に動画を減らされている様に見えないのは天野喜孝の絵の力だろう。

原画に貞本義之の名前を発見。1985年の作品、そんな昔から業界にいるのか。

声は根津甚八と兵藤まこ。
根津さん御苦労様でした。
根津さんは若いといっても少年ではなかった筈だ。ちゃんと少年だなあ。


◆『迷宮物件FILE 538(35分)』
五つ星評価で【★★★★イメージの爆発と、奇想を論理で裏打ちしてしまうその暴力性】
こっちの方が好みだが、これは押井の饒舌節が活きてる作品。
同じ一人の人物が一つの世界の中で幾つにも多重に存在し、関わり合いを持つ構造は、
『プリデスティネーション』の先駆かもしれない。
にゅるんとした感じに変容する旅客機のビジュアルが凄い。
『天使のたまご』ほどではないが、かなり原画枚数を抑えた演出。


【銭】
フィルムセンター入場料金530円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
天使のたまご@ぴあ映画生活
Twilight Q/迷宮物件 FILE 538@ぴあ映画生活
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『天使のたまご』(1985)

これは凄い映画だと思う。それを批判する者の存在を知っている。それを絶賛する者の存在も知っている。感覚的すぎる。わざとわかりにくく作っている。自分に寄りかかり過ぎている。――等々、何とでも言える。しかしアニメーションでもこういうものが、或いはアニメーションだからこそこういうものが、表現し得るということを知らしめただけでも十分ではないだろうか。実験映画的だから商品になり得ないという議論は成立しな...

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ふじき78
映画を見続けるダメ人間。
年間300ペースを25年くらい続けてる(2017年現在)。
一時期同人マンガ描きとして「藤木ゲロ山ゲロ衛門快治」「ゲロ」と名乗っていた。同人「鋼の百姓群」「銀の鰻(個人サークル)」所属。ミニコミ「ジャッピー」「映画バカ一代」を荒らしていた過去もあり。

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