ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『スペース・スクワッド』『ガールズ・イン・トラブル』を109シネマズ木場8,3で、『破裏拳ポリマー』を新宿バルト9-4で観て、この3本を評価しない理由★★,★★,★★★

坂本浩一監督作品3本をまとめてレビュー

◆『スペース・スクワッド』『ガールズ・イン・トラブル』『破裏拳ポリマー』
五つ星評価で【★★,★★,★★★どれも同じ理由で好きじゃない】
3本とも坂本浩一監督作品(兼任アクション監督)で、原型となるアニメや特撮素材を元に作られた続編とリブート(ポリマー)。ジャンルは特撮アクション。女性の露出多目のアクション多し。どれも他愛もない話で、予算も潤沢には見えない。ただ、そういうのは内輪の話であり、お金をかけた方が面白い映画が作られるチャンスは高まるが、予算が少ないから必ず駄作が出来る訳でもない。

3本に共通して好きじゃない点
①アクションの撮り方が好きじゃない。
これで満足できる人は別に全然かまわないのだろうけど、私個人はこれはどうにもあかん。
イライラするのはカメラがアクションする人間を追い、止まっていない、ブレている。そして対象者と撮影者の距離が近すぎる。このため、画面の中央で肉同士がうごめいているように見えても、 どんなアクション(動作)が行われているかが極めて分かりづらい。おそらくみんなちゃんといいアクションをしてるのだと思うけど、それが効果的に撮られていない。
察するに、これはTVサイズに適した撮り方なのだろう。
映画のスクリーンと比べて小さいTVのモニターに映えるように、ドラマでアップが多用される如く、カメラが対象者に近づいて撮影している。アクションをする二人の人体の全体像が収まっていないと、どちらがどちらに対して、何を行ったかは分かりづらい。アクションを分かりやすく見せるためのルールが破られている。近づいて撮るとアクションは分かりづらいが臨場感は増す。そして、アクションが苦手な俳優がいると、その俳優のアクションを誤魔化せてしまうのだ。
そんな撮り方をされて愉快な訳がない(カメラがぶれるので見ていて疲れるし)。
国内のアクション映画ではたまに見かける手法だし、「全てのアクション映画をドニー・イェンの映画のようには取れまい」という人もいるかもしれないが、おそらくこの映画より更に資金が貧しいであろう邦画『カラテ・キル』だって、それはやれているのだ。要は志があるかないかの問題なのだと思う。
勿論、「これは元々映画ではなくビデオ・ムービーで家庭で楽しむ為に作っているのが最終目的です」という事であるならそういうのもありだとは思うが、カメラの手ぶれさえ直しておけば、今は遠いフレームで映画用に撮って、近接するフレームにテレビ用にデジタル編集する事も難しくはないと思う。勿論、費用は掛かるだろう。でも、どちらかと言えば誠意の問題でやる意思があるか、ないかじゃないだろうか。

②変な歌やリアクションの遊びが嫌い。
『ガールズ・イン・トラブル』冒頭の「ポクポクチーン」、
『スペース・スクワッド』の梅子が歌いだす歌演出
『ポリマー』の大屋・柳ゆり菜の要所要所の変なボディー・アクション。
これらは原典へのリスペクトだったり、原典空気の再現を図っての演出だと思われるが、映画単体として見た時には失敗している。挿入される意図が分からない。あの堤幸彦の悪癖である「小ネタ」と何ら変わりない。これらの「小ネタ」は本編のストーリーラインが充実している場合、オマケとして付与される分には許されるが、本編のストーリーラインもグダグダなのに、あちこち目出しされていると、非常に「イラ」っという気分にさせられる。そこに不要な物が映りこんでいるという事は話の中でのリアルさを減じてしまっているという事に他ならない。

③明らかにストーリーラインと環境設定が弱い。
3本の中でマシなのが『ポリマー』。それなりに話に説得力があり、ちゃんと「起承転結」の「転」もある。惜しむらくはとても壮大な物語の筈なのに手下のギャングは10人くらいしか用意されないし、そいつらが何回もアクション要員として駆り出されるので、非常に規模感の小さい物語に見えてしまう事だ。残り2本はもうライダー集合映画、戦隊集合映画並みにストーリーが弱い。宇宙新興宗教みたいなのを悪い奴として担ぎ出したが、この組織の「悪としての魅力」が全く見えない。悪い側の縦横無尽の悪さがないと正義の味方も映えない。


個別にちょっとずつ
◆『スペース・スクワッド』

▲初代ギャバンのマジシャンみたいな衣装も変だったけど、二代目はバリ傭兵みたい。
『アベンジャーズ』『ジャスティス・リーグ』の日本版として企画されたみたいな宣伝文句が聞こえてきていた。チャンチャラおかしい。それぞれに成功したり、失敗したりはあるかもしれないが、洋画のそれはもう少し真面目かつ繊細に世界観の統一に踏み込んでいる。これは真似事の域を越えていないと思う。

主人公二代目ギャバンを好きになれない。役者がどうとかではなく、こいつ物語の中でヒドイ自己中なのだ。彼は自分の判断の甘さやスタンドプレーからチーム全滅みたいな状況を引き起こしているにもかかわらず、持ち前の猪突猛進さで更に事件を追う。その際、現地捜査を攪乱し、自分の捜査を全てに対して優先させる。そんなの規律違反に次ぐ規律違反じゃん。バイタリティーがあって結果が伴えばオーライってのは許しちゃいけないだろ。

ゆるいデカレンジャーの乗りは放映当時から好きだったが、それと悲壮なギャバンとがうまく噛みあっていない。
梅子の突き抜けた所はいいし、すうちゃんは可愛い。


◆『ガールズ・イン・トラブル』

▲女囚ものというよりは『CUBE』のパロディーか。
女の子だらけなのだが、思った以上に綺麗だったり可愛くだったりは撮ってあげていないんだな、という感じ。

◆『破裏拳ポリマー』

▲モコモコしてる感じのスーツだが、まあよし。
溝端淳平くんはようやってたと思う。
あのセリフを呟かせるのもよく考えられてると思う。


【銭】
『スペース・スクワッド』:109シネマズのポイント使おうと思ったら特別上映扱いだからか無効。1800円出して見てしまった。キショー。
『ガールズ・イン・トラブル』:55分の短尺なので一般入場料金1300円。
『破裏拳ポリマー』:映画ファン感謝デー料金1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
スペース・スクワッド ギャバン VS デカレンジャー@ぴあ映画生活
ガールズ・イン・トラブル スペース・スクワッド EPISODE ZERO@ぴあ映画生活
破裏拳ポリマー@ぴあ映画生活
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