ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『ハクソー・リッジ』をトーホーシネマズスカラ座で見て、事実以上に地獄になってないかな★★★★


▲ひょろ長

五つ星評価で【★★★★作りはルサンチマンものだと思う】
「戦場には出るけど戦いません」
こんな事言いだす奴がいたら、そら虐められるだろ。
それでもどうにかこうにか解決して、戦わないけど戦場OKが許される。
うん、結果オーライだとは言え、ここでアメリカは大した国であると思った。
日本だったら軍関係者が無理やり(場合によっては殺して)
言いくるめて殺人兵器にするか、狂人にするか、でしょう。
前半ドスの頑固さ加減を嫌と言うほど語り、後半はいよいよ戦場である。
戦場こえー。
今までのどの戦場よりも強烈。敵はジャップ、日本人である。
手足が吹き飛ぶとか四肢の破壊をかなりちゃんと見せたのは偉い。
ただ、本当のところは、あそこまでじゃなく
もうちょっと静かな戦場だったんじゃないだろうか。
別に本当の戦場に出た事もなく(たりめーだ)、
あくまで日本軍人が出てくる戦争映画を見た上でのイメージなのだが、
日本の軍人があんなに密集しているのは変。
「兵隊さん」も駒切れで学徒も含めてどんどん召集して
ゼイゼイ言ってるのに、あんなに大人数の兵力を
一点集中して割けるのは違う気がする。 
ちょっと多すぎて、中国人っぽい(イメージです)。
人が多ければ兵站や補給物資も多く必要になる。
戦力を沖縄に集めても、兵站や補給物資までは
要求が通らないだろうから、もうちょっと兵隊はスカスカで
ゲリラ戦のように密集していない方がリアル。
そして、日本軍人の戦闘における破壊力が半端ない。
足や腕が吹っ飛んでるアメリカ兵がゴロゴロいる。
だが、日本軍の主要な武器は銃剣の付いたライフルである。
あれではそんなに簡単に手足は吹っ飛ばないに違いない。
だから、わっと攻めてきて銃剣で刺してるシーンは説得力がある。
移動式の機関銃を撃ち続けるシーンもあるが、
機銃は弾丸も含めてトーチカに設置するのが精一杯だろう。
そんなに簡単にぶっ放し続けるほど弾丸も潤沢じゃない筈だ。

戦場を後にする兵士が「奴らは死ぬ事を恐れない」と言ってたのは
クレージーな日本兵のイメージがゆえであろう。
神風の国の兵隊だもの。全員いかれてるに違いない。そら怖かろう。

という事で、もう少し静かで実務的な殺害が
訥々と行われていたのではないかと思っている。
アメリカ人から見た戦場という意味では、
絵としては胡散臭いが、気持ちとしてはこれで正解かもしれない。

日本軍の偉い人のハラキリを手伝った部下の介錯が見事。
なかなかああは斬れない。多分、介錯の主目的は
血管を傷つけて致命傷を負わせると同時に意識を奪う事じゃないだろうか?
江戸時代には「首切り××エ門」みたいな専門職もいたので、
その頃は「首ちょんば」みたいな名人芸が見れたかもしれないが、
昭和にはそういう逸材は残ってはいなかったと思うし。


【銭】
トーホーシネマズ、メンバーサービス週間で1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ハクソー・リッジ@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
ハクソー・リッジ@或る日の出来事
ハクソー・リッジ@ノルウェー暮らし・イン・原宿

PS たいへんな戦場だったから、もちっとスパイダーパワーを
 使ってもよかったんじやないかな。
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コメント

本当のところ…

実際とどう違うのかなんて、わかりませんが、映画的には、やはり派手めにしているのかなと思いますよね。
たしか、6回撃退されたなんて言ってましたが、それなら、もうちょっと別の作戦とかないんかい! とも頭をよぎりました、艦砲射撃しても地下にいるし。

  • 2017/06/29(木) 23:24:48 |
  • URL |
  • ボー #0M.lfYJ.
  • [ 編集 ]

同感です

ふじきさん☆
私もアメリカのそこんとこは凄い!と感心しました。
きちんと人権を尊重するところは、今の日本でもまだ出来てないですよね。

  • 2017/06/30(金) 00:26:08 |
  • URL |
  • ノルウェーまだ~む #gVQMq6Z2
  • [ 編集 ]

この映画観ていないので、こんな事を言うのもなんですが、戦前の日本軍で狂っていたのは、むしろ現場ではなく、司令部だったと聞いた事があります。真珠湾を攻めて、まさかの後退、東南アジアへの分断と、石油不足にも関わらず、広域戦をやってのけた戦略の不手際。現場は優秀だったそうです。神風は狂気といえば狂気ですが、戦術が無かったゆえであって、父母の為に戦って、米軍上陸を防ぎたかったのでしょう。

そして、日本の狂気とは、攻められた時や、熱狂がとめどなくなった時に、発揮されています。米帝は悪というと、今のどこかの国のようですが、大本営によって、米軍が悪鬼の如き狂った集団だという、刷り込みと、学校教育、愛国心の量産による、悪しき結果ではないでしょうか。戦前の責任は、むしろ、今の反日陣営の咎によるところが大きいと思います。

  • 2017/06/30(金) 15:00:23 |
  • URL |
  • 隆 #FlwFHWfg
  • [ 編集 ]

Re: 本当のところ…

こんちは、ボーさん。

> たしか、6回撃退されたなんて言ってましたが、それなら、もうちょっと別の作戦とかないんかい!

継続こそは力なり、ですよ。二百三高知での乃木大将の勝利だって継続あってこそですよ。まあ、まだ人の命が安かった時代だから人命はいいじゃないっすか。

  • 2017/07/01(土) 23:07:11 |
  • URL |
  • fjk78dead #-
  • [ 編集 ]

Re: 同感です

こんちは、まだむさん。
アメさんは感情でなく、理屈で制御するんですよね。
そこんところが偉いっつか、識字率低かったりするのにようやるなあ、と。
日本人は理詰めは案外ダメですね。百姓時代の命令され性格が残りっぱなしで、どうにも自分で考える癖が身に付いていない。

  • 2017/07/01(土) 23:13:18 |
  • URL |
  • fjk78dead #-
  • [ 編集 ]

Re: タイトルなし

こんちは、隆さん。
事情はあるにせよ「より少ない犠牲でより大きな効果を」という視点を全うできなかった参謀格はもちろん悪いですが、下から上への報告・連絡・相談が伝わらないシステム。上から下へのみ伝わるシステムがいけないのだと思います。それは今、日本が進み行こうとしている方向性なので、非常に怖い。

  • 2017/07/01(土) 23:33:30 |
  • URL |
  • fjk78dead #-
  • [ 編集 ]

お早うございます。
「本当のところは、あそこまでじゃなく もうちょっと静かな戦場だったんじゃないだろうか」とありますが、おっしゃるように、終戦の年の日本軍の最前線に、「兵站や補給物資」が行き届いていて、あそこまで敵を圧する火力で攻撃する能力があったのかどうか、よくわからない感じがします。あるいは、デズモンドの働きをより大きく見せようとする演出側の意図があって、あのような凄まじい戦闘場面になったのかもしれません。何しろ、本作は、前田高地の戦闘をリアルに描くというよりも、むしろデズモンド一点絞りの映画ですから。
なお、「日本軍の偉い人のハラキリを手伝った部下の介錯が見事」で、「昭和にはそういう逸材は残ってはいなかった」とありますが、例えば、森田必勝に替わって三島由紀夫の首を切った古賀浩靖はどうでしょう(Wikipediaの「三島事件」の項によります)?

  • 2017/07/06(木) 05:29:58 |
  • URL |
  • クマネズミ #-
  • [ 編集 ]

Re: タイトルなし

こんちは、クマネズミさん。
悲惨な戦闘状況だったら太平洋戦争では日本人の方が群を抜いて多いんでしょうが、日本人には残念ながらドスさんはおらなんだ。

> 三島由紀夫の首を切った古賀浩靖はどうでしょう(Wikipediaの「三島事件」の項によります)?

ウィキ読んできました。いるのね、そういう凄い腕の人が昭和にも。まあ、こういうのは『必殺仕業人』の赤井剣之介みたいに大道射合い切りみたいな事でもしてくれない限り、庶民の目に触れる事はないでしょうから、あちこちに名人が隠れ住んでるのかもしれないですね。

  • 2017/07/06(木) 09:39:15 |
  • URL |
  • fjk78dead #-
  • [ 編集 ]

こんにちは

こんにちは。
これが仮に「事実以上」で事実の方がほんのちょっとだけ地獄度が低かったとしても、私はやっぱり戦地には行けないし、戦地に知人を送り出せないな、と思ったのでした。
前田高地って、実際にはそんなに広くなかったようですね。密集での戦いは地獄度が増すような気がします。

  • 2017/07/19(水) 13:48:05 |
  • URL |
  • ここなつ #/qX1gsKM
  • [ 編集 ]

Re: こんにちは

こんちは、ここなつさん。
しごく真っ当で当たり前の事を言うなら「戦争はやだよ」。映画だから見てられるんだよ。
戦争が好きそうな自民党さんは自分たちだけでやってくれればいいのにと思うよ。

  • 2017/07/19(水) 23:07:43 |
  • URL |
  • fjk78dead #-
  • [ 編集 ]

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