
▲このタイの水色がムチャクチャ青春カラー。
五つ星評価で【★★★前回、前編・後編を別々に見た時より評価をあげた。ただ明らかにそこはどうなのかなあという部分が払拭されてなかったので「好意的にバリバリお勧めしたい」的な四つ星にはしなかった。でもまあ、面白いというより興味深いコンテンツだよ】
二回目なので、前回見た時の情報が残っているので、前に見た時よりは迷わなかった。にしても、ようこんな複雑怪奇な話を映画にまとめた物だ。
基本、能力を見せる映画なのだが、能力が胡散臭い事で「ホントかよ」状態になってるのは前回も感じた。それは同じ映画見てるのだから、今回も変わらない。野村周平の「超記憶」と黒島結奈の「リセット」は個別には能力の自覚さえ難しい。玉城ティナの「消滅」は物を消すだけならありだが、概念や物理法則まで消せるのはなしだろう。これがありだったら「全身 時の流れ」と宣言して自分一人未来でも過去でもスキップできる。最強というより、能力の歯止めが利かなくなってしまう。恒松祐里の「記憶操作」は原作では分からないが映画ではもっぱら「能力封じ」にのみ使われる。それを「記憶操作」と呼ぶのはどうか? 加賀まりこの「未来予知」はいいとしても、その「未来予知」を成功させない為だけにあるような及川光博の隠された能力は全くどうにかしている。そういう能力を普通、思い描く事がないからだ。「音を飛ばす」「鍵を掛ける・解除する」「嘘を見抜く」は及第点。その逆に「写真に入る」は落第点。最初の一年の二人の能力も凄くロジック遊びのような概念的な能力なので、前回はここを1分くらいですり抜けられて全体、何がどうなっているのかの構造解析から落ちこぼれた。まあ、今回もあまり良く分かっていない。一番キッチリ説明すべきところが言葉だけで通りすぎてしまうからだ。
なのだが、これらの能力全てを「そういう事もあるかもしれないからしょうがない」と肯定すると、バトル物に転換して面白くなる。(野村周平+黒島結奈+健太郎)のチームが(玉城ティナ+恒松祐里)のチームを攻略する際のトリックとか実に良く出来てると思う。その逆に「写真に入る」事が前提となる能力の合成は「写真に入る」事で、その時の時間の設定がどうなるのか、写真の中の世界の物を外に持ちだせるかなど、説明されないまま勝手に進められてしまうのはちょっと困った。
追い付きません、頭が。
でもまあ、そんな能力者が能力を使いながら、これでもかと苦しんでいく様は青春の縮図のようでなかなか萌えなくもない状態でした。
そんな中、追い込まれて自分の限界を知る玉城ティナちゃんが良かった。
恒松祐里はちょっとうるさい(役が)。
黒島結菜は大人しくて意見も言えない小動物のようで、それでいて一番ストーカー気質が高そうにも見える。ヒロインであるのに信用できそうで実は一番信用できなそうな所もある、そんな風に見えたのは私だけだろうか?
平佑奈はその逆にハツキリとした明朗快活な口調が正しすぎて心が分からない。両方、化け物と言う事でいいのだろう。
この両極端から好かれる野村周平は御苦労様、という感じなのだが、この世界の女子は実の所、みんなおかしなのばっかなので誰に落ち着いても野村周平は幸せになりそうに見えない。おそらくBLに走った方がこの世界では野村周平は幸せになれるだろう。
【銭】
キネカ大森の名画座でフィルムトラブルがあった時のごめんなさい券で見たので、今回は無料。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・サクラダリセット 前篇@ぴあ映画生活
・サクラダリセット 後篇@ぴあ映画生活
▼関連記事。
・サクラダリセット 前篇(1回目)@死屍累々映画日記(旧コメ・TB)
・サクラダリセット 前篇(1回目)@死屍累々映画日記・第二章
・サクラダリセット 後篇(1回目)@死屍累々映画日記(旧コメ・TB)
・サクラダリセット 後篇(1回目)@死屍累々映画日記・第二章