ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『冷飯とおさんとちゃん』をシネマヴェーラ渋谷で観て、そういう題なのかとビックリ★★★

五つ星評価で【★★★山本周五郎原作だから「面白い」は担保されてる。何かわざわざコレを持ってくるのかというのが実に東映テイスト】
特集上映「東映女優祭り 三角マークの女神たち」から1プログラム。
「おさんとちゃん」って何だろう?と思っていたのだが、これはそうでなくて山本周五郎の短編から『冷飯』、『おさん』、『ちゃん』と三作品を並列して一本の映画にしたオムニバス映画なのだった。本編177分。『冷飯』&『おさん』の後、テロップで「休憩」と出て再開後は『ちゃん』を上映する。三本には全く関連性がなく、主演が全て萬屋錦之助なので、『冷飯』と『おさん』の連続ではちょっと戸惑う。
まあ、つまり、この題は『七人の侍と用心棒と椿三十郎』みたいな題名なんである。そんな映画あったら長くて大変だけど(いやまあ面白いけどね)。

『冷飯』は部屋住みの四男坊(家督を継げないので簡単に結婚できない)の出世に関するライトコメディー。何だか出てる人みんなが前向きでとても楽しい。この嫁さん、誰だか知らないけど何かいい。
『おさん』は一変してSEXが強すぎる女から逃げ出した男が、女への未練から女を再訪するが、、、というAVみたいな話。これをオムニバスに選ぶのが「東映の血」という感じ。
『ちゃん』はうだつが上がらない子沢山の父(ちゃん)をめぐる落語の人情噺みたいな人情喜劇。

うーん、構成から言ったら『冷飯』で勢いが付いたのに、『おさん』でノイローゼみたいな話に疲れて、『ちゃん』の人はいいけどダメダメな主人公に同情しながらも疲れる、という。もちっと構成を考えられなかったのかという流れ。やっぱり主人公に感情移入するから、主人公が極度に思い詰めてたり、主人公が極度に貧乏だったりするのは、最低限、主人公が「そんなのナニクソ」と跳ね返すくらい明るくないと辛いのである。萬屋錦之助ってリアル志向だからドンドン暗くなっちゃう。フランキー堺みたいなキャラクターを持ってくればいいのかもしれないけど、逆境であまりに明るいのも逆に不快かもしれない。

『おさん』のSEX狂の嫁が三田佳子。すげえ役をやってたなあ。うん、乳首とか身体が見える訳ではないのだけど、豊丸姉様みたいな役だもの。割とチョイ役なんだけど、佐藤慶が寝取る男の役。うん、佐藤慶って抜群に信用がおけなくていいキャスティング。と言うより、佐藤慶を信用して旅に出る方が間違えている。
『ちゃん』の嫁は森光子。生活感が着物着てるみたいなところが変わらない。若くても美人を感じさせないのも(失礼)森光子ならでは。三木のり平の「貧乏な男」というだけのキャスティングも光る。あんな貧相な演技されたら、もうあの役は三木のり平以外、考えられない。


【銭】
興行特別企画価格1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
冷飯とおさんとちゃん@ぴあ映画生活
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