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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『奥田民生になりたい~』と『散歩する侵略者』をユナイテッドシネマ豊洲11,6で観て、まずまずダメダメ★★★,★★(ネタバレ)

同日鑑賞2本をまとめてレビュー。

◆『奥田民生になりたい~』

▲まだ幸せな二人。

五つ星評価で【★★★楽しめなくもないが、割と予告編通りと言うか、思った以上の展開にはならない】
題名なげーよ。

ネタバレ感想です。
映画が出来て、とりあえず一番得したのは奥田民生だと思う。
あと、水原希子は名刺代わりの一本を作って貰えてラッキーだ。
でも、奥田民生はとても良い人選だし、
ブラ見せるだけでドキドキさせる水原希子も納得にフォトジェニックだ。

予告通り冴えないボクが超美人の彼女に振り回される話で、こんなのは恋愛作品の基本であって、物語に目新しさはない。チラシに書いてある「最狂にポップで、かつてないエンターテインメント!!」という自画自賛は過剰広告だろう。でも、旬の役者をはめて、オシャレに撮ると、ちゃんと商品になるのだから不思議だ。
主役がジャニタレにAKBとかでなく、ちゃんとした役者なので演技が良い。このポップでチープな世界観の中で演技できない人を泳がせたらJKと超S彼氏の壁ドン映画みたいな映画になってしまう。そう言った意味で役者はトコトン演技の出来る人が集められていた。スキがない。如才ない。
最終的にボクが振られるのは自明の理であり、最後に出てくる同次元にいる新しい男との邂逅は正確には違うんだけどツルゲーネフの『初恋』っぽい。この大混乱な状態で話を閉じず、成長後のボクを映して閉じたラストの味わいが中々いい。そこでボクは自分とはレベルが異次元に近い相手を確認させられ日常に戻っていく。その格好はブザマだし、ズボンには立ち食い蕎麦で付けた染みが奥田民生のエピソードよろしく付いている。ボクは自称、奥田民生にはなれなかった男なのだが、この時の彼はどこからどう見ても奥田民生になった男なのだ。奥田民生とは日常で戦い続ける男なのではないだろうか。そして、それを見た彼女が「ふふふ、ちょっとかっこいいじゃない」という微笑を漏らす。その微笑は決して彼から見える事はない。このラストカットがなかなかかっこいいわあ。

妻夫木くんはいつもちゃんと役に生きてていい感じ。
松尾スズキはともかく、リリー・フランキーが役に生きてて、あの役が普段の生活で抜けなくなったら芸能界からいなくなってしまいそう。あとさらっとリアリティーを底上げするような江口のりこは何気にいい。

チョイ役で出てた松本まりかちゃん相変わらず可愛かった。


◆『散歩する侵略者』

▲この後、みんな首が伸びてろくろっ首になります(嘘)。
 中央が垣松祐里、右が高杉真宙。

五つ星評価で【★★そもそも黒沢清が合わないのだ。いつも通り合わなかった】
原作があるので、その原作を書いた人には申し訳ないのだけど話がつまらなかった。
概念を盗む事と侵略その物が関係ないという構図には驚いた。
何か侵略の効率が悪い。
概念など盗まず、メンツが複数であるなら同一場所に移送し、通信機も現地調達せず持って行けばいい。これでスムーズに進行するだろう。

役者で面白かったのは高杉真宙と垣松祐里。あと前田敦子。
垣松祐里は『サクラダリセット』の100倍くらいいい。


【銭】
ユナイテッドシネマ、メンバー割引キャンペーンデーで各1プログラム1000円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール@ぴあ映画生活
散歩する侵略者@ぴあ映画生活
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コメント

お早うございます。
おっしゃるように、本作は、「概念を盗む事と侵略その物が関係ないという構図」であり、「侵略の効率が悪い」感じがします。本作のように進行するのであれば、「(宇宙人を)同一場所に移送し、通信機も現地調達せず持って行」くまでもなく、最初から宇宙人が地球を侵略すれば十分なようにも思えてしまいます。
ですが、そんな映画ならば掃いて捨てるほどあるでしょう。
とはいえ、本作については、「概念を盗む」という着想が、半ば冗談話なものの、とても面白いと思いました。
としたら、本作を、長澤まさみと松田龍平の話だけに絞り込んで、事前調査のため「概念」を盗もうと地球にやってくる宇宙人も1人で、松田龍平に取り付くだけにしてみたら、もっと興味深い映画になったのかもしれません。
でもそうしたら、映画冒頭の血だらけの“恒松祐里”の場面がなくなってしまい、黒沢清監督らしさといえるホラー的要素が消えてしまうことでしょうが(なお、貴エントリにおける表記が、3箇所とも「垣松祐里」となっています)。

  • 2017/10/05(木) 05:10:35 |
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  • クマネズミ #-
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Re: タイトルなし

こんちは、クマネズミさん。

> 最初から宇宙人が地球を侵略すれば十分なようにも思えてしまいます。
> ですが、そんな映画ならば掃いて捨てるほどあるでしょう。

逆に言えば、吐いて捨てるほどあるのはそれが定石だからでしょう。メジャーかレアかという違いだけの問題なので、吐いて捨てるほどあるからと言って別に否定する理由にはなりません。

> とはいえ、本作については、「概念を盗む」という着想が、半ば冗談話なものの、とても面白いと思いました。

他にないユニークな点として、ここが面白いというのは同感です。


> なお、貴エントリにおける表記が、3箇所とも「垣松祐里」となっています。

概念上は同じ物を指しています(別にわざと間違えた訳ではないけど)。

  • 2017/10/05(木) 22:57:26 |
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  • fjk78dead #-
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今晩は。
「同次元にいる新しい男との邂逅は正確には違うんだけどツルゲーネフの『初恋』っぽい」というところは、最後のパーティーで編集長らがあかりと会うシーンが、『初恋』の、例えば、「彼女(ジナイーダ)の家にやってくる男という男は、みんな彼女にのぼせあがっていたし、彼女の方では、それをみんな鎖につないで、自分の足もとに飼っていたわけなのだ」(神西清訳:青空文庫)という箇所に類似するということと思いますが、それにしても、本作をご覧になってツルゲーネフに思い至るとは驚いてしまいます。「ふじき78」さんは、エロ事の大家だと思っていましたが、恋愛事の大家でもあるのですね!

  • 2017/10/06(金) 18:59:06 |
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  • クマネズミ #-
  • [ 編集 ]

Re: タイトルなし

こんちは、クマネズミさん。
んーとね、ツルちゃんはマンガの引用で知っただけで本当は読んでない。この映画の中では松尾スズキが妻夫木くんの親代わりの位置じゃないですか。だけど、女子を境に親子丼関係になってるってのが「初恋」だな、と思いました。松尾スズキは強い男親失格で弄ばれちゃうから、その実、やっぱり違うんだけど。

恋愛は今だに若葉マークです。

  • 2017/10/06(金) 23:44:06 |
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  • fjk78dead #-
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こんばんは!

「散歩」はもうほんと長澤まさみ目的で借りたようなものですが、私もどっちかというと黒沢さんの映画はどれもとっつきにくいものがあります。
この映画はホラー色強めなオープニングだけが良かった。
その後はなんか平凡、もっと振り切って欲しかった。

  • 2018/04/01(日) 20:13:16 |
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  • ヒロ之 #-
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Re: こんばんは!

こんちは、ヒロ之さん。

黒沢清は本当に怖いホラーとか書くけど、話は凡人が理解できないようなもんが多いですからねえ。

「散歩」は私は夏帆ちゃん好きなので、スピンオフも面白かった。
ただ、女優の違いではなく、長澤版では起こってる事象を逐一説明しなくてはならず「概念を盗む」と言う設定がリアルさに欠けていたのだが、夏帆版ではその辺の説明を全部すっ飛ばせたので、そういう事象が起こっているというホラー的な展開にだけ集中できたのかもしれない。

  • 2018/04/01(日) 21:25:47 |
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  • fjk78dead #-
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