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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『女の一生(再公開短縮版)』をシネマヴェーラ渋谷で観て、こらいいで★★★★

五つ星評価で【★★★★長い話をとてつもなくカットしてるらしく、それが逆にスピーディーなテンポでええんやわあ】
特集上映「新東宝のもっとディープな世界」から1プログラム。
1953年、モノクロ、136分から70分にカットされた。
乙羽信子が婚前から孫がいてもおかしくない年までを演じ切る。何が凄いって乙羽信子の兄役の宇野重吉が学生服着て若者役なのだ。宇野重吉は物心付いた時から年齢不肖ながら謎の貫禄で爺さんだったけど、学生服着ても貫禄あって若者に見えない。若者の中に潜伏してる何か怪しい奴みたいだ(演じてる時点で若いかどうかはよう知らん)。
で、乙羽信子もいい。何か度胸がすわってる。気持ちいい。ファニー・フェイスでもってして、キツイ口調で正論かます。割と周りの男がクズばかりなのを包みながらいなしていく。しかし、夫もクズで舅もクズで息子もクズってのは因果応報だとしたら祖先供養か何かをやり直した方がいいレベルだ。自分が傷付きながら、無理を通して、周りを幸せにするようなキャラは日本人だったら大好きである。そして、そういうキャラに乙羽信子が似あう。
殿山泰司が帳場を預かる番頭役で出てるけど、何かとても普通の端役。女好きっぽい顔はそのまま、全然、事務的に番頭をこなしている(まあ、エロい部分がカットされてる可能性もあるけど)。

あのラストで終わりってのは逆にいいセンスかもしれんが(秘密)、ポンと10年くらい簡単に飛んでしまう編集はとても小気味よい。旦那も舅も変死、旦那が他の男に孕ませた不義の子を育てるなど、そんなレアな人生を『女の一生』扱いするのもどうかとも思うが、庶民的な顔立ちの乙羽信子が演じる事で『彼女の一生』から『私たち女の一生』になってるという訳だ。全ての女が乙羽信子にはなれないが、全ての女が乙羽信子の朋友であり、「乙羽信子と私たち」の関係を築く事で、最終的に『女の一生』という題はやはり違和感がない。やるなあ。

PS 原因は謎だが日一日と女性になってしまう男、高橋一生を描いた『女の一生』という作品があっても良いと思う。



【銭】
通常二本立てて興行価格1500円-200円(夜間割引)-400円(会員割引)。カップリングの『新遊侠伝 遊興往来』は時間の都合で全く見れず。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
女の一生〈1953年〉@ぴあ映画生活
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