fc2ブログ

ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『マジンガーZ インフィニティ』『進撃の巨人 Season2 覚醒の咆哮』『嘘八百』

2018年1月19日に見た2本、20日に見た1本をまとめてレビュー。

◆『マジンガーZ インフィニティ』新宿バルト9-8

▲この目力。

五つ星評価で【★★評価してあげたいがビジュアルに比例して話はつまらん】
ビジュアルとか、キャラクターとかは中々かっこ良い。
で、ダメなのはコラーゴンとマジンガー・インフィニティ。これがどちらもつまらん。
コラーゴンなんてテレビの切替チャンネルみたいで全然燃えない設定だ。仮にそれが大惨事を起こすとか、既存の文明をゼロクリアするならするで、それはそういう地獄をちゃんと観客にきちんと説明せなあかんと思う。単に時間切れ=世界の終わりみたいに言われても、そんなんドキドキせんわあ。
マジンガー・インフィニティもでかいだけで個性があるようには見えなかった。グレート・マジンガーもマジンガーZも淡々と同ペースで戦い続けてるだけで、正しく機械が疲弊していく。それは理屈、正しいのだけど、緩急つけてピンチとかを煽るのが演出じゃないだろうか? だから、マジンガー・インフィニティが単に最後に戦ってる機械獣みたいな扱いで強さを感じなかった。
ドクター・ヘル、あしゅら男爵、ブロッケン伯爵は濃くていい。でも一人一人操縦士にしてしまったのは格落ちだな。ピグマン子爵が出ないのはコード上まずいからかな? ドクター・ヘルの「多様性は悪」論はとても悪者が言いそうな議論でちょっといいなと思った。

一番よかったのがボスとボス・ボロット。主人公よりも、ここの方が「情」が濃かった。永井豪の主人公に何を求めるかと言えば、最後の最後まで死んでも折れないような信念を持っている事。出番は少ないけど、永井豪イズムを一番濃く煮詰めてたのがボス達だったみたいに見えた。


◆『進撃の巨人 Season2 覚醒の咆哮』新宿バルト9-3

▲キャンディーズが解散するようにバラバラになる5人。

五つ星評価で【★★★★おもしれえんだもの】
TVシリーズの編集物だが、話がしっかりしてるし、積み重なる謎と解明されていく謎のバランスが見事。こういうのが本当、プロの仕事だな、と思う。前回が対女型巨人とのエピソードだとすると、今回は謎の巨人が4体現われて、その3体とエレンの身柄を争う戦いを描くエピソードになる。敵の姿が徐々に見えてきたような、来ないような。話は全然途中なんだけど、一つの作戦の終結をもってとてもいい一纏まりのシーズンになってる。はよ、次が見たい。


◆『嘘八百』トーホーシネマズシャンテ2

▲「中身? 不揃いなリンゴ集めたジュースでんがな」

五つ星評価で【★★★まずまず】
中井貴一と佐々木蔵之介のベシャリが何か飽きなくておもろい。
マンガ『ギャラリー・フェイク』とか読んでると、そら、もっといろんな手を打たないと騙す方も騙されんだろうとも思うんだけど、多分、語り口が気持ちいいんで見ていて悪い気がしない。まあ、こういう事もあるのかくらいに説得力はある。でも、その辺をもっとキチっとしておいたら、ちっちゃい話がもう少し膨らんだのになあ。
飲み屋・土竜の面々(木下ほうか、宇野祥平、坂田利夫)がおもろいけど、そんなメンツが偶然集まんのには違和感あるので、この辺にサブ・エピソードを一つくらい加えてほしかった。

佐々木蔵之介がきちっと陶芸家に見えるあのプロセスが良い。
森川葵は普通にかーいーのだけど、前野朋哉ともども、詐欺側の話には全くいらないメンツなので何か如何にもサービス要員みたいに見える。じや、じゃあもうちょっとサービスしてくれてもいいじゃない?

PS 戯言
 まだ、浅草に名画座があった頃なら『800』『嘘八百』『嘘を愛する女』
 3本立てで掛けてくれる映画館があったかもしれないのになあ。


【銭】
『マジンガーZ インフィニティ』:』:2800円で常設ダフ屋から購入した東映の株主券(6枚券)のうち東映配給作品として1枚を使って鑑賞。
『進撃の巨人 Season2 覚醒の咆哮』:新宿バルト9夕方割引(平日17:30-19:55)1300円
『嘘八百』:チケット屋で額面1400円のムビチケを1100円でGET。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
劇場版 マジンガーZ/INFINITY@ぴあ映画生活
劇場版 進撃の巨人 Season2 -覚醒の咆哮-@ぴあ映画生活
嘘八百@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
劇場版 マジンガーZ/INFINITY@だらだら無気力ブログ
劇場版 マジンガーZ/INFINITY@徒然なるままに
劇場版 進撃の巨人 Season2 -覚醒の咆哮-@だらだら無気力ブログ
嘘八百@だらだら無気力ブログ
嘘八百@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
▼関連記事。
進撃の巨人前編紅蓮の弓矢@死屍累々映画日記
進撃の巨人後編自由の翼@死屍累々映画日記
嘘八百関連記事リンク@死屍累々映画日記・第二章
スポンサーサイト



ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村

コメント

嘘八百

こんにちは。
つい先日「嘘八百」を観ました。
なんというかね、作りが上手だと思いましたよ。ホント、なんてことない展開なのに、とてもきちんと見せていたし面白かったです。正月早々に観ておくべきだったな、と。こういうエグミのないコメディ映画ってあまり多くないですものね。

  • 2018/01/29(月) 12:38:16 |
  • URL |
  • ここなつ #/qX1gsKM
  • [ 編集 ]

Re: 嘘八百

こんちは、ここなつさん。

> なんというかね、作りが上手だと思いましたよ。ホント、なんてことない展開なのに、とてもきちんと見せていたし面白かったです。正月早々に観ておくべきだったな、と。こういうエグミのないコメディ映画ってあまり多くないですものね。

お雑煮食いながら見たい感じなんですな。だから劇場よりはオコタかもしれない。

  • 2018/01/29(月) 23:34:52 |
  • URL |
  • fjk78dead #-
  • [ 編集 ]

>マジンガ―Z
ボスがよかったのは同意。あとここまで旧作にこだわるならやっぱりグレンダイザ―を出してほしかったかなあ。話が収拾つかなくなっても

  • 2018/03/26(月) 21:51:42 |
  • URL |
  • SGA屋伍一 #TyXokUWg
  • [ 編集 ]

Re: タイトルなし

こんちは、伍一どん。

> >マジンガ―Z
> ボスがよかったのは同意。あとここまで旧作にこだわるならやっぱりグレンダイザ―を出してほしかったかなあ。話が収拾つかなくなっても

いやいや、デビルマンとかゲッターとか。個人的にはけっこう仮面でもいいです。

  • 2018/03/28(水) 10:00:08 |
  • URL |
  • fjk78dead #-
  • [ 編集 ]

こんばんは

→進撃
普通に面白くて良く作られてるしまとまってる
若干時間が戻ったりするところは
あれまた?ってなるけど、ふじきさんのいう通り
編集がうまいんですかねえ
面白いので先が気になりますね

  • 2018/08/29(水) 18:24:58 |
  • URL |
  • maki #jQTfdwCM
  • [ 編集 ]

Re: こんばんは

こんちは、makiさん。

TV物の編集って、長い奴を1/13とか1/26とかに刈り込むんだから、あまりまともに面白くならない方が普通じゃないかと思う。進撃はその辺、才能のある産みの親が刈り込んでるから毎回ちゃんとしてる。それって凄い事だと思う。

  • 2018/08/29(水) 23:42:22 |
  • URL |
  • fjk78dead #-
  • [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://fjk78dead.blog.fc2.com/tb.php/5346-46676e95
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

劇場版「進撃の巨人」Season 2-覚醒の咆哮-

【概略】 大ヒット漫画「進撃の巨人」のTVアニメを再構築した劇場版。2018年放送予定のSeason3に繋がる覚醒の物語―。壁とは何か。戦士とは誰か。真実は何処にあるのか。信念、衝動、運命が今激突する。 アニメーション .0★★★☆☆ 劇場版(前編・後編)を見て、その続きということで見ました。前作劇場版同様、総集編としてわかりやすくまとまっていると思います。 ただ、今回はな...

  • 2018/08/29(水)18:20:46 |
  • いやいやえん

鉄の城、再浮上 永井豪 志水淳児 『マジンガ―Z INFINITY』

永井豪先生の画業50周年ということでいろいろ盛り上がっておりますが、これもそのう

  • 2018/03/26(月)21:52:39 |
  • SGA屋物語紹介所

劇場版 マジンガーZ INFINITY

世界征服を目論む悪の天才科学者Dr.ヘルとの、世紀の戦いから10年。 スーパーロボット“マジンガーZ”のパイロットを離れ科学者となっていた兜甲児は、富士山地中に埋まった超古代遺跡インフィニティと、そこから現れた謎の生命体リサに遭遇する。 その頃、復活を遂げたDr.ヘルは、かつての野望を実現させようとしていた…。 伝説の人気アニメ劇場版。 ≪世界消滅の時、魔神 現る。≫

  • 2018/02/19(月)22:18:35 |
  • 象のロケット

『マジンガーZ / INFINITY』('18初鑑賞05・劇場)

☆☆☆☆- (10段階評価で 8) 1月13日(土) OSシネマズ神戸ハーバーランド スクリーン3にて 11:30の回を鑑賞。2D。

  • 2018/02/19(月)13:26:08 |
  • みはいる・BのB

嘘八百

「百円の恋」の武正晴監督と脚本の足立紳が再びタッグを組み、主演に中井貴一と佐々木蔵之介を迎えて贈る痛快骨董コメディ。騙し騙されの目利きの世界を舞台に、冴えない古物商と落ちぶれた陶芸家が一世一代の大勝負に挑む姿を描く。共演は友近、森川葵、前野朋哉、堀内敬子、芦屋小雁、近藤正臣。あらすじ:空振りばかりの古物商・小池則夫(中井貴一)は、娘のいまり(森川葵)を連れて千利休を生んだ茶の湯の聖地、大阪・...

  • 2018/02/08(木)20:49:05 |
  • 映画に夢中

嘘八百

嘘八百@イイノホール

  • 2018/02/07(水)22:11:09 |
  • あーうぃ だにぇっと

嘘八百

千利休を生んだ茶の湯の聖地である大阪・堺。 目利きだが空振りばかりしている古物商・小池則夫と、腕は立つのにくすぶっている陶芸家・野田佐輔は、お宝を巡って最悪の出会いをする。 しかし、ある大御所鑑定士に一杯食わされたことがある2人は結託し、“幻の利休の茶器”で仕返しついでに一攫千金を狙うことに…。 コメディ。 ≪笑う門には福来たる!?≫

  • 2018/02/04(日)14:15:15 |
  • 象のロケット

「嘘八百」

もうじき2月になろうというのに、極めてお正月映画らしい映画を観たように思う。もっとも本作はお正月に観ようと思っていて(というのも既に11月頃に諸般の事情で知人からムビチケを買わざるを得なかったこともあり)、何気なく置いて置いたムビチケとチラシを発見した息子が「これ絶対観たい!」とリクエストしてきたことも含めて年始第一弾はコレにしようと思っていた。だがまあ色々あって結局公開終了間際のこの時期に...

  • 2018/01/29(月)12:43:32 |
  • ここなつ映画レビュー

『マジンガーZ/INFINITY』(2017)

永井豪が手掛ける漫画では「マジン・サーガ」や「Zマジンガー」、アニメでは「マジンカイザー」、「真マジンガー/衝撃!Z編」等々リメイクやリブートは数あれど、自分にとっては唯一無二、TVアニメ版「マジンガーZ」の世界観を受け継いだ続編という触れ込みのこの作品、期待しないわけがない!……いや、実際は不安で一杯だった。これまでのリメイク、リブート作品同様、失望するのが怖かったからだ。劇中では明確にさ...

  • 2018/01/22(月)20:50:06 |
  • 【徒然なるままに・・・】