ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

シネロマン池袋でジミー土田追悼20180601-20180607

◆『痴漢電車グッショリ濡らして』
五つ星評価で【★★★包まれるような安心感】
結城麻美、徳大寺笙子、黒沢ひとみ、橋本杏子主演、ジミー土田出演 
深町章監督、周知安(片岡修二)脚本、1988年のピンク映画。

レンタル全盛時代、主に人材(恋人、愛人、妻)をレンタルするレンタル会社を舞台にしたゆるいオムニバスの小コメディー。これ、レンタルじゃなく販売だったら人身売買じゃん(笑)。そして、18年後、「レンタル家族」を題材に園子温が『紀子の食卓』を作成する。いや、全然関係ないねんけんど。
結城麻美がボディーガード人材をレンタルと言いながら、「痴漢されないように密着して」とか「下着の中に直接、手を入れてくる痴漢もいるから、下着の中に手を入れてガードして」とか「指が痙攣すると痴漢を捕まえられないから(下着の中で)指の運動をして」とかピンク映画特有のロジックを展開してすっかり癒される。
ジミー土田は二つ目のエピソード、恋人役に徳大寺笙子をレンタルした依頼人。そら、ジミー土田起用だから童貞か何かだと思う観客の裏をかく落ちがある。でもやはり、その役にジミー土田はミスキャストだろう。勢いでどうにかしてたけど。まあ、大した役じゃない。大した役じゃない方がジミー土田っぽい気もする。
ラストエピソードは池島ゆたかのレンタル愛人とレンタル妻。橋本杏子キレイだなー。
池島ゆたかチーク塗って赤ら顔で田舎芝居みたいだ。泥鰌掬いしそうな顔だけどギリギリ成立するのはピンクだからだろうな。
出てくる女優はみな魅力的に撮られていて、アングルも凝ってる。尖ってはいないが、たいへん安心して見れるピンク映画。最近、尖っている事ばかりが評価されがちだが、こういうのんべんだらりとしたのも又いい。女優が綺麗に撮れてるって点をクリアしてくれるなら。


◆『未亡人の太もも 夜ごと悶えて』
旧題◆『未亡人セックス 熟れ盛り』
五つ星評価で【★★★★きゃージミー】
ジミー土田主演、小川真実、佐伯直、蛍雪次朗出演 
渡邊元嗣監督、双美零脚本、1992年のピンク映画。

亀有名画座を舞台に撮られたピンク映画業界内幕もの。
ジミー土田は新東宝社員、営業職で横丁シネマ(亀有)に入り浸ってる、
支配人が蛍雪次朗で新東宝で助監督をやっていて血の繋がらない娘(佐伯直)がいる。
ジミー土田の下宿の未亡人(小川真実)は秘かにジミー土田を思っている。前夫は杉本まこと時代の若者なかみつせいじで、新東宝の監督と言う役柄。
蛍雪次朗が近所で見かけた男が元男優の久保新二、久保新二の妹が伊藤清美(脱ぎなし)。
登場人物に一人として新東宝と無関係な人間がいない、と言うのはやはり珍しいのではないだろうか。
飲み屋のシーンのグチで「今、映画が劇場でかかるのはビデオセールスのためだ。でも、ピンク映画は違う」という辛辣なセリフが出てくる。1992年頃と言えばミニシアターが乱立してきてビデオスルー作品を積極的に劇場に掛けていた頃。それでも、今と比べてしまうと劇場も成人映画もまだこの頃の方が全然パワーがあった。
蛍雪次朗の髭がない。髭を剃った後でも成人映画に出ていたのか。と言うか、髭がないといい役者なんだよなあ。髭があった頃の蛍雪次朗はやっぱ役者としては特徴が強すぎて見づらいから。
そして、この映画ではやはり主演を張るジミー土田がいつも通りだけどいい。いつも通りもてなくて、軽くて、負け犬で、キャンキャン吠えてる。吠え方が集大成っぽい。若くは見えないけど、青春の息苦しさを伝え続けるルサンチマンの塊みたいな存在なんだよね。森田公一とトップギャランの「♪青春時代が夢なんて後からほのぼの思うもの」という歌詞通りと言うか、ジミー土田だったら後からもほのぼの思わない感が強すぎる。ジミー土田を見て『フェノミナ』のクリーチャーを思いだしてしまった。ヤバい。ヤバい。君はワンダー。でも、ジミー土田なんて単に顔が悪いだけなのに、君はワンダーなのが凄い。その上、美談にならない(知らない所で美談になってそうではある)。
映画内で併映作品『痴漢電車グッショリ濡らして』のポスターが映る。なかなか面白い趣向であった。


◆『妻の秘密 エロすぎ熟れ頃』
旧題◆『若妻 しげみの奥まで』
五つ星評価で【★★★川瀬陽太、薫桜子が素晴らしい】
川瀬陽太主演、薫桜子、里見瑤子出演。
深町章監督脚本。 2007年のピンク映画。

川瀬陽太が探偵になって、浮気の素行調査をする中、依頼人の薫桜子とできてしまう。その依頼人の旦那が川瀬陽太の妻・里見瑤子と同窓会で浮気をしているかもしれないとか何とか、ラスト土曜ワイドみたいなロケ地で何か一悶着あったが睡魔に襲われてハッキリ覚えていない。ああ、薫桜子の身体が素晴らしかった。里見瑤子が初々しいのはまだデビューして間もない頃なのか? そして、成人映画と一般映画を行ったり来たりしている川瀬陽太の意図的に頼りないセリフ回しが抜群に面白い。
ちなみに、この映画にはジミー土田の出演はなし。追悼特集で三本揃えてこない自由さがシネロマン池袋らしい。いや、らしいと言うほどシネロマン池袋と密度の濃い付きあいをしてないが(池袋北口にっかつからから付きあってるから期間的にはそこそこ長い)、今はなき亀有とか上野オークラと比べるとラフな感じがする。今はなき新橋ロマン、浅草世界館と同等くらいか。飯田橋くららよりはちゃんとしてる。全部イメージでしかないけど。


【銭】
一般入場料金は1800円だが、劇場に無料で置いてあるスタンプカード割引で1500円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな(一本のみやねんけど)
若妻 しげみの奥まで@PG
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