企画「映画で愉しむ石坂洋二郎の世界」から1プログラム。
1951年、白黒、102分、初見。
『石中先生行状記 青春無銭旅行(第三作)』のシリーズ作品で三作あるうちの第二作にあたる。北杜夫のドクトルまんぼうみたいなもんだと思って貰えばよい。フィクションがゼロではないだろうが、石坂洋二郎の普段の生活を面白おかしく文章化小説化したもの。『石中先生行状記 青春無銭旅行』の若かりし日の冒険談と違い、今回、石中先生は若者の恋のドラマを横で見てるだけみたいな役どころ。まあ、本来はこういう作品なんだろう。
恋は大きく三組。
①紙芝居屋の男とかき氷屋の娘
②旅館の息子と踊りの師匠
③女先生と行方不明の男
①のかき氷屋の娘は「櫻井良子(NHKミス向う三軒)」という人らしい。この人の顔が現代的で好み。
②の旅館の息子は小林桂樹。いつも通りとぼけた役だ。
③の行方不明の男は三船敏郎。いつも通り目を剥いている。
何とはなしにダラダラ見れて、ダラダラ終わる。エッセイもどきなので、ドラマチックな起承転結っぽさが薄い。
伊藤雄之助が珍しく文化的・都会的ないい人の役。滑舌も普通。軽やかな役なんかできるんだ。いやいやほんま役者やのう。「どぐされ」をやる時とのギャップが大きすぎる。
お化け仮装を見たくて来たのだが、ビジュアル的にはここぞと盛り上がってる村祭りのインドかと思われるくらいの大量の人人人の人混みシーンがエネルギッシュでいい。
【銭】
一般料金1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・戦後派お化け大会@ぴあ映画生活
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