FC2ブログ

ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『ペンギン・ハイウェイ』ヒューマントラストシネマ渋谷2


▲ペンギンのフォルムって流線型で弾丸みたいだ。

五つ星評価で【★★★★ツイッターでの評判が今一つで期待していなかったが面白かった】
ワクワクしてしまった。
いい部分もあれば悪い部分もあると思う。
割と主人公の少年アオヤマの独立心が高すぎる所は好きでない。それは自分が「偉い人間」として自己確立できなかったからかもしれない。涼しい顔で学校生活の理不尽と戦う彼を見ながら、だが本当の暴力が来たら屈しないでいれるのかとか皮肉に思ってしまう自分がいる。
その正反対に確固とした物を持たず行きがかり上ワトソンの位置に収まっているウチダには凄く好感を持った。自立心のない所に自分自身を見たというよりは、作者から何も持たされずに徒手空拳でそれでも前進をしなければいけない彼には女性でもないのに母性本能がうずいてたまらない。彼が一人で大発見をしてしまうシーンはこの映画の中で一番好きかもしれない。
チェス少女ハマモトはアオヤマの女性人格っぽい。『パンク侍、斬られて候』の江下レの魂次みたいに「面倒な時に面倒な事を言いだす」のであるが、世間一般では彼女が一番ノーマルだ。女は愛に生きる。それを「面倒」で片付けるのはきっと失礼だろう。いい、失礼な奴なのだ、私は。
スズキ一派は「世間様」その物。基本、敵であるが味方になると心強い。でもゲスいよなあ。
そして、お姉さん。とりあえず、そこだけで語る者がいて、作品の評判を下げているが、「おっぱいが大きい」という属性はハマモトの「おっぱいが小さい」という属性と対になってる物でしかない気がする。私自身、人並の大きさを持った大人の女性のオッパイは好きだ。大人の女性に憧れる少年が子供全般にも、大人の男にもない物を研究材料としてチョイスするなら胸に疑問が集中してしまうのは自然じゃないだろうか? 胸以外だと尻か女性器になってしまうが、尻は胸同様だし、女性器に関心を募らせる小学生はちょっとまづいでしょ。

映画の弱点として「謎」と主人公の距離が偶然にしては近すぎるという点がある。必然性が小さい偶然はご都合主義と言われてしまうし、私自身もそう思う。あと、何故、ペンギン? 大量のペンギンは『パンク侍、斬られて候』の猿みたいで面白かった。基本、世界の修復に関わるメタファーとしては全く同質の存在かもしれない。

物語の舞台は海から離れた郊外都市。
つまり「山」だ。
主人公はまだ大人になっていない(青い)山の者「アオヤマ」。
彼の相棒は「ウチダ」、役柄は「内なる他」。
彼の要素にない海を連れて引っ越してくるのが海の者「ハマモト」。
そして日本で一二を争う苗字の世間様一般「スズキ」。

彼等に対する謎は「名前(苗字)」を持たない。明かされない。
この日本で苗字を持たないのは「神」の一族。これは強引か。

神様は世界の綻びを修繕する。

で、ここからもっと強引な話をします。
これ、日本神話の海幸彦、山幸彦にちょっと作りが似てる。
超大雑把に話すと、弟の山幸彦は兄の海幸彦の釣り針をなくしてしまい、海幸彦の怒りを買い、海に釣り針を探す旅に出る。山幸彦は龍神の娘に出あい、針を探してもらい、宝物に塩満珠と塩乾珠を貰う。塩満珠は海の水を増やし、塩乾珠は海の水を減らす。
・海に針(ペンギン号)を投げて失くす。
・海の者(ハマモト)の怒りが塩満珠を起動させる元になる。
・山の者(アオヤマ)が神の娘に出あい塩乾珠を起動させ、元に戻す。

塩満珠が「海」、塩乾珠が「ペンギン」。「ジャバウォッキー」は謎。
但し、「ジャバウォッキー」が「ドラゴン」という説もあるので、
山幸彦が妻に娶るトヨタマヒメが「龍」の血筋であるから、符号は合う。
トヨタマヒメは山幸彦に本当の姿を見せないと言う下りがある。
「ジャバウォッキー」は彼女の本性に近い部分であり、
彼女にも制御が出来ない部分だ。何かすんげー「女」を感じる。
ああ、でも、蒼井優はいい声で声の演技も上手くていいなあ。
おっぱいはお姉さんほど巨乳じゃないだろうけど、それも又よし。


【銭】
テアトル会員割引で1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ペンギン・ハイウェイ@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
ペンギン・ハイウェイ@お楽しみはココからだ
ペンギン・ハイウェイ@ノラネコの呑んで観るシネマ
スポンサーサイト



コメント

こんばんは

なるほど海幸彦、山幸彦か。
これすごく懐が深いので、いろんな話に当てはめて考えると面白い作品だと思います。
ハードSFでありながら、フォークロアぽくもある不思議な作品。
パンク侍も確かにかぶるなあ。

  • 2018/08/27(月) 22:27:15 |
  • URL |
  • ノラネコ #xHucOE.I
  • [ 編集 ]

Re: こんばんは

こんちは、ノラネコさん。

> なるほど海幸彦、山幸彦か。
> これすごく懐が深いので、いろんな話に当てはめて考えると面白い作品だと思います。
> ハードSFでありながら、フォークロアぽくもある不思議な作品。

地球上の生物は海を母とするとか拡大解釈すると我々は世界の果てからやって来たのかもしれない。

  • 2018/08/28(火) 00:19:02 |
  • URL |
  • fjk78dead #-
  • [ 編集 ]

なるほど、山がキーワードなのですね
おっぱいも山と考えれば腑に落ちます

  • 2018/10/15(月) 21:09:59 |
  • URL |
  • SGA屋伍一 #TyXokUWg
  • [ 編集 ]

Re: タイトルなし

こんちは、伍一どん。

> おっぱいも山と考えれば腑に落ちます

「山女壁女」なんてドラマもありましたね。

  • 2018/10/15(月) 23:34:51 |
  • URL |
  • fjk78dead #-
  • [ 編集 ]

こんにちは!

コメント&TBありがとうございました。

取り合えず、おっぱいは人類の命の糧、男の浪漫、そして挟むもの(意味深)。

  • 2019/06/08(土) 15:02:42 |
  • URL |
  • ヒロ之 #-
  • [ 編集 ]

Re: こんにちは!

> 取り合えず、おっぱいは人類の命の糧、男の浪漫、そして挟むもの(意味深)。

「ソーセージ・パーティー」かよ(微妙に違うか?)

  • 2019/06/09(日) 01:05:03 |
  • URL |
  • fjk78dead #-
  • [ 編集 ]

やっぱり、お姉さんじゃなきゃ!
おばあちゃんじゃ、ちょっと萌えない。

  • 2019/06/17(月) 08:55:49 |
  • URL |
  • ボー #0M.lfYJ.
  • [ 編集 ]

Re: タイトルなし

こんちは、ボーさん。

> やっぱり、お姉さんじゃなきゃ!
> おばあちゃんじゃ、ちょっと萌えない。

もちろん同意しかないんだけど、ボーさんにそれを言われるのはバーさんとかジーさんとかちょっと憤慨するんじゃないか? ネーさんには濁点がないからね。

  • 2019/06/18(火) 22:11:56 |
  • URL |
  • fjk78dead #-
  • [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://fjk78dead.blog.fc2.com/tb.php/5500-cadd417e
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

「ペンギン・ハイウェイ」

せつないわぁ。

  • 2019/06/16(日)21:03:20 |
  • 或る日の出来事

萌える! お姉さん! 森見登美彦 石田祐康 『ペンギン・ハイウェイ』

アオヤマくんは子供にしては珍しい研究者肌の小学4年生。日々疑問に感じたことをノー

  • 2018/10/15(月)21:10:28 |
  • SGA屋物語紹介所

ペンギン・ハイウェイ

【監督】石田祐康 【声の出演】北香那/蒼井優/釘宮理恵/潘めぐみ/福井美樹/能登麻美子/久野美咲/西島秀俊/竹中直人 【公開日】2018年8月17日 【製作】日本 【ストーリー】 小学四年生のアオヤマ君は一日一日世界について学び、学んだことをノートに記録する。毎日努力を怠らず勉強をするので、『将来は偉い人間になるだろう』とも思っている。そんなアオヤマ君にとって何より興味...

  • 2018/09/19(水)22:46:28 |
  • シネマをぶった斬りっ!!

ペンギン・ハイウェイ

小学四年生のアオヤマ君は、一日一日、世界について学び、学んだことをノートに記録する。 毎日努力を怠らず勉強する彼にとって何より興味深いのは、自由奔放でミステリアスな歯科医院の“お姉さん”。 ある日、街に突如ペンギンが現れ、そして消えた。 アオヤマ君は、お姉さんがふいに投げたコーラの缶がペンギンに変身するのを目撃する…。 アニメーション。

  • 2018/08/29(水)00:58:48 |
  • 象のロケット

「ペンギン・ハイウェイ」

2018年・日本 制作:スタジオコロリド配給:東宝映像事業部 監督:石田祐康 原作:森見登美彦 脚本:上田誠 (ヨーロッパ企画)キャラクターデザイン:新井陽次郎 演出:新井陽次郎、亀井幹太 音楽:阿部

  • 2018/08/28(火)21:51:28 |
  • お楽しみはココからだ~ 映画をもっと楽しむ方法

ペンギン・ハイウェイ

「ペンギン・ハイウェイ」 よみうりホール(試写会)小学4年生アオヤマ君(声:北香那)は、毎日学んだことをノートに記録している勉強家。そんなアオヤマ君の興味は歯医者で働く

  • 2018/08/27(月)22:50:41 |
  • Spice -映画・本・美術の日記-

ペンギン・ハイウェイ・・・・・評価額1700円

ぼくが苦いコーヒーを飲めるようになったら。 小四にしておっぱいを研究する、ちょっと自意識過剰なアオヤマ君と、彼の初恋の人である不思議な“お姉さん”を巡る一夏の冒険の物語。 ある日突然、街中に謎のペンギンたちが現れ、以降ヘンテコなことが次々起こる様になる。 アオヤマ君は同級生のハマモトさんとウチダ君と三人でヘンテコ現象を研究し、原因を突き止めようとするのだ。 思春期の恋心を刺激的な...

  • 2018/08/27(月)22:22:10 |
  • ノラネコの呑んで観るシネマ

ペンギン・ハイウェイ

「夜は短し歩けよ乙女」「有頂天家族」などで人気の作家・森見登美彦による日本SF大賞を受賞した小説をアニメーション映画化。短編「陽なたのアオシグレ」「台風のノルダ」を手がけたスタジオコロリドの第1回長編作品となり、「陽なたのアオシグレ」の新鋭・石田祐康が監督、「台風のノルダ」の新井陽次郎がキャラクターデザインを担当する。テレビドラマ「バイプレイヤーズ」などで知られる北香那が、声優初挑戦でアオヤ...

  • 2018/08/27(月)15:32:11 |
  • 映画に夢中

劇場鑑賞「ペンギン・ハイウェイ」

詳細レビューはφ(.. ) https://plaza.rakuten.co.jp/brook0316/diary/201808180000/ ペンギン・ハイウェイ 完全設定資料集 [ ホビー書籍編集部 ]

  • 2018/08/27(月)12:36:06 |
  • 日々“是”精進! ver.F