全体としては気持ち良く短い。拷問のように長いのより短い方が好きではある。だが、短さによって食い応えのなさも感じてしまった。これは物語[おはなし]として短く、「起承転結」がきっちり整備されていず、それぞれが導入部「起」を繫げて見えるからだろう。但し、『透明人間』に関しては独立度が高く「起承転結」が備わってるように見える。
◆『カニーニとカニーノ』

▲男同士には見えもはん。
五つ星評価で【★★★カニのデザインがなかなか秀逸】
擬人化したカニの兄弟の冒険物語。怖い。怖い。魚が無表情で怖い。無表情の魚に怖さを感じるのは吾妻ひでおのマンガ以来かもしれん。兄カニーニと弟カニーノらしい。見ている最中、カニーノは妹かと思っていた。
液体の流動化アニメとかの背景が夢のように綺麗。話としては食い足りないが、この背景を体験できたのはまずまず良い体験だったと思う。
もうあと5年早かったらトトは蟹江敬三に声を充ててもらって名前も「カニーエ」で良かったのに。
◆『サムライエッグ』

▲この線の柔らかさ。
五つ星評価で【★★★健気な少年にグッと来る】
卵アレルギーの子供の生活記録。
実話をもとに描く、母と少年の愛と感動の人間ドラマ(チラシ)。
この為に作られたであろう優しいタッチが目を見張る。
尾野真千子、篠原湊大の関西弁宛て声が良い。
これも、これから物語が始まり出しそうなところで終わるのは残念だ。
◆『透明人間』

▲『透明人間』は動きはいいがスチールは今一みたいなのが多い。
五つ星評価で【★★★★大冒険】
ただ表現する事で心を描く。
大冒険。
いやあ、堪能堪能。
これだけ500円くらいで見直したい。
【銭】
短編オムニバス(全長50分)なので当日一般1400円と価格が元から安い。テアトルメンバー割引1300円でも見れたがチケット屋でムビチケが1200円で売っていたので、それをGETして観た。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・ちいさな英雄―カニとタマゴと透明人間―@ぴあ映画生活