企画「夢見る女優 野添ひとみ」から1プログラム。
1958年、白黒、106分、初見。
逆マルサの女的1本。小林桂樹の税務署員の憎らしいこと。
弁が立ち、心がない。なんてやな奴だ(映画内で復権するけど)。
町工場vs税務署
この攻防戦が庶民の町工場が後手後手に回ってしまうので
必要以上にイライラしてしまう。
へそ曲がりの森繁、気狂いの伴淳、超甲斐性なしの有島一郎に、
冷徹な小林桂樹の対比が好対照で良い。
戦争帰りの伴淳は分裂症。
極度に緊張したり、酒を呑んだりすると戦時の人格に変わってしまう。自分がいる現在が吹き飛んで過去の戦場に意識が戻ってしまう。別人格と入れ変わるというよりは、記憶障害、アルツハイマーに近いかもしれない。昔はこういう人が沢山いたに違いない。
野添ひとみは森繁の娘で工場内でローラースケート履いてゴロゴロしてる。可愛いけど出番はそんなに多くない。
【銭】
一般料金1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・負ケラレマセン勝ツマデハ@ぴあ映画生活
PS なんか薄ら寒くなるのは、主人公達はへこたれてないけど、
ラストシーンで彼等が幸せになってる訳でもないし、
その幸せへの道筋ができた訳でもないからだ。
PS2 この映画の前年に撮った『くちづけ』では、野添ひとみが
ローラスケート場でローラースケート上手く滑れないシーンが出てくる。
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