※両方ネタバレ感想です。
◆『夏の娘たち~ひめごと~』

▲オシャレ絵調だが可愛くない。
五つ星評価で【★★そんなに長くないけど後半しんどい】
2017年、カラー、75分。初見。
冒頭から込み入った設定。
養父を見取りに来た主人公の西山真来は、養父の実子で義理の弟にあたる鎌田英幸と男女の関係になった過去がある。西山真来の実父は不明であるが、養父=実父の可能性も噂されている。西山は養父の妹の元で暮らしているが、実の母については映画内に登場しない(と思えた)。
映画は西山が養父を見取りに田舎に戻った事で弟の鎌田との関係を再燃したり、父との血の繋がりが明らかになったり、それでも、鎌田と結婚に結ばれようとする中、唐突に他の男に乗り換えたり、みたいに進む。西山の結婚式の夜、鎌田は首を吊る。
書いてて話の流れを再認したが、後半、話が進むに従って西山への感情移入がどんどん妨げられる。西山も鎌田もSEXの相性がいいのか、動物としてはお互いが好きなようだ。なので、鎌田の熱意に押され、西山は近親相関である事を知りながら結婚を一度は決意する。だが、「運命の人」というフレーズにただ合致しないという一点で西山は鎌田を振る。ここの描写がほとんどない。強い衝突もなく、いつの間にか自然に振っている。そして、強い情熱の有無も観客にアピールされないまま、新しい男と付きあってしまっている。空回りする鎌田の熱意に比べて激昂したりしない西山の心の動かなさに私はピンと来なかったのかもしれない。
西山真来はガシャ髑髏を思わせる痩せた異相。同じように痩せてて、どこか風貌が似ている(でも全然美人の)『美人スチュワーデス 制服を汚さないで・・・』の桜田由加里を思いだす。どちらかと言うと桜田由加里よりは西山真来に対しての視線の方が好意的である。スチュワーデスではなく、田舎の行き遅れている女という身の丈に合った役のせいだろう。西山真来はバストが全然ないのだが、映画内では和服を着るシーンが多い。和服の襟のシーンがたるんでしまってだらしない。こういうのは誰かがちゃんと直して綺麗に着付けてあげるべきだ。綺麗な着付けができないほどのエグレ胸と言う訳でもあるまい。
◆『憐 Ren』

▲岡本玲可愛いんやけどなあ。
五つ星評価で【★★やはり商業サイズとしてはそんなに長くないけど後半しんどい】
2008年、カラー、101分。初見。
見逃してたが岡本玲見たさに足を運んでやっと見れた。
でも、岡本玲が素材以上にあまり可愛く撮れてない感じ。そういう監督と言ってしまえばそうなのかもしれないが、堀監督は岡本玲に踏み込まない。バストアップくらいはあるが、いつも遠くから全体映してるようなショットばかりだ。
アイデアは面白い。交友範囲の狭い女子高生が未来から送られた囚人で、未来永劫彼女は高校生活をループさせられる。これは「サザエさん」が実は囚人だったらというアイデアなのだ。
全てクリアされたかのようなラストもはぐらかされた感じでよく分からない。
【銭】
通常一本立て興行価格1200円-400円(会員割引)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・夏の娘たち~ひめごと~@ぴあ映画生活
・憐 Ren@ぴあ映画生活