『まんぷく』が面白いんですわ。
朝ドラ前作『半分、青い。』の糸の切れた凧がどこに飛んでいくか分からないような迷走っぷりも逆に面白かったけど、『まんぷく』は普通におっちゃんおばちゃん爺さん婆さんまで安心して見れるベタな家族一代繁盛記として面白そう。キャスティングが楽しい。
主役はよくぞこの人を選んだという人当たりのいいブス安藤サクラ(褒めてます)。だって、やはり、脈々と爽やかな美人が連なる朝ドラ史の中で彼女を選ぶってのは「顔」での人選が全てでないと分かっていても大したもんです。今のところ、とても気持ちよく見せてもらってます。上手い人が演じると見ている方も気持ちが乗るからいいわあ。
安藤サクラの母ちゃんが松坂慶子。この人は『妖怪伝 サクヤ』の時、「私はウルトラセブンに出ていたんですよ(だからどんなんでもオファー受けます)」と言ってラスボス妖怪を気持ち良さそうに演じていたので、それから気持ち的に好きな人。
「私はブスの娘です」なかなか言えないよ、そんな事(言ってないって)。
「私は武士の娘です」って、ちょっとエレファントマンの「母は綺麗な人でした」みたい。
松坂慶子の娘で安藤サクラの姉二人が内田有紀と松下奈緒。キャッツ・アイとゲゲゲの女房やないかい。
それぞれの旦那が大谷亮平と要潤。家に帰ると妻が必ず死んだ振りをしている夫の友達と、仮面ライダーアギトのアギトじゃない方じゃないかい!(じゃない方芸人みたいに言わないであげて)。と言うか大谷亮平はせめて逃げ恥だろう。キャッツ・アイで一緒に逃げて恥ずかしがるっていいプレイだなあ。したいしたい。内田有紀となら何でもしたいもん。そしてもう一組、「ライダーにゲゲゲ」って語呂がいい、良すぎる。松坂慶子がどちらも嫁に出したくなかった訳だ。松下奈緒なんて4人の子持ちである。うわ最低4回はSEXしてるんや、ゲゲゲ!
あと、安藤サクラの夫に長谷川博巳。『地獄でなぜ悪い』の印象が強く、喧嘩が弱いのにエキセントリックなユースケ・サンタマリアという印象なのだが、喧嘩の相手が進撃の巨人だったり、シン・ゴジラだったりで御苦労なことである。そんなオタク的にエッヂの効いた役を演じているのに世間一般では演劇肌のサブカル兄さんみたいなイメージを保っていられるのは要所要所でちゃんと役者として踏むべきいい記録を残しているからだろう。それを言ったら安藤サクラのTV連続ドラマ出演が少なく一般への浸透度が低いであろうに、映画とかの爪跡で他者を寄せ付けない主役っぷりをマウンティングしてるのも同様に凄いが。バランスの取れたいい夫婦である。
実は毎日コンスタンスに見てなく、今週も水曜、塩集めのゴロツキがワラワラ集まった所までしか見ていない。あんなゴロツキだらけでふくちゃん大丈夫だろうか? 大丈夫だろう。多分共演者の中でガチで喧嘩させたら一番強いのは『百円の恋』でボクシング女子だった彼女である。とりあえず彼女の弱点は母親と夫なのでこの二人を殺されて拳一つでルサンチマンのドラマを構築する流れになっても私はOKです。ラスボスは瀬戸康史、カメンライダー牙か。その後ろに桐谷健太で時空を操る浦島太郎の生まれ変わりとかの方が面白いか。
ああ、馬鹿なこと言ってないで早く続き見ないと。
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