◆『君よ憤怒の河を渉れ』
五つ星評価で【★★なにこれ?】
1976年のカラー映画。151分。初見。とは言えリメイク映画の『マンハント』は見ている。鳩が飛ばないからとか些末な事は別として、話の膨らませ方が異常で、とても同じ原作の映画とは思えない。高倉健がチャン・ハンユーになるのはともかく、男臭い原田芳雄がおしゃれな福山雅治&女刑事になって日本国内でタランティーノっぽく銃を連射する女殺し屋と対決するとか得体のしれない部分が増えている。だからと言って、高倉健版がマトモかと言うと決してマトモではない。こっちはこっちでベクトル違いで狂っているのだ。呪われた血の映画としか言いようがない。
物語全般に流れるピクニックみたいな陽気な曲が張りつめた空気をないがしろにしながら、熊に馬がいっぱい出てきて、大自然を漫喫。そして主人公が窮地に立たされると女性が命がけで助けに来てSEXもするという島耕作展開。健さん変にモテる。薬物使用で廃人を作る手順は古い方がリアルで気味悪い。
◆『北京原人 Who are you?』

▲「感動のスペクタクル・ファンタジー」らしい。
五つ星評価で【★★★こっちはこっちで伝説の映画】
1997年のカラー映画。115分。公開以来2回目。
丹波哲郎が明らかに何を目指してるのかが分からなくて、流石、丹波哲郎だと思う。ただ、緒方直人や片岡礼子がマトモという訳でもない。みんなおかしい。人間より北京原人に優しい緒方直人も変だし、大和撫子的な恥じらいもなく、すぐ胸を放り出してしまう片岡礼子も嬉しいけどおかしい。この映画の片岡礼子、装置のように反応してセリフを喋るが、凄く表面的な処理しかしていない。ゆとり教育の弊害みたいなメンタリティである。
『パンク侍、斬られて候』に出てた永瀬正敏の猿と違って本田博太郎の原人は博太郎節が聞けないのが残念。
新文芸座でちょっと前に上映した『スーパーの女』同様、佐藤蛾次郎がトラックを転がしまわる。前者では高級牛肉を追っていたが、今作では乗用と食用を兼ねていると思われるマンモスを追っている。あまり変わらない奴。そして新文芸座の謎の佐藤蛾次郎トラッカー推し? そう言えばマンモスの動きが素人が作ったCGみたいだった。技術は日進月歩だなあ。
【銭】
新文芸坐の会員割引250円減の1100円+年会費更新1200円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・君よ憤怒の河を渉れ@ぴあ映画生活
・北京原人 Who are you?@ぴあ映画生活
▼関連記事。
・マンハント@死屍累々映画日記・第二章
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