◆『ビッグ・リーガー』
五つ星評価で【★★★★だって、ちゃんと面白いんだもん】
1953年、白黒、71分。初見。
ロバート・アルドリッチ監督。
NYジャイアンツの入団志望テストでの人間模様を描く。
という事で若い入団志望者がゾロゾロ出てくるのだが、必要なメンツはきっちりとキャラを立て、それほど必要でない人材はバッサリそのほか大勢で扱うという事で、誰の何を見せようという整理が効いているから、話の上で混乱しない。アルドリッチは客に対して優しいと思う。
◆『月蒼くして』
五つ星評価で【★★★凄まじい会話劇だが、そこに人がいない気がする】
1953年、白黒、99分。初見。
オットー・プレミンジャー監督。
会話・会話・会話の嵐、その会話で変わる二人とか三人組の関係性の妙。この暴風雨のように止まない会話劇は、ある意味スクリューボール・コメディーの到達点と断言してもいいのだろうけど、これ、脚本はよく出来ているけど、会話に人間が引きずられすぎてて好きになれない。キャラが立たずに会話だけ浮いてる感じ。私はコメディーとかで、単に状況に右往左往する人間が見たいのではなく、右往左往するその人達が、だから「どうだ」と感情を露わにしたり平然とする振りをしたり、という流れが好きだ。それはそういう所に「人間」が出るから。この映画の主演のマギー・マクナマラは主演女優賞の座を『ローマの休日』のオードリー・ヘップバーンに奪われたのだそうだ。うんまあ、それは正解だと思う。ちなみにこの映画の主演男優はこっちにも出てるウィリアム・ホールデンである。
【銭】
通常一本立て興行価格1200円-400円(会員割引)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・ビッグ・リーガー@ぴあ映画生活
・月蒼くして@ぴあ映画生活
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