FC2ブログ

ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『おしえて! ドクター・ルース』『アンダー・ユア・ベッド』『座頭市』

同日鑑賞3本をまとめてレビュー。

◆『おしえて! ドクター・ルース』新宿ピカデリー4

▲熟々々々女 くらい。

五つ星評価で【★★★人物に魅力がある】
90歳現役セックス・セラピスト女性を題材にしたドキュメント。
映画冒頭、彼女とアレクサに対談させる。
そのユーモラスなやり取りで彼女を好きにさせてしまう。
演出家なかなかの手腕だ。
外見、倍賞千恵子っぽいが、内容的にはアケスケである事が許される京唄子みたいな感じだろうか。そういう歯に衣着せぬ女性がセックスの事を語って米の主要メディアの視聴率を稼ぐトップハンターになった。うーん、そんな人おんねんね。ともかく、見ていて性格が気持ちいいのが良い。映画内で紹介される彼女の番組の「性に対するQ&A」は、別に何一つ驚くような事は言っていないと思う。あの程度なら日本でも出来る。変態気質の高い日本人がその程度で喜んで視聴率稼がせないような気もするのだが。


◆『アンダー・ユア・ベッド』テアトル新宿

▲高橋由美子(謎キャプチャー)

五つ星評価で【★★★★没入感高し】
庭の石をどかすと、その下に虫が蠢く。出自を気にされる事がないそれらの虫と自分を一体視してみる主人公に対する没入観がひどく高い。それは誰しもが持つ自己否定感情だからだろう(俺だけだったらゴメン)。基本シャープな顔をそう見させない高良くんの上手さに舌を巻く。旦那は知らない役者なのでリアルに怖い。ヒロイン西田加奈子がいい意味で小者な感じ。ただ、ここでそれは役に合わないだろうという絶世の美少女を連れてきても怒りはしない。映画として成立する範囲内の嘘であれば許容可能なのだ。『うしおととら』のエピソードにもあったように、誰からも覚えられない(対象として認知されない)というのは、ちょっと信じがたいくらいの厳罰であろう。勿論、そういう目に会わない人達からはそれが厳罰であるとは到底信じてもらえないかもしれないが。


◆『座頭市』新文芸坐

▲バカ親切で怒らすと怖いけど普段はかっこ悪い。

五つ星評価で【★★★奇形的な出来上がりだが悪くはない】
新文芸坐の企画「座頭市 令和に蘇る盲目の侠客」から1プログラム。
1989年のカラー映画。116分。3、4回目くらい。
劇場ロビーに貼り出してあるプレスシートの写しに「ヤングの支持が圧倒的な片岡鶴太郎」って書いてある。松竹さん嘘はいかん。

全体散漫な話だとは思う。エピソードは散文的で、前後の関連性は薄いし、後半になればなるほど市の殺戮の理由は薄れて、ただ明確な理由もなく殺し続けるマシーンに変わってしまう。でも勝新自ら演奏する三味線とか気持ちよくて、その辺りの論理性の低さが打ち消されて快楽に変わってしまう。

いまやお父さん犬の奥さんの樋口可南子がバリバリのエロ番長で若く、艶っぽい。彼女の全でも悪でもない立ち位置は面白い。やたらウェットな緒形拳より義憤と欲を行き来する鶴太郎の方がいい役かもしれない(ヤングじゃないから圧倒的には支持しない)。内田裕也がカッチリ狂犬を演じるので勝Jr.は割と食われる。その内田裕也が自分の宿場に殴り込み掛けられてマスク付けて敵の手下に紛れ込んだのに、身の潔白を証明する為に自分の手下を殺さなければならない。普通に殺しておけばいいのに、執拗に残虐に殺した為に内田裕也である事がバレるって内田裕也の資質を知り尽くしてる。

TVの影響か旧作のように「どメクラ!」が連呼されるようなシーンはなくなった。


【銭】
『おしえて! ドクター・ルース』:映画ファン感謝デー料金1300円。
『アンダー・ユア・ベッド』:映画ファン感謝デー料金1300円。
『座頭市』:ラスト一本割引で850円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
おしえて!ドクター・ルース@ぴあ映画生活
アンダー・ユア・ベッド@ぴあ映画生活
座頭市〈1989年〉@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
アンダー・ユア・ベッド@徒然なるまま
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://fjk78dead.blog.fc2.com/tb.php/5774-f4ae0273
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

アンダー・ユア・ベッド

30歳の男・三井直人は、ふとしたことから、学生時代に自分を「三井くん」と名前で呼んでくれた佐々木千尋のことを思い出す。 現在の彼女の自宅を探し出した彼は、その近所で観賞魚店を開くことに。 自分のことを全く覚えていない千尋の家の合鍵を作ることに成功し、盗聴・盗撮・監視を続ける毎日が始まった…。 ラブ・サスペンス。 R18+ ≪もう一度、名前を呼ばれたい≫

  • 2019/09/09(月)09:29:55 |
  • 象のロケット

おしえて!ドクター・ルース

1980年代のアメリカ・ニューヨーク。 日曜深夜、ラジオから流れるドクター・ルースの性のお悩み相談室「セクシュアリー・スピーキング」に人々は夢中になった。  性の話はタブーだった時代に、エイズへの偏見をなくすべく立ち上がり、中絶問題で女性の権利向上を後押しし、LGBTQ(性的少数者)の人々に寄り添ってきた女性セックス・セラピストの人物ドキュメンタリー。

  • 2019/09/09(月)09:27:53 |
  • 象のロケット