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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『ニノ国』よみうりホール(ネタバレ)

◆『ニノ国』よみうりホール

▲何で隣接する異世界はいつも洋風やねん。和風がダメでもせめて中華風とかの方が風土的にも可能性高いと思うんだが。っつーか、背景、妙にディズニーランドっぽい。

※ ネタバレ感想です
五つ星評価で【★いやあー】
見た後のツイッターでの第一声。

なんつーか、ずっと嘘つきの嘘に騙されてるみたいな話。

これ以降はほぼ無言。だってねー。でもまあ評価も決しただろうから、そろそろいいかな。うむー『ニノ国』って、これでお金稼げるなんて思っちゃいけない出来の映画よ。そりゃあ1800円で売ろうってものをロハで見させていただいてるので心苦しいのだけど、これは駆逐されるべき映画でしょ。100円くらいなら見てもいいかな。

二つの異世界の間で命をシェアすると言うのは割と近作のアニメ『あした世界が終わるとしても』でも使われていた。でも、そっちの方が設定が段違いに緻密だ。いや、違う。『あした世界が終わるとしても』も割と設定が雑いのだけど、それ以上に『ニノ国』の方が段違いに雑いのだ。

まず、宣材に書いてある「どちらかの命を救えば、もう一方が死ぬ」「愛する人を救うために命を選べ。」、これは悪玉が主人公の男の子の一人に流し込む嘘なのである。つまり、こんな設定はない。えー。と言うか、命をシェアする話にするなら、共倒れ型より、二者択一型の方がこの世界の世界観に合っている。
というのは「ニノ国」は、命がシェアされる「一ノ国」と世界が違いすぎる。Aの世界の人間が死んだらBの世界の人間も死ぬ、という事を成立させるためにはAの世界の人間とBの世界の人間が同数でなければいけなない。これはパラレル・ワールドのようにかなりソックリな事が並行して起こっている世界でないと人間の数を同数に保つのが難しい。これは先行する命がシェアである世界観の『あした世界が終わるとしても』『劇場版・リアル鬼ごっこ』でも貫かれていたが、基本、とても似通った世界で日本だけが異常な形態になっている。だが、おそらくシェアであるのは地球上の全ての人間の命だ。「ニノ国」はとてもそうは見えない。ファンタジー世界に存在する「エスタバニア」なる国とその反勢力、あとよく分からない亜人達これらを全て合わせても東京都民一千万人にはおそらく満たないだろう。そして、その周りにある全ての国や惑星が、「一ノ国」側の全生命77億人もいるとはとても思えない。「エスタバニア」周辺をどう多く見積もっても数万人から数十万人。小さなコミュニティで命が繋がっている。
そして、この「エスタバニア」周辺で戦争が起こる訳だが、これは規模如何に関わらず大変である。死人が出るようなら、「一ノ国」でも同じように誰かポコポコ死んでいる筈なのである。そんな素振りは全くなかった。勿論、アフリカのジンバブエ辺りで「ニノ国」の住民と顔が似ている誰かが死んでいるかもしれないが、アーシャとコトナ、サキとヴェルサが繋がっているのなら、もっと狭い範囲内で繋がっていると考えるのが妥当であろう。そうすると、やっぱり謎の死因で日本のどこかの地域で人がポコポコ死んでいる筈なのである。そういう命をシェアする人間がごくごく少数であるという可能性もあるだろう。でも、それを物語の中で述べないのはフェアでない。もしかしたらであるが「エスタバニア」周辺の戦争では人が死なない可能性もある。亜人である傭兵達が戦い、死なぬぐらいでそれぞれ矛を収める事での戦争が成立するのかもしれない。ま、分からんけど。亜人にシェア相棒がいるのかいないのかも分からないし。
設定で分からないのは「ユウ」と「ハル」の男の子二人の主人公。ちょっときっちり理解できなかったが「ユウ(ニノ国出身者)」=「ハル(一ノ国)」なんだろうか。そうであるなら、彼等と命をシェアする人間が他にいない事に合点がゆく。それにしてはアニメとは言え、顔立ちが似ていない。何と言うか、命をシェアする同士の共通特徴が「顔が似ている」事しかないのがとても適当。仮に「ユウ(ニノ国出身者)」≠「ハル(一ノ国)」であるなら、彼等の分身はどこにいるのか? 分身がいずに両世界を行き来できるのが「トラベラー」なのか? ニノ国に着いたばかりの二人が衣装が変わっていて、ハルの足が治っていた事を考えると、ニノ国の二人に一ノ国の二人の精神が憑依したと考えるのが自然だが、そうすると二人が一ノ国に戻った後、二の国では元々の二人が目を覚まさないとおかしい。が、そんな素振りはなかった。
例えば、ユウの足がニノ国では治る事、
ニノ国と一ノ国の行き来が生命の危険である事、
それらがユウの「そうじゃないかと思う」という希望程度で実現されている感があるから、これは「命をシェアする二つの世界」という世界観より、「命をシェアする二つの世界と思いたがっているユウが自由に活躍できる世界」と考える方が自然である。「ハル」に対して非常に強い劣等感を持ち、恋人も彼に取られているのが異世界では逆転する。なんかそう考えると根深い黒い世界である。

ユウとハルがそれぞれ山崎賢人と新田真剣佑というタレント・キャスティングなのだが全く意識しなかった。お爺さんのムロツヨシも分からなかった。ムロツヨシくさいかどうかだけもう一回聞いて確認してみたい。あと、見事にというか、立派に下手だったのがアーシャ姫兼コトナの永野芽郁。でも、彼女に関してはワイドショーのインタビューでしみじみ自分のアフレコの未熟さを反省していたので声優再チャレンジとかしないのなら許したい。


【銭】
まんが雑誌の試写会応募で当てさせてもらいました。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
二ノ国@ぴあ映画生活
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二ノ国

冷静沈着で車いすの少年ユウ、バスケ部の人気者の少年ハル、ハルの彼女コトナの3人は高校生で幼なじみ。 ある日、何者かに襲われたコトナを助けようとしたユウとハルは、現実世界と並行する魔法世界「二ノ国」へと引き込まれる。 そこは、命が繋がった“もう一人の自分”がいる世界。 しかし、2つの国の間には残酷なルールがあった…。 アニメーション。

  • 2019/09/14(土)09:38:46 |
  • 象のロケット