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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『世界から希望が消えたなら。』109シネマズ川崎5

◆『世界から希望が消えたなら。』109シネマズ川崎5

▲世界からオーピンクは消えてほしくない。
いやいやいやいや、役者としていいセンスを持ってるのだけどバラエティーで先に消費されちゃったんだよなー。

五つ星評価で【★★宗教で儲けすぎた税金対策みたいな映画じゃないのかなあ?】
大川さんの所の幸福の科学のプロパガンダ映画。
とは言っても、宗教組織内部の人用の内容で、外部の人がこれを見て、俺は今、猛烈に感動している、入信せずにはいられない的な熱さはないので、安心と言うか、それが故にぬるい話だと思う。最近は宇宙人や悪魔が出てくる荒唐無稽系の作品と、教祖になった人間の悩みを地道に愚痴る非・荒唐無稽系の作品に傾向が別れるが、今回は後者の方。奇跡を起こすような偉人に生まれてしまった人の悩みを描くにしても、凡人に理解できるよう描いてもらわんと、単純につまらん話にしかなっていない。偉人が割とね、勃発する問題に対して努力しない系なのよ、言っちゃ悪いけど。

突然の心臓発作で余命1日を宣告された主人公は、子供達にまだ死ぬ訳にはいかないから死なないと約束して、科学的にありえぬよく分からない回復力で医者の言う事を全く聞かずにバリバリ、リハビリをして全治回復。主治医の大瀧龍宇一を怒らせながら愕然とさせ、その上役・田村亮はそういう事もありますとスピリチュアル容認。そんな怪しい病院(心電図モニターが常に同じ数値)と医療過誤で揉める事もなく退院、やりたい事があると「自分の人生訓を広めたベストセラー作家」から「世界の神秘をひもとくスピリチュアル作家」へと転向し、次男の息子のイジメ問題を勃発させる。一方、現実主義者の妻・さとう珠緒は医者の言う事を全く聞かず、全世界から物笑いにされるようなスピリチュアルな事を言いだした夫と全面的に対立、悪魔の形相(特殊メイク)の後に家を出ていってしまう。父と母の離反に対して、長男、長女、次男は今までほとんど接点のなかった父に付いていくと宣言し(父に付いていくというよりヒステリーの母が一方的に出ていってしまった為に母の選択肢を取れなかったというのが正しいと思う)、先生の事をいつでも信じている私もいますと住み込みの女中兼秘書である千眼美子が不気味に宣言して終了。
そして、最後、「この物語は実話を元にしていますが、名前、会社名などは変えてあります」という驚愕のテロップが流れる。わはははははは、実話ベースなのね。こう、守護霊みたいなのしっかり「あるもの」として描写している映画で「実話を元にしている」と言われるとは思わなかった。

おそらく、竹内久彌=大川隆法なのだろうけど、けっこう人間的にどうかと思う。
確か、他の映画でも、スピリチュアルに目覚める教祖は超努力型のガリ勉で、自分の身体の性能を無視して努力するタイプだった。教祖はそういう人なのだろう。そこはアピールポイントとしてまあいいだろう。一方、周りにいる人とのコミュニケーションに関しては粗雑、周りが気を使ってくれるから円満に生活が進んでいる側面が強い。王様的と言おうか。それでも独裁者のようにならないのは、周りから何となく好かれるタイプだからだろう。談志と言うよりは先代の林家三平タイプ(ヤバい事を書いてる気がする)。

一度、死に近づいた事で、スピリチュアルを世間に広めようとする主人公。その為には文筆業に勤しみ、講演会を行い、努力、努力、ガリ勉のように突き進む。その一方、忙しすぎて家庭とは又、疎遠になってしまう。その事を責める妻。主人公はそれに対して特に何もしない。自分の事を分かってくれるのを待つだけなのだ。子供に対しても同じ流れで、子供から自分を誘ってくれるのを待つ。ちょっと一家を構える大黒柱としてそれはどうなの?と思った。

大義の為には他が齟齬を来たしても構わない。い、いいの、その考えで?

そういう主人公に映画自体が寄り添う姿勢なのはちょっと気持ち悪い。主人公に啓示を与える霊はこれでもかと美しく描かれ、常識に捕らわれる妻はまるで悪魔に憑りつかれたかのように扱われる。物語の最後、主人公に歩み寄ろうとする気配が見える妻。ある意味、美しく描かれているが、一人のコアの周りで、周囲の人間の自我が少しずつ綻び、全て彼に従属する体制が無意識に構築されるのなら、それは実はホラーなのである。そういう批判精神が全くないのが流石、中から作られた映画だなあ。
確かに妻のヒステリーは嫌は嫌だが、それに対して夫は対立を深めるだけで、妻に対してなだめたり、調整したりを一切しない。多分、彼にとって妻は何でも面倒な事をしてくれる便利な機械なのだ。だから、より従順な千眼美子が妻の代理の位置に収まるようすなのは、大変スムーズに見て取れる。千眼美子も又、何も考えていない、ただ他人に従属するだけみたいな個性で、ちょっとホラー風味だ。こういう人は教祖から「××消して来い」と言われたら断れないのではないか。怖い怖い。

ヒール妻をさとう珠緒が好演。もともとこの人はお呼びはあまり掛からないが、たいそう演技の上手い人なのだ。
千眼美子さんは誰でもできそうな薄っぺらい役。

あと変なタイミングで挿入曲が4曲くらい入るがこれは大川代表作詞作曲の物。下手ではないが場違い感は強い。でもまあ、これを断れたりはしないよなあ。そんな度胸は蛮勇と言う奴に他ならない。


【銭】
知人の知人からシネカード貰った。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
世界から希望が消えたなら。@ぴあ映画生活
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