◆『宮本から君へ』ユーロスペース2

▲池松と蒼井。
五つ星評価で【★★★★★昭和かよ!】
やはり最初に驚いたのが池松壮亮。体格だって顔の作りだって違うだろうにマンガの「宮本」にしか見えない。週刊モーニングに連載してたのをそのまま読んでて他のキャラは忘れてしまったが、主人公の顔や表情は覚えてる。鬼気迫るソックリさ。そして、蒼井優はまあやっぱすげえ女優である事をいつも通りに証明してくれた。あとドラッグで捕まってゴタゴタしたピエール瀧もいつも通りいい演技してるし、あの佐藤二朗がシリアスでちゃんといい演技を出来る事が分かってちょっとビックリした。これは役者の上手さもあるけどプロデューサーと監督が彼を起用してちゃんと演技させたのが偉い。
絶対勝たなくちゃいけない喧嘩に、勝ち目がないのに乗り込んでいく宮本。こんな頭が悪くて単純なプロット、最近なかなかお目に掛かれない。でもシンプルだろうが何だろうが力強いいい物語だ。
◆『カーマイン・ストリート・ギター』下高井戸シネマ

▲手作りギター野郎。
五つ星評価で【★★飽きてもうた】
建築物の廃材からギターを作ってニューヨークで売る名工のドキュメンタリー。
彼はちゃんとした技術を持つ名工だろうが、それを見る観客(=俺)の耳は素人なので、その音の良さがあまり伝わって来ない。基本的にインタビュー中心の評伝ドキュメンタリーだから中盤から後半、かなりキツかった。
◆『さすらいのレコード・コレクター』下高井戸シネマ

▲自由野郎。
五つ星評価で【★★★★びよんびよんおもろい】
主人公のオヤジが見苦しいのだけど凄くおもろい。レコード収集マニアの彼は稀代の趣味人(ディレッタント)と言って差し支えないだろう。でも決してかっこ良くない。半ズボンの人間って何であんなに権威がないんだろう。かっこは良くないが、常にリズムに乗っている。彼の守備範囲に対しての知識と行動力では誰も彼には敵わない。それを「好き」だけで実現した彼がとても「ニヤケきった」いい顔なのである。うん、おもろい。
【銭】
『宮本から君へ』:ユーロスペース火曜1200円均一料金。
『カーマイン・ストリート・ギター』:
『さすらいのレコード・コレクター』:下高井戸シネマ火曜1200円均一料金。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・宮本から君へ@ぴあ映画生活
・カーマイン・ストリート・ギター@ぴあ映画生活
・さすらいのレコード・コレクター~10セントの宝物@ぴあ映画生活