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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『東京干潟』『蟹の惑星』ポレポレ東中野

同日鑑賞2本をまとめてレビュー。

◆『東京干潟』ポレポレ東中野

▲『グレート・ハンティング2』で土地の風習によって大地とセックスする若者たちがカメラに撮られたが、それとは全く無関係の風景である。

五つ星評価で【★★★★映画を見ているとその人が好きになる】
多摩川の河口、干潟になる場所でシジミを取って生活するホームレス老人のドキュメンタリー。というと何か警戒してしまう。多分、「ホームレス」という語感から想像するイメージがあまり良くないのだろう。でも、見ると、彼のその居住まいや正しさに圧倒されて好きにならずにはいられない。ホームレスなのにショボショボしていない。マッチョなんである。自信のあるマッチョは正しい、いや、根拠はない、何となくというだけだ。金持ちではないし、映画内でも1文無しになるカットもあるが、そこは大事ではない。ちゃんと日々暮らしていき、彼が守ると決めた物を守っている。それが大事。
ホームレスで流れ着いて、シジミを取る生活に入ってから基本、彼はあまり変わってないのだと思う。やる事をやる。正しい事をだ。正しい事をやらない者がいれば叱責もする。映画を見てる分には彼はとても正しい生活を送っているのだが、世の中の「みんな」が彼を追い詰める。彼を追い詰めるのは、彼が叱責する相手先のない「みんな」なのだ。割とショックな幕の閉じ方で映画は終わるのだが、舞台挨拶に立った監督によれば、元気に暮らしていると言う事なので安心した。

つまり、何だ。ホームレスなんだけど正論を吐く男組塾長・江田島平八みたいな被写体なのだ。そら、映画として面白くもなろうよ。あ、あと凄い猫映画です


◆『蟹の惑星』ポレポレ東中野

▲蟹だねえ。

五つ星評価で【★★★★蟹の頭脳が高くなってついには人間世界を支配して最後に自由の女神がドーン!(違う)】
『東京干潟』と同じ監督による「干潟」を違う側面でとらえた映画。こっち側は蟹、蟹、蟹、蟹、蟹尽くしである。蟹はSF的でメカニカルで超かっけー。JOJOの泡のプロテクターが見れると言えば見れるぞ(違うけど)。あと、エラ呼吸のカニが大気中で活動できてる理由もビックリ。そんなんごくごく普通にSF的にセンス・オブ・ワンダーやないかい。SFマンガなどで海底や宇宙空間に活動する際、服を鎧装甲するようにして密閉活動するのではなく、身体の周辺にのみ空気の薄い皮膜(エア・バリア)を張ったりする着想がある。それである。蟹は自分の身体を水でコーティングする事によって水中同様に息をするのだ。なんてSF!

こっちの映画にも魅力的な老人が出てくる。市井の研究者で蟹を観察して15年。蟹の知識の宝庫。ウォーキング・蟹・エンサイクロペティア。多分、本職と戦わせてもいい勝負を見せてくれる男。この彼が物腰柔らかく実にジェントルである。外見がちょっと蛍雪次朗似であるが、本体の生臭い感じがない。一番の特徴を抜きにして似てるというのもどうか?いや、似てるけど。

小型種の蟹のハサミの部分にエサを見分けるための感覚器官があるかもしれない彼が取った実験が蟹のハサミにワサビを塗る事。効果覿面、蟹は活動停止になる。『東京干潟』の老人のシジミを取る鋭敏すぎる手にも付けてみるべきであろう。


【銭】
当日料金各1300円だが、セット割引2000円で鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
東京干潟@ぴあ映画生活
蟹の惑星@ぴあ映画生活

PS 蟹も蜆も「継続は力なり」と言う言葉が本当によく伝わってきました。
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