
▲モトーラちゃんの写真ちっちゃ。
五つ星評価で【★★★良かった良かった悪くはなかった】
2020年の一本目。なのに今更なんである。
主人公のボンクラ具合がなかなかリアルじゃないか?
あ、ジャニーズなの。そう言えば30人くらいの観客、自分以外女子しかいなかった(すまん男子で)。
ヒロインのモトーラさんは雰囲気のあるいい演技をする人なのだが、この映画では髪の地色がそりゃあ黒じゃないだろうよ、という分かりやすさくらいで、もちっと主人公が惚れる要素があってもいいかもしれないな、と今になって思うのは後だしジャンケン的に『弥生、三月』の波瑠の強烈な平手ビンタを見てしまったからかもしれない。
登場する高校生全員が病んだ高校の状態に痛めつけられており、それでもどうにも出来ずに縮こまっているのを、二人組の愚者が声を上げたきっかけを元に好転するという構造が、本当はとっても映画的なのに、やり方が下手なのでリアルにはこんな解決はしないだろうと見えてしまうのが残念。トラウマで走れない陸上部の女の子が走る山場とか、校舎の裏の落書きの呻きがギシギシ見えるとか、魅力的なところは多いのだが、最後の解決が一発勝負で傍目に随分、手加減した幸運に助けられてるように見えるのがいかんのだな。
でんでんの校長は如何にも何か裏がありそうに見えながら、見事に何もなかった。でも、きっと家に帰ると『冷たい熱帯魚』みたいに透明人間を量産してるのかもしれない、映画の中では描かれなかったが。まあ、今回の肩透かしは計画的な肩透かしであろう。その肩透かしに対する何らかの手当てがないからちょっと「ガクン」と来てしまった(実は管理第一主義者のように見えて掃除のおばさんの薬師丸ひろ子と出来てるとか、あったら嬉しい)。ほっしゃんの目の前の物理的な障壁に対する、でんでんの管理社会その物みたいな障壁具合は敵の構造として、とても正しいし、でんでんの演技もいつも通りなのだが、『冷たい熱帯魚』以降は何かやりそ感で見てしまう。そら、観客の欲目か。
ほっしゃん怖かった。ほっしゃんって背が小さそうだから、しょんぼりしてたら怖くないんじゃないかと思うんだけど、全ての高校生がこんな体育教師や指導教師には関わりたくないという威圧感でした。あーいう先生はリアルにいそうで、かつ、そのMAXみたいな感じで実に良かった。
そして、成海璃子先生に教わりたい。あー、あんなちいちゃい子が女教師を演じるまでになったのか。凄く美人すぎないのに清純でエロさが漂ってこないのがいいよなあ。
◆『ゴーストマスター』シネマカリテ2

▲璃子しゃま(もちろん右)。
五つ星評価で【★★★ここ璃子】
映画ファン感謝デーにもう一つ見たのはこっちも成海璃子さま出演映画。ここにも璃子で「ここ璃子」である。いいんだよ、つまんなくても(いや、よかないだろ)。
助監督の執念の映画愛が役者に憑依し、阿鼻叫喚の映画現場になる。映画撮影現場の映画。
ゾンビ悪霊系映画として、安いとは思うが、ちょこちょこ秀逸なというより「それやるか」的な行き過ぎたアイデアもあり、全体の構造は後半ダレてしまうのだが、映画を人質に取られている感じであまり悪くはいいづらい。
あの壁ドン、小豆アイス、冒頭に出てくる麿赤児がヅラとかの反則は大いに評価したい。
あまりはっきりしない映画愛という概念よりビンビンに伝わってくる成海璃子愛に撃たれる。あー、単に俺が成海璃子ちゃん、好きなだけか。
【銭】
『ブラック校則』:映画ファン感謝デーで1200円。
『ゴーストマスター』:映画ファン感謝デーで1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・ブラック校則@ぴあ映画生活
・ゴーストマスター@ぴあ映画生活