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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『サヨナラまでの30分』『ロマンスドール』トーホーシネマズ錦糸町オリナス8,3

同日鑑賞2本をまとめてレビュー。

◆『サヨナラまでの30分』トーホーシネマズ錦糸町オリナス8

▲ちけーよっぽい一枚。

五つ星評価で【★★★芸達者な若者たちにいい気持ちにさせてもらう】

中心人物の逝去により活動を停止したバンドが、その人物と同じコアを持つ新人により再生する様子(のようであり、ようでないようであり)。「音楽っていいな」という導入部から始まり、障害を取り除いて又、「音楽っていいな」というラストに回帰する構造がとても感動的で爽やか。バンドの比重は幽霊と実体が二人一組になるメイン・ボーカルと三人の伴奏者とピアノを弾く幽霊ボーカルの彼女。

三人の伴奏者は見た目尖ってるが三人で一人扱いくらいのキャラ。でもこれは物語の混雑具合を見ると丁度いいウェイト。
事故で失ってしまった彼女の音楽性と、やはり近くの人の死で関係性をおかしくしてしまった実体ボーカル男子の人との繋がり、の二つの再生を同時に行なうから伴奏者はウェイト的にやはりあれくらいでちょうどいい。

幽霊ボーカルを演じるのは新田真剣佑。見る映画見る映画外見違って凄いな。JOJOの億奏はともかくとして、カイジの秘書とかと同じ人間に全く見えない。演技バカ。
実体ボーカルは北村匠海。「膵臓」以降の演技がいつも同じであまり好きじゃないのだが、ボーカルでの歌唱力に驚かされて、この映画は良かった。そう言えば歌手の方が本職か。
彼女の久保田紗友、そこにいるだけで目を引く。母親役が牧瀬里穂ってのが又、似たもの親子な感じで良し。

幽霊と体を共有する話なんてフィクション以外の何物でもないのだけど、そういうの一切合切忘れて没頭して見た。心地よし。


◆『ロマンスドール』トーホーシネマズ錦糸町オリナス3

▲高橋一生って変と普通の境界線上にいるんだよね。
蒼井優もそんな役がそこそこ多い(ニュアンスが変というより過剰みたいな感じか)

五つ星評価で【★★高橋一生と蒼井優は良い組み合わせ】
前半がちょっとマヌケなテイストの恋の話で、後半が足取りと空気の重い愛の話。前半が好き。きたろうの計らいで二人が直接、接触し、蒼井優の形状が変わってしまうとか夢のようにいいシーン。
蒼井優が女神さまのようで高橋一生は村人A、きたろうは棺桶に片足突っ込んでる村の老人Aだ。きたろうが汚くって金全然持ってなさそうで、ともかく底辺っぽくてよかった。蒼井優は相変わらず手堅く着実。病気になればちゃんと痩せてやつれてるように映る。本当に体重落としてるかどうかは知らないが落差が激しい。相変わらず演技スキルが並じゃない。整ってるけど美人というよりはオカメに近い顔も立派な武器であるし。
あ、ピエール瀧もご苦労さん。高橋一生って無言でいる裸の大将みたいな演技をする。
後半よくあるドラマになってしまうのがかなり退屈。でも、ラストの高橋一生のセリフがとってもライトで気持ちいい。

高橋一生と蒼井優は『リリィ・シュシュ』以来18年なのだそうだ。へー。

エンドロール「特別協力:オリエント興行」が燦然と輝く。
ならば、起死回生の一手として男のダッチも出してほしかった。


【銭】
2019.12.29から一か月間トーホーシネマズのフリーパス使用その30、31本目
▼作品詳細などはこちらでいいかな
サヨナラまでの30分@ぴあ映画生活
ロマンスドール@ぴあ映画生活
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コメント

サヨナラまでの流れ

こんにちは。
カセットテープに記憶が上書きされてしまい、それに伴って消えていくさだめ…なのですが、実際に記憶ってそんな上書き形式で構成されていますよね。
究極、「去る者は日日に疎し」という感じかも。

  • 2020/02/19(水) 12:37:55 |
  • URL |
  • ここなつ #/qX1gsKM
  • [ 編集 ]

Re: サヨナラまでの流れ

こんちは、ここなつさん。

> カセットテープに記憶が上書きされてしまい、それに伴って消えていくさだめ…なのですが、実際に記憶ってそんな上書き形式で構成されていますよね。
> 究極、「去る者は日日に疎し」という感じかも。

同じ記録媒体で語感が似てるにもかかわらず、ロゼッタストーンなんか上書きできないからなあ。

  • 2020/02/22(土) 01:07:18 |
  • URL |
  • fjk78dead #-
  • [ 編集 ]

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